「トルネコの大冒険4」というタイトルを耳にして、思わず
「おーい、いつになったら発売されるのー?」
とツッコミたくなった方も少なくないはずです。
ローグライクというジャンルを家庭用ゲーム機で一気に知名度アップさせた大功労者でありながら、新作が2006年を最後に沈黙を続けているこのシリーズ。
一体なぜ20年近くも続編が途絶え、新作に関する情報すら確認できないのか。
ここでは、これまでの作品群の大きな魅力とヒットの背景、新作を阻む“版権問題”や“開発体制”といった障壁、さらにはファンコミュニティの思い、他の不思議のダンジョン作品との比較まで、あれやこれやを徹底的に掘り下げます。
本記事はかなりのボリュームを割いて各種データとファン心理、そして業界内外の状況を多角的に検証しながら書き下ろしました。
情報は幅広く網羅していますが、細かい数字や時系列、企業の動向など、スーパーマニアックな要素もしっかり詰め込みますので、
「トルネコシリーズ? ちょっと聞いたことあるかも」
くらいの方から、
「人生の半分をローグライクに捧げてるぜ!」
という方まで楽しめるはず。
どうぞお付き合いください。
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なぜ『トルネコの大冒険』はこんなに特別なのか
まず、いきなり結論を言ってしまえば、このシリーズはローグライクゲームを家庭用機で一気にブレイクさせた“エポックメイキング”な存在です。
1993年、まだまだ
「ローグライク? なにそれ?」
という空気が濃厚だった当時、スーパーファミコン向けにリリースされた初代『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』が日本のゲーム市場に新風を巻き起こしました。
といっても、当時PCゲームに触れていた層は「ローグ」の名を知っている人もいたでしょうが、家庭用ゲーム機の世界では超マイナー。
そんななか「ドラゴンクエストIV」のいち脇役にして、中年太りのおじさんキャラ「トルネコ」を主人公に据えるという奇策(?)を敢行。
これが見事に成功し、独特の難易度とランダム性がハマると抜け出せない“中毒性”で話題沸騰。
“1000回遊べるRPG”
というキャッチコピーも秀逸でした。
この
ランダム生成ダンジョンを何度でも攻略する楽しみ
は、ゲームオーバー時にアイテムを全部失うという非情さも相まって、一般的には“マゾゲー”扱いされがちな要素でもありましたが、そこをDQ由来のモンスターや音楽、なによりトルネコのキャラクターがうまく包んで初心者にも受け入れやすくした点が画期的だったわけです。
売上は80万本を超えてしまい、当時のチュンソフト作品としては破格の大成功。
ローグライクとは縁遠い層にまでその名を轟かせ、結果として「不思議のダンジョン」シリーズ全体がここから派生・展開していく足がかりになりました。
シリーズ作品の華々しい軌跡と「少年ヤンガス」まで
初代『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』(1993)
- プラットフォーム: スーパーファミコン
- 売上: 約80万本超
- 特徴:
ドラクエIVの武器商人・トルネコが主人公。
「ローグライク」に家庭用機ユーザーを巻き込むことに成功。
「倒れるとレベル1に戻ってしまう」
「持っていたアイテムはすべて失う」
「マップ構造やアイテム配置がランダム」
など、当時としてはやや鬼畜とも思える要素を、あのドラクエの世界観と可愛げのあるBGMでマイルドに演出。
何度やり直しても新鮮というリプレイ性が高く評価されました。
『トルネコの大冒険2 不思議のダンジョン』(1999)
- プラットフォーム: PlayStation / 後にGBA移植
- 売上: PS版約57万本+GBA版18万本 合計70万本超
- 特徴:
家族(妻ネネや息子ポポロ)などキャラ要素を充実させ、ストーリー演出も強化。
比較的初心者向けの調整が加わった結果、幅広いユーザー層が参入しやすくなった一方、ローグライク特有の死にゲー部分はしっかり残っています。
システム的には初代を踏襲しつつ新ダンジョンが増えてグラフィック表現もPSレベルに進化したことで、より豪華な“不思議のダンジョン”体験に。
『トルネコの大冒険3 不思議のダンジョン』(2002)
- プラットフォーム: PlayStation 2 / 後にGBA移植
- 売上: PS2版約50万本+GBA版11万本 合計60万本超
- 特徴:
“初心者お断り”と言わんばかりの超高難易度で有名。
特にクリア後ダンジョンである「異世界の迷宮」は「ローグライク史上最凶」とも言われ、一部のコアユーザーには
「理不尽がたまらない」
「まさにやりがいの極み」
と絶賛されましたが、ライト層にはやや厳しすぎる面もあり、賛否両論でした。
それでもシリーズ売上は相変わらずハイレベルを保ち、
「その厳しさゆえに中毒になる」
「これをクリアしてこそ真の冒険者」
といった熱い支持が今も続いているのが興味深いところ。
スピンオフ『ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン』(2006)
- プラットフォーム: PlayStation 2
- 売上: 約20万本前後(推定)
- 特徴:
トルネコではなく、『ドラゴンクエストVIII』のキャラ「ヤンガス」の少年時代を主人公に据えたスピンオフ。
開発はチュンソフト(現スパイク・チュンソフト)ではなくキャビアが担当。
シリーズ伝統のローグライク構造を取り入れつつも、発売後の評価は
「ちょっと物足りない」
という声が多く、売上自体もシリーズ従来作品の半分以下。
このタイトルを最後に、DQ世界観の不思議のダンジョンシリーズはピタリと沈黙してしまいます。
版権問題説とスクウェア・エニックスの戦略トルネコの足が止まった理由
「大ヒットを飛ばしたのになんで続編が出ないんだろう?」
という疑問に突き当たると、真っ先に浮上してくるのが「版権譲渡説」です。具体的には、
2004年頃、匿名掲示板(当時の2ちゃんねる)で
「チュンソフトは経営難に陥り、トルネコシリーズの製作権をスクウェア・エニックスに売ってしまった」
というリーク情報が出回った。
実はこれ、当初は
「またデマか?」
くらいの扱いを受けていたものの、その書き込み内容の一部が後に実際の発表やリリースと合致したり、商標データベースを調べると「トルネコの大冒険」の商標権がスクウェア・エニックスに登録されていることが分かったりと、状況証拠が次々に出てきました。
結果、
「トルネコはチュンソフト(現スパイク・チュンソフト)の手を離れ、スクエニにがっちり押さえられている」
というのが、ほぼ既成事実のように語られるに至ったわけですね。
ではスクウェア・エニックスが版権を持っているなら、なぜ『トルネコ4』を発売しないのか?
もちろん公式の明言は一切ありませんが、考えられる理由としては以下のようなものが挙げられます。
- スクウェア・エニックスが優先的にリソースを回しているのは、DQ本編やFF、そしてリメイク大作など、より採算が期待できるプロジェクトである。
- 不思議のダンジョン開発の実績があるチュンソフトは、すでに“シレン”という自社IPで動いており、DQ世界観の不思議のダンジョンを作る権利を持っていない。
別会社に外注しようにも、『少年ヤンガス』を作ったキャビアは解散済み。 - ローグライクはコアなファンが多いが、若年層にはややハードルが高い印象があり、市場規模やコスト面でリスクが読みにくい。
仮に4を作るなら大幅に仕組みを変えるか、それなりの投資が必要になってくる。
一部では
「3の売上が下がったから新作が出ない」
という意見もありますが、実際は
PS2版だけでも50万本売れており、普通に考えれば“打ち切りレベル”ではありません。
むしろローグライクでは破格の成功数値なので、単純に「売れなかったから凍結」という話でもなさそうです。
あふれ出る新作願望と諦念の入り混じりファンコミュニティの声
ではユーザーの思いはどうか?
SNSやまとめサイト、ブログ、さらには長年使われ続けている攻略Wikiなどを見ると、トルネコの大冒険に対する熱いファンの声が今もなお消えていません。
「いつになったら4が出るの?」
「リメイクでもいいからSwitchで遊びたいんだけど!」
といった意見が後を絶たないわけです。
一方で、
「いま出しても売れるか分からんし、スクエニはそんな冒険しないかもね」
「トルネコのおじさんキャラ、今の若者には刺さらないのでは?」
といった冷めた見方や、
「ええい、もうスマホゲーだけはやめてくれ」
「商標がスクエニだから作るに作れないって聞いたぞ」
といった半ば諦めムードも混在しています。
また、DQシリーズが好きでも「トルネコ」は知らない世代が増えているのも現実。
カミュやマヤが登場するDQ11のスピンオフならまだしも、DQ4の脇役である“オジサン”が主人公というのは、今のティーン層にどれほどアピールできるのか――という課題も見え隠れします。
