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FF7シリーズのストーリーあらすじを時系列順に結末までネタバレ

『ファイナルファンタジーVII』(以下、FF7)という名作RPGが1997年にリリースされて以降、この壮大な物語はさまざまな派生作品を生みだし、いまなお世界中のプレイヤーに愛され続けています。

スピンオフやリメイク作品、映像作品などが重層的に展開され、それらを一連の物語として整理すると、どうにも頭がこんがらがってしまう方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、FF7シリーズ全作品を

「星のはじまり」から「本編・後日談・リメイク展開」まで

すべてを時系列順に眺めつつ、結末までガッツリネタバレしていきます。

古代種とジェノバの闘争、神羅カンパニーによる魔晄エネルギー開発、セフィロスの誕生、クラウドとエアリスの悲劇、そしてリメイク版で起きている運命改変の可能性まで……。

容赦なくネタバレしますのでご注意ください。

しかしその分、膨大なストーリーが

いつどこで何が起きたのか

一挙にクリアに分かるはずです。

なお、本記事では原作FF7に加え、携帯端末向けやPSP作品、映像作品、そして2020年から進行中のリメイクシリーズに至るまで、漏らさずカバーします。

結果として文字数はかなり多くなる見込みですが、ひとつひとつの作品の出来事と、その背後にあるキャラクターの動機や内面を細やかに紐解きながら進めていきます。

もし

「今からFF7遊ぶ予定だからネタバレはイヤ!」

という方がいらっしゃったら、申し訳ありませんがここで回れ右していただき、ご縁があったらまた戻ってきてくださいね。

では、さっそくFF7シリーズの長い長い歴史の旅に出発しましょう。

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星・ライフストリーム・古代種(セトラ)・ジェノバ最初に押さえたい

FF7の世界で中心的なキーワードとなるのは

  • 星(プラネット)
  • ライフストリーム
  • 古代種(セトラ)
  • ジェノバ

ゲームの冒頭で流れるあの緑色の光のイメージは、物語全体を通じて非常に大切なモチーフになっています。

どれほど強力な剣や魔法があろうとも、最終的に支配力を持つのは

星が持つ生命力そのもの

であり、そこを踏まえると、後に起きる数々の出来事がぐっと理解しやすくなるのです。

以下、ざっくりとその構図を説明します。

星とライフストリーム

この星は生きており、その内部を流れる緑色の奔流を

ライフストリーム

と呼びます。

ライフストリームには死んだ生物のエネルギーや記憶が取り込まれ、星の内部を循環するといわれています。

人間も動植物もそこから生まれ、最期にはそこへ還っていく。

まるで

輪廻のような概念

であり、このライフストリームを工業利用したものが「魔晄エネルギー」です。

星の観点からすれば、魔晄とはいわば血液や栄養素のようなもの。

これを使いすぎると星の健康が損なわれる……というわけですね。

古代種(セトラ)

太古の時代、この星に暮らしていた民族で、

星の声と対話しながら世界を旅していた

と伝えられています。

「約束の地を探す民」

とも呼ばれ、あらゆる土地を耕し、星の恵みを受け取る術を持っていたようです。

長命でスピリチュアルな力を持つ一方、その数は現代ではほぼ絶滅状態。

後に登場する“エアリス”は、この古代種の血を引く最後の生き残りとされています。

ジェノバ

古代の時代、宇宙から飛来した未知の生命体。

人やセトラの姿を模して取り込み、

精神や肉体を侵蝕する特性

を持っています。

約2000年前に星と衝突し、多くの古代種を滅ぼしましたが、星はジェノバを封じ込めるため「ウェポン」という巨大生物兵器を創り出し、どうにかそれを封印したとされています。

このジェノバの正体こそ、後に神羅カンパニーの科学部門が

“古代種の遺体”と誤認

して調査・実験を行ってしまい、結果としてFF7本編でセフィロスという怪物的英雄を生み出すことに繋がるのです。

こうした星の歴史や古代種とジェノバの抗争が

FF7の本筋ドラマの数千年前背景

として存在します。

続いては、ここから現代に至るまでに何が起こったのか、どんな勢力が台頭し、ソルジャーという超人的な兵士集団が作られたのかを見ていきましょう。

星を巡る覇権争いとソルジャー計画神羅カンパニーの興隆

星に眠るライフストリームをエネルギー資源としていち早く実用化したのが

神羅カンパニー

という巨大企業です。

ここでは本編の数十年前から数年前まで起きていた、神羅の拡大と戦争、ソルジャー部隊の活躍、そしてジェノバ計画がどのように進行したのかを整理します。

魔晄エネルギーの発見と神羅の台頭

神羅は、魔晄炉を世界各地に建設して魔晄エネルギーを供給することで、人々の生活を飛躍的に豊かにしました。

スマートフォンならぬPHSも充電不要、冷蔵庫もクーラーもガンガン使える、なんてうまい話は無かったですが、とにかく経済発展が進む一方、星のライフストリームを乱用するので環境破壊が顕著に。

都市部と地方の格差も広がり、ミッドガルのような超巨大都市が生まれる反面、魔晄エネルギーが奪われて枯れ果てる土地も出てきます。

ウータイ戦争

神羅の魔晄支配に反抗する形で、アジア的雰囲気をもつウータイという国との間で大規模戦争が勃発。

ここで活躍したのが神羅の精鋭兵士「ソルジャー」であり、特にセフィロスは英雄的存在として名を轟かせます。

TVショーにも出ちゃうほどの人気ぶりだとか。

ソルジャー創設とジェノバ計画

神羅が誇るソルジャーたちは、魔晄やジェノバ細胞を投与されて身体能力を向上させた者たち。

しかし、その裏には

ジェノバを古代種の遺体と誤解した実験

が隠されていました。

北の大空洞で見つかったジェノバの化石を神羅の科学部門が復元し、そこから細胞を取り出して人間に移植する――これがいわゆるジェノバ計画。

  • プロジェクトS:宝条博士らによって“妊娠中の母体”にジェノバ細胞を与え生まれたのがセフィロス。
  • プロジェクトG:別の経路でジェノバ細胞を移植して誕生したのがアンジールやジェネシスなど。

セフィロスは自分の出生の経緯を詳しくは知らされておらず、長らく「神羅の兵士として戦果を挙げる英雄」であり続けました。

この違和感が、後に「ニブルヘイム事件」で大変なことを引き起こす原因となります。

本編7年前クライシス コア -FFVII-

PSP作品の『クライシス コア -FFVII-』(以下CC)は、本編スタート7年前を舞台とし、ソルジャー2ndクラスの青年ザックス・フェアを主人公にして、セフィロスがまだ英雄だった頃のエピソードや、クラウドの前史が描かれます。

ここでの出来事こそが、いわゆる“ニブルヘイム事件”でのセフィロスの発狂、そしてクラウドが心身崩壊に至る原因となる重要な伏線になります。

ザックス・フェア

CCはまさに「ザックスの物語」です。

彼は神羅ソルジャーとしての誇りや夢を胸に抱き、クラス1st昇格を目指す快活な青年。

先輩のアンジールを慕い、セフィロスを憧れの先輩として認識し……と、どこまでも明るいんだけど、物語が進むにつれジェネシスの反乱が勃発し、アンジールまで別の道を選ぶなど苦難の連続。

そんな中でも挫けないザックスの姿は多くのプレイヤーの心を掴んだことでしょう。

ジェネシスの反乱とソルジャーの劣化

神羅側の研究「プロジェクトG」におけるジェノバ細胞の移植から生まれたジェネシスは、身体の劣化現象に苦しみ、その治療法を求めて暗躍します。

同じくプロジェクトGで生まれたアンジールにも徐々に劣化の兆候が出始め、彼は自分をソルジャーの誇りから外れた“怪物”とみなして苦悩。

ザックスはそんな師匠を止めようとするも叶わず、切ない別れを迎えることに。

アンジールの形見であるバスターソードを受け継ぎ、やがてザックス自身がクラウドにそれを託す……という流れへ繋がるのです。

ニブルヘイム事件セフィロスの狂気

そして最大の衝撃が、本編でも回想される「ニブルヘイム事件」。

ソルジャー1stセフィロス、ザックス、そして一般兵のクラウドがニブルヘイムへ派遣され、魔晄炉の点検を行う中で、セフィロスは自らが

“ジェノバ細胞を与えられて生まれた実験体”

ではないかと知り、精神が壊れていきます。

英雄としての自尊心と未知の出生にまつわる混乱が交錯し、

「母さん…ジェノバ……」

と呟きながらニブルヘイムの村を焼き払うのです。

ザックスが止めに入るもセフィロスには歯が立たず、最後にセフィロスを落としたのは一般兵だったクラウドでした。

ここでクラウドは重傷を負いながらも

セフィロスを魔晄炉深部に突き落とす

という偉業を成し遂げますが、宝条の手によって回収・人体実験されてしまいます。

ザックスの最期とクラウドへのバトン

ザックスも囚われの身になり、実験台にされますが、隙をみてクラウドを連れて脱走。

しかし、神羅兵の追撃を受け、荒野で壮絶な銃撃を浴びて力尽きます。

死の寸前、

「お前は生き延びろ」

と言いながらバスターソードをクラウドに託し、ザックスは静かに息を引き取ります。

クラウドはその瞬間を目撃するショックと魔晄中毒による精神崩壊が重なり、自分がザックスのように

“ソルジャー1stだった”と記憶を改変

してしまうのです。

ここから本編のクラウドが登場し、彼の人格の根底にはザックスの意志が混在していることになる……

という非常に切ない因縁が生まれます。

本編6年前ビフォア クライシス -FFVII

携帯アプリとしてリリースされていた『ビフォア クライシス -FFVII-』は、神羅の諜報組織タークスを主人公とする作品で、本編の6年前に起きた事件やアバランチ(反神羅レジスタンス)の活動などを深掘りする内容でした。

タークスとアバランチの攻防

タークスは神羅の裏仕事を担う少数精鋭部隊で、FF7本編ではレノやルードらが登場。

『ビフォア クライシス』では彼らの上官にあたる人物や、当時の新人タークスが主人公になってストーリーが進みます。

反神羅組織アバランチが神羅施設にテロを仕掛けたり、極秘情報を盗んだりするのを追いかけるのがタークスの役目。

まだバレットたちが立ち上げる前身のアバランチがどういう形態だったのかも描かれます。

配信終了の影響

『ビフォア クライシス』はスマホアプリであり、すでにサービス終了してしまったため、現時点で直接遊ぶ手段はありません。

しかし、タークスの面々がなんであんなに神羅とズブズブなのか、なぜレノはその髪型なのか(たぶん関係ない)、どんなミッションをこなしてきたか――そうした背景を知るには有用な作品でした。

今後もし『エバークライシス』などで再編されるなら、新たな形でプレイできる可能性もあるかもしれません。

いよいよ時系列0年ファイナルファンタジーVII -本編-

 

さて、ここでようやくオリジナル版のFF7本編に合流します。

1997年にリリースされたPS1の名作RPG。

本編は序盤の巨大都市ミッドガルから始まり、最終的には世界全体の運命を左右する壮大なストーリーへ発展します。

ここでは主要な筋を追いつつ、クラウドの記憶混乱、エアリスの運命、セフィロスとの最終決戦までを振り返ります。

アバランチと“元ソルジャー”クラウドミッドガル序章

ミッドガルは神羅カンパニーによる巨大プレートで上下層が分断された都市。

下層はスラム化しており、反神羅レジスタンス“アバランチ”が魔晄炉爆破を計画します。

その作戦に傭兵として雇われたのがクラウド・ストライフ。

彼は

「元ソルジャー1stで、金さえ払えば何でもやる」

と言いますが、やたら冷めた態度。

幼馴染ティファや、アバランチのリーダーであるバレットは懸命に星を救いたい思いがあるのに、クラウドは「オレは興味ないね」といった調子です。

しかしプレート落下という神羅の大規模攻撃によって、多くのスラム住人が犠牲になり、クラウドも少しずつ意識を変えていくことに。

花売りエアリスとの出会い

作戦中、上層プレートから落ちたクラウドがスラムの教会に墜落し、そこで花売りの少女エアリスに出会います。

実は彼女こそ

古代種の血を引く存在

であり、その身は神羅に狙われていました。

クラウドが彼女を守るボディガード役を引き受けた縁から、エアリスもパーティに加わっていきます。

軽妙なやりとりは微笑ましいものの、徐々にエアリスが辿る運命を思うと胸が痛くなる部分も。

神羅ビルの惨劇セフィロスの刀

エアリス救出のため神羅ビルに乗り込んだクラウドたちは、そこで衝撃の光景を目にします。

社長プレジデント神羅が何者かに殺害され、その遺体には見覚えのある長い刀が突き刺さっていました。

そう――セフィロスの愛刀“正宗”です。

魔晄炉の底に落ちて死んだはずのセフィロスが、いま生きてどこかを動いている?

さらに研究所からはジェノバの首なし死体が消えています。

この出来事をきっかけにクラウドたちはミッドガルを脱出し、真相を探る大きな旅へと出発します。

セフィロス追跡と黒マテリア

世界を巡るうち、セフィロスが“黒マテリア”を探していることが判明します。

黒マテリアに封印されたメテオという究極魔法は、星に深刻な傷を負わせ、そこへ集まるライフストリームを支配した者が星の力を得ると言われる禁忌の代物。

セフィロスはジェノバ細胞を宿す自らこそ星を支配する存在として、メテオを落とし星を破壊しようとしているのです。

クラウドたちは先んじて黒マテリアを確保するものの、クラウドがセフィロスに精神を操られ、思わず手渡してしまう失態を冒すという痛い展開が。

エアリスの決意と忘らるる都での悲劇

メテオに対抗できるのは、古代種が扱える聖なる魔法「ホーリー」だけ。

エアリスはひとりパーティを抜け出し、忘らるる都(古代種の都)へ赴きます。

必死の祈りの中でホーリーを呼び起こそうとする彼女。

そこに駆け付けたクラウドの目の前で、上空からセフィロスが舞い降り、

エアリスを背後から刺殺。

あまりに唐突で悲しいシーンは、当時のプレイヤーに大きな衝撃を与えました。

エアリスの死は物語のターニングポイントとなり、クラウドたちはメテオを阻止するという大義に加え、彼女の犠牲を無駄にしないためにもセフィロスへ復讐を誓います。

ザックスとの真実クラウドの記憶崩壊

エアリスが殺された後、セフィロスはクラウドに

「お前は神羅の実験体で、ジェノバ細胞を入れられた人形だ」

と語り、クラウドの心はさらに動揺します。

実際、クラウドは本来ソルジャー1stなどではなく、ただの一般兵にすぎませんでした。

ニブルヘイム事件では英雄的行動を取っており、実はすごい奴だったのだけれど、それを自分で認められず、ザックスの記憶を混同してしまったのです。

後にミディールの村で倒れ意識不明になったクラウドは、ティファとともにライフストリームの奔流に落下し、自分の深層心理でザックスと過ごした記憶を整理。

そこでようやく

「自分はソルジャーではなかった」

「でも大切な人たちを守ろうとする気持ちは本物だった」

と自分を確立し、復活を遂げます。

これは本編でも屈指の感動シーンであり、クラウドが自分自身の道を見出す重要な転機となります。

最終決戦メテオvsホーリー、星の選択

メテオ落下まで残りわずか。

クラウドたちは北の大空洞に潜むセフィロスのもとへ突撃し、ジェノバの最終形態やセフィロスと激闘を繰り広げます。

決戦の末、クラウドが意識世界でセフィロスを完全に倒し、封じられていたホーリーが解放される。

しかし、メテオはすでに星の上空へ到達しており、ホーリーだけでは防ぎきれない。

すると星自体がライフストリームを噴き出し、メテオを包み込み消滅させます。

エンディングでは“500年後”の場面が挿入され、廃墟と化したミッドガルをレッドXIII(ナナキ)とその子供たちが駆け抜ける――人類が滅びたか、あるいはどこかで生き延びたのか、その解釈はプレイヤーに委ねられました。

本編2年後FFVII アドベントチルドレン

原作エンディングから2年後の世界を描くフルCG映画『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』(AC)。

メテオ災害は回避できたものの、ライフストリームが地上に溢れ出した副作用で

星痕症候群(ジオスティグマ)

という原因不明の病が人々を苦しめています。

主人公クラウドは、その病と、自分がエアリスやザックスを守れなかった後悔から心閉ざして仲間と距離を置く日々。

そんな中、3人組の謎の青年(カダージュ、ヤズー、ロッズ)が子供たちを誘拐し、ジェノバの残骸を探し回る事件を起こします。

カダージュたちとセフィロスの復活

カダージュたちは

「母さんに会う」

という目標を掲げ、ジェノバ細胞を回収しようと各地を襲撃。

やがてこれを取り込み、結果的に

セフィロスが復活を遂げることに。

クラウドとセフィロスの再戦は激しい剣戟戦となり、クラウドがオムニスラッシュ風の必殺技でセフィロスを倒す展開は、映画ならではのダイナミックな演出が光ります。

今度こそセフィロスは消滅し、クラウドもエアリスの導きにより星痕症候群から解放され、心のわだかまりを振り払います。

ラストでは教会の水の中で微笑むクラウドの姿が印象的。

原作では描かれなかった「メテオ後の世界」を補完し、クラウドが再生へ向かう一大ストーリーとなっています。

本編3年後ダージュ オブ ケルベロス -FFVII-

さらに1年後を描くPS2アクションRPGが『ダージュ オブ ケルベロス -FFVII-』(DC)です。

主人公は吸血鬼めいた体質を持つ元タークスのヴィンセント・ヴァレンタイン

本作で大きくスポットライトを浴びます。

ディープグラウンド・ソルジャー(DGソルジャー)の脅威

神羅ビルの地下深くには、戦争用に極秘養成された精鋭部隊DGソルジャーが存在していました。

メテオ後の混乱で封印が解かれ、彼らが

「星を新たな形に導く」

という過激計画を遂行。

その頂点に君臨するのがヴァイスやネロ兄弟であり、背後では死んだはずの宝条博士がシステム内に意識を宿して暗躍していました。

どうも人類を滅ぼして星をリセットしようとする陰謀が渦巻きます。

ヴィンセントの宿命

ヴィンセントは自分の体に潜む“カオス”の力を制御しながらDGソルジャーと対決。

星の最終兵器“Ω”を起動してライフストリームごと宇宙へ旅立とうとする宝条の企みを食い止めます。

ラストシーンでは、かつてCCで登場した

ジェネシスがまだ生存していたことを示唆する描写

がありますが、それ以降その伏線は未回収のまま。

DCをもって、ひとまず「コンピレーション・オブ・FFVII」はひと段落ついた形でした。

リメイクシリーズFFVII リメイク

ところが、2020年に発売された『ファイナルファンタジーVII リメイク』(以下、リメイク版)では、原作ストーリーをただ追体験させるのではなく、「運命の番人」という新設定を介しながら、原作で決定づけられた未来を変えようとする展開が突如起こります。

リメイク版第一作ミッドガル脱出まで+運命の番人

リメイク版第1作目は原作でいうミッドガル脱出までを大幅に掘り下げ、ジェシーやビッグス、ウェッジといったアバランチ仲間の個別エピソードが追加されるなど、非常に濃密な内容です。

その過程で、本来の歴史の進行(原作の運命)を護ろうとする“黒い亡霊”のような存在がしきりにクラウドたちを妨げたり修正したりします。

これが「運命の番人(Whispers)」です。

原作プレイ済みのユーザーなら

「あ、ここはこうなるはずなのに…」

という違和感が出る場面を番人が介入して調整し、原作通りに軌道修正させたり、あるいは大きく逸脱したりと不気味な動きを見せます。

終盤、クラウドらはセフィロスを追う形で“運命の番人”を倒し、

原作で決まっていた運命そのものを断ち切る

ことに成功。

さらにラストには、過去に死ぬはずだったザックスが神羅兵を圧倒し、クラウドを抱えて生き延びたかもしれない並行世界が描かれます。

ここで一気に

「原作とは異なる新たな可能性が生まれたのでは?」

と示唆されるわけです。

まとめと考察壮大な全体像

以上、FF7シリーズを時系列順にざっと見渡すと以下の流れになっています。

  1. 約2000年前:ジェノバが星に飛来、古代種と大戦
    星はウェポンを創造し、ジェノバを封印。多くの古代種が死滅。
  2. 近代:神羅カンパニーが魔晄炉を建設し世界支配
    ソルジャー部隊を配備し、ウータイ戦争で大活躍。
  3. ジェノバ計画の始動:セフィロス誕生
    神羅科学部門が北の大空洞からジェノバを発掘、古代種と誤認。
  4. 『ビフォア クライシス』:本編6年前、タークスとアバランチの抗争
  5. 『クライシス コア』:本編7年前~5年前、ザックス・フェアの活躍とニブルヘイム事件
    セフィロスの狂気→ザックスとクラウド逃亡→ザックス戦死→クラウド精神崩壊。
  6. 『FFVII』(原作):時系列0年、クラウドがアバランチの傭兵として登場
    エアリスとの出会い、セフィロス復活、メテオ発動、エアリスの死、クラウドの再起→最終決戦。
  7. 『FFVII アドベントチルドレン』:本編2年後
    星痕症候群、セフィロス再来、クラウドの贖罪と復活。
  8. 『ダージュ オブ ケルベロス』:本編3年後
    ヴィンセントがDGソルジャーの陰謀を阻止、Ωとカオスの対決。
  9. リメイクシリーズ:原作の時代を再構築しつつ運命を変革
    ミッドガル編で運命の番人を撃破、ザックス生存説。

こうして見ると、

古代種とジェノバの戦い

→神羅の魔晄支配

→ニブルヘイム事件

→原作でのメテオ打倒

→その後の世界

→リメイクシリーズでの運命改変

という大きな流れが一本の線に繋がるはずです。

特に原作FF7本編(1997年)が中心にあって、そこを前日譚と後日譚、さらにリメイクが補完・再構築しているのが分かります。

さらに深掘り主要キャラクターの内面とテーマ性

FF7は単に壮大なストーリーがあるだけでなく、登場人物たちの内面ドラマや倫理観、自己実現への葛藤を丁寧に描ききっている点が大きな魅力です。

ここでは、ざっくり主要キャラの内面要素や物語のテーマを補足しておきます。

クラウド・ストライフ

本編の主人公(ただしCCやDCでは脇役扱い)で、当初は

「オレは元ソルジャー1st。興味ないね」

とクールを気取っていますが、実は5年前のニブルヘイム事件で大きく心を壊され、ザックスの記憶を自分のものと取り違えていました。

物語を通じて自分が何者なのかを再定義する過程が、FF7本編のキモです。

さらにACではエアリスを守れなかった後悔などが重荷となり、再び塞ぎ込むクラウド像が描かれましたが、最終的に再生へ向かいます。

エアリス・ゲインズブール

古代種最後の末裔で、花売りという儚げな肩書きながら、その明るさと芯の強さで物語を支えます。

原作で衝撃的な死を迎えることで、プレイヤーに強烈なインパクトを残しました。

リメイク版では「運命を知っているかのような発言」をするシーンがあり、彼女自身が原作の未来をどこまで悟っているのか、多くの考察を呼んでいます。

セフィロス

元は神羅の英雄ソルジャー。

実はジェノバの細胞を与えられており、古代種と誤解されたまま育ち、あるとき自分が実験体だと知って狂気に陥ります。

強烈なカリスマ性でファンを魅了し、FFシリーズ屈指の人気キャラクターといえますが、原作での敗北後も幽霊のように執念深く復活を図り、ACやリメイク版でも暗躍。

リメイク版では「原作の未来を知っているかのような言動」が目立ち、続編での動向に注目が集まっています。

バレットやティファ、その他仲間たち

アバランチのリーダーであるバレットは、星を守りたい大義に燃える一方、愛娘マリンを抱える父親としての顔も。

ティファはクラウドの幼馴染であり、クラウドが嘘の記憶を語っていてもそれを否定できない苦しさを抱え続けます。

レッドXIII(ナナキ)は種族的に長寿であり、500年後のエンディングシーンにも登場する唯一のキャラ。

ユフィやヴィンセントなど、主役級に活躍するキャラも多く、FF7ファンの妄想を掻き立てる愛すべきメンバーたちです。

テーマ星と命の循環、アイデンティティ、贖罪

FF7で繰り返し語られるのは、星という大きな存在を前にした個人の葛藤や、星のために何を成せるかという大義と個々の愛憎が交錯するドラマです。

魔晄を使うことで楽になった生活の裏では星の寿命が縮んでいる――そんな環境破壊と利便性のジレンマは、現代社会にも通じるテーマかもしれません。

またクラウドの「自分って何?」というアイデンティティ問題は、プレイヤーが自己投影する余地を広げる要素でもあります。

ACやDCではさらに贖罪や救済というモチーフが扱われ、リメイク版では“運命を乗り越える”というメタ的テーマが上乗せされています。

FF7はこれからも星を巡る冒険を続ける結び

本記事では、FF7シリーズの壮大な時系列をあらためて整理し、各作品の結末まで大胆ネタバレを行いました。

古代のジェノバ襲来から始まり、神羅による魔晄エネルギー独占、セフィロスの英雄譚と狂気、クラウドやエアリス、ザックスといったキャラクターの交錯、原作本編でのメテオ阻止、さらにACやDCで描かれた後日談、そしてリメイク版による運命改変まで――ここまでの流れを俯瞰すれば、

FF7は星の救済やアイデンティティの確立といった普遍的テーマに挑んでいる

ということが改めて見えてくるはずです。

もしあなたがこれから原作やスピンオフ、リメイクシリーズを体験しようという場合は、ぜひ本記事の解説を頭の片隅に置きながら

「いつの話なのか」

「誰がどんな思惑を持って行動しているのか」

を意識してみてください。

ストーリーへの理解度がぐんと深まり、キャラクターの心理描写や伏線に「おおっ」と驚かされる瞬間が増えるでしょう。

そして既プレイの方なら、改めて整理し直すことで、新しい発見やあの時の感動を再燃させられるかもしれません。

エアリスの優しさに泣き、ザックスのかっこよさに胸を打たれ、クラウドの弱さも含めた成長を応援したあの日の気持ちが、再び蘇るかもしれませんね。

長い年月を経て、

FF7は単なる「過去の名作」から「新たな可能性を伴った進行形の作品」へ

変わり続けています。

星と人々の物語は、もしかするとこれから先さらに意外な姿に変化していくかもしれません。

セフィロスの壮大すぎる妄執はどこまで続くのか? 私たちの冒険はまだ終わりません。

以上、大長文にわたるFF7シリーズの時系列解説&全編ネタバレでした。

ここまで読んでくださった方に感謝いたします。

星を巡るドラマの深遠な魅力が、少しでも多くの方に伝わりますように――そしてあなた自身がFF7の冒険を再び楽しむきっかけになりますように。

-その他