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サガエメラルドビヨンドのストーリーあらすじネタバレ!結末までチェック

『サガ エメラルド ビヨンド』は、2024年4月にスクウェア・エニックスから発売されたサガシリーズの最新RPGです。

シリーズ伝統の「フリーシナリオシステム」が大幅にパワーアップし、6人(5組)の主人公と17の異世界、そして膨大な分岐による物語が展開される大作になっています。

発売から約1年が経った2025年3月現在でも、その周回前提の奥深いストーリーと多彩な世界観が話題を呼び続けています。

この記事では、各主人公のあらすじと結末、黒幕組織クイッシタトゥムの存在や「生きた苦悶」の脅威などをネタバレ込みで一挙に解説!

さらに周回要素による真エンディングの可能性にも迫ります。

これからプレイされる方や、既にクリアした方がさらに深くストーリーを味わいたい時にお役立てください。

ネタバレ満載ですので、まっさらな気持ちでプレイしたい方はご注意を!

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サガ エメラルド ビヨンド17世界を巡るフリーシナリオRPG!

『サガ エメラルド ビヨンド』は、サガシリーズが持つ多彩な世界観と自由度、そして"周回を重ねるごとに新たな物語が見えてくる"という遊び方を極限まで推し進めたタイトルです。

この作品は「なんだか名前からしてエメラルドにビヨンドしている」というだけあって(なんてダジャレ言ってるんだか、自分でツッコミ入れちゃう)、とにかく規模が大きい!

17世界をどう繋いだらそうなるのか、開発陣は脳内に時空の歪みでも抱えているんじゃないかって思うほど。

でも、その結果として私たちプレイヤーは規格外の自由度を楽しめるというわけです。

物語全体の流れを把握してから遊ぶのもよし、初見で何も考えず飛び込んで脳を溶かすのもよし。

ここからは、できるだけ体系的に理解したい方のために、じっくり解説していきますね!

本作の特徴と全体のストーリー概要

本作は6人(5組)の主人公を軸に、17の異世界を巡り、プレイヤーの選択によってストーリーが大きく変容する"フリーシナリオRPG"という位置づけです。

サガシリーズでは昔から「主人公選択→フリーシナリオ」構造が定番ですが、本作では世界設定が徹底的に拡張されており、各世界が互いに干渉し合うマルチバース的な趣が強調されています。

どの主人公でも、背後で暗躍している組織「クイッシタトゥム」による世界融合計画がストーリー全体の縦軸となります。

クイッシタトゥムの真の目的や、同じ姿の男たちが多数登場する理由、最終的に召喚される謎の怪物「生きた苦悶」の出自などは、1周や2周ではまったく見えない深層にあるため、プレイヤーが周回プレイを通じて段階的に理解を深める作りになっているのが特徴です。

また、17の異世界それぞれが独立したテーマを持ち、中世風、近未来SF風、和風、ゴシックホラー、現代的都市社会など、多様なジャンルの舞台が一つのゲームに収められています。

さらに、訪れる順番やルートはプレイヤー次第。

最初から最後まで一本道で進むRPGに慣れている方には、「どこに行けばいいの?」と戸惑うかもしれませんが、"自分で道筋を作る"というサガの伝統が、今作ではより一層濃厚に表現されています。

キーワードで理解する『エメラルド ビヨンド』の世界

17の異世界と連接領域

連接領域という空間を経由して、多彩な世界を行き来できる構造になっています。

例えば、現代的な大都会が舞台の「キャピトルシティ」と、魔女が統べるファンタジー世界「プールクーラ」が同列に並んでいるのは、普通に考えれば脳がバグりそうですが、そこを一気に繋いでしまうのがサガシリーズの豪胆さ。

「こんな世界観が混在するなら、コーヒーと紅茶が同じポットで出てきてもおかしくない」

と思うかもしれませんが、たとえば「氷の世界グレロン」から瞬間移動で「砂漠の世界クロウレルム」に行くような展開もしばしば。

通勤電車よりよっぽど便利な世界間移動ですね!

ジャンルの垣根を超えて遊べるわけです。

クイッシタトゥム

全主人公が戦うことになる黒幕組織。

同じ姿の男たちが各地に現れ、裏で事件を誘発します。

大統領暗殺未遂や、魔女の世界への侵攻、妖異の発生源、吸血鬼王国の簒奪など、各世界で起こるトラブルの影に彼らが潜んでいます。

目的はすべての世界を統合する「世界融合」の実現。

そのためには多少の犠牲や破壊も辞さず、ある意味全世界を平等に巻き込む恐ろしい勢力です。

うちの義父母の「家族は皆で同じものを食べるべき」理論並みに頑固な世界観を持ってますね(冗談です、お義父さん見てませんよね?)