とはいえ、ローグライクを愛する根強いファンにとっては
「いや、そこがいいんだよ」
と言わんばかりに
「トルネコの姿が見たい!」
「シリーズの復活が待ち遠しい!」
という機運が続いているのは確か。
SNS上では希望と絶望が交錯しながら、日々妄想が展開されているのが現状です。
他の「不思議のダンジョン」シリーズと比較する
自社IPだからこそ安定継続風来のシレン
『トルネコの大冒険』と並ぶ不思議のダンジョンの双璧が『風来のシレン』シリーズです。
こちらはチュンソフト(現スパイク・チュンソフト)の完全オリジナルIPで、DQ世界観のしがらみもなし。
2020年には『風来のシレン5plus』がSwitch/PC向けにリリースされ、さらに2024年1月に待望の完全新作『風来のシレン6』が登場という華々しい動きが続いています。
これを見て
「だったらトルネコも出してほしい」
と思うのは自然な流れですが、前述のようにトルネコはドラクエのキャラゆえスクエニの版権下。
しかもチュンソフトは合併などを経て組織体制が変わり、“シレン”を大事に育てている形。
トルネコ開発の余地はない可能性が高いです。
世界累計で大成功ポケモン不思議のダンジョン
もう一つ見逃せないのがポケモンとのコラボで誕生した『ポケモン不思議のダンジョン』シリーズです。
これは子供から大人まで幅広くファンを取り込み、海外売上も含めると数百万本単位でヒット。
2020年には初代のリメイク『ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX』が200万本近くを売り上げ、改めて“不思議のダンジョン”スタイルがまだまだ通用することを証明しました。
とはいえ、それはあくまでポケモンという世界的大IPの力が大きいのも事実。
いかにドラクエが日本では巨大ブランドでも、ポケモンの国際的な人気と比べると市場規模の面で単純比較は難しいところ。
ですが、
“ローグライク自体に今もユーザーがいる”
という点では貴重な指標と言えます。
スクエニ自社でも一度リメイクチョコボの不思議なダンジョン
スクウェア・エニックス自身が手がける「チョコボ」主人公の不思議のダンジョンも存在しますが、2019年に『チョコボの不思議なダンジョン エブリバディ!』というリメイク作品を出した後、大きな動きは無し。
この結果を見るに、スクエニが不思議のダンジョン系タイトルに大々的なリソースを投下しているわけではなく、その後続編の話も浮上していないあたり、ビッグプロジェクト化はしていないと推測できます。
新作リークや発売日情報はあるのか?
「版権がスクエニに移った」
とされる2004年以降、これまでに信憑性のあるリークや新作開発の話はほとんど出ていません。
「少年ヤンガス」発売前後は多少噂がありましたが、その後は沈黙が続いています。
海外の大手フォーラムでも「Torneko 4」についての具体的情報はほぼ皆無で、内部リーカーが言及した例もなし。
国内で「トルネコ4 発売日」などと検索すると、ファン考察や噂まとめサイトがヒットしますが、その内容は概ね「過去のリークおさらい」と「こうなったらいいなあ」という希望的観測にとどまるのが現状です。
つまり、
実態としては“リーク情報ゼロ”に近い
と断言できるでしょう。
一時期、
「ドラゴンクエスト○○周年でトルネコも復活か?」
なんて説がSNS上で盛り上がったこともありますが、実現していません。
スクウェア・エニックスやスパイク・チュンソフトの公式発表でも、このシリーズに関する新作や開発計画は一切触れられていないため、まず現状は“ふかふか布団で冬眠中”の状態と言えます。
初代~3の復刻はあり得る?リメイクの可能性
「それならせめてリメイクを出してくれ~!」
というのがファン心理でしょう。
スクエニは近年、過去の名作をリマスター・リメイクして再販する戦略を積極的に行っており、『ファイナルファンタジーVII リメイク』や『ライブアライブ(HD-2D)』など大成功事例も多数。
ドラクエ関連でも『ドラゴンクエストIII HD-2D』もあり、レトロ作品を新解釈で蘇らせる意欲は見えます。
となると
「トルネコも移植リメイクできるんじゃ?」
と思いたくなるところ。
初代はスーパーファミコンでしか遊べない古い作品ですし、PS版やGBA版を求めて中古で探すのも苦労する時代なので、現行機向けにまとめて遊べるようになれば絶対に喜ぶファンは多いはず。
それが売れれば、
「4を新作として投入してみようか」
という流れになるのでは?
という楽観論も一理あります。
ただし問題は「スクエニの優先順位」。
ローグライクはニッチな面もあり、DQ本編やFFなどのメジャータイトルほど強いセールスが見込めるかは未知数。
そこに投資を回すかどうか、あるいは“小~中規模プロジェクト”としてDL専売などでひっそり出すか、ビジネス的なハードルは存在するでしょう。
ローグライク市場の盛り上がりと「トルネコ4」の行方
一方で、ローグライク自体の人気は決して下火ではありません。
むしろ海外インディー界隈では『Dead Cells』や『Hades』、『Slay the Spire』などが大ヒットし、
- ランダム性
- やり直しの奥深さ
- 短いプレイを繰り返しながらスキルアップしていく楽しみ
が現代ゲーマーに再評価されています。
日本でも『ポケダン』や『風来のシレン5plus』が成功し、シレン新作まで控えているとなれば、
「トルネコが復活してもおかしくないじゃん!」
と思うのが人情というもの。
だからこそファンはモヤモヤしているわけです。
版権がスクエニに移った状態で、スクエニが動かない以上、何ともならない――それが“最大の壁”と言えましょう。
チュンソフト(スパチュン)が積極的にやりたくても、許可がなければ展開できないというジレンマですね。
トルネコはこのまま眠り続けるのか、あるいは……?まとめ
結論として、現在「トルネコの大冒険4」に関する公式発表や信頼性の高いリークは
まったく存在しない状態です。
それどころか、過去のリークが示すように権利関係がスクウェア・エニックスの手中にあり、彼らが動かない限りチュンソフト(スパチュン)にどうこうできる余地は極小。
SNSで
「いつ出るんだよ!」
と叫んでも、今のところ「うんともすんとも」な反応が無いのが実情です。
ただし、だからといって未来永劫「トルネコ4」が発表されないと決まったわけでもありません。
ゲーム業界では10年以上眠っていたIPが突如復活する例もありますし、スクウェア・エニックスが何かの拍子で
「DQ派生の不思議のダンジョンを再興しよう」
と思い立てば、一気にプロジェクトが動き出す可能性だってゼロとは言えません。
実際、ファイナルファンタジーシリーズのリメイクやドラクエのHD-2D化など、昔は「そんな夢みたいなことある?」と囁かれていた企画が今や現実になった例も多々あるわけです。
ファンの妄想シナリオもし続編が出るなら…?
最後に、トルネコファンが
「こんな新作があれば最高!」
としばしば語るいくつかの妄想案を紹介しつつ、未来への一縷の望みに浸りましょう。
ある意味これが一番楽しい時間かもしれません。
- 初代~3のリメイク+新シナリオのハイブリッド版
- 既存作をHD移植し、グラフィックやUIを現代風にブラッシュアップ。
さらに“4”相当の新ストーリーや新ダンジョンを加えた“完全版”をSwitchやPSで展開。
ファンは過去作の懐かしさにどっぷり浸りながら、新規要素に狂喜乱舞、という理想的な流れ。
- 既存作をHD移植し、グラフィックやUIを現代風にブラッシュアップ。
- DQ4本編のリメイクと同時展開
- DQ4自体をHD-2Dとかでリメイクして、そのタイミングで“トルネコ編”をスピンオフ化
という壮大なプラン。
DQ4の知名度と時代の波に乗せられれば、新規にも売り込みやすい?
とはいえ企画と予算が相当かかりそうなので現実味は薄め。
- DQ4自体をHD-2Dとかでリメイクして、そのタイミングで“トルネコ編”をスピンオフ化
- キャラクターメイク型に路線変更
- あえてトルネコを脇役にし、プレイヤー自身が主人公をキャラメイクする“新生DQ不思議のダンジョン”路線。
一部の若年層は「おじさん操作ヤダ」と言うかもしれず、そこで主人公を自由に作れるならハードルも下がる、という考え方。
トルネコはNPCとして店を切り盛りしている……
なんて構図も面白いかもしれません。
- あえてトルネコを脇役にし、プレイヤー自身が主人公をキャラメイクする“新生DQ不思議のダンジョン”路線。
- スマホじゃなくてDL専売の中規模タイトル
- 大作AAAにはしないで、eショップやPS Storeなどのダウンロード専売で比較的低コストのソフトとして出す案。
売上目標がそこまで高くなくても投資リスクを抑えられ、ある程度の利益が出れば成功というスタイル。
買い切りタイトルで
「ゲームオーバーで課金アイテム消滅」
みたいな要素は導入しないでほしいというファンの願いとも合致します。
- 大作AAAにはしないで、eショップやPS Storeなどのダウンロード専売で比較的低コストのソフトとして出す案。
いつかトルネコが目を覚ます日を待ちながら最後に
以上、なかなかの長文で「トルネコの大冒険」シリーズの軌跡や謎、ファンの思いや今後の可能性などを徹底的に追いかけてみました。
結局は公式が何も言わない以上、確実な発売日の予想や新作情報の断言は不可能です。
でもだからこそ、熱心なローグライクファンが「4を待ち望む声」をあちこちで発信しているのではないでしょうか。
確かに市場動向や版権の壁を見ると、状況は楽観できるものではありません。
しかし、これだけ根強いファンが
「またトルネコを操作してダンジョンを潜りたい」
「すぎやまこういち氏のあのメロディと共にアイテムを拾い、罠にかかり、命からがら脱出するスリルを味わいたい」
と思い続けているのです。
名作IPとしての潜在力は十分。
もしスクウェア・エニックスが動けば、それなりの注目を集めることは想像に難くありません。
ゲーム業界では「絶対にあり得ない」と言われた企画が突然実現するケースもありますし、“もう終わった”と思われたタイトルが10年以上経ってから復活することも珍しくない世界です。
だからこそ、希望を捨てず、今は過去作品のリメイクや移植がひょっこり発表される可能性に期待してもいいのではないでしょうか。
「世界のどこかのダンジョンで、再び太った商人のおじさんが満腹度を気にしながら、妖しげなモンスター相手に勇敢に戦っている」。
そんな光景を思い浮かべながら、いつの日か「トルネコの大冒険4」――もしくは何らかの形での新作や復活を待ち望みつつ、今日も私たちはローグライクの魅力に取り憑かれたまま、ふたたび(あるいは初めて)初代や2、3のダンジョンへ潜り込むのです。
現段階では公式アナウンスが皆無のため、残念ながら「発売予定日は○月○日です!」とバシッと言うわけにはいきません。
しかしこのシリーズが築いた功績やファンの待望論、そして現代のローグライク市場の再燃を踏まえれば、
いつか奇跡が起こるかもしれない
と感じさせるポテンシャルは今も十分。
皆さんもぜひ、過去作の体験や思い出、あるいは
「こんな新作が欲しい!」
というアイデアを共有しながら、その日が訪れるのを気長に待ってみてはいかがでしょうか。
「倒れたら最初から」という、ある意味“ビター”なゲームシステムをコミカルなトルネコという“甘~いキャラクター”で包み込む――さながら甘辛ミックスの絶妙な風味が、本シリーズの魅力の一つでした。
いつかまた、その美味しいハーモニーを堪能できる日が来ますように。
ファンが手ぐすね引いて待っていることを、きっとスクウェア・エニックスもチュンソフト(スパチュン)も、うっすらと気づいているはず……
と期待してやまないばかりです。
――そう、トルネコがダンジョンを巡る冒険は、まだ終わっていない。
たとえ今は長い冬眠の真っ只中でも、芽吹きの季節が訪れれば、再び満腹度を満たしながら新世界を探索する日が来るかもしれません。
どんなに先が真っ暗に思えても、「不思議のダンジョン」の可能性は∞(無限大)なのです。
気がつけば、ここまで相当なボリュームになりましたが、それだけ本シリーズが背負っている歴史とファンの思いが大きいということ。
少しでも
「トルネコにまた会いたい」
「公式、なんとかして!」
と強く祈る声が増えれば、やがてその声は届くかもしれません。
あなたもぜひ、過去作を改めてプレイしながら、トルネコ4を夢見る仲間たちと語り合ってみてください。
いつの日にか大逆転の新作告知が舞い込むことを、密かに願い続けましょう。
情報を総合すれば
「確定情報はないし、しばらく厳しそう」
という正直な結論にならざるを得ませんが、それでも希望はある――ここまでの歴史が示すように、シリーズには大きな潜在力が眠っています。
ランダム生成ダンジョンの奥深さとDQの親しみやすさ、そして何よりトルネコというユニークキャラの存在感。
それらが復活すれば、いまのローグライク熱に一石を投じるかもしれません。
そしていつか、
「やった、トルネコ4が発表されたぞ!」
と全国のファンが盛り上がる日が来ることを、ほんの少し、期待しながら。
ゲームの未来とファンの情熱は予測不能な化学反応を起こすことがあります。
シリーズが再び動き出せば、その衝撃波は大きいはず。
もちろん、それが5年先か10年先かは誰にも分かりません。
けれどローグライクを愛する者にとっては、宝物のようなシリーズが完全に消えるなんて悲しすぎますから。
どうか大団円があると信じて、今日はここらで筆を置きます。
今あなたが手にしているのが初代のSFCカセットでも、PS版トルネコ2でも、あるいはPS2版やGBA版のトルネコ3でも、その楽しさと苦しさは色あせません。
きっとこの先も、“1000回遊べるRPG”の誇りは生き続けることでしょう。
以上、「トルネコの大冒険4」をめぐる徹底考察でした。
いつか再び、ダンジョンの奥深くでトルネコの「ホッホッホ」という笑い声が響き渡るその日まで――。