ネタバレ警報発令中!
ちょっと奥さん、聞きました?
いや、奥さんじゃなくても、そこのあなた!
今、あなたが踏み入れようとしているのは、『スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-』(略してSO4)の、もう隠し事ゼロ、丸裸のネタバレワールドです。
そう、あの青春と硝煙と、あとなんかよくわからん異次元エネルギーの匂いがプンプンする、壮大な宇宙物語の、始まりから終わり、なんなら登場人物たちのパンツの色(嘘です)まで、ぜーんぶお話しちゃう、そういう覚悟が必要なページでございます。
もし、万が一、「これから自分でプレイするんだい! ネタバレなんて、食卓にいきなりカブトムシが出てくるくらいイヤ!」というピュアな心の持ち主がいらっしゃいましたら、そっとブラウザの戻るボタンを押して、近所の公園でハトにでも話しかけて気を紛らわせてください。
あなたの初体験、大事にしてほしいから。
マジで。
……それでもスクロールする指が止まらない? あらあら、あなたも物好きねぇ…いえ、同志ですね! わかりました、そこまで言うなら、とことん付き合いましょう。
2009年に箱(Xbox 360)で颯爽と登場し、その後プレステ3、さらには2017年には「見て見て!こんなにキレイになったのよ!」とばかりに『4K & Full HD Remaster』版がPS4とPC(Steam)にも降臨。
おかげさまで、令和のこの時代(2025年現在)でも、わりと手軽にプレイできちゃう『スターオーシャン4』。
この作品が、ただの古いRPGじゃない、特別な輝きを放ち続ける理由は、これが全ての始まり、宇宙暦ってたったの10年!?マジで!?という、人類が初めて本気で宇宙に飛び出した、超・黎明期を描いた物語だから。
後のシリーズじゃ当たり前の「未開惑星保護条約」って、そもそも誰が言い出したの? なんでそんな面倒くさいルール作ったの? あの広大なスターオーシャンの歴史って、一体どこから始まったわけ? そして、希望という名の燃料だけで宇宙に飛び出した、ピッチピチの若者たちが直面した、想像を絶するアレやコレやとは!?
安心してください、この記事は単なるWikipediaのコピペじゃありません(当たり前だ)。
主人公エッジくんとその愉快な仲間たち(一部全然愉快じゃない人もいるけど)の、長くて、時々「もう勘弁してくれ…」って言いたくなるほど過酷な旅路を、まるであなたが『カルナス』のクルー(お掃除担当でも可)になった気分で追体験できるよう、ストーリーの完全解説はもちろんのこと、魅力的な(あるいはツッコミどころ満載な)キャラクターたちの心のヒダ、ややこしすぎる設定の核心部分、そして「え?そこ繋がってたの!?」って膝を打つこと間違いなしの、他シリーズ作品との驚くべき繋がりまで、根掘り葉掘り、ねっちりと深掘りしていきます。
かつてコントローラーを握りしめ、寝不足になりながら星の海を駆けたあなたには、「そうそう、あの時マジ泣いたわー」とか「ここのムービー長すぎてトイレ行ったわー」なんて、懐かしさと新たな発見をお届けできるはず。
そして、ネタバレ?上等だよ!と潔く物語の全貌を知りたいあなたには、この壮大すぎるSF叙事詩が秘めた、深く、甘く、そして時折しょっぱい魅力を、これでもか!とお伝えします。
さあ、心のシートベルトは締めましたか? では、出発進行! 目指すは、真実という名の星雲。
人類初の宇宙開拓船《カルナス》、ただいまより、時空を超えたネタバレ航海を開始します!
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なぜ人類は宇宙を目指したのかプロローグ:灰色の故郷、蒼穹への逃避行
物語の始まりは、キラキラした希望の光ではありません。
むしろ、どんよりとした曇り空、いや、もはやスモッグで視界ゼロ、そんな感じです。
舞台は西暦2064年。
人類は、やらかしました。
ええ、盛大に。
「第三次世界大戦」という名の、超絶おバカな大喧嘩をやらかし、その結果、核兵器をポンポン使いまくったせいで、我らが故郷・地球は、もう住めたもんじゃないレベルで汚染され、ボロボロになっちゃったんです。
人々は太陽の光も届かない、ジメジメした地下都市に押し込められ、「ああ、今日の晩ごはん、何にしようかしら…って、そもそも地上に出られないんだったわ」と嘆く日々。
マジで滅亡寸前、崖っぷちどころか、崖から足一本踏み出してる状態です。
でもね、人間ってしぶといんですよ。
特に追い詰められた時。
「このまま地下でモグラ生活続けて、キノコでも栽培して終わるなんてイヤすぎる!」と、誰かが言ったかどうかは知りませんが、とにかく人類は諦めなかった。
顔を上げれば、そこには無限に広がる宇宙(そら)があったんですから。
「そうだ、宇宙、行こう。」
まるで週末の温泉旅行を決めるかのような軽やかさ(嘘です、もっと悲壮感たっぷりです)で、人類は決断します。
「もう地球はダメだ。引っ越そう。宇宙に!」と。
そのあまりにも壮大な「お引っ越し計画」のために、これまでいがみ合っていた国々も「まあ、この際、仲良くやろうや」とばかりに手を取り合い、「拡大国連」なる組織を結成。
なけなしの技術と資源を、全部宇宙開発にぶち込みます。
まさに、人類総出の「宇宙への夜逃げ」計画。
そして、その計画に一筋の光明が差したのが、西暦2087年。
天才科学者、トリラス・バークタイン博士が、「ワープ」という名の、とんでもない瞬間移動技術(超光速航法)の開発に成功! これで、隣の星まで日帰り、とはいかないまでも、恒星間旅行が現実のものとなったのです。
この歴史的な年を「宇宙暦元年(SD 0001)」と定め、人類は新しいカレンダーをめくり始めました。
そう、宇宙時代の幕開けです。
そして、物語の幕が上がるのは、宇宙暦10年(西暦2096年)。
場所は月面基地。
そこには、厳しい選抜試験(たぶん、めちゃくちゃ難しいSPIみたいなやつとか、体力測定とかあったはず)を突破した、ピカピカの若者たちが集結していました。
彼らこそ、「宇宙開拓隊(SRF)」の記念すべき第一期隊員たち。
その中には、我らが主人公、エッジ・マーベリックの姿が。
若さゆえの青臭さもあるけれど、正義感が強くて仲間思い、ちょっと熱血漢な好青年。
彼の隣には、生まれた時からずっと一緒(たぶん)、彼のことを誰よりも理解し、支える幼馴染、レイミ・サイオンジ。
そして、エッジにとっては親友であり、超えるべき目標でもある、クールで頭脳明晰、若きリーダー、クロウ・F・アルメディオ。
エッジとレイミは3号機《カルナス》に、クロウは1号機《アスカ》の艦長として、それぞれ最新鋭ピカピカの宇宙探査船に乗り込みます。
計5隻からなる船団に与えられたミッションは、シンプルかつ、激ムズ。
それは、「人類が安全に暮らせる、新しいお家(移住可能な惑星)を見つけてくること」。
まさに、人類の未来、存亡そのものを賭けた、「最後の希望」を探す旅でした。
期待と不安、若者特有の根拠のない自信、そして背負ったもののあまりの重さ。
いろんな感情をごちゃ混ぜにしながら、彼らは慣れ親しんだ太陽系を後にし、未知なる深宇宙へと、その第一歩を踏み出します。
キラキラ輝く星々が、彼らを歓迎しているように見えたかもしれません。
しかし、宇宙はそんなに甘くなかった。
彼らを待ち受けていたのは、ロマン溢れる大冒険…だけではなく、想像を絶する試練と、時に「嘘でしょ…」と呟きたくなるような、残酷すぎる現実だったのです。
惑星エイオス、緑の悪夢と異星のプリンス第1章:ファーストコンタクトは突然に
希望に満ちていたはずの船出は、しかし、あまりにも早く、そして唐突に暗転します。
まるで「フラグ立てちゃいました?」と言わんばかりに、深宇宙へワープした直後、SRF船団は正体不明の隕石群と激突!
おいおい、宇宙ってそんなに障害物多いの!?
とツッコミたくなる間もなく、エッジとレイミが乗る《カルナス》を含む4隻の船はコントロールを失い、近くにあった未知の惑星「エイオス」へと、不時着という名の墜落を余儀なくされます。
運が良いのか悪いのか、クロウが艦長を務める《アスカ》だけは奇跡的に無事でしたが、他の僚艦とは連絡が取れなくなってしまいました。
墜落した惑星エイオスは、一見すると緑豊かで、水も空気もありそうな、なかなか良い感じの星でした。
が、しかし! そこには巨大で凶暴そうな原生生物がウヨウヨしており、おまけに高度な文明の痕跡はゼロ。
サバイバル番組のロケ地としては最高かもしれませんが、移住先としてはちょっと…。
墜落の衝撃で《カルナス》の正規の艦長が負傷(お約束)。
その結果、まだ若葉マークも取れていないエッジとレイミが、他の墜落船の生存者を探すという、死亡フラグ立ちまくりの危険な任務に就くことに。
そして、彼らが他の船の残骸周辺で見たものは… ホラー映画も真っ青の、地獄絵図でした。
散乱する、かつての仲間たちの亡骸。
しかし、その死に様は、どう見ても普通じゃない。
獣に食われたというよりは、もっとこう… 憎しみに満ちた、人間同士の殺し合いの痕跡。
何があったの!? パニック映画!? と思ったら、原因らしきものを発見。
墜落現場に散らばっていた、不気味な緑色の光を放つ、奇妙な隕石の破片。
どうやら、これに触れた人間は、理性がぶっ飛び、バーサーカー化して仲間を襲い始めるらしい。
え、なにそれ怖い。
バイオハザード?
「もうやだ、地球帰りたい…」とエッジが思ったかどうかは定かではありませんが、彼ら自身も巨大なムカデみたいな原生生物に襲われ、絶体絶命の大ピンチ!
「ここまでか…!」と思ったその時、颯爽と現れ、彼らを救ったのは… なんと、地球人ではない、やけに顔立ちの整った、銀髪のイケメン青年でした。
「お怪我はありませんか? 私はフェイズ・シェファー・ベレス。エルダーの惑星調査隊の者です」
キラーン☆ 効果音が聞こえそうな登場シーン。
彼こそが、エルダー星から来たという異星人、フェイズ・シェファー・ベレス。
しかも驚くべきことに、地球とエルダーは、実は裏でコッソリ技術提携を結んでいて、今回のSRFの旅を陰ながらサポートしていたというではありませんか!
なにそれ、聞いてないんですけど! と思ったかどうかはさておき、フェイズくんは、エルダー星の超絶テクノロジー(たぶん、スマホで言ったらiPhone 50くらいのスペック)を使って、《カルナス》の修理を手伝ってくれます。
そして、負傷した艦長に代わり、なんとエッジが《カルナス》の新艦長に大抜擢!
いやいや、無理でしょ! まだ二十歳そこそこよ!? と、誰もが思ったはずですが、他に人がいなかったのか、あるいはエッジにカリスマ性(という名の主人公補正)があったのか、とにかく彼は若き艦長として、この難破船を率いることになったのです。
仲間たちの無惨な死。
未知の惑星での恐怖体験。
謎のバーサーカー化隕石。
そして、いきなりの異星人との遭遇と、まさかの艦長就任。
エイオスでの出来事は、エッジたちにとって、あまりにも濃密すぎる、宇宙の洗礼となりました。
「宇宙、ナメてました、ゴメンナサイ」と、心の中で謝ったかもしれません。
人類の未来という、とんでもなく重い荷物を背負わされた若き艦長エッジは、副官となったレイミ、そしてアドバイザー(?)として新たにクルーに加わった異星人フェイズと共に、中断されていた惑星探査の任務を再開することを決意します。
修理が完了した《カルナス》は、悪夢のような思い出が詰まったエイオスを後に、再び星の海へと飛び立ちます。
しかし、彼らの心には、一抹の、いや、かなりの不安が残っていました。
あの緑の隕石は、一体何だったのか? そして、これから先、どんな「想定外」が待ち受けているのか…?
この時の彼らは、まだ想像すらしていませんでした。
あの緑の光が、やがて宇宙全体を飲み込むことになる、巨大すぎる災厄の、ほんの小さな、小さな予兆に過ぎなかったということを…。
惑星レムリック、石化テロと健気な少女第2章:凍れる星のシークレット
次なる目的地は、見ているだけで風邪を引きそうな、極寒の惑星「レムリック」。
一年中雪と氷に覆われたこの星は、文明レベルも地球でいうところの中世くらい。
人々は毛皮を着て、暖炉で暖を取りながら、質素な暮らしを送っていました。
そんな星で一行が出会ったのは、見た目は小学生、でも実は15歳、そして強力な「紋章術」(要するに魔法ね)を使いこなし、おまけにサーベルタイガーみたいなデカい猫「ケルベロス」をペットにしている、リムル・レムリ・ファイという、いろいろとスペックが盛りすぎな少女でした。
しかし、リムルが住む平和そうな村は、静かな恐怖に支配されていました。
原因は「石化病」。
罹ると体がだんだん石みたいにカッチカチになって、最後は完全に動かなくなってしまうという、地味だけど確実に怖い病気。
リムルのたった一人の家族であるおじいちゃんも、この病に倒れ、彼女は幼い身で必死に看病していました。
その健気な姿と、村人たちの苦しみに、お人好し(というか、もはやお節介)なエッジたちは、「よし、俺たちがなんとかしよう!」と、石化病の原因究明と治療法探しに乗り出すことに。
まあ、他にやることもなかったしね。
惑星を調査する中で、一行は雪原に突き刺さるようにして墜落している、どう見てもレムリック製じゃない、ハイテクそうな宇宙船を発見。
恐る恐る中に入ってみると、そこには衝撃の事実が記録されていました。
石化病は、自然発生した病気なんかじゃなかった! ある異星人が、意図的に引き起こしていた「バイオテロ」だったのです!
その犯人とは、「カードゥアン」と名乗る、爬虫類っぽい見た目の異星人。
彼らは、自分たちの故郷の星が滅んじゃった(あら、お気の毒に)せいで、宇宙を放浪する難民だったのですが、どうやら性格がちょっとアレだったらしく、このレムリックの住民たちをモルモット代わりにして、ヤバい実験を繰り返していたのです。
その実験に使われていたのが、「導きの啓示(エピファニー)」と呼ばれる、あのエイオスで見た緑の隕石片とそっくりな、怪しいエネルギー結晶体。
カードゥアンたちは、この結晶体の力を使って、自分たちを強制的にパワーアップ(進化)させようとしていたらしい。
そして、石化病は、その実験の過程で生まれた、悲しい失敗作、というか、迷惑千万な副作用だったのでした。
「自分たちが強くなるためなら、他の星の住人を石に変えてもいいってか!? ふざけんな!」
エッジくん、正義感スイッチオン。
一行は、カードゥアンが秘密基地にしている洞窟(悪の組織って、なんで洞窟とか好きなんですかね?)に殴り込みをかけます。
爬虫類エイリアンとの激しいバトル! ビームと剣と魔法が乱れ飛ぶ! そして、見事、カードゥアンの野望を打ち砕き、基地を壊滅させることに成功。
一方その頃、リムルちゃんも、「おじいちゃんを助けたい!」という一心で、なんと失われていたはずの古代の治癒魔法を、都合よく(いや、奇跡的に)習得! 彼女の魔法で、石化病に苦しんでいた村人たちは元通りになり、村には平和が戻りました。
めでたしめでたし。
…とは、問屋が卸しません。
事件解決後、「私も広い世界が見たいもん!」と、おじいちゃん(治ってよかったね)に別れを告げ、リムルは半ば強引に《カルナス》のクルーに仲間入り。
まあ、可愛いし、魔法強いし、いっか! と思った矢先。
レムリックから飛び立とうとした瞬間、ドカーン!と、破壊したはずのカードゥアンのデカい母船が、なぜかワープアウトして出現!
しかも、なんかヤバそうな時空エネルギーを撒き散らしてる!
《カルナス》はそれに巻き込まれ、「うわー!?」という悲鳴(たぶん)と共に、制御不能のまま、時空の渦の中へと吸い込まれていくのでした…。
え、ちょっと待って、カードゥアンしつこくない? しかもなんでワープできんの? さっき基地壊滅させたんじゃ…? というプレイヤーの疑問は、時空の彼方へと置き去りに。
彼らが次に目覚める場所。
それは、彼らの常識、いや、存在そのものを揺るがす、悪夢のような「故郷」だったのです。
ああ、なんかもう、嫌な予感しかしない!
異世界地球、砕け散る常識と希望第3章:禁断のタイムスリップ
時空の乱気流に揉まれ、ゲロゲロになりながら(たぶん)、《カルナス》がようやく安定した空間に放り出された場所。
そこは… 見慣れた青い星、地球でした。
…ん? 地球? なんで? しかもなんか、景色が古臭くない?
あれ、あの車、もしかしてキャデラック? ファッションもなんか50年代っぽい…?
そう、彼らが辿り着いたのは、西暦1957年の地球。
しかし、ただの過去ではありません。
エッジたちの知る歴史とは、明らかに違う道を歩んでいる「パラレルワールド」の地球、いわば「異世界地球」だったのです。
タイムスリップだけでもパニックなのに、まさかのパラレルワールド! ダブルパンチで、クルーたちのSAN値はゴリゴリ削られていきます。
しかも、不時着(という名の墜落パート2)した場所が、よりによってアメリカ合衆国の、あの超有名な陰謀論スポット、「エリア51」のすぐ近く! 当然、空から降ってきた謎のハイテク宇宙船なんて、当時の米軍が見逃すはずもなく、《カルナス》はあっという間に「未確認飛行物体」として拿捕され、乗組員たちは危険な宇宙人扱い。
状況を確認しようとしたレイミまで捕まってしまう始末。
もう、踏んだり蹴ったりとはこのことよ!
「どうすんだよ、これ…」と頭を抱えるエッジたち。
そんな絶望的な状況で、彼らはエリア51の施設内で、同じく囚われの身となっていた、やけに元気で可愛い猫耳少女、メリクル・シャムロットを成り行きで救出。
さらに、基地に所属する科学者、クラウス・バクタイン(なんと、ワープドライブを発明したバークタイン博士の、この世界の同一人物!)が、実は軍の方針に疑問を持っており、こっそり協力してくれることに。
捨てる神あれば拾う神あり、ってやつですかね。
一行は、レイミを救い出し、《カルナス》を取り戻すため、厳重な警備をかいくぐって、エリア51への潜入という、無謀すぎる作戦を決行します。
しかし、そこで彼らの前に立ちはだかったのは、基地の司令官であり、クラウスの奥さんでもある、ミラ・バクタイン。
この人、愛国心が強すぎるのか、単にマッドサイエンティストなのか、とにかくヤバい人でした。
《カルナス》から奪い取った未来技術(完全に泥棒じゃん!)を利用して、「時空転移兵器」なる、名前からしてろくでもない代物を完成させようとしていたのです。
目的のためなら手段を選ばない、典型的な悪役ムーブ!
これ以上の犠牲は避けたい。
レイミも助けたい。
板挟みになったエッジは、苦渋の、本当に苦渋の決断をします。
自分たちが守るべき「未発達文明には干渉しちゃダメよ」ルール(まだ正式制定前だけど)を破り、限定的ながらも未来の技術情報を地球側に提供することで、事態を穏便に済ませようとしたのです。
彼の人の良さ、というか、甘さが出ちゃった瞬間ですね。
でも、そんなエッジの良心なんか、ミラ司令官には通用しませんでした。
「あら、協力してくれるの? ありがとう(ニッコリ)」と見せかけて、エッジたちを罠にはめ、捕らえ、「邪魔者は消えろ!」とばかりに処刑しようとする始末! もう、悪役として満点すぎる! 間一髪、夫の凶行を止めようとしたクラウスの助けで、エッジたちはなんとか脱出に成功。
しかし、時すでに遅し。
ミラ司令官が強引に作動させた時空転移兵器は、案の定、制御不能となって大暴走! 凄まじいエネルギーがエリア51から溢れ出し、それは瞬く間に惑星全体を飲み込み……
ゴゴゴゴゴ…… ドカーーーーーン!!!
エッジたちの目の前で。
彼らが立っていた、もう一つの地球が。
そこに生きていた、何十億という人々の営みが。
全てが、一瞬にして、光の中に消滅しました。
跡形もなく。
完全に。
「………………うそだろ………………」
自分の選択が。
自分の甘い判断が。
一つの世界を、そこにいた全ての人々を、消し去ってしまった。
その、あまりにも重く、残酷すぎる現実。
目の前で繰り広げられた、惑星規模のジェノサイド。
それは、まだ二十歳の若者だったエッジの心を、再起不能なまでに、粉々に打ち砕きました。
「俺の…せいだ…… 俺が… みんなを……………」
深い、深い自責の念。
拭い去ることのできない罪悪感。
エッジは、完全に心を閉ざしてしまいます。
艦長としての自信も、戦う意味も、生きる気力さえも失い、指揮権をレイミに押し付けると、自室に引きこもり、ただただ虚空を見つめるだけの、抜け殻のようになってしまいました。
リーダーの突然の離脱と、精神的崩壊。
そして、目の前で起きた、あまりにも大きすぎる喪失。
《カルナス》のクルーたちは、かつてないほどの絶望と混乱の中に突き落とされます。
レイミは、自分の悲しみや不安を必死に押し殺し、震えながらも、艦長代理として、この危機的状況を乗り越えなければなりませんでした。
消滅した地球の残骸が漂う、死の世界となった宙域から、《カルナス》は、まるで逃げるようにワープします。
しかし、クルーたちの心には、異世界地球の悲劇という、決して癒えることのない傷跡と、リーダーであるエッジの深い闇が、重く、暗く、のしかかっていました。
この絶望の淵から、エッジは再び立ち上がることができるのか? 彼らの旅は、まさに暗黒期へと突入してしまったのです。
ああ、もう、見てるこっちが胃が痛くなるわ…。
惑星ローク、おせっかい占い師と目覚めのビンタ第4章:再生のプレリュード
心がポッキリ折れて、完全に引きこもり状態になってしまった我らが艦長、エッジくん。
そんな彼を乗せた《カルナス》は、まるで傷ついた獣のように宇宙を漂流し(というのは言い過ぎか)、補給と情報収集のために、とある惑星に立ち寄ります。
その名は「ローク」。
緑が多くて、いろんな種族が一緒に暮らしていて、魔法みたいな「呪印術」が発達している星。
どこかで聞いたことある? そうです、何を隠そう、この星こそ、後の『スターオーシャン1』のメインステージとなる、シリーズファンにとっては聖地のような場所なのです!
ロークに降り立った一行。
しかし、エッジは相変わらず部屋に閉じこもったまま。
そんな中、彼らはロークで心優しい「フェザーフォーク」族(背中に翼が生えてる、天使みたいな種族ね)の女性、サラ・ジェランドと出会います。
でもこのサラさん、翼があるのに高所恐怖症で飛べないという、ちょっと残念な、でもそこが可愛いお嬢さん。
そんな彼女が、ある日突然、見るからに怪しい仮面をつけた邪教集団にさらわれちゃった! さあ大変!
エッジ抜きでサラを助けに行こうとする仲間たち。
そんな彼らに協力を申し出たのが、ロークで超有名な、美人で、しかも占いがめちゃくちゃ当たる(胡散臭い壺とかは売ってない、たぶん)と評判の占い師、イレーネ・ファーレンス。
彼女の的確なアドバイス(と、たぶん美貌によるモチベーションアップ効果)のおかげで、一行は邪教集団のアジトを突き止めます。
しかし、ここでイレーネさん、ただの美人占い師じゃなかった。
「あらあら、艦長さんはお部屋でおネンネかしら? まったく、この甲斐性なし!」とばかりに、エッジの部屋に乗り込んできます(比喩です)。
そして、ウジウジと過去の失敗に囚われているエッジに対し、愛のある、しかし超絶ドスの効いたビンタ(精神的なやつね)をお見舞いするのです!
「いつまでメソメソしてるんだい、この若造が! あんたが背負ってるのは、消えちまった世界の亡霊だけじゃないだろう!? 今、あんたを信じて、あんたのために戦ってる仲間たちの命! あんたが切り開かなきゃいけない未来! それら全部から目をそらして、自分の殻に閉じこもって、それで満足なのかい!? いい加減にしな! 立て! 顔を上げろ! エッジ・マーベリック!」
…いやー、痺れますね、イレーネ姐さん! その言葉は、エッジの心に深く、深く突き刺さりました。
そうだ、俺は何をやってるんだ。
俺が落ち込んでいる間にも、レイミは、みんなは、必死で戦ってくれていたじゃないか。
異世界地球のことは、一生忘れられない。
この罪悪感も、消えることはないだろう。
でも、だからこそ、前を向かなきゃいけないんじゃないか? 仲間を守るために。
未来を作るために。
リーダーとして、俺が、やらなきゃいけないことがあるんじゃないか…!
エッジは、ついに、暗いトンネルを抜けます。
まだ傷は痛むけれど、彼は再び立ち上がる決意を固め、艦長の席に戻ってきました! おかえり、エッジ! 待ってたよ! (プレイヤーの声)
リーダーが復活し、士気を取り戻した《カルナス》クルー。
一致団結して邪教集団に再挑戦! 邪教のリーダー格、タミエルとかいうヤツをボコボコにし(語弊あり)、無事にサラを救出! サラはその優しい心と、強力な回復魔法(これ重要)で、正式に仲間入り。
よかったよかった。
…と、思いきや。
またしても、すんなりとは終わらないのがSO4クオリティ。
彼らがサラ救出に奔走している間に、なんとロークの別の村が、謎の集団によって襲撃され、多くの村人が虐殺されるという、胸糞悪い事件が発生。
その惨状を目の当たりにしたフェイズくん、以前エイオスで失った同胞たちの記憶がフラッシュバックしちゃったのか、またしてもメンