ここ数年、スクウェア・エニックスが数多くの名作RPGをリメイクやリマスターとして続々と蘇らせている現象は、まるで次々と美味しそうな長崎名物のちゃんぽんをテーブルに並べているかのように、ファンの食欲を刺激してやみません。
そんな盛り上がりの渦中で、かねてより多くの人々が
「どうしてまだ出てこないの?」
と待ちわびている作品こそが『サガ フロンティア2』(以下、サガフロ2)です。
あの芸術的な水彩画調の世界を、現行機でより鮮明に遊べるようになる日は来るのか――ファンの想像力はずっと止まらないまま。
さらに小林智美氏、河津秋敏氏など、シリーズの中心人物からこぼれ出た含みある発言、海外通販サイトでの謎のリーク、そしてファンコミュニティの爆発的な盛り上がり……。
これらの情報を統合すれば、サガフロ2のリマスターやリメイクが「幻の話」では済まされないほど信ぴょう性を帯びていると考えるのも自然でしょう。
本記事では、サガフロ2リマスター(またはリメイク)がいかに期待され、実際にどのような噂やリークが見受けられるのかを余すところなくまとめ、さらにそこに潜む可能性や未来図を徹底的に考察していきます。
時にはシュールかつユーモアを交えながら、
「そんな視点からも見られるのか」
と思っていただけるような多角的アプローチを加えつつ、新しい世代がサガフロ2の虜になる日を心待ちにしながら筆を進めてみましょう。
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サガフロ2が注目され続ける理由
サガフロ2は1999年にプレイステーション向けにリリースされたRPGです。
その魅力を改めてひも解いていくと、なぜ今でも熱狂的なファンがいるのか、そして「どうしてリマスターが待たれるのか」が自然と見えてきます。
人によってはすでに何度もプレイしていて、セーブデータはもう何周分か分からないほどという方もいるでしょうが、その注目点を整理する意味でも一度立ち止まりましょう。
水彩画を思わせる芸術性
サガフロ2を語るうえで、まず誰もが触れるのが「美しい水彩画風のグラフィック」です。
キャラクターデザイナーである小林智美氏の描くイラストとともに、背景やマップに広がる柔らかい色合いは、それまでのRPGとはひと味違った芸術性を放ちました。
「PS1なのに、なんだか絵画を眺めているような感覚」――当時プレイした人ならば、その独特の味わい深さを今でもありありと思い出せるかもしれません。
複数世代にわたる群像劇ストーリー
サガシリーズといえば自由度の高いシナリオ進行が特徴として挙げられますが、サガフロ2は「群像劇」としてストーリーが構築されており、一つの国や時代だけに留まらない壮大な歴史が描かれます。
プレイヤーは数年おきに主人公や舞台がスイッチしながら、刻々と変化する世界の姿を目撃していくのです。
何世代にもわたって受け継がれる意志や、争いと平和が交錯するドラマ性が、「ただのファンタジーRPG」を超えた深みをもたらしました。
独特な戦闘システムと高度な戦略性
サガシリーズではおなじみの「閃き」や「連携」の概念はもちろん、サガフロ2独自の要素が複数存在します。
たとえば1vs1で戦う「デュエル」や、軍勢同士を指揮して行う「戦略バトル」など、普通のRPGとは異なるシステムが複数導入されており、プレイヤーには状況に応じた戦略の切り替えが求められます。
難易度はやや高めとも言われますが、慣れてくると「ここが一番の醍醐味」だという声も絶えません。
シリーズ屈指の音楽クオリティ
サガフロ2のBGMは作曲家・浜渦正志氏が手がけており、美しくも切なさを感じさせる楽曲が、登場人物たちの人生を立体的に彩っています。
ときに繊細、ときに勇壮、ときに胸をしめつけられるような旋律が続々と流れ、その音楽だけでCDを買う価値があるというほどの評価を集めました。
もしリマスターされれば、音源が高音質化される期待も高く、
「あの感動をもっとクリアなサウンドで味わいたい!」
と願うファンは多いでしょう。
これらの要素を総合すると、サガフロ2は「ただ古い名作」というだけでなく、今の基準で見ても芸術性とストーリー性が際立った作品であることが分かります。
スクウェア・エニックスがリマスターに力を入れている流れを考えれば、サガフロ2こそが次の候補になるのは自然の流れともいえるのです。
小林智美氏のブログ投稿が巻き起こした大騒ぎ
サガフロ2の美術面を語るうえでは絶対に外せない存在――それがキャラクターデザイナーの小林智美氏です。
優美かつ幻想的なタッチのイラストで知られ、多くのファンが
「小林氏の描く人物やモンスターが好きでサガシリーズにハマった」
と言っても過言ではないほど。
そんな彼女のブログ投稿をめぐる「騒動」は、サガフロ2リマスターの可能性を大きく浮上させる転機にもなりました。
ブログでのうっかり(?)発言
とある時期、小林氏のブログ上で、
「サガフロ2が来年(2024年)に再リリースされるらしい」
という趣旨の記述があったという報告がSNSを中心に拡散されました。
たった一言、二言の断片的な情報だったにもかかわらず、長らく新作情報に飢えていたファン界隈は大熱狂。
「もしやリマスター(リメイク)が正式に進行中か!」
と一気に期待が膨らんだのです。
即削除された不可解さ
ところが、そのブログ投稿はすぐに削除されてしまいます。
単なる誤記なら「訂正しました」で済むところを、削除まで行ったことで逆に
「本物のリークだったのでは?」
と推測される事態に。
公式に発表する前段階で漏れたため、スクウェア・エニックスから要請がかかった可能性も高いと見る人が多く、
「ああ、やっぱり本当なんだな」
という確信めいた声が増えました。
“美術性再評価”の機運
小林氏本人が新しいイラストを描き下ろすのか、あるいは当時の原画データをさらに磨き上げる形でのHD化を行うのか――具体的なことは何も分かりませんが、いずれにせよ
小林氏がサガフロ2の再リリースに関わるらしい
というだけで、多くのファンが
「オリジナルよりさらに美しいサガフロ2が拝めるのかもしれない」
と期待を寄せています。
そもそもPS1の解像度では潰れていた細かなタッチが、リマスターによってよりクリアに表現されるならば、芸術としても再評価を受ける機会となるでしょう。
ファンが抱く
「ぜひ現代ハードの性能で見てみたい」
という想いは、このブログ投稿から火に油を注がれた格好です。
河津秋敏氏が25周年記念で“待っていて裏切られない”
サガフロンティア2の総合ディレクターである河津秋敏氏は、サガシリーズ全体を統括する立場としても知られます。
シリーズの要とも言える人物が、2024年4月1日に行われた25周年記念イベントで発言した内容が、またしても大きな話題を呼びました。
「リマスターの告知ではないが…」
そのイベントで河津氏はビデオメッセージを通じて
「リマスターの告知ではありませんが、待っていて裏切られることはないので安心してください」
とコメント。
公式発表ではないと断ったうえで「安心せよ」というメッセージを残すあたり、聞きようによっては
「もう準備は進んでいるから、正式に言えるタイミングを待て」
というニュアンスにしか聞こえないというファン多数。
過去の類似発言との符合
実は、ロマサガ2やロマサガ3、サガフロンティア(初代)のリマスターに先駆けて、河津氏はたびたび似たような「匂わせ」発言をしてきました。
たとえば「再リリースを検討しています」だとか「お知らせできる段階ではありませんが期待していただきたい」といったニュアンスのコメントを表明し、しばらく後に正式発表――という流れです。
そう考えると、今回も同様に
サガフロ2リマスター発表の前触れ
である可能性を疑うほうが自然かもしれません。
公式でのメリットと懸念
リマスターを立ち上げる意義は、多くの新規ユーザーを取り込むことだけではありません。
シリーズ全体への再注目や関連グッズの売上拡大、新作への橋渡しなど、多方面でプラス要素があると考えられます。
実際にサガフロ(初代)リマスターが
「思った以上に売れて驚いた」
とスクエニ関係者が語るほどだった、という噂も流布しており、サガフロ2ならなおさらファンも多いはず。
とはいえ「具体的な時期や内容がまだ公表できる段階にない」からこそ、河津氏は慎重にやんわりと匂わせる形を取っているのかもしれません。
情報を出すタイミングは他プロジェクトとの兼ね合いが重要なので、まだ完全に固まっていない部分もあると見る向きが多いです。
Play-Asiaによる商品情報リークの衝撃
スクウェア・エニックス関連のリマスター作品が、正式発表前に海外通販サイト「Play-Asia」でフライング掲載された事例は過去にも何度か見られました。
これが実際にそのままの形で発売に至ったケースも多々あり、ファンの間では
「Play-Asiaに情報が載ったらだいたい本当」
とまで囁かれるほど。
サガフロ2リマスターについても、まさにそうした騒動が起こっています。
一時的な“SaGa Frontier 2 Remastered”掲載
2022年ごろ、Play-Asiaで「SaGa Frontier 2 Remastered(PS4/Switch向け)」らしき商品ページが載ったとの報告がSNSを中心に伝わりました。
掲載時期は非常に短く、アクセスするとすぐに削除されていたらしく、スクリーンショットだけが証拠として拡散された形。
「発売日は○月○日予定」といった書き方がされていたという話もあり、まさか完全なデマではなさそうだと多くのファンが判断。
一方、確固たる公式発表がないまま時間が経ってしまったため、
「スケジュール変更で一旦延期されているのでは?」
との見解が強まっています。
フライング掲載の重み
仮にまったくの誤情報ならば、削除してオシマイというよりは「エイプリルフールか何かのジョークだね」程度で済まされるはず。
ところがあっという間に商品ページが取り下げられたという事実は、逆に
本当だからこそ出してはいけないタイミングだった
という推測を呼びます。
スクウェア・エニックスが慌てて取り下げ要請をした、と見るファンも少なくありません。
マルチプラットフォーム展開の可能性
PS4とSwitch向けにリマスターを出すのなら、Steamやスマホ版も同時検討されるかもしれません。
過去のリマスター作品を振り返っても、サガフロンティア(初代)はPS4/Switch/Steam/スマホと非常に広い範囲で展開しました。
サガフロ2も同様に、できるだけ多くのプレイヤーが楽しめるようにマルチプラットフォーム対応になるのではないかという見方が大半です。
またPS5への最適化や、将来的にクラウド配信サービスへの対応などが行われる可能性もあり、ハードルは低くありませんが、名作として生まれ変わるなら徹底的にカバーしてほしいという声が強いです。
サガフロ2リマスターに期待される要素
サガフロ2は名作であるがゆえ、
「新しい機能なんてなくてもいいから、そのまま遊べればOK」
という意見もあるかもしれません。
しかし、実際には当時の制約や不便を取り除き、さらに新要素を追加すれば、より多くの層に受け入れられる可能性が高まります。
ファンコミュニティやSNS上でよく挙げられる「リマスターで実装してほしいポイント」をざっと見てみましょう。
グラフィックのHD化と水彩背景の鮮明化
PS1時代の解像度では、せっかくの水彩調背景もドットが潰れがちで、細部が見えにくいという難点がありました。
リマスターによる高解像度化が実現すれば、あの芸術的な背景アートがさらに映えるはずです。
キャラクターの顔や装飾、世界のディテールまでくっきり見えるようになったら、美術鑑賞的な楽しみ方も倍増するでしょう。
BGMのリマスタリング・新録音源
浜渦正志氏によるサントラはファン垂涎の逸品。
もしリマスター版が出るなら、音源を高品質化するだけでなく、オーケストラアレンジや追加楽曲を収録する展開も期待できます。
近年は「オリジナル音源と新音源を切り替え可能」なリマスター作品もあり、サガフロ2も同じような配慮があれば往年ファンも新規ユーザーもハッピーになれるでしょう。
ユーザーインターフェースの見直し
サガフロ2の戦闘画面やメニューは、やや文字が小さく見づらいと感じる場面もありました。
また、デュエルや戦略バトルなど独自のシステムが複数あるため、初見プレイヤーには敷居が高い部分があったのも事実です。
リマスターでフォントサイズや色彩を調整し、チュートリアルやヘルプ機能を強化するだけでも、遊びやすさが大幅に向上するはずです。
ロード時間の短縮と倍速・オートバトル機能
PS1のディスク読み込みは、今から振り返ると相当ゆったりしたテンポでした。
特にサガフロ2は戦闘シーンが多く、エンカウントごとにロードが挟まるため「テンポの悪さ」が目立つこともありました。
現行機ならロードは大きく短縮される可能性が高いですし、さらに戦闘倍速モードやオートバトルを実装すれば、サクサク進めたい派にも嬉しい設計になります。
また周回プレイを好むファンにとって、倍速やオートは必須レベルの便利機能となるでしょう。
未実装イベント・追加シナリオの導入
サガフロンティア(初代)のリマスターで、オリジナル版では日の目を見なかったヒューズ編が追加された例は記憶に新しいところ。
サガフロ2にも
「もともともう1人主人公がいたらしい」
「途中でカットされたイベントがあるらしい」
という噂が根強く残っています。
それらの未公開要素がもしリマスター版で実装されるなら、何度も遊んだ古参ファンでも新鮮な気持ちで楽しめるはずです。
いわば“完全版”が世に出ることで、サガフロ2の歴史がさらに補完される……
そんな夢のような展開を想像しているファンも多いでしょう。
ボイス化や映像演出の強化
最近のリマスター作品にはフルボイス化やイベントシーンのアニメ風演出が取り入れられる事例もあります。
サガフロ2は膨大なテキスト量があり、
もしフルボイスにしたら相当な労力がかかる
とは思いますが、メインストーリーの一部だけでもボイスが入れば、没入感が一段と増す可能性は高いです。
ただし
「あの静謐な雰囲気を壊してほしくない」
という意見もあるため、ボイスのオン/オフが選べる形にするなど、慎重な配慮が必要かもしれません。
他のサガシリーズから学ぶリマスターの潮流
スクウェア・エニックスはロマンシング サガ2/3やサガフロンティア(初代)など、サガシリーズのリマスターを次々にリリースしてきました。
それらの成功例から見えてくる共通点は
- 原作の魅力を損なわない
- 遊びやすさを大幅に改善する
- ファン向けの追加要素を盛り込む
あたりに集約されます。
サガフロ2の場合も、これを踏襲したアプローチが取られるのではないかと期待されるわけです。
ロマサガ2/3リマスターの好評ポイント
SFC時代のドット絵をHD化し、新規ダンジョンやゲームクリア後要素、倍速移動などを追加してユーザー利便性を大幅に向上しました。
とくに
「過去作がそのまま遊べるだけでなく、微妙に新しい体験もできる」
という点が評価されており、たとえば
「何度も周回してきたのに、リマスターでまだ知らないコンテンツがあるのが嬉しい!」
という声が多数です。
サガフロンティア(初代)リマスターの衝撃
最大の目玉は、オリジナル版で未収録だったヒューズ編の追加。
もともとファンの間では
「ヒューズはシナリオが削除されたらしい」
と噂されていただけに、まさか公式が復活させるとは夢にも思わなかったという驚きがありました。
結果として、既存プレイヤーからの評価が非常に高まり、SteamやSwitchのユーザーレビューでも好意的な意見が目立っています。
アンリミテッド サガとの差
サガフロ2と同じようにPS2時代の作品「アンリミテッド サガ」は、非常に尖ったシステムで賛否両論でした。
河津秋敏氏自身
「手直しが大きく必要で、すぐにはリマスターできない」
と趣旨のコメントをしています。
一方サガフロ2は、難易度は高めながら
「リマスターで細部を整えれば良作としてさらに輝く余地が十分ある」
という点で、リマスターの最有力候補と見るファンが多いです。
ファンコミュニティの熱狂と要望
インターネットがそこまで普及していなかった時代に生まれたサガフロ2ですが、いまだに動画投稿サイトやSNS上でプレイ動画や考察記事を見かけるほど根強い人気があります。
「ずっとサガフロ2を遊び続けている」
というコアなファンも珍しくありません。
彼らの声を拾ってみると、リマスターをめぐる期待や要望は多岐にわたっています。
「ロード短縮」コールの大合唱
PS1時代ならではのCD-ROM読み込みは否めず、戦闘やシーン切り替えのロードが長くてテンポを削いでいたと感じる人は少なくありません。
今のハード性能ならロード自体は劇的に改善されるはずなので、「遊びやすさ」が格段に上がることが期待されています。
UIや操作のしやすさへの希望
たとえばイベントを振り返るログ機能があれば、年代ジャンプが頻繁に起こるサガフロ2でもストーリーを把握しやすくなるでしょう。
また、デュエルや戦略バトルのチュートリアルを分かりやすく補完してほしいという声も目立ちます。
システムが難解だと思われがちなシリーズだからこそ、
「入り口で挫折する新規プレイヤーを減らしたい」
という思いが強いようです。
未実装シナリオの復活と追加エピソード
サガフロ(初代)でヒューズ編が追加された流れを受け、
「じゃあサガフロ2にも何かしら削除コンテンツがあるのでは?」
と期待するのは当然かもしれません。
実際に開発時のインタビューで
「本当はもう1人主人公を用意しようと思っていた」
といった言及があった(らしい)との二次情報が拡散されており、真偽はともかくファンの妄想を掻き立てる火種には事欠かない状況です。
新規ファンが入りやすい導線づくり
「サガフロ2はストーリー最高だけど、戦闘システムと年代ジャンプで混乱しがち」
とよく言われます。
そのため、リマスター版ではチュートリアルやヘルプ機能を充実させ、世界設定や用語集を導入するなど、入り口を整備すれば絶対にハマるプレイヤーが増えるはずだという主張が多いです。
すでにロマサガ3リマスターやサガフロ(初代)リマスターでも、そうした試みが一定の成果を上げています。
噂の時期と実現可能性発売日はいつ?
では結局のところ、サガフロ2リマスターはいつ発売されるのか。
ここまでの話を総合すると、いくつかのシナリオが浮かび上がりますが、現時点では公式から日付を明言されていません。
しかし情報の断片やファンの推測を超俯瞰的にまとめると、以下のように考えられます。
2025年以降へズレ込み説
Play-Asiaのフライング掲載があったのに、実際には2024年までに発表されなかったことを踏まえ、
「開発リソースの関係で大幅延期している」
あるいは
「他の大型プロジェクトとの兼ね合いで後回しになった」
と見る人もいます。
スクウェア・エニックス内部ではファイナルファンタジーや新作サガなど複数のビッグタイトルが進行中なので、優先度次第でサガフロ2のリマスターが少し遅れているのでは? というわけです。
リマスターかフルリメイクか
現状リークや発言では「リマスター」という文言が使われることが多く、フルリメイク(たとえばHD-2D化や3D化)にまで踏み込むかどうかは未知数です。
ファンの声を見る限り、まずはオリジナル版の良さを活かしたまま高解像度化や利便性向上を図る方向のほうが歓迎度は高そう。
もちろんフルリメイクのほうが話題性は大きいものの、手間やコストも一気に増大するため、スクエニがそこまで踏み切るかは何とも言えません。
ストーリー・キャラクターをより深く味わうポイント
サガフロ2はストーリーを大きくネタバレしたとしても、その群像劇の奥行きや芸術性が大幅に損なわれるわけではありません。
むしろ「知ってからプレイしてもなお感動できる」と言われるのが、この作品の不思議な魅力です。
リマスターに向けて、改めて重要となる見どころを軽く振り返っておくと、以下のようなものがあります。
ウィル・ナイツの人生史
ウィルはサガフロ2を代表する主人公の一人であり、若い頃から冒険者として名を馳せ、のちには家族を持ち、世代を越えて“ナイツ家”として歴史に名を残す存在となります。
人生の苦楽を描いたイベントが数多く用意されており、何度プレイしても新しい発見があるほど。
長い年月を経て家族が受け継ぐもの、変わらないものが見えてくるドラマは、大河ドラマさながらに圧巻です。
ギュスターヴというもうひとつの軸
もう一人の主要人物ギュスターヴは、幼少期の出自や国からの追放、そして自らの「力」を見つめ直す旅を経て、世界を巻き込む大きな運命の渦中に立つ存在になります。
ウィルが家系・仲間との絆を大切にする人物像に対し、ギュスターヴは孤高の道を歩むイメージが強いです。
この対照的な二人が時代の流れと絡み合いながら物語を織り成すことで、サガフロ2の世界に独自の深みが生まれています。
戦争・政治・歴史が交差する群像劇
サガフロ2はロマサガシリーズのようにフリーシナリオではないものの、プレイヤーの進行順が複数に枝分かれする構成や、年代ジャンプを繰り返して歴史全体を追うダイナミックな展開を楽しめます。
どのタイミングでどんな国が台頭し、誰がどこで何をしているのか……
あえて分かりづらいくらいに情報が錯綜しているのが、逆に「世紀を超える物語」のリアリティを生んでいるわけです。
そうした複雑さが
「この世界をもっと知りたい、もう一度最初から細部を確認したい」
というリプレイ意欲を高めており、リマスターでロード時間やUIが改善されれば、その深堀りが格段にやりやすくなると期待されています。
リマスターを裏付けるスクエニの戦略
スクウェア・エニックスのここ数年の動きを見ると、往年の名作RPGを掘り起こして再リリースする方針が明確です。
ファイナルファンタジーシリーズを中心に、聖剣伝説やライブ・ア・ライブ、タクティクスオウガなど、SFC~PS1時代の作品を続々とリマスター/リメイクしてきました。
サガシリーズでも、既にロマサガ2/3やサガフロ(初代)、ミンストレルソングのリマスターが展開済みです。
レトロ作品を活用するメリット
1990年代~2000年代にかけて人気を博した作品群を、現代ハードで遊べるようにすれば、新規ファンを取り込めるだけでなく、過去に遊んだ世代が
「懐かしい!」
と買い直してくれる需要も狙えます。
しかも、完全新作ほどの開発コストをかけなくても一定の利益を確保しやすいビジネスモデルとして、スクエニにとっては「win-win」な戦略といえるでしょう。
サガフロ2の優先度
サガシリーズの中で、リマスターが行われていない大きなタイトルといえばサガフロ2とアンリミテッド サガくらいでしょう。
ただしアンリミテッド サガはシステム的な大改修が必要との声が強く、先にサガフロ2へ注力してもまったく不思議ではありません。
ファン人気も高く、売上の期待値もそれなりにあるとなれば、いずれ表舞台に上がってくる蓋然性は極めて高いです。
発表タイミングのジレンマ
スクウェア・エニックスが他のRPG作品を立て続けに発表している中で、サガフロ2リマスターだけ別枠でポンと公表されるタイミングは難しいかもしれません。
FFやドラクエなどの超大型タイトルと被る時期は避けたい、かといって早すぎると準備不足という、社内の都合も多分に絡むでしょう。
「少し待てば確実に出る」
という河津氏の言葉は、こうした社内事情の反映もあるのかもしれません。
リマスター発売後の未来もし実現したら…
サガフロ2がリマスターとして本当に世に出てきた場合、ファンの盛り上がりはもちろん、スクエニやサガシリーズ全体にもポジティブな影響を与えるでしょう。
ここではその具体的な可能性をざっと俯瞰してみます。
往年のファンがこぞって購入し大ヒット?
サガフロ2は長らく現行機で手軽にプレイできなかったことから、
「やっと正規の手段で遊べる!」
と飛びつくファンは多いと予想されます。
オリジナル版を何周も遊んだ人にとっても、HD化や追加要素があるだけでかなり新鮮な体験になるはず。
発売直後には攻略サイトやSNSで最新情報が一気に流れ、さながらちょっとした祭り状態に突入するかもしれません。
新規層の取り込み
サガフロンティア(初代)やロマサガ2/3リマスターをきっかけにサガシリーズに興味を持った若い世代も、サガフロ2に自然と目を向けることでしょう。
芸術的なビジュアルと重厚なストーリーは今のRPGでも十分通用する魅力があり、むしろ「昔のゲームのほうが斬新だ」と感じる人も出てくるかもしれません。
さらなる展開やスピンオフの可能性
リマスターの成功が確認されれば、追加DLCやフルリメイク、あるいはサガフロ2の世界観を舞台にした新作スピンオフなど、夢が広がるシナリオも想像できます。
サガフロ2の時系列に沿って語られないまま終わった要素を補完する外伝などがあれば、ファンはまず間違いなく飛びつくでしょう。
サガフロ2が“再評価”されるほど、スクエニとしてもその人気を逃す手はないはずです。
関連グッズの再販や設定資料集の刊行
サガフロ2に関連する画集や設定資料集はプレミアが付いており、入手困難な状況が続いています。
リマスターが発売されるなら、それを機に書籍やサントラCDなどが再販される可能性も高く、コアファンにとっては願ってもない展開です。
小林智美氏のイラストを余すところなく収録した豪華画集が新たに出るなんてことになったら、もうファンの財布は一瞬で吹き飛ぶことでしょう。
正式アナウンスを心待ちにしながら世界観を再認識まとめ
以上、サガフロ2のリマスター(またはリメイク)をめぐる各種の噂やリーク、そしてファンの期待とスクエニの戦略を統合的に考察してきました。
小林智美氏のブログ、河津秋敏氏の「待っていて裏切られない」発言、Play-Asiaのフライング掲載など、多方面から
「開発は進行しているかもしれない」
と感じさせる材料は揃っています。
そのため、多くのファンが
「あと少しで正式発表されるのでは?」
と期待に胸を高鳴らせているのも無理はありません。
とはいえ、まだスクウェア・エニックスから正式な告知は出ていない以上、いつリリースされるかは断定できません。
2025年以降説もある。
いずれにしても、過去のリマスター例から考えれば
「水面下でかなり進んでいるが公表のタイミング待ち」
というシナリオが一番自然かもしれません。
サガフロ2の芸術的な世界は、たとえネタバレを知っていてもなお繰り返し味わいたくなるほどの深みがあります。
世代を超えて歴史が紡がれる物語や、独特な戦闘システムの駆け引き、そして心震える音楽――それらはリマスターによって生まれ変わり、さらなる感動をもたらす下地が十分にあります。
もし正式発表があれば、間違いなくシリーズファンだけでなくRPG全般のファンが熱狂することになるでしょう。
「もう少し待っていてほしい」
という河津氏の言葉を信じ、あの水彩画調の世界に再び飛び込める日を想像しては、ワクワクを保ち続けるのもまた一興。
発売の報が届いた暁には、古参ユーザーがこぞって再プレイし、未経験の若い世代が「こんなRPGが昔あったのか」と目を輝かせてくれる姿が目に浮かぶようです。
そんな未来を期待しながら、サガフロ2という名作に改めて想いを馳せつつ、一歩ずつ歩を進めていきましょう。
いずれ鮮明に蘇るであろうあの水彩調の背景に立ち、ウィルやギュスターヴの行く末をもう一度見届ける時が来るかもしれない――その瞬間まで、ファンとしてはささやかに、でも確実に盛り上がる準備を進めておくのが良いのではないでしょうか。
発売日が判明したその日には、長崎ちゃんぽんをかき込みながらガッツポーズする準備を整えておきたい、そんな心持ちです。
ぜひ皆さんも、サガフロ2リマスターの兆しから目を離さないようにしましょう。