生きた苦悶(Living Anguish)

世界の悲しみや苦痛を吸収して巨大化する怪物。

組織が世界融合を推し進める過程で最終的に召喚され、各主人公のストーリーでもラスボス格として立ちはだかります。

倒さなければ世界が混沌に飲み込まれ、すべてが一つに溶け合う結末へ……

という背筋がゾクゾクするような展開が共通しています。

周回プレイによる情報解放

1周では全貌が見えず、2周目以降に新イベントや選択肢が追加解放される仕組み。

このため、同じ主人公であっても周回が増えると「初回プレイでは存在しなかったルート」に飛び込めたり、別の世界へ早期に行けたりします。

さらに、多くの主人公で特定条件を満たすと「真エンディング」に近いシナリオに到達できるとのこと。

いかにもサガらしい、意地悪ともいえる奥深さです。

それでは、いよいよ6人(5組)の主人公それぞれの流れを見ながら、物語の核心を探ってみましょう。

頭の片隅に、「ああ、これは一筋縄ではいかないぞ」というワクワク感をキープしつつ、お読みください!

伝統都市と四神の旅御堂綱紀(みどう つなのり)編

ミヤコ市とカテドラル計画

まずは和風都市「ミヤコ市」を守る青年・御堂綱紀のシナリオ。

ミヤコ市は大戦の影響で霊的結界が崩壊しかけていて、妖異が出没する物騒な状況です。

綱紀は意思ある人形「クグツ」を操る特殊な力を持ち、霊的秩序を取り戻すための「カテドラル計画」に関わることになります。

この計画では、他の世界に眠る四属性の精霊をクグツに宿して持ち帰り、ミヤコ市の防護を復活させる狙いがあるのです。

ここで「クグツ」というキーワードがすでに興味深いポイント。

人形といってもただのからくりではなく、霊力を媒介できる存在。

綱紀の家系が持つ秘術として描かれており、同じサガシリーズの中でもかなり和風色が強い設定です。

実際プレイしてみると、綱紀がクグツたちと会話したり、バトルで共闘したりする場面がほんわかシュール。

「俺は人形と心を通わせているんだよね。もしかして踊らされてるのかな?」

とツッコミたくなります。

これ、うちの小2の息子がぬいぐるみに話しかけてるのとどう違うんでしょうね(笑)。

氷雪の地「グレロン」での選択

旅立ち最初の異世界は氷に閉ざされた山岳世界「グレロン」。

皇国時代の遺跡と、「最終皇帝」を名乗る亡霊めいた存在が噂され、人々の見る夢が悪夢となって現実を蝕む事件が進行中です。

ここで綱紀が遭遇するルートは大きく分岐し、プレイヤーがどう対応するかでシナリオが変わります。

最終皇帝と直接バトルをするパターンや、さまよう少年の秘密を知るパターンなど。

いずれにせよ、氷雪に覆われた遺跡を冒険し、霊的存在をクグツに取り込んで帰還。

ミヤコ市の結界は少し強化されますが、まだ不十分という状況です。

グレロンは氷系のモチーフが美しく、BGMもどこか哀愁漂う風味。

何より「最終皇帝」の名前にシリーズファンはピンと来るでしょうが、本作と直接どう繋がるのかは明言されておらず、オマージュ要素の一つとして使われています。

ここでミニボスやイベントをどう突破するかによって、後々の綱紀編に隠し要素が追加されたりするのがサガらしいですね。

四種族が争う「サンク」とクイッシタトゥムの男

次いで訪れる可能性が高いのが、四元素の精霊に縁深い世界「サンク」。

火・水・風・森の4種族が「俺たちの精霊が一番すごいんだ」とばかりに小競り合いを繰り返す場所で、綱紀はここでも調停役的に介入するシナリオが用意されています。

私の義実家での夕食時の会話みたいですね。

「うちの天ぷらが最高!」

「いやいや、刺身が最高だ!」

みたいな。

種族を仲直りさせるか、一方に肩入れするかはプレイヤー次第。

クイッシタトゥムらしき男が出没し、「世界は均衡を失っている」などと意味深な発言を残して去っていく場面もあり、前兆として不穏な空気が漂い始めます。

ここでのポイントは、四元素の精霊をクグツに取り込むシーンと、クイッシタトゥムがちらつかせる謎の"世界破滅論"ともいえる主張。

「このままでは全世界が滅びる」みたいな警告を綱紀に投げかけますが、彼は自分の使命(ミヤコ市の復興)を最優先し、深く突っ込まないのが初回ルートでは多いパターン。

周回で態度を変えると、クイッシタトゥムから別の情報を引き出すことも可能という仕掛けがあります。

死者の世界「ブライトホーム」で吸血鬼シウグナスと遭遇

さらに旅を進めると、戦乱の絶えない死者世界「ブライトホーム」へ突入。

ここは死した者たちが混沌に対抗するため集い、ディン王率いる軍勢が果てしない戦いを続けています。

綱紀は一時的に戦士団に参加し、そこで吸血鬼王シウグナス(別主人公)と知己を得る展開が描かれます。

ブライトホームの戦闘シーンはまさに骨太なダークファンタジーで、ミヤコ市やサンクとはまた打って変わった雰囲気。

ジャンルが違いすぎて笑ってしまうところもありますが、サガシリーズでは普通のことかもしれません。

朝は子供と一緒にアニメ見て、夜はホラー映画見るようなものでしょうか。

シウグナスが「俺の故郷ヨミにも力がある」と語ることで、綱紀がヨミへ向かう流れが自然に生まれます。

プレイヤーが選択しだいでミヤコ市に戻ったり、直接ヨミへ飛んだりと自由度があり、周回で訪れる順番を入れ替えることで会話内容やイベントが変化するのは本作の醍醐味です。

闇の世界「ヨミ」と最終決戦

綱紀が最後に訪れるのがゴシックホラーの世界ヨミ。

玉座を奪った天界の男が君臨し、大罪の塔を支配しているシナリオです。

本来はシウグナスの領土ですが、クイッシタトゥムの動きによって国ごと乗っ取られており、綱紀は彼や仲間と協力して7つの塔を回ります。

各塔に封じられた闇の力と精霊を集め、最終的に玉座の間で天界の男と対峙する展開。

男を倒すと「生きた苦悶」が目覚め、いよいよ最終バトルへ突入します。

ここで生きた苦悶を打ち倒し、世界融合を阻止すれば綱紀編は一応の大団円。

ミヤコ市も無事に結界を回復できてハッピーエンドです。

とはいえ、クイッシタトゥムの正体までは深く分からないまま。

周回によっては「もっと裏があるぞ」と勘づいた綱紀が探求を始めるエンディングに派生するなど、細かいバリエーションあり。

まとめると、綱紀編は和風テイストと王道RPG要素が合わさり、最初のプレイに適した導入にもなるシナリオと言えるでしょう。

ここでちょっと余談を挟むと、綱紀がクグツとキャッキャしている姿を想像するとなんだか微笑ましい。

でもよく考えると、意志ある人形がたくさん喋って動く光景ってホラーにもなりそうですよね。

"深夜に廊下でトントン歩いてそう"と思うとヒヤリとする。

夜中にキッチンでお茶飲もうとしたら人形が動いてたら失神するかも…

でも本編では意外とコミカルに進むので安心してください。

魔女見習いと大いなる厄災2. アメイヤ・アシュリン編

魔女が統べる「プールクーラ」と小学生生活

アメイヤ・アシュリンは魔女の世界「プールクーラ」出身で、見習い魔女として修行中。

現代世界のミヤコ市に小学6年生「泉ゆめは」として潜入し、日常生活を体験しているのが序盤のシチュエーションです。

使い魔の黒猫ロロと一緒にお弁当を食べながら通学する姿を想像すると、魔女っ子アニメみたいな可愛さを感じるでしょう。

うちの息子もこんな魔法使いの女の子と同級生だったら喜ぶだろうなぁ。

でもそんな平和が続くわけもなく、謎の男から奇襲を受け、アメイヤは魔力の大半を奪われてしまうのです。

これにより、魔女としての変身能力もほぼ失われ、「このままじゃ魔女試験に落ちちゃう…!」という危機感を抱えます。

魔女としてのアイデンティティと修行のノルマが一気に風前の灯。

そこにエメラルドヴィジョンがひょいと姿を現し、「魔力を取り戻したければ異世界を回りなさい」と誘う展開に。

怒涛の導入から、グレロンへ飛ばされるストーリーが始まります。

グレロンでの悪夢事件とパンドラの箱

アメイヤ編でも序盤に訪れるグレロンは相変わらず雪景色が綺麗。

悪夢事件が深刻化しているのは綱紀編と共通ですが、こちらでは「魔女の知識で夢に干渉する敵を捉える」という視点が強調されます。

アメイヤは廃墟で「パンドラの箱」を見つけ、それを封印することで人々の悪夢が解放される流れ。

ここでも最終皇帝絡みの選択肢があり、アメイヤ編独自のやり取りが入るルートも。

箱から流れ出た魔力の欠片を取り込み、アメイヤは多少の魔力を回復。

これをモチベーションに、さらなる異世界探訪へ繋げていきます。

プールクーラ本国と厄災の兆候

いったんミヤコ市に戻ったアメイヤは、使い魔ロロとともに「どうしようか」と話し合いますが、そこにプールクーラから「世界中で大いなる厄災(カラミティ)が観測され始めた。

早く帰還を」との召喚命令が届きます。

これ、会社からの「急ぎの案件が入ったので早く戻ってください」というLINEを思い出しますね…

しかし魔力不十分なアメイヤは「このまま帰っても試験も戦いもできない」と感じ、砂漠世界「クロウレルム」などへ新たに足を伸ばし、古代エーテルを集める道を選ぶのが基本ルートです。

途中、例の正体不明の男が再登場し、「力を貸せ。世界滅亡を避けるには協力が必要だ」的な口説きをしてきますが、当然拒否もできるし、あるルートでは受け入れることも可能です。

プールクーラ決戦と生きた苦悶

最終的にプールクーラに戻ると、世界の空が裂け、厄災が今にも降り注がんばかりの大混乱。

五色の賢者や大魔女が危機に備えている最中、クイッシタトゥムによって「生きた苦悶」が召喚され、破滅をもたらそうとしているという衝撃の事実が判明。

アメイヤは総力戦の末にこの苦悶を撃退し、世界融合を食い止めることに成功します。

晴れて魔女試験に合格し、見事一人前の魔女にランクアップするエンディングが基本形ですが、周回次第ではクイッシタトゥムに協力してしまうとか、力を制御しきれず暴走するとか、かなりダークな分岐も存在。

ほのぼの魔女っ子物語かと思いきや、実は多層的な葛藤が詰まっているシナリオです。

アメイヤがロロにむかって「あなた、毛玉を吐かないでよ」とか呟きながら魔女修行を語る姿はちょっとシュール。

かわいい猫の使い魔ってなんだか憧れますが、現実世界で再現すると部屋が毛だらけになりそうで大変そう。

我が家のカーペットクリーナーじゃ対応できそうにない…

などと想像してしまう人も多いのでは?

闇の王と失われた王国3. シウグナス編

闇の世界「ヨミ」の吸血鬼王、死者の世界で目覚める

シウグナスは、ゴシックホラーな常夜世界「ヨミ」を治める吸血鬼の王。

しかし冒頭で臣下の裏切りに遭い、玉座を奪われ、なぜか死者の世界「ブライトホーム」に落ちています。

自分は不死身なので死者の世界にいるはずがないのに…

と困惑しつつ、ディン王率いる戦士団に混ざって混沌の侵略者と戦わされる羽目に。

ここでクイッシタトゥムのエージェントらしき男がチラつき、シウグナスを嘲笑うように「王なら自力で王国を取り戻してみろよ」と煽ります。

シウグナスのシナリオは他の主人公よりダークファンタジー色が強く、吸血鬼という種族設定を活かした展開が多数。

例えば「敵の血を吸う」描写が入る場合もあり、一部で「これはCERO的に大丈夫か?」と心配になりそうですが、実際にはソフトな表現が多めです(あくまでサガシリーズですから、過度なゴア要素は控えめ)。

帰還を目指す旅とアヴァロン

死者の軍団との戦いをある程度こなしたシウグナスは、ブライトホームの片隅に連接領域へ通じる扉を発見。

そこから「ヨミへ戻って王座を奪還する」という強い目的意識をもって旅を開始します。

途中で近代都市「アヴァロン」に立ち寄り、異世界探索隊へスカウトされるイベントもあるものの、シウグナスは一匹狼的行動をとりがち。

周回で他主人公たちと関わるルートもありますが、基本は「王としての誇りを取り戻す」ことが彼のモチベーション。

ヨミ奪還と七つの大罪の塔

帰還したヨミは見る影もなく荒廃し、天界の男が玉座に居座っているという最悪の事態。

シウグナスの忠臣だった守護者たちも洗脳され、七つの大罪の塔を巡って戦う流れが展開されます。

塔の中には嫉妬や怠惰など、人間の負の感情を具現化した存在が巣くっており、それを討ち破って闇の力を取り戻す過程がダーク&重厚な見せ場。

これは綱紀編とも共通する場所ですが、シウグナス視点だと故郷を取り戻す切実さが前面に出ます。

最終決戦とエンディング

塔を制圧して玉座の間へ乗り込むと、天界の男と激闘。

勝利しても彼は「全ては一つになる運命だ」と言い残して消え、生きた苦悶が出現。

シウグナスは吸血鬼王の力でこれを打ち倒し、世界融合を阻止。

ヨミに再び君臨することで物語はひと区切りとなります。

しかしクイッシタトゥムの謎は解け切らず、「彼らがまた攻めてくるなら、いつでも返り討ちにしてやる」と王として構える姿が描かれるのが定番。

別ルートでは異世界に協力を求める展開や、さらなる裏切りが発覚するケースもあり、さすが闇の王シナリオは波乱万丈です。

シウグナスが王座にドカッと腰掛けて「フハハ、俺は不死身だぞ」と強がっていても、周回次第では案外あっさりやられたり、ほかの主人公と馴れ合ったりする一面もあって、こういうギャップこそサガシリーズの醍醐味。

吸血鬼王といえば、うちの夫も夜更かしすると翌朝顔色悪くなるのがシウグナスっぽい……

なんて言ったら怒られそう

歌姫と禁じられた歌4. ディーヴァ・ナンバー5編

アヴァロンのトップスター、システム暴走の悲劇

近代都市「アヴァロン」で大人気の歌姫型メカ、ディーヴァNo.5。

輝かしいスポットライトを浴びながら公演を成功させ続けてきたある日、王立博物館から発掘された「禁じられた歌」を歌ってしまったことで大事件が発生します。

システムが暴走し、メモリーと歌唱機能が封印状態に陥るという悲劇。

大勢のファンは騒然となり、ディーヴァ自身も自己喪失に陥ってコア状態へと縮こまってしまうのです。

登場時は「AI歌姫の華やかなステージ!」というきらびやかさがありますが、禁じられた歌を歌うや否や急降下。

しかもその裏にはマネージャーだったコンスタンティンの陰謀が潜んでいるというのだから、もう「なんでこうも世の中ままならないの?」と叫びたくなるレベルの不運。

家の音声アシスタントに「電気消して」って言ったら勝手に全部のアプリが更新されて使えなくなるみたいなもの?

いや比較にならないか。

ユニークなのは、ディーヴァNo.5がいかにもロボット風ながらも、感情があり葛藤を抱える存在として描かれる点です。

異世界探索隊とコンスタンティンの黒幕ぶり

記憶を失ったディーヴァに近づいてくるのが、元マネージャーのコンスタンティン。

「異世界探索隊に参加すれば元の歌声を取り戻せるかもしれないよ」と甘い言葉をかけ、彼女を隊に引き込んでいきます。

メンバーには族長戦士ボウディカーや謎の少女ウェンズデイなどがおり、各世界で資源調査や技術探索を行う計画が進みますが、コンスタンティンは何か裏でコソコソ動いているようす。

実はクイッシタトゥムのエージェントで、禁じられた歌を使って世界の波動を狂わせようとしていました。

最初に訪れる「ヴェルミーリオ」や「グレートツリー」「デルタベース」などで、ディーヴァはイベントを通じて記憶断片を少しずつ取り戻し、コンスタンティンへの不信感を募らせていきます。

プレイヤーが隊を離脱するかどうかなど選択肢がある場合もあり、途中合流するキャラや展開が変化する仕組みです。

コスモス世界での裏切りと生きた苦悶

探索隊の最終目的地「コスモス」は生体組織めいた世界で、そこに到達したところでコンスタンティンが本性をあらわに。

禁じられた歌でエメラルドヴィジョンの力を乱し、生きた苦悶を誕生させる鍵としてディーヴァを利用していたと判明します。

ボウディカーやウェンズデイと協力してコンスタンティンを倒した直後、絶望的なエネルギーを放つ苦悶が暴れ出し、これを封じるにはディーヴァの"新たな歌声"が必要に。

最終的に怪物を撃破し、世界融合の連鎖を断ち切ります。

復活コンサートと新曲「エメラルドビヨンド」

アヴァロンに帰還したディーヴァNo.5は、見事に歌声と記憶を取り戻してトップスターに復活。

大ホールで行われるコンサートで「エメラルドビヨンド」という新曲を披露し、禁じられた歌とは逆の周波数をもつ"人々を癒やす"旋律として一斉中継されます。

クイッシタトゥムの陰謀は表には出ず、世界の人々はただ「ディーヴァが帰ってきた!」と熱狂し、裏でディーヴァと仲間たちが本当の探索隊を再編するエンディングも。

周回によってはコンスタンティンを許す選択や、ディーヴァの歌声が思わぬ形で活用されるルートなどもあり、切なくもドラマチックな物語が展開。

機械であるはずなのに心揺さぶられるシナリオとして、本作でも人気が高い一編です。

ディーヴァNo.5が封印から解放されて初めて歌うシーンは、プレイしているこちら側も鳥肌ものだとか。

機械なのに人間よりも繊細で美しい歌声というギャップがエモーショナル。

いっそ家のAIスピーカーにも歌ってほしいと思いますが、現実はCMソングぐらいしか流れないのが悲しいですね。

「今日の天気は曇りです♪」とか歌いながら教えてくれたら朝からテンション上がるのに。

異世界捜査線と大統領暗殺未遂5. ボーニー&フォルミナ編

キャピトルシティで勃発した暗殺未遂事件

キャピトルシティはアメリカの大都会をモデルにした世界。

ボーニー・ブレアとフォルミナ・フランクリンという新人警察官コンビが、大統領の警護任務中に暗殺未遂を許してしまう事件がスタート地点です。

犯人の手がかりとして残されていたのが"三角形のピース"と呼ばれる不思議な遺物。

これを追っていくうちに、二人は異世界へ通じる扉を発見し、捜査のために飛び込むことに。

扉の先での捜査とクイッシタトゥムの痕跡

上司に報告しても「正気か、お前ら?」と取り合ってもらえないので、ボーニー&フォルミナは独断行動。

異世界で住民たちから情報収集しつつ、三角形のピースが指し示す謎を追います。

たとえばヴェルミーリオで"三角形理論"を研究する施設や、デルタベースで協力者となる科学者トリスタンと出会うなど、ルートはいくつか用意されており、どの選択をするかで結末が異なります。

ただ共通して判明するのは、クイッシタトゥムがかつてキャピトルシティ政府と取引し、「世界融合技術を提供しよう」としていた事実。

大統領が最終的にこれを拒否したため「裏切り」とみなし、粛清のために暗殺を企てたのです。

ジャンクションでの最終バトルと異世界対策局

犯人を追う二人は連接領域の中心「ジャンクション」でクイッシタトゥムの男と対峙。

すると空間が歪み、「生きた苦悶」が現れてしまいます。

警官装備ではどうにもならない! と思いきや、周回で仲間にしていた人物が加勢したり、持ち前の正義感とコンビネーションで奇跡を起こすなど、ドラマチックな展開が待っています。

最終的に苦悶を撃破してキャピトルシティに戻ると、異世界対策局が設立され、ボーニー&フォルミナが局員に就任する結末がベース。

大統領暗殺は未遂に終わり、一応の平和を取り戻すものの、犯人の最終的な行方やクイッシタトゥムのバックボーンまでは完全に解明されず。

周回ルートで真相に近づく要素もある、といった構造です。

現代風の捜査ドラマがいきなり異世界に展開するので、かなりのカオス。

警官二人が魔法や吸血鬼と対峙するなんて、コメディかと思いきや意外と真面目に熱いバトルが描かれます。

空港じゃなくて連接領域の扉を使って海外…

いや異世界出張なんて、もはやパスポートの意味はあるのか!?

と突っ込みたくなるところです。

電車通勤の私からしたら、異世界へ瞬間移動できる扉、東京の満員電車回避に使わせてほしい…!

クイッシタトゥムと生きた苦悶、そして世界融合の行方6. 共通の脅威

ここまで各主人公のシナリオを見てきましたが、最終的に共通しているのは、クイッシタトゥムが仕掛ける「世界融合計画」と、それを実行するための巨大生物「生きた苦悶」の召喚です。

彼らはどの世界でも同じ姿の男たちを送り込み、事件を誘発するだけでなく、ときに主人公たちを言葉巧みに勧誘し、選択次第では協力関係にすらなり得るのが面白い点です。

生きた苦悶は、シリーズファンからすると「ラスボスのビジュアルが結構衝撃的だった」という声もあり、全世界の悲嘆が凝縮されたようなクリーチャー。

戦闘BGMも凄まじい盛り上がりで、初回プレイ時は「これはもう勝てるのか?」と思わされるほどのインパクト。

ただし、周回を進めるとこの苦悶も形態が変わったり、追加演出があったりして、「実はこれが本当の姿ではないのでは?」と勘繰りたくなる展開も。

真エンディングルートでさらなる強化版や真の目的が明かされる可能性が示唆されています。

プロヴィデンスについてのファン考察7. 17の世界と隠された謎

本作には17の異世界が存在するとされている一方、ゲーム内で実際に訪れるのは16世界+連接領域というパターンが多く、「残り1つはどこ?」という疑問が自然に湧きます。

ファンコミュニティでは、それが「プロヴィデンス(Providence)」と呼ばれる高次元世界ではないか、クイッシタトゥムの本拠地もそこにあるのではないか、といった説が囁かれています。

なぜなら、作中でわずかに示唆される「天界の摂理」のような用語が、それを思わせるからです。

もしプロヴィデンスが本当に存在するなら、クイッシタトゥムのメンバーが全員同じ姿なのは、彼らが一つの意志(もしくは神的存在)から分裂したクローンのような存在なのかもしれません。

つまり「世界を融合するのが自然の摂理」という発想そのものが、プロヴィデンス的な神意に基づいている可能性があるわけです。

いかにもサガらしい"プレイヤーの想像を膨らませる謎"になっており、公式資料でも答えは明言されていないので、2025年3月現在もファンが考察を続けています。

8. 周回要素と真エンディングへの道筋

1周では見えない真実

本作は明確に"周回プレイが前提"と打ち出されており、1周目でエンディングを迎えても「真相の半分も分かっていない」という設計が特徴です。

とくにクイッシタトゥムの意図や組織構成、世界融合の詳細などは、複数のルートを踏破して各世界でのイベントを全て回収しないと断片情報しか得られません。

例えば、アメイヤ編でクイッシタトゥムとの協力ルートを選んだ際にだけ見られるイベントが、シウグナス編やボーニー&フォルミナ編に影響を与える仕掛けもあると言われます。

選択肢とフラグ管理

サガシリーズのDNA通り、本作も選択による分岐管理が非常に複雑。

一度のプレイで全部のイベントを踏むことは不可能なので、周回での再挑戦が奨励されます。

たとえば、

  • グレロンで「最終皇帝」を倒したかどうか
  • デルタベースで科学者トリスタンに協力したか否か
  • プールクーラでの厄災阻止をアメイヤがどうアプローチしたか
  • ボーニー&フォルミナがジャンクションへ行く時に誰を仲間にしたか …といった多数のフラグが全主人公で複合的に影響します。

仕事の引き継ぎ書類よりも複雑な表を作らないと管理できなさそうですね。

真エンディングとワンワールド形態

コミュニティの検証によると、特定条件を満たすと「生きた苦悶」がさらに進化した"ワンワールド(One World)形態"がラスボスとして出現し、その先に真エンディングがあるという情報があります。

これまで謎に包まれていたクイッシタトゥムの本質や17番目の世界について、さらに踏み込んだ描写が解放される模様。

具体的には

「複数主人公のルートで世界融合が一度進行してしまうが、そこから逆転する展開がある」

「プロヴィデンスへの扉が一瞬だけ開く」

など、確証はないものの興味深い噂が絶えません。

サガシリーズらしく、攻略サイトやSNSを活用してプレイヤー同士が情報共有している状況で、いまだに全ルートを完全踏破した人は少ないとされます。

そこがまた"やり込みゲーマー魂"に火をつける要素で、発売から1年経ってもファンが離れない大きな要因と言えるでしょう。

9. 戦闘システムとゲームデザインの奥深さ

タイムラインバトル

前作『サガ スカーレット グレイス』の系譜を継ぐ「タイムラインバトル」は、敵味方の行動順を視覚化し、連携や妨害を駆使して戦う戦略重視のシステム。

全キャラで共有するBP(バトルポイント)をどう配分するか、敵の行動を先読みして割り込むか、といった駆け引きが白熱します。

本作では新要素として「ショーストッパー(独壇場)」が導入され、孤立した味方が一時的に突出して連携ダメージを高めるなど、独特のコンボが可能。

慣れるまで戸惑う人もいますが、ハマると時間を忘れて戦略を練る楽しさが際立ちます。

わたしなんて夜中に「あと一戦だけ」が止まらなくなって、気づけば朝方…

そんな経験が何度もあります(夫の起きる前に布団に戻るのが毎回の攻防戦)。

フリーシナリオ×周回設計

ゲームそのものが周回前提で設計されているため、同じ主人公を使っても2周目以降は序盤から別のイベントが発生したり、最初から強力な装備を持ち込んだりできる場合があります。

これにより、戦闘の難度が単調にならず、毎回異なるビルドや仲間編成が楽しめるよう配慮されているのはさすが。

逆に言うと、初心者にはとっつきにくい面があるのも事実で、ネット上では

「難易度が高すぎる」

「最初のボスに勝てない」

なんて叫びが一時期溢れました。

種族・キャラクター多様性

本作は人間だけでなく、魔女、吸血鬼、メカ、獣人、クグツ、人外の守護精霊など多種多様なキャラが仲間になる可能性があります。

仲間にするにもそれぞれ条件や選択肢があり、それだけで膨大なパターンが生まれる仕組み。

こうした懐の深さが「自分なりの物語を作る」というサガシリーズの神髄と言えます。

情報量が多いぶん、ウッカリ仲間を逃したり、イベントを見逃したりすることも多々あるため、完全攻略には相当な時間を要します。

深掘りした考察を踏まえて10. まとめ

ここまで各主人公のあらすじや結末を概説し、クイッシタトゥムの暗躍、世界融合の危機、生きた苦悶という共通ラスボス的存在、そして周回要素や真エンディングの噂まで取り上げました。

情報量の多さに頭がクラクラするかもしれませんが、それこそが『サガ エメラルド ビヨンド』の真骨頂。

17の異世界を自由に行き来し、6人(5組)の主人公の視点を通じて、膨大なイベントや分岐を体験する楽しさは、ほかのRPGではなかなか味わえないものとなっています。

特に注目すべきは以下のポイントです。

  • フリーシナリオのさらなる進化
    過去シリーズ以上に分岐と選択が細かく絡み合うため、"正解のルート"を探すというより"自分の物語"を紡ぐ感覚が強い。
    これが刺さる人にはめちゃくちゃ刺さるし、合わない人にはちょっとストレスかも。
  • 多彩なジャンル世界が融合
    和風・現代・SF・ゴシック・魔女ファンタジーなど、バラバラに見える世界が一気に繋がる不思議さ。
    中には踏み込まないまま終わる世界もあるため、コンプリートしようとすると"どんだけ時間があっても足りない"レベル。
  • クイッシタトゥムと17番目の世界という謎
    キャラの見た目が同じ組織員が各地で動いており、"彼らは神の分身なのでは?"という大胆な考察も飛び交う。
    17番目の世界(プロヴィデンス?)が物語の鍵を握っていそうだが、公式情報が乏しくプレイヤーの想像が膨らむ。
  • 周回プレイでこそ味わえる真価
    1周だけならストーリーのごく一部しか見られず、主人公や選択ルートを切り替えて複数回プレイすることで深い部分に触れられる構造。
    トゥルーエンドに到達するには全主人公を遊んで膨大なフラグを管理しなければならない可能性が高い。

発売から1年が経過した2025年3月現在も、コミュニティでは

「このイベントのフラグってどうなってるの?」

「天界の男の正体は実は○○では?」

など盛んに議論が続いています。

今後公式が追加DLCや続編で補完するのかは不明ですが、ある意味"余白"があるからこそユーザーが熱狂的に考察できるのかもしれません。

もし未プレイの方がこの記事を見て興味を持ったなら、ぜひまず好きな主人公で1周プレイしてみてください。

その後、他の主人公や分岐に手を伸ばすごとに「これが真実だったのか…!」と新発見があるはず。

周回前提RPGはとっつきにくい面もありますが、はまると底なしの深みを楽しめます。

もう既にクリア済みの方は、他のルートを探検して新たな結末を狙ってみるもよし、ファンコミュニティで考察を深めるもよし。

世界のすべてを体験し尽くすには相当な時間と情熱を要しますが、そのぶんリターンも大きいのが『サガ エメラルド ビヨンド』の魅力です。

個人的には

「吸血鬼王が魔女の世界を訪れたらどうなるのか」

「ディーヴァNo.5がミヤコ市で和菓子を食べる展開とかあったら面白そう」

なんて妄想もしてしまいますが、実際プレイしてみるとそんな奇妙なクロスオーバーが当たり前のように起きるのが本作。

だって17世界もあるんですよ? 主人公や仲間キャラがどんな組み合わせで旅するか想像するだけで、ちょっとニヤニヤしちゃいませんか?

ともあれ、世界融合の危機を救うか、それともその融合に手を貸すか、選ぶのはプレイヤー次第。

どの結末にたどり着いても正解と言えるのがフリーシナリオRPGの醍醐味です。

せっかくならば、クイッシタトゥムの秘奥や生きた苦悶の背景にも踏み込み、真エンディングと噂される"ワンワールド形態"に挑み、すべてを超越した物語を見届けてみてください。

もしかしたら、その先にさらなる謎が待ち構えているかもしれませんよ。

こういった無数の可能性を前にすると、「息子の夏休み自由研究にしたら情報量多すぎるわ!」と突っ込みたくなりますが、間違いなく語り甲斐のある作品であることは断言します。

あなたが各世界を飛び回りながら、自由気ままにエメラルドビヨンドへ旅立つきっかけとなれば幸いです。

-その他