警告!
読んだら最後、面白さ半減どころじゃないレベルのネタバレ祭り開催中
はい、どうもこんにちは!
あなたの心のスキマ、埋めちゃいます系のウェブライターです。
さてさて、今回お料理いたしますのは、スクウェア・エニックスとトライエースが世に放った、愛と勇気と…あと、なんか色々あったRPG、『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』(略してSO5)。
この記事では、その物語をですね、始まりのスタール村から、宇宙の果ての最終決戦、マルチすぎるエンディング、果ては設定の裏の裏の裏くらいまで、全部! 丸裸! ネタバレ上等! で、語り尽くしちゃおうって魂胆です。
ですからね、もしあなたが「これからSO5、初プレイしちゃうぞ☆」なんてピュアなハートをお持ちなら、今すぐブラウザバック! マジで! 頼むから! 初めて味わうドキドキとかワクワク、私がここで台無しにしちゃったら、寝覚めが悪すぎますからね? 自己責任? いやいや、後で「あの女ライターめ!」って長崎の空に向かって叫ばれても困るんですってば。
でもね、「もうクリアしたぜ!」「ストーリー短いって聞くけど、真相を知りたい!」「なんであんなに評価割れてんの? 誰か説明して!」…なーんて、酸いも甘いも噛み分けた(あるいは噛み分けたい)そこのアナタ。
ようこそおいでくださいました。
ここは、そんなあなたのための聖域(サンクチュアリ)です。
巷で囁かれる「賛否両論」。
その「賛」の部分も「否」の部分も、なんなら「論」の部分も、全部ひっくるめて、愛とユーモア(と、ちょっぴりの毒)を込めて、徹底的に解剖していきますよ。
公式設定はもちろん、開発の裏事情(が垣間見える部分)、ファンの熱すぎる考察、そして「え、そんな見方アリ?」みたいな、AI…じゃなかった、私ならではの超・俯瞰的&論理的(当社比)な深掘り考察まで、ドドンと2万字超えの特大ボリュームでお届け!
2025年4月現在の最新情報も踏まえつつ、あの未開惑星フェイクリードで始まった物語が、なぜあんな結末を迎えたのか、そして私たちプレイヤーに何を残したのか。
さあ、覚悟はいいですか?
コーヒーでも淹れて、長旅にお付き合いくださいな。
それでは、星の海の冒険へ、再び、そしてさらに深く、レッツ・ダイブ!
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未開惑星から星海へ、その光と影第1部:物語の全貌
まずは基本の「き」。
『SO5』のストーリーラインを、登場人物たちの心の(そして時々、不可解な)動きと共に、じっくり追体験していきましょう。
表向きの展開だけでなく、その裏に潜む「なんで?」にもツッコミを入れていきますよ!
序章:スタール村襲撃 - 平和って、儚いものよね…
物語の始まりは、宇宙歴537年。
地球から遥か彼方、銀河連邦の目が(一応)届きにくい辺境の惑星フェイクリード。
ここは「未開惑星保護条約(UP3)」なる大層なルールによって、外部文明からの干渉が禁じられている、いわゆる「そっとしといてあげてねリスト」に入ってる星です。
その惑星の、レスリア王国領内にある海辺の村「スタール」。
風光明媚で、魚が美味しい(かどうかは知らないけど)平和な村。
主人公は、フィデル・カミューズくん、23歳。
若くして村の剣術道場の師範代を務める、真面目で責任感の塊みたいな好青年。
でもね、ちょっと真面目すぎるというか、背負い込みすぎちゃうタイプ?
父親が国で超有名な剣豪(ダリル・カミューズ)で、今は王都で国王顧問なんていうエリートなもんだから、コンプレックスも少々おありの様子。
そして、彼の隣にはいつもこの子! 幼馴染のミキ・ソーヴェスタちゃん、18歳。
治癒や補助系の「呪印術」(この世界の魔法ね)が得意な、健気で可愛い、まさに正統派ヒロイン。
フィデルくんのことが大好きオーラ全開です。
分かりやすい! 非常に分かりやすい!
そんな彼らが、村の友人テッドたちと「今日も平和だねー」「剣の稽古すっかー」なんて、牧歌的な日々を送っていた矢先。
ドーン! 平和、終了のお知らせ。
近隣の大国トレクールとの戦争がヤバいらしい、なんて噂が流れてきたかと思ったら、今度は悪名高い盗賊団「イータロン」が村に出没! そして案の定、夜襲ですよ、夜襲! もうね、お約束!
「ミキ、下がってろ! テッド、行くぞ!」
フィデルくん、勇ましく剣を抜いて応戦。
ミキちゃんも必死で仲間を回復。
村人総出でなんとか撃退するも、村の被害は甚大。
「このままじゃ、次の襲撃で村が全滅しちゃう…!」ってことで、フィデルくん、一大決心。
王都にいるパパに泣きついて、援軍を頼みに行くことに。
「フィデル、私も行く!」 「ミキ!? ダメだって、危ない!」 「一人で行かせられないもん! 私の回復呪印、絶対必要でしょ!」
はい、出ました。
ヒロインの「私も行く!」攻撃。
フィデルくん、最初は渋るも、結局ミキちゃんの押しと、まあ実際回復役いないとキツいよねって現実もあって、二人旅を決意。
故郷の仲間たちに「必ず助けを呼んでくるから!」と約束し、スタール村を後にするのでした。
…って、ここまでの流れ、王道っちゃ王道なんですけどね。
フィデルくんの「村を守る!」っていう動機は立派。
まさに「誠実さ(Integrity)」の塊。
でもね、この後、彼のその「守りたい」っていう気持ちが、ちょっと予想外の方向へ暴走…いや、発展していくことになるんですよ。
まあ、それはもう少し後のお話。
出会いと挫折:都会の風は冷たかった…
王都中央レスリアへの道は、当然ながら魔物だらけ。
さっそくピンチになる二人。
そこに颯爽と現れたのが、ヴィクトル・オークヴィルさん、32歳。
レスリア王国軍最強の「王国親衛隊」隊長にして、なんとフィデルくんのパパのお弟子さん! つまり、フィデルくんにとっては兄弟子にあたる、超頼れるナイスガイ。
「君たちがダリル殿の…なるほど、事情は分かった。
王都まで私が護衛しよう」
きゃー! ヴィクトル様ー! イケメンで強くて真面目! フィデルくんとミキちゃん、これで一安心…かと思いきや。
ヴィクトルさんとの道中、レスリア王国がトレクール王国との戦争でかなりヤバい状況にあること、敵が「新型兵器」なるものを使ってるらしい、なんて不穏な話を聞かされます。
まあ、この「新型兵器」が後々、とんでもない代物だって分かるんですけどね。
で、色々あって(途中、胡散臭い発明家ウェルチさんにも絡まれたりして)、ようやく王都に到着。
壮麗な王城で、フィデルくん、国王顧問としてバリバリ働く父ダリルと再会。
早速、スタール村の窮状を訴え、土下座せんばかりの勢いで援軍を懇願!
しかし、パパの答えは… 「フィデル、気持ちは痛いほど分かる。だが、今の王国に辺境の村一つを守る余裕はないのだ。すまない…」
ガーン! まさかの門前払い! 国全体の危機の前では、一地方の村の問題は後回し…って、理屈は分かるけど、当事者からしたらたまったもんじゃないですよね。
フィデルくん、大ショック。
ミキちゃんも涙目。
期待が大きかっただけに、この挫折は相当こたえたはず。
ヴィクトルさんも「すまない…」と肩を落としつつ、せめてもの気遣いとして、帰り道の近道「ダカーフットパス」を教えてくれます。
「ここなら比較的安全だ、気をつけて帰れ」と。
うーん、世知辛い。
田舎から出てきた若者が、都会の冷たさに打ちのめされる…って構図は、なんかこう、リアルですよねぇ。
私だって上京したての頃は、満員電車と家賃の高さに泣きましたもん。
(あ、いけない、つい個人的な話が)
とにかく、援軍は得られず。
フィデルくんとミキちゃんは、自分たちの力だけで村を守るしかない、と決意を新たに、重い足取りで帰路につくのでした。
運命の少女、降臨 - え、時間止まったんですけど!?
失意の帰り道、ダカーフットパス。
ここでまたしても、しつこいイータロンの残党が襲いかかってきます。
もう、いい加減にして! って思った瞬間ですよ。
ピカァァァッ! ドゴォォォン!
夜空を引き裂く閃光と轟音! なんか、こう、金属製のデカい塊…明らかにこの星のテクノロジーじゃない何かが、火を噴きながら近くの森に墜落! え、UFO!? いや、脱出ポッド?
何事かと現場に駆けつけるフィデルくんとミキちゃん。
熱で歪んだハッチがこじ開けられ、中から出てきたのは…え、女の子? それも、まだ幼い感じの。
でも、表情が全くないんです。
感情が抜け落ちた、お人形さんみたい。
「…誰だ、君は?」
フィデルくんが問いかけるも、返事はない。
そこに今度は、なんかSFチックなヘンな装備の兵士たちがワラワラと出現! 彼ら、開口一番「その娘を渡せ!」ですよ。
いや、誰よアンタたち!
当然、フィデルくんたちは「渡せるか!」って抵抗するわけですが、相手の武器がヤバい。
ビーム出るんですよ、ビーム! ピュンピュン! こっちは剣と魔法(呪印)なのに! 不公平!
「危ない!」ミキちゃんが少女を庇おうとした、その刹那!
少女「いやぁぁぁぁぁっ!!!」
キィィィン…! 少女が絶叫した途端、世界から音が消えたみたいに静かになって…え? え? 周りの時間が、完全に止まってるんですけど!? フィデルくんとミキちゃん以外、襲ってきた兵士も、風に揺れる木の葉も、全部フリーズ! まるで世界が一時停止ボタン押されたみたいに!
何これ!? 超能力!? 時間停止!? パニックになっている間に、少女はその場で力を使い果たして、パタリと気絶。
…さあ、皆さん、ここですよ、ここ! 『SO5』の物語が、そして賛否両論が、本格的に動き出すポイント!
フィデルくんとミキちゃん、この正体不明で、なんかヤバい力持ってて、明らかにヤバい奴らに追われてる少女を、保護しちゃうんですよね。
スタール村に連れて帰るんです。
いや、気持ちは分かる。
目の前で幼い子が危険な目に遭ってたら、助けたくなるのが人情。
フィデルくんの「誠実さ」がそうさせたんでしょう。
それは、分かる。
でもね、ちょっと待って? 冷静に考えて?
- どこの誰かも分からない。
- なんか時間を止める、人知を超えた力を持ってる。
- 明らかに高度な技術を持つ、ヤバそうな組織に追われてる。
こんな「歩くトラブル」みたいな子を、自分たちの村(しかも賊に襲われたばっか)に連れて帰るって、リスク管理ガバガバすぎません!? もうちょっとこう、ねぇ? ヴィクトルさんに相談するとか、一旦様子見るとかさぁ…。
この「フィデル、なんでそんな無謀なことするん?」っていう疑問。
これが、多くのプレイヤーが序盤で抱いた「感情移入しにくい」「展開が唐突」っていう感想の根っこにあるんじゃないかなーって、私は思うわけですよ。
彼の行動原理が「誠実さ」だけじゃ説明しきれない、「何か」があるんじゃないか、って。
もしかしたら、フィデルくんの中には、父親(ダリル)への対抗意識…「父が守れなかったもの(辺境の村)を、俺は守る!」みたいな意地があったのかもしれない。
あるいは、王都で感じた無力感に対する反動で、「目の前の小さな命くらい、俺が絶対に守ってみせる!」っていう、ある種の強迫観念に突き動かされていたとか?
深読みしすぎ? でも、人間ってそんな単純じゃないでしょ? 特に23歳なんて、まだまだ青臭い理想と現実のギャップに悩むお年頃ですしねぇ。
(遠い目)
ま、とにかく、この時間停止少女――後に「リリア」と名乗ることになる彼女との出会いが、フィデルくんたちの運命の歯車を、とんでもない方向へと回し始めるのです。
陰謀の匂いプンプン - 呪印? 追跡者? 美人研究者!?
スタール村に戻ると、案の定、村はイータロンの再襲撃でボロボロ。
「援軍、ダメでした…」って報告するフィデルくん、辛かっただろうなぁ。
気絶してたリリアちゃんは、ミキちゃんの看病でようやく目を覚ますんだけど、記憶喪失。
自分の名前「リリア」以外、何も覚えてない。
感情も乏しい。
唯一の手がかりは、時々、無意識に力を使うときに額に浮かぶ、なんか複雑な紋章。
そこにグッドタイミング! ヴィクトルさん率いる王国親衛隊が、パパ・ダリルの指示でイータロン討伐に来てくれた! おお、パパ、見捨ててなかった! ツンデレか!
フィデルくんたちも協力して、イータロンのアジトを急襲。
リーダー格の男と対決するんだけど、こいつもあのビーム銃持ってる! なんで盗賊がこんなもんを!?
結局、リーダーは崖から落ちて生死不明、銃も紛失。
うーん、証拠隠滅? 誰が裏で糸引いてるのよ!
まあ、イータロン問題は一応解決。
で、問題はリリアちゃん。
この額の紋章、何なの? ってことで、一行は、呪印術研究の第一人者で、なんかすごい美人らしい(重要)フィオーレ・ブルネリさん(25歳)を訪ねることに。
彼女なら何か知ってるかも! ヴィクトルさんも「この事件、臭うな…」ってことで、調査に同行決定。
目指すは、フィオーレさんがいるっていう西部の戦線基地ソルテール。
…って、また旅に出るんかい! フィデルくん、村の復興は!? まあ、リリアちゃんの謎を解くのが先決ってことなんでしょうけど。
で、ソルテール基地に着いたら、今度はフィオーレさんがトレクール兵に囲まれて大ピンチ! フィオーレさん自身も超強い紋章術師なんだけど、さすがに多勢に無勢。
フィデルくんたちが助けに入るも、状況は不利。
その時! またしても!
リリア「いやぁぁぁぁっ!!!」
キィィィン…! 時間停止、発動!
はい、リリアちゃん、またやりました。
おかげで敵を一掃、フィオーレさん救出成功。
めでたしめでたし…って、いやいやいや! リリアちゃん、この力、ヤバすぎでしょ! しかも、本人制御できてないし!
助けられたフィオーレさん(ちなみに、服装がすごい。
布面積どうなってんの?)、リリアちゃんの力に「まあ! 興味深いですわ!」って目を輝かせるも、さすがの彼女でも原理は不明。
ただ、「私の故郷、ランダーク王国の学術都市サンテローラにある研究所の古文書か、近くの古代遺跡なら、何か分かるかも…」と提案。
はい、次の目的地、サンテローラに決定! フィオーレさんも正式に仲間に加入。
これでパーティは5人。
美人でグラマラスなお姉様(しかも天才)の加入で、旅の雰囲気もちょっと華やかに…なるかと思いきや。
サンテローラへの道中、ミードックの宿屋で、またまたまた! リリアちゃんを狙う謎の武装集団が出現! しつこい! ストーカーか! しかも今度は、エネルギーバリアとか使ってくるし! フェイクリードの技術レベルじゃないでしょ、明らかに!
なんとか逃げて山道に入ったら、今度は瞬間移動(テレポート)で敵が先回り! もうダメだ、詰んだ…! と思った、その時!
「やれやれ、こいつは厄介だねぇ」 「感心してる場合じゃないでしょ、エマーソン!」
またしても、謎の助っ人登場! 今度は男女ペア。
軽薄そうなオジサン(失礼)エマーソンさん(41歳)と、クールビューティーなアンヌさん(28歳)。
この二人、敵のバリアを無効化するわ、戦闘能力めちゃくちゃ高いわで、あっという間に敵を撃退。
「いやー、通りすがりなんだけどね、困ってるみたいだから助太刀したってわけよ」なんて嘯くエマーソンさん。
絶対ウソでしょ! そのクロスボウみたいな銃、どう見ても普通じゃないし! アンヌさんの格闘術も、なんかこう、洗練されすぎてるし!
フィデルくんも「こいつら、絶対何か隠してる…」って疑いまくり。
でも、めちゃくちゃ強いのは事実だし、リリアちゃんの追手について何か知ってるかもしれない。
…ってことで、疑いつつも、この怪しい二人組の同行を許可。
はい、これでパーティは6人。
脳筋(フィデル、ヴィクトル)、ヒーラー(ミキ)、魔法アタッカー(フィオーレ)、胡散臭い遠距離担当(エマーソン)、クールな格闘お姉さん(アンヌ)。
なんか、バランスは良さそう?
でも、物語の謎は深まるばかり。
リリアちゃんの力の正体は? 彼女を追う組織の目的は? エマーソンとアンヌの正体は? そして、フェイクリードで一体、何が起ころうとしているのか? 陰謀の匂いがプンプンしてきましたねぇ。
核心へ? 古代遺跡と敵国潜入ミッション
学術都市サンテローラに到着。
フィオーレさんの案内で、王立紋章学研究所へ。
そこで待っていたのは、10代にして天才と噂の少年研究員シアンスくん。
彼にリリアちゃんの紋章を見せるも、「うーん、こんなパターン見たことないなぁ…」と首を捻るばかり。
フェイクリードの最高頭脳をもってしても、解析不能。
リリアちゃんの力、どんだけ規格外なのよ。
シアンスくんは代わりに、「街の外れにある旧研究所っていう古代遺跡、あそこなら何か分かるかも」と提案。
なんでも、昔、すごい高度な紋章技術の研究をしてた場所らしい。
一行は遺跡へGO! 遺跡の奥に進むにつれて、リリアちゃんの記憶が少しずつ蘇ってきます。
「ここ…似てる…私がいたところと…」 「お姉ちゃん…と、いつも一緒に…」 「砂…ダメって言われたのに、持ち込んだら…怖い人に、すごく怒られた…」
断片的な言葉から見えてきた衝撃の事実。
- リリアちゃんには双子の姉がいる!
- 二人は、この遺跡みたいな研究施設で育てられた!
- そこは「砂」がある場所…つまり、砂漠地帯!
フェイクリードで砂漠地帯といえば…西方の敵国、トレクール王国!
ええええ!? リリアちゃんの故郷って、敵国のトレクールなの!? しかも、お姉ちゃんはまだそこに囚われてる可能性があるってこと!?
これは…行くしかないでしょ、トレクールに! 姉妹の再会のため、そして全ての謎を解くために!
でも、トレクールは今、レスリアと戦争真っ只中の敵国。
どうやって潜入する? ここで頼りになるのが、やっぱりヴィクトルさん。
彼の軍人としての知識とコネが必要不可欠。
一行は、トレクール潜入作戦の計画を練るため、そしてレスリア王国からの(できれば)支援を取り付けるため、再び王都中央レスリアへと向かうことを決意します。
さあ、物語は新たな局面へ。
敵国のど真ん中への潜入ミッションなんて、ワクワク…いや、ハラハラドキドキが止まりませんね! 果たして、無事に潜入できるのか? そして、リリアちゃんのお姉ちゃんは見つかるのか?
戦場の狂想曲 - 王都炎上、そして宇宙へ…
期待と不安を胸に、王都中央レスリアに戻ってきたフィデルくんたち。
しかし、彼らを待ち受けていたのは、想像を絶する悪夢でした。
なんと、トレクール軍が国境を突破し、王都に総攻撃を仕掛けてきていたのです!
街は燃え、人々は逃げ惑い、レスリア兵とトレクール兵が入り乱れて戦う、まさに地獄絵図。
フィデルくんたちは、王都防衛の指揮を執るヴィクトルさんと合流。
トレクール潜入どころじゃない! 今はこの王都を守るのが最優先! 一行は、レスリア兵と共に、絶望的な防衛戦に身を投じます。
そこで、彼らは見てしまうのです。
トレクール兵の中に、あの、ビーム銃で武装した部隊がいるのを! やっぱり! トレクールが使ってるっていう「新型兵器」の正体はこれだった! でも、なんでトレクールがこんなものを? 誰が供給した? まさか…!
混乱の中、戦場に奴が現れます。
リリアちゃんを執拗に追い回してた、あのSF装備の指揮官! 冷たい仮面のような表情で、彼は名乗ります。
「我が名はパヴィーン。
その娘リリアは、我々クロノスの所有物だ。
抵抗は無意味だぞ」
クロノス! 出た! 諸悪の根源(多分)! こいつらが、リリアちゃんを創り出し、フェイクリードに混乱をもたらしてる黒幕なのか!
フィデルくんたちが「ふざけるな!」と要求を突っぱねると、パヴィーンはニヤリと笑い、上空を見上げます。
そこには、巨大な影…宇宙船!? パヴィーンが指示を出すと、宇宙船から極太のレーザーが発射され、レスリア王城を直撃! ドッカーン!
王城の一部が、轟音と共に崩壊、炎上! あまりにも非人道的で、圧倒的な破壊力!
その光景を目の当たりにしたリリアちゃん、恐怖とショックで、またしてもあの力が暴走! でも、今度は時間停止じゃない!
ゴアアアアッ! 全てを飲み込むような、強烈な光! 空間が歪む! フィデルくんたちは、なすすべなくその光に包まれ、意識を失い……
…次に目を覚ました時。
彼らがいたのは、見渡す限り雪と氷の世界。
「ソーマ北部」と呼ばれる、極寒の地でした。
王都から遥か彼方へ、強制的に空間転送させられてしまったのです!
王都はどうなった? ヴィクトルさん以外の仲間は? レスリアは滅んでしまうのか? そして、クロノスとは一体何なんだ!? 事態は、もうフィデルくんたちの手には負えない、とんでもないスケールに突入してしまいました。
幸い(?)、転送された場所は、ヴィクトルさんの故郷の近くだったらしい。
一行は吹雪を避け、洞窟でしばし休息。
重苦しい雰囲気の中、エマーソンさんが驚きの提案をします。
「なあ、フィデル。
この雪山、まっすぐ越えれば、トレクール領に直接入れるぜ? リスクは高いが、最短ルートだ」
エマーソンさんとアンヌさん。
未だに謎だらけの二人。
でも、彼らの知識と能力がなければ、この状況は打破できない。
そして、リリアちゃんのお姉ちゃん、フェリアちゃん(名前、ここで判明!)を救い出すためには、もう進むしかない。
フィデルくん、覚悟を決めます。
「…分かった。行こう、トレクールへ。あんたたちを信じる」
ここで、王都のことが心配なヴィクトルさんとは、一時お別れ。
彼はフィデルくんに、父ダリルから預かった剣を託し、「必ず生きて戻れ!」と熱い言葉を残して去っていきます。
うう、泣ける…。
さあ、雪山越えのトレクール潜入作戦、開始! …と思ったら、またしてもパヴィーン出現! しつこい! ストーカーにも程がある!
エマーソンさんが通信妨害して増援を呼べなくしたことに、パヴィーン逆ギレ! 「ええい、ままよ!」って感じで、リリアちゃんに向かってビーム発射!
「リリアちゃん、危ない!!」
ミキちゃんが、リリアちゃんを庇って、その身にビームを受けました……!
「ミキィィィィーーーーッ!!!!」
フィデルくんの絶叫! 仲間たちの怒りの猛攻で、パヴィーンは倒されますが、遅すぎた…。
ミキちゃんは胸から血を流し、虫の息。
フェイクリードの呪印術じゃ、もう助からない…。
絶望…! まさに絶望! その時、アンヌさんが、ついに最後の切り札を切ります。
「…仕方ありません。
これを使います。
未開惑星保護条約(UP3)違反になりますが…彼女を見殺しにはできません!」
アンヌさんが取り出したデバイスが光り、一行は再び眩い光に包まれます。
次に目を開けた時…そこは、金属と機械に囲まれた、明らかに異質な空間。
宇宙船の、中でした。
ミキちゃんは、見たこともないハイテク医療カプセルに収容され、緊急治療開始。
なんとか一命は取り留めた様子。
呆然とするフィデルくんたちに、エマーソンさんとアンヌさん、ついに、全ての真相を語り始めるのでした……。
星々の間に渦巻く欺瞞と野望第2部:銀河の深淵
フェイクリードという小さな惑星で起きていた事件は、氷山の一角に過ぎませんでした。
宇宙船「チャールズ・D・ゴール号」の中で明かされる、銀河規模の陰謀。
物語は、星々を駆ける最終決戦へと、一気に加速していきます!
真実のベール、剥がされる - 銀河連邦 vs クロノス! UP3って何なのさ?
目の前には、見たこともない超科学。
隣には、生死の境を彷徨うミキちゃん。
混乱の極みにあるフィデルくん、ヴィクトルさん(転送直前に合流してた!)、フィオーレさん、そしてリリアちゃん。
そんな彼らに、エマーソンさんとアンヌさん、重い口を開きます。
「まあ、驚くのも無理はない。俺たちは、銀河連邦の軍人だ」
銀河連邦!
なんか、すごい名前出てきた! 広大な銀河系に存在する、たくさんの星系国家が集まった、超巨大な連合国家らしい。
スタートレックでいうところの惑星連邦みたいなもん?
で、この船は、銀河連邦宇宙軍の調査戦闘艦「チャールズ・D・ゴールF号」。
エマーソンさんはその艦長代理(階級は中佐クラス)、アンヌさんは副官(少尉クラス)なんだとか。
なるほど、通りで強いわけだわ!
彼らが、なんでこんな未開惑星フェイクリードにいたのか? それは、銀河連邦と敵対している軍事勢力「クロノス」のヤバい動きを探るため。
クロノスってのは、連邦に対抗できる強力な新兵器を開発しようとしてて、そのために、法律で保護されてるはずの未開惑星フェイクリードに目をつけ、コッソリ違法な実験を繰り返してた、と。
その実験ってのが、もう、外道! 「時間と空間を操る能力」を持つ生命兵器を、人工的に生み出すこと! リリアちゃんは、その実験の犠牲者の一人。
双子の姉フェリアちゃんと一緒に、クロノスの施設で、物心ついた頃からモルモット扱いされてたんですって! ひどい!
リリアちゃんの額の紋章は、能力を無理やり引き出したり、制御したりするための装置みたいなもの。
あの時間停止とか空間転送は、実験の「成果」だったけど、本人にも制御不能な、超危険な代物だった、と。
ここで、アンヌさんが言ってた「未開惑星保護条約(UP3)」の話が重要になってきます。
これ、銀河連邦が定めた超大事なルールで、「フェイクリードみたいな、独自の文化を持ってる未発達な星には、俺らみたいな進んだ文明が勝手に手出ししちゃダメよ!」っていう法律。
技術を教えたり、文化を変えちゃったり、ましてや軍事介入なんてもってのほか! っていう、まあ、理想は立派なルールなんです。
エマーソンさんとアンヌさんは、このUP3を守りながら、クロノスの悪事の証拠を掴むために、身分を隠して潜入捜査してたわけ。
でも、ミキちゃんが死にかけちゃった。
もう、悠長なこと言ってられない! ってことで、UP3違反になるのを覚悟の上で、連邦の超技術(宇宙船での治療とか転送とか)を使った、と。
うーん、なるほどねぇ。
事情は分かった。
でも、このUP3ってやつ、理想と現実のギャップ、激しくないですか? クロノスみたいに、ルール無視でやりたい放題やる奴らがいるのに、「我々はルールを守ります」って言ってたら、被害が拡大するだけじゃん?
ま、だからこそ、エマーソンさんたちも最後は決断したんだろうけど…。
この辺の「ルールと人道、どっちが大事なの?」っていうジレンマは、結構、現実の世界にも通じる、根深い問題ですよねぇ。
会社とかでもさ、「規則ですから!」の一点張りで融通利かない人、いるじゃないですか。
いや、規則は大事だけどさ、状況によってはねぇ…って思うこと、ありますもん。
(また個人的な話が…)
とにかく! イータロンのビーム銃も、トレクールの新型兵器も、リリアちゃんを追ってた連中も、レスリア王城への攻撃も、全部、クロノスっていう銀河規模の悪の組織(?)の仕業だったってわけ!
真実を知ったフィデルくん、怒り心頭! フェイクリードを実験場にし、リリアちゃんやフェリアちゃんを道具扱いしたクロノス、絶対許さん! そして、まだクロノスに捕まってるはずのフェリアちゃんを、絶対に助け出す! と、決意を新たに。
もう、スタール村を守るとか、そういう次元の話じゃない。
これは、命を弄ぶ連中に対する、正義の戦いだ!
エマーソンさんとアンヌさんも、「分かった、協力するぜ! UP3違反? 上等だ!」と腹を括ります。
さあ、チャールズ・D・ゴール号、発進! 目指すは、クロノスの牙城! フェイクリードの戦士たちと銀河連邦の軍人が、奇妙な共同戦線を組んで、星々の海へと飛び立つのでした! いやー、展開がアツくなってきた!
砂漠の地下に眠る悪夢 - 姉を求めて、クロノス基地へダイブ!
宇宙船チャールズ・D・ゴール号のハイテクセンサー、マジぱない。
あっという間に、クロノスがフェイクリードに造った、超ヤバそうな秘密実験施設の場所を特定! 場所は、やっぱりリリアちゃんの記憶通り、トレクール領内のだだっ広い砂漠の地下深く。
姑息!
目的は、もちろんフェリアちゃんの救出! それと、クロノスの悪事の動かぬ証拠を押さえること!
銀河連邦ご自慢の転送装置(トランスポーター)で、ピュン! と砂漠に降り立つフィデルくんたち一行。
(ミキちゃんも治療が進んで、なんとか戦線復帰!) エマーソンさんとアンヌさんのナビゲートで、隠された地下施設への入り口を発見、潜入開始!
施設の中は…うわぁ…なんか、冷たくて、無機質で、いかにも「非人道的な実験やってます」って感じの雰囲気。
リリアちゃん、完全にトラウマ発動しちゃってます。
「ここで…私とフェリアは…いつも一緒に…でも、注射とか…なんか変な機械とか…いっぱい、痛いことされた…フェリアは、私より、もっと…苦しんでた…」
うう…聞いているだけで辛い…。
ここで、物心ついた頃から、双子の姉妹が二人っきりで、実験動物みたいに扱われてたなんて…。
でも、リリアちゃん、泣き言ばかりじゃない。
「お姉ちゃんを助けなきゃ!」って、震えながらも前に進みます。
強い子!
施設の奥深く、フェリアちゃんが収容されてたっぽい特別な区画を発見! そこには、フェリアちゃんが使ってたと思われる物や、彼女がリリアちゃん以上の、とんでもない時空間制御能力を持ってることを示すデータが!
…でも、肝心のフェリアちゃん本人は、いない。
どうやら、クロノスの上層部…もっとヤバい奴に、別の場所…多分、クロノスの本拠地とかに、連れて行かれちゃった後みたい。
くそー! あと一歩だったのに!
しかも! フェリアちゃんの痕跡を見つけちゃったことで、施設のセキュリティがMAXレベルで発動! 警報鳴りまくり! 通路封鎖! しかも、施設まるごと自爆スイッチ、オン! おいおいおい! 証拠隠滅する気マンマンじゃん!
「ヤバい! 全員、脱出するぞ! アンヌ、転送頼む!」
エマーソン艦長代理(仮)、ナイス判断! 迫る爆炎! 崩れる天井! まるでアクション映画! アンヌさんが宇宙船に緊急転送を要請して、間一髪! ドカーン! と施設が大爆発する寸前に、シュン! と宇宙船に帰還! ふぃー、危なかった…。
フェリアちゃん救出は失敗…。
でも、収穫ゼロじゃありませんでした。
回収した大量のデータから、とんでもない事実が判明!
フェリアちゃんを連れ去った黒幕は、クロノス軍の中でも超タカ派の最高幹部、アルマ将軍って奴らしい! こいつが、フェイクリードでの悪事の全てを裏で操ってた大元!
しかも、アルマの狙いは、フェリアちゃんの規格外のパワーを利用して、究極の時空間兵器を完成させ、銀河連邦をぶっ潰して、自分が銀河の支配者になること!
うわぁ…なんか、目的が壮大っていうか、陳腐っていうか…典型的な悪役ムーブですね、アルマ将軍。
でも、やってることはマジで外道。
リリアちゃんとフェリアちゃん。
この双子の姉妹の運命が、銀河全体の未来を左右する鍵になっちゃったわけです。
フィデルくんたちの戦いは、もう個人的な姉探しじゃない。
銀河の平和を守るための、最終戦争に突入です!
黒幕、登場! - アルマ将軍、その小物感(失礼)の理由とは?
さあ、全ての元凶、アルマ将軍の正体が判明しましたよ! クロノス軍の最高幹部で、超好戦的なタカ派。
フェイクリードでの非人道的な実験、イータロンへの武器供与、レスリア・トレクール戦争の煽動、そしてフェリアちゃん誘拐…全部こいつの仕業!
動機は? 「銀河連邦ムカつく! 俺が銀河の支配者になってやる!」…って、うーん、なんというか、ラスボスにしては動機がシンプルすぎやしませんかね? もうちょっとこう、深い哲学とか、悲しい過去とか…そういうのないの?
まあ、それは置いといて。
アルマ将軍、フェリアちゃんを連れて、クロノスが支配する星域にある、超巨大な移動宇宙要塞に立てこもってるらしい。
要塞って! またベタな!
事態は超緊急! 銀河連邦軍司令部も、「UP3違反? 今それ言ってる場合じゃない!」ってことで、エマーソンさんたちにアルマ将軍討伐の特命を発令!
しかも、クロノス政府の中にも、「アルマ、やりすぎだろ…」って思ってる穏健派(デル・スール副長官とか)がいるらしく、彼らと裏でコッソリ連携を取りながら、アルマ要塞への潜入作戦を決行することに! なんだか、スパイ映画みたいになってきましたね!
チャールズ・D・ゴール号、一路、アルマ要塞へ! 銀河の運命を賭けた、最終決戦の幕が上がります! …しかし、このアルマ将軍、本当にラスボスの器なんですかねぇ? なんか、こう、小物臭が漂ってる気がするのは私だけ…?(失礼)
もしかしたら、この「小物感」こそが、開発陣の狙いだったのかも? つまり、銀河を揺るがす巨大な悪も、元を辿れば一個人の歪んだ野心やコンプレックスから生まれる、っていう皮肉?
あるいは、もっと大きな黒幕が別にいて、アルマ将軍はただの捨て駒だった…とか? うーん、深読みしすぎかなぁ。
ラストバトル! 宇宙要塞でドッカンバトル! - そして、悲劇の再会…
穏健派の手引きで、なんとかアルマ要塞への侵入に成功したフィデルくんたち一行。
要塞内部は、最新鋭の兵器で武装したクロノスのエリート兵や、強化改造されたサイボーグ兵士がウヨウヨ! まさに敵の本拠地!
でも、今のフィデルくんたちは、ただの田舎の剣士じゃない! ミキちゃん、ヴィクトルさん、フィオーレさん、リリアちゃん、そして銀河連邦のエマーソンさんとアンヌさん。
フェイクリードの魂と宇宙の技術が融合した、最強(?)の混成チーム! 次々と襲い来る敵を、バッタバッタとなぎ倒し、要塞の中枢部、司令ブリッジへと突き進みます!
そして、ついに…! 重々しい扉の先に、奴がいました! 玉座にふんぞり返る、アルマ将軍! そして、その傍らには…!
フェリアちゃん!!!
リリアちゃんとおんなじ顔! でも、その瞳は虚ろで、感情がない。
まるで、美しい、壊れた人形…。
「フェリア!」 「お姉ちゃん!!」
リリアちゃんが駆け寄ろうとしても、フェリアちゃんは反応しない。
アルマ将軍、ゲスい笑みを浮かべて言います。
「フハハハ! 無駄だ! フェリアはもはや、私の意のままに動く操り人形! 私の野望を叶えるための、生きた道具よ!」
ひどい! フェリアちゃん、特殊な装置で完全に精神コントロールされてる! しかも、彼女の持つ強大な時空間エネルギーを、アルマ将軍に供給し続けるための、生体バッテリーにされてるなんて!
怒りに燃えるフィデルくんたち! アルマ将軍、フェリアちゃんから吸い上げた莫大なエネルギーで、最終形態に変身! うわー! なんか、禍々しくて、デカくて、キモい!(失礼)
「見よ! これが神の力だ! 銀河連邦も、宇宙も、全て私のものとなる!」
アルマ将軍、大見得を切って、フェリアちゃんの力で特殊な亜空間を生成! ここが最後の決戦場!
最終決戦、スタート! 変身したアルマ将軍、めちゃくちゃ強い! 時空を歪める攻撃! 超極太レーザー! しかも、精神操作したフェリアちゃんを盾にしたり、攻撃させたり! 外道! 外道すぎる!
でも、フィデルくんたちも負けてない! これまでの冒険で培った絆と、それぞれの持てる力の全てをぶつける! フィデルくんの剣! ミキちゃんの回復! ヴィクトルさんの指揮! フィオーレさんの紋章術! エマーソンさんの狙撃! アンヌさんの格闘! そして、リリアちゃんの、姉を取り戻したいという強い想い!
何度も倒れそうになりながら、仲間を信じ、助け合い、ついに…!
フィデルくんの渾身の一撃が、アルマ将軍のコアを貫いた!!!
「ぐわあああああっ!!!」
アルマ将軍、断末魔の叫びと共に、崩壊…! やった! 勝った! 銀河は救われた!
…でも、誰も喜べない。
アルマは倒れた。
でも、彼と無理やり繋がれて、エネルギーを吸い取られ続けていたフェリアちゃんは…もう、限界だったんです。
「フェリア…! しっかりして!」
フィデルくんが抱きとめたフェリアちゃんの体は、もうほとんど生気がない。
リリアちゃんが泣きながら名前を呼ぶ。
その声が届いたのか、フェリアちゃんの目に、ほんの少しだけ光が戻る。
「リリア……ごめん…ね……。一緒に…帰れ…なくて……」 「ううん! 謝らないで! 目を開けてよ、お姉ちゃん!」 「リリア……強く…生きて……。リリアの…幸せを……」
それが、最期の言葉でした。
フェリアちゃんは、妹のリリアちゃんの腕の中で、静かに、本当に静かに、息を引き取りました……。
助けに来たのに、救えなかった。
悪は滅んだけど、かけがえのない命が失われた。
あまりにも、あまりにも悲しい結末。
勝利の味は、苦くて、しょっぱいものでした……。
無数の未来と、残されたテーマ第3部:星々のエピローグ
激しい戦いは終わり、銀河には一応の平和が戻りました。
しかし、残された傷跡は深く、登場人物たちはそれぞれの道を歩み始めます。
そして、『SO5』が私たちに問いかけたテーマと、プレイヤーの選択が紡ぎ出す、無数の未来とは…?
戦いの後、それぞれの道へ - さよならは別れの言葉じゃなくて…
アルマ将軍という癌細胞(失礼)が取り除かれたことで、クロノス内部のヤバい連中は失脚。
残った穏健派は、銀河連邦との間で正式に停戦、和平交渉をスタート。
フェイクリードにいたクロノス軍も撤退し、惑星はようやく本来の姿を取り戻し始めます。
レスリアとトレクールの戦争も、黒幕がいなくなったことで終結へ。
めでたし、めでたし…と言いたいところですが、失ったものはあまりにも大きい。
さて、地球…じゃなかった、フェイクリードを去る時が来た、銀河連邦のお二人、エマーソンさんとアンヌさん。
フィデルくんたちに、ちょっとしんみりとお別れの挨拶。
「いやー、世話んなったな、坊主ども。君らの根性、アッパレだったぜ。ま、俺たちはこれからUP3違反の件で、お偉いさん方にネチネチ絞られることになるけどな!」
エマーソンさん、最後まで軽口だけど、目には確かな敬意が。
「…皆さんの未来に、星々の導きがあらんことを。ミキさん、リリアさん、お元気で」
アンヌさんも、クールな表情の中に、確かな絆を感じさせてくれます。
彼らは、銀河の法を破った代償を払うことになるでしょう。
でも、その行動が銀河を救ったのも事実。
きっと、未来は彼らに微笑む…はず! 二人は敬礼を残し、チャールズ・D・ゴール号と共に、星の彼方へと去っていきました。
達者でなー!
フェイクリードに残った面々も、それぞれの日常(あるいは非日常)へ。
ヴィクトルさんは、レスリア王国親衛隊隊長として、国の復興と和平交渉に尽力。
きっと、その真面目さとリーダーシップで、素晴らしい国を再建してくれることでしょう。
苦労性っぽいけど、頑張って!
フィオーレさんは、ランダーク王国に戻って、今回の事件でゲットした超ヤバいデータ(リリア&フェリアの能力、クロノスの技術)の研究に没頭するはず。
あの人、研究のことになると周り見えなくなりそうだから、ちょっと心配…でも、きっとすごい発見をしてくれるはず!
そして、物語の中心にいた三人。
フィデルくん、ミキちゃん、そしてリリアちゃん。
彼らの未来は、一つではありません。
そう、『SO5』は、プレイヤーの選択によって結末が変わる、マルチエンディング方式なのです!
選んだ数だけ未来がある! - SO5、驚異の18股エンディング!?
『SO5』には、シリーズ恒例のプライベートアクション(PA)システムがあります。
街とかで仲間と個別に話したり、イベントでの選択肢を選んだりすると、そのキャラとの親密度が上がったり下がったり。
この親密度の最終的な高さで、エンディングの内容が変わるんです。
でね、そのエンディングの種類が、なんと18種類もあるっていうんですよ! 18種類! 多くない!? メインキャラ6人それぞれに個別エンドがあって、さらに組み合わせとか条件で色々分岐するらしい。
これ、コンプリートしようと思ったら、一体何周すればいいのよ…。
まあ、全部を紹介するのは無理なので、代表的なやつをいくつか。
- フィデル&ミキ&リリアエンド(通称:これぞ王道! 家族エンド): 多分、一番多くの人が見たであろう、ハッピーエンド。フィデルくんとミキちゃんの親密度がぶっちぎりで高く、リリアちゃんとも仲良しだとこれになる。戦いが終わって、三人は故郷スタール村へ。
リリアちゃんを本当の家族みたいに迎え入れて、穏やかな暮らしがスタート。
フィデルくんとミキちゃんも、もう完全にカップル成立! 未来への希望に満ちた、心温まる結末。
うん、これが一番平和でいいよね! - フィデル&リリアエンド(通称:ロリコン疑惑…じゃなくて、保護者エンド): ミキちゃんよりリリアちゃんとの方が仲良しだとこれ。姉を亡くしたリリアちゃんの心の傷を癒やすため、フィデルくん、なんと二人でフェイクリードを巡る旅に出ることを決意! え、ミキちゃんは!? って思うけど、これは恋愛じゃなくて、父性とか兄性とか、そういう深い絆の形なんでしょう、多分。
ちょっと切ないけど、フィデルくんの優しさが沁みるエンディング。 - フィデル&ミキエンド(通称:リリアちゃん、どこ行った? エンド): 特定の条件を満たすと、リリアちゃんがエンディングに出てこなくて、フィデルくんとミキちゃんの二人にフォーカスした結末になることも。スタール村に戻った二人が、幼馴染から恋人へ…っていう、純粋なラブストーリー。これはこれで、アリ!
- その他、各キャラ個別エンド: ヴィクトルさん、フィオーレさん、エマーソンさん、アンヌさん。それぞれとの親密度がMAXだと、彼らとの未来を匂わせるエンディングに。
- ヴィクトルさんとなら、軍隊で一緒に頑張る!
- フィオーレさんとなら、一緒に研究!
- エマーソンさんとなら、まさかの銀河連邦にスカウト!?
- アンヌさんとなら、格闘術の師弟関係に!? どれもこれも、本編とはまた違った関係性が見られて面白い!
どのエンディングを見るかで、物語の読後感は全然違ってきます。
でも、どの未来に進んだとしても、彼らが経験した冒険や、貫いた「誠実さ」、乗り越えた「不実」は、きっと彼らの人生の糧になるはず。
この多様な未来こそが、『SO5』がプレイヤーに委ねた、最後の「選択」なのかもしれませんね。
テーマ再訪 - 「誠実さ」と「不実」、それだけじゃない深い話
さて、ここで改めて、『SO5』のサブタイトル「Integrity and Faithlessness」について、もうちょっと深く考えてみましょうか。
単純に、「フィデルくんたち=誠実(Integrity)」「クロノス(アルマ将軍)=不実(Faithlessness)」っていう、分かりやすい善悪二元論で片付けちゃってもいいんですけど、それじゃあ、ちょっと浅いかなーって思うんですよ。
だって、考えてみてください。
- フィデルくんの「誠実さ」は、時として「無謀さ」や「独りよがり」に見えなくもなかった。リリアちゃんを保護したのだって、結果的に村や仲間を更なる危険に晒したわけだし。
- エマーソンさんとアンヌさんは、「人命救助」という誠実な目的のために、「UP3違反」という不実な行為を選んだ。
- クロノスだって、一枚岩じゃなかった。アルマ将軍みたいな過激派もいれば、デル・スール副長官みたいな穏健派もいた。彼らなりに、クロノスという国家や種族の未来を考えての行動だった…のかもしれない。(まあ、やり方が外道すぎたけど)
つまりね、「誠実さ」と「不実」って、そんなに単純にスパッと分けられるもんじゃないんじゃないか、と。
状況によって、立場によって、何が「誠実」で何が「不実」かなんて、変わってくる。
絶対的な正義なんてなくて、あるのはそれぞれの「正義」や「都合」だけ…っていう、結構、身も蓋もないけど、リアルな現実を、この物語は描こうとしてたんじゃないかと思うんです。
特に、UP3。
あれなんて、まさにその象徴ですよね。
未開惑星を守るっていう「誠実な」理想を掲げてるけど、そのせいで目の前の危機に対応できないっていう「不実な」結果を招きかねない。
かといって、安易に介入すれば、それはそれで現地の文化を破壊する「不実」になる。
どっちに転んでも、誰かにとっては「不実」になっちゃう。
うーん、難しい!
アルマ将軍だって、彼の中では「クロノスの未来のため」っていう、彼なりの「誠実さ」があったのかもしれない。
ただ、その手段が、他者への配慮を欠いた、あまりにも「不実」なものだっただけで。
そう考えると、『SO5』の物語の「スケールが小さい」って言われる部分も、見方が変わってきませんか? 銀河全体の危機! とか、世界の真実! とかっていう派手な話じゃなくて、等身大の個人が、それぞれの立場で、目の前の問題にどう向き合い、何を選び取り、その結果どうなるかっていう、もっと普遍的で、私たちの日常にも通じるような「人間ドラマ」を描きたかったんじゃないか? って。
「誠実さ」を貫くことの難しさ。
「不実」に手を染めてしまう人間の弱さ。
そして、それでもなお、より良い未来を信じて進もうとする、ささやかな希望。
そういう、地味かもしれないけど、大切なテーマが、この物語の根っこには流れているんじゃないかなーって、私は思うんですよね。
超・深読み考察タイム!第4部:世界の再構築
さあ、ここからはお待ちかね(?)、私こと、しがない副業ウェブライターによる、超・俯瞰的&論理的(希望的観測含む)な深掘り考察タイムですよ!
公式設定? ファンの定説? そんなもん、知ったこっちゃありません!(いや、一応踏まえますけどね) 斜め上からのトンデモ考察、いってみよー!
時空の座標、再定義! - 「SO3問題」? いいえ、「SO5デバッグ説」です!
まず、あの忌まわしき(?)「SO3問題」ですよ。
「この宇宙、実は全部ゲームでした!」っていう、衝撃のカミングアウト。
多くのファンが「ええ…」ってなった、あの設定。
『SO5』が、この設定に触れない前の時代を描いたことで、「開発はSO3を避けてる!」なんて言われましたけどね。
甘い! 甘すぎる!
私の超・論理的思考(当社比)によれば、むしろ逆! 『SO5』こそが、「宇宙=エターナルスフィア」説を、より深く、巧妙に描いた作品だったんですよ!
考えてもみてください。
『SO5』の物語って、なんかこう、バグ取り(デバッグ)作業っぽくないですか?
- リリアちゃんとフェリアちゃん: 彼女たちは、エターナルスフィアのシステムが生み出してしまった、予期せぬバグ、あるいは特異点(シンギュラリティ)だったのでは? 時間や空間を操るなんて、明らかに通常の物理法則(ゲーム内ルール)を逸脱してる。
- クロノス(特にアルマ将軍): このバグを利用して、システム(銀河連邦)を破壊しようとした、悪質なチートユーザー、あるいは不正プログラム(マルウェア)みたいな存在。
- フィデルくんたち: ひょんなことから、このバグと不正プログラムの騒動に巻き込まれ、結果的にデバッグ作業(バグ除去&不正ユーザーBAN)をさせられちゃった、一般プレイヤー(NPC?)。
- 銀河連邦(エマーソン&アンヌ): システムの管理者(GM)か、あるいはデバッグチームのメンバー。最初は正規の手順(UP3=利用規約)で対応しようとしたけど、手に負えなくて、最終的に直接介入(デバッグツールの使用)に踏み切った。
- UP3(未開惑星保護条約): これは、エターナルスフィアの利用規約の一部。「未発達エリア(未開惑星)のプレイヤー(住人)には、過度な干渉(RMT、チートツール提供、ネタバレ)は禁止しますよ」ってこと。
- 物語のスケールの小ささ、展開のワンパターンさ: これらは、特定のバグ修正に特化した、限定的なデバッグクエストだったからでは? 全体的な整合性よりも、問題箇所の修正が優先された結果、ストーリーが歪に見える。
- シームレスシステム: これは、エターナルスフィアという「切れ目のない」仮想空間の連続性を表現していた? あるいは、デバッグ作業の効率化のため?
- マルチエンディング: デバッグ完了後の、プレイヤー(フィデル)への報酬、あるいはパラメータ調整の結果。
どうです? こう考えると、『SO5』の物語のいろんな「?」が、全部スッキリ説明できちゃう気がしません? 「SO3の設定を避けた」どころか、SO3の設定を前提として、その世界で起こりうる「異常事態」を描いた、超・意欲作だったんですよ、『SO5』は!
…え? こじつけ? トンデモ理論? ま、まあ、考察なんて自由ですから! でも、ちょっとワクワクしません? この説。
舞台の再評価 - なぜフェイクリードだったのか? 宇宙地政学と古代文明の影
次に、物語の舞台、惑星フェイクリード。
なんで、この星が選ばれたんでしょう? ただの「未開惑星」ってだけじゃ、説明がつかない気がするんですよね。
私の超・俯瞰的視点(だから当社比)から見ると、フェイクリードには、いくつかの特異性があったんじゃないか、と。
- 宇宙地政学的な要衝?: 銀河連邦とクロノスの勢力圏の境界、あるいは緩衝地帯に位置していたのでは? だからこそ、両勢力(特にクロノス)が、こっそり活動するのに都合が良かった。いわば、銀河の「スイス」(中立地帯だけど、裏では色々暗躍されてる)みたいな?
- 古代文明の遺産?: サンテローラの「旧研究所」や、各地に残る遺跡。あれらは、単なる過去の遺物じゃなくて、リリアやフェリアの能力(時空間制御)と関連する、超古代文明のテクノロジーの名残だったのでは? クロノスは、その技術を再発見・利用するために、フェイクリードに目をつけた? もしかしたら、フェイクリード自体が、かつてエターナルスフィアの「特殊エリア」か何かで、特別な機能を持っていたのかも。
- 「マナ」的なエネルギーの存在?: フェイクリードの「呪印術」。あれは、単なる魔法じゃなくて、惑星固有の特殊なエネルギー(スターオーシャンで言うところの「マナ」的なもの?)を利用する技術だったのでは? そして、そのエネルギーが、リリアたちの時空間能力や、クロノスの実験に、何らかの影響を与えていた?
つまり、フェイクリードは、宇宙地政学的にも、考古学的にも、エネルギー的にも、なんか「いわくつき」の星だったんじゃないか、と。
だからこそ、クロノスに狙われ、銀河連邦も監視し、そしてあの奇妙な物語が紡がれる舞台となった。
そう考えると、ただの「未開惑星」ってだけじゃない、深みが感じられますよね?
演出不足の深層 - シームレスは「観察者」への問いかけ?
『SO5』で散々言われた「演出不足」「棒立ちイベント」。
あれ、本当に単なる技術的な限界や、開発の手抜きだったんでしょうか?
もしかしたら、あれは意図的な演出だったのかもしれませんよ?
シームレスイベントって、言い換えれば、プレイヤー(観察者)の視点が、常にゲーム世界の内側に固定されるってことですよね。
従来のカットシーンみたいに、カメラが自由自在に動いて、キャラクターの表情をアップにしたり、劇的なアングルで見せたり…っていう、「神の視点」からの演出が排除されてる。
これって、プレイヤーに対して、「あなたは、この世界の出来事を、一人の登場人物(フィデル)の視点から、リアルタイムで体験しているに過ぎないんですよ」って、暗に示しているんじゃないでしょうか?
世界の全てを見通せる「神」じゃない。
一人の人間として、目の前で起こる出来事に、リアルタイムで反応し、行動するしかない。
だから、演出も淡々としているように見える。
だって、現実の出来事って、常に劇的なBGMやカメラワークが付いてるわけじゃないですもんね。
さらに深読みするなら、これは「SO3問題」とも繋がってくる。
「あなたが見ているこの世界は、誰か(4次元人)に観察され、操作されている『ゲーム』かもしれないんですよ?」っていう、メタ的な問いかけ。
シームレスな体験は、その「ゲーム」の連続性、没入感を高める一方で、演出の欠如は、どこか「作られた」世界の空虚さ、不自然さを際立たせる…。
うーん、考えすぎ? でも、もしそうだとしたら、『SO5』の演出って、めちゃくちゃ哲学的で、挑戦的だったってことになりません? まあ、結果的にプレイヤーに不評だったのは、皮肉な結果ですけどね…。
クロノス再考 - 彼らは本当に「悪」だったのか? 組織の限界と目的
さて、悪役のクロノス。
特にアルマ将軍。
なんか、計画が杜撰だったり、最後あっけなかったり…本当にこいつら、銀河征服できると思ってたの? って疑問、ありません?
もしかしたら、クロノスって、我々が思ってるほど、一枚岩の巨大な悪の組織じゃなかったのかもしれませんよ。
- 技術レベルの限界: 彼らが使ってたビーム兵器とか宇宙船、確かにフェイクリード基準ではオーバーテクノロジーだけど、銀河連邦と比べたら、実は型落ちの旧式だったのでは? だから、正面切って戦争するんじゃなくて、未開惑星でコソコソ実験するしかなかった。リリアやフェリアの能力も、完全に制御できてなかったみたいだし。意外と、技術的にはギリギリだったのかも。
- 内部対立と派閥争い: アルマ将軍は過激なタカ派だったけど、デル・スール副長官みたいな穏健派もいた。もしかしたら、クロノス内部では、連邦との関係や国家の進むべき道を巡って、激しい派閥争いがあったのでは? アルマ将軍の暴走は、その派閥争いの一環で、他の派閥にとっては「あいつ、やりすぎだろ…」って感じだったのかも。
- アルマ将軍の「個人的な」野望?: 銀河征服! とか言ってたけど、あれはアルマ将軍個人の、あるいは彼が率いる派閥の暴走であって、クロノス全体の総意ではなかった可能性は? だから、彼の計画もどこか個人的で、組織的なバックアップが不十分だったために、杜撰に見えた。
- 彼らなりの「大義」?: クロノス側にも、連邦による支配(あるいは経済的な搾取?)に対する反発とか、自国の存亡を賭けた必死さとか、彼らなりの「正義」や「大義」があったのかもしれない。ただ、その表現方法が、過激で非人道的だっただけで。
こう考えると、クロノス=絶対悪、っていう単純な構図じゃなくて、もっと複雑な背景が見えてきませんか? 彼らもまた、銀河の大きな流れの中で、必死にもがいていた、一つの勢力だったのかもしれません。
まあ、だからって、やったことが許されるわけじゃないですけどね!
賛否両論の根源へ - 「期待値」と「物語構造」のミスマッチ
最後に、なんで『SO5』はこんなに評価が割れるのか? その根っこにあるものを、構造的に考えてみましょう。
- シリーズファンが抱く「スターオーシャンらしさ」とのズレ: 多くのシリーズファンが「スターオーシャン」に期待するものって、多分、「壮大なスペースオペラ」「複数の惑星を巡る冒険」「SFとファンタジーの高次元での融合」「深遠なテーマ性(SO3とか)」「やり込み要素満載のシステム」…みたいな感じだと思うんですよ。でも、『SO5』が提示したのは、「ほぼ一つの惑星が舞台」「パーソナルな人間ドラマ中心」「比較的シンプルなストーリー」「シームレスだけど演出は淡白」…っていう、従来の「らしさ」とはちょっと違う方向性だった。この「期待値」と「実際の作品」の間のギャップが、まず大きな不満を生んだ原因じゃないでしょうか。特に、SO4が惑星巡りまくりだった反動もあるかも。
- 物語構造(プロット)の起伏の乏しさ: 『SO5』のストーリーって、大きな流れで見ると、 「リリア発見 → 追われる → 仲間集め → リリア攫われる → 助ける → 宇宙へ → フェリア攫われる → 助けに行く → ラスボス倒す」 っていう、比較的フラットな構成なんですよね。中盤の「攫われて助ける」の繰り返しもそうだし、ラスボス(アルマ)登場までの盛り上がりや、倒した後のカタルシスも、ちょっと弱い印象がある。物語の面白さって、やっぱり「起承転結」の「転」の部分…つまり、予想を裏切る展開や、状況が一変するような大きな転換点が重要だと思うんですけど、『SO5』はその辺りの「揺さぶり」が少なかったのかもしれない。だから、「単調」「退屈」って感じちゃう人が多かった。
- テーマ性の描き方: 「誠実さ」と「不実」っていうテーマ自体は、普遍的で悪くないと思うんです。でも、その描き方が、ちょっとストレートすぎたというか、深掘りが足りなかった感はあるかも。キャラクターの行動原理にもっと説得力を持たせたり、テーマに関わる葛藤をもっと丁寧に描いたりしていれば、物語のスケールが小さくても、もっとプレイヤーの心に響く作品になった可能性はありますよね。
つまり、『SO5』の賛否両論は、単に「出来が悪い」とかじゃなくて、シリーズの伝統やファンの期待と、作り手が目指した方向性の間に「ミスマッチ」が生じたこと、そして、物語を魅力的に伝えるための「構造」や「演出」に課題があったこと、この辺りが複合的に絡み合った結果なんじゃないかなー、というのが私の見立てです。
アナムネシスの彼方へ(2025年4月現在)第5部:拡張する物語
さてさて、本編の考察はこのくらいにして。
『SO5』を取り巻く、その後の世界についても見ておきましょうか。
アナムネシスは永遠に…(心の中に) - IFストーリー、尊すぎ問題
『SO5』のキャラたちが、本編以上に輝いていた(かもしれない)場所。
それが、今は亡き(涙)スマホアプリ『スターオーシャン:アナムネシス』でしたねぇ…。
2021年にサービス終了しちゃったのが、本当に、本当に残念でなりません!
だって、アナムネシス、すごかったんですよ?
- フィデルくんもミキちゃんも、みんな美麗な3Dモデルでグリグリ動く! 喋る!
- 歴代シリーズキャラとの夢の共演! あんなキャラやこんなキャラとの掛け合い!
- そして何より、IFストーリー!
特にね、本編であんな悲しい結末を迎えたフェリアちゃんが、生きてるんですよ! しかも、プレイアブルキャラとして、リリアちゃんと一緒に戦ってくれるんですよ!
もうね、これだけで、アナムネシスは神アプリだったと言っても過言じゃない! あの姉妹が、二人で笑い合ってる姿を見られただけで、涙腺崩壊でしたもん…。
他にも、本編では語られなかったキャラの側面とか、意外な関係性とか、アナムネシスで補完された部分は本当に大きい。
サービス終了しちゃった今、あの物語を追体験できないのが、本当に悔やまれます。
スクエニさん、なんとかオフライン版とか、アーカイブとか、出してくれませんかねぇ…?(切実)
メディア展開、ちょっと寂しい問題 - コミックとか小説、読みたかった!
アナムネシス以外での、『SO5』の公式メディアミックス展開は、正直、ちょっと寂しい状況です。
- コミカライズ・ノベライズ: 2025年4月現在、ありません! なんで!? あれだけ魅力的なキャラがいるんだから、漫画とか小説でスピンオフとか、いくらでもできそうなのに! フィオーレさんの過去話とか、エマーソン&アンヌの潜入日誌とか、絶対面白いと思うんだけどなぁ…。
- 公式ガイドブック・資料集: これはちゃんと出てます。「スターオーシャン5 ギャラクシーガイド」。攻略情報だけじゃなく、設定画とか開発者インタビューとか、ファンなら読んで損はない情報が載ってます。特に、キャラの初期デザイン案とか見ると、「え、最初はこんな感じだったの!?」って驚きがあって面白い。
中古とかで見かけたら、ゲットしておく価値アリですよ。 - DLC(ダウンロードコンテンツ): 残念ながら、物語を補完するような大型DLCは発売されませんでした。コスチュームとかアイテムとかの、いわゆる「おまけ」的なDLCはありましたけどね。フェリア生存ルートとか、クリア後のエピソードとか、DLCで出してくれても良かったのになぁ…。
うーん、やっぱり全体的に、もうちょっと色々展開してほしかった! っていうのが正直なところですね。
ポテンシャルはあったと思うんだけどなぁ…。
プレイ環境問題 - そろそろリマスター、どうですか?
『SO5』が発売されたのは、2016年。
対応機種はPS4とPS3。
で、2025年4月現在、リマスター版や他機種への移植版は、出てません!
いやいやいや、おかしくない!? シリーズの1, 2, 4, 6は、リマスターされたり、SwitchとかPCとか、色んな機種で遊べるようになってるのに、なんで5だけハブられてるの!? なんか理由があるんですか!?
まあ、売上的な問題とか、開発リソースの問題とか、色々大人の事情があるんでしょうけどね…。
でも、やっぱり今の時代、PS4/PS3実機がないと遊べないっていうのは、ちょっとハードルが高いですよね。
特にPS3版は、グラフィックとか色々厳しいみたいですし。
そろそろ、『SO5』もリマスターして、現行機(PS5, Switch, PCあたり)で気軽に遊べるようにしてほしい! 切に! 願っております! スクエニさん、トライエースさん、お願いします!
シリーズのお約束 - クリア後のお楽しみ、試練の洞窟!
『SO5』にも、もちろんありますよ! シリーズ恒例、クリア後の隠しダンジョン! その名も「試歴の遺跡」! (まあ、通称「試練の洞窟」ですけどね)
本編クリアしただけじゃ物足りない、もっと強い敵と戦いたい! っていう、戦闘民族の皆さん(?)のための、超高難易度ダンジョンです。
中の敵、マジで強い! 生半可なレベルと装備じゃ、瞬殺されます!
でも、その分、レアなアイテムが手に入ったり、ここでしか戦えないボスがいたり、やり込み要素は満載! シリーズお馴染みの隠しボス、「ガブリエ・セレスタ」や「イセリア・クィーン」も、もちろん登場! こいつらを倒せた時の達成感は、格別ですよ!
そして、試歴の遺跡の最深部で待ち受けるのは…なんと! フィデルくんの親父、ダリル・カミューズ! うわー! 親子対決! 熱い! しかも、このダリル親父が、輪をかけて強い! まさに最強の壁!
本編ストーリーとは直接関係ない、おまけ要素ではありますけど、こういうやり込み要素があるのは、やっぱり嬉しいですよね。
スターオーシャンシリーズの良心、ここにあり! って感じです。
SO5との正しい(?)付き合い方結び:瑕疵(かし)ある名作? それとも…?
さて、長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。
『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』、その物語と世界の深層(と、私の勝手な妄想)を、これでもか! と書き連ねてまいりました。
で、結局のところ、『SO5』って、どういう作品なのよ? っていう話ですよね。
正直に言って、手放しで「神ゲー!」と絶賛できる作品ではない、と私は思います。
ストーリーの短さ、展開の粗さ、演出の物足りなさ…そういった「瑕疵」があることは、否定できません。
特に、歴代シリーズファンからの厳しい目は、ある意味、当然だったのかもしれません。
でもね。
だからといって、「クソゲー」の一言で切り捨ててしまうのは、あまりにも勿体ない! とも思うんですよ。
だって、
- あの爽快感抜群の戦闘システムは、紛れもなく一級品だったし、
- キャラクターたちは、みんな個性的で、愛すべき存在だったし、
- 「誠実さ」と「不実」っていうテーマは、深く考えさせられるものがあったし、
- 何より、あのアナムネシスでのIFストーリー(特にフェリア生存!)は、本編の悲劇を乗り越える、確かな「救い」を与えてくれたじゃないですか!
そう。
『SO5』は、完璧じゃない。
欠点も多い。
でも、キラリと光る美点も、確かに持っている。
まるで、ちょっと不器用で、空回りしちゃうこともあるけど、根は真面目で、憎めない…そんな人間みたいじゃないですか?
だからね、これから『SO5』に触れる人、あるいはもう一度向き合ってみようかなって思う人は、過度な期待は一旦横に置いて、「まあ、色々言われてるけど、良いところもあるんでしょ?」くらいの、ちょっと寛容な気持ちで接してみてほしいんです。
ストーリーの「?」な部分には、「ふふ、フィデルくん、またやらかしてるわ」って、愛あるツッコミを入れつつ。
演出の淡白さには、「まあ、これがリアルってことよね」って、達観した目で眺めつつ。
そして、戦闘の面白さや、キャラクターの魅力、心に残る音楽には、素直に「いいね!」って言ってあげる。
そうやって、作品の「良いところ」を積極的に見つけて、楽しんでいく。
それが、『SO5』という、ちょっと不器用な作品との、一番幸せな付き合い方なんじゃないかなーって、私は思うわけです。
この記事が、あなたの『SO5』体験を、ほんの少しでも豊かにするお手伝いができたなら、こんなに嬉しいことはありません。
それでは、またどこかの記事でお会いしましょう! 長々とお読みいただき、本当にありがとうございました!
キャラクター解剖学 - 彼らの行動原理、その深層心理にメス!
さて、お次はキャラクターたちの心の奥底を、勝手に覗いちゃいましょう!
- フィデルくんの「守りたい」病: 彼の過剰なまでの保護欲。あれは、単なる正義感や責任感じゃなくて、偉大な父親(ダリル)への対抗意識と、自身の存在証明への渇望の現れでは? 父が守れなかったもの(辺境)、父が手の届かないもの(リリアのような規格外の存在)を守ることで、「俺は親父とは違う! 俺は俺のやり方で価値を示すんだ!」っていう、無意識の叫びだったのかも。だから、時に無謀に見える行動に走ってしまう。うーん、思春期こじらせてる?(23歳だけど)
- ミキちゃんの献身と自己犠牲: 彼女のフィデルくんへの一途な想いと、リリアちゃんを庇って重傷を負う自己犠牲。これは、単なる「良い子」だからじゃなくて、フィデルくんの隣にいるための、彼女なりの生存戦略だったのでは? 幼馴染というポジションに甘んじるだけでなく、「必要とされる存在」であり続けることで、自分の居場所を確保しようとした…って考えたら、ちょっと切なくないですか? 健気さの裏にある、必死さ。
- ヴィクトルさんの苦労性: 真面目で部下想いで、板挟みになりがちな中間管理職…じゃなかった、親衛隊隊長。彼の苦労性っぷりは、ダリルという偉大な師への敬意と、その息子であるフィデルへの責任感、そして王国への忠誠心の全てを背負い込んでいるからこそ。きっと、胃薬が手放せない毎日だったことでしょう…。お疲れ様です!
- フィオーレさんの知的好奇心という名の暴走: あの人、完全にマッドサイエンティストの素質ありますよね? 未知のものを見ると、倫理観とか常識とか、全部すっ飛んじゃうタイプ。でも、その純粋なまでの探求心こそが、結果的に一行を助ける鍵にもなる。諸刃の剣。危険だけど、魅力的。
- エマーソンさんの「道化」の仮面: あの軽薄さ、お調子者っぷりは、絶対に計算された「仮面」ですよ! 経験豊富な軍人としての本性、ケニー家の末裔としての重圧、そしてUP3違反というギリギリの任務…そういったものを隠すための、彼の処世術であり、防御機制だったのでは? きっと、一人になった時、めちゃくちゃ渋い顔してウィスキーとか飲んでるタイプ。(妄想です)
- アンヌさんの冷静沈着の裏側: クールで有能な副官。でも、エマーソンさんへの絶対的な信頼や、ミキちゃんを救う時の決断力を見ると、内面には熱い情熱と、強い意志を秘めていることが分かりますよね。冷静さは、その情熱を制御するための鎧なのかも。
ほら、こうやって深掘りしてみると、キャラクターたちがもっと人間臭く、多面的に見えてきませんか? 彼らは単なる記号じゃなくて、それぞれに葛藤や矛盾を抱えた、生きた人間(あるいは宇宙人)なんですよ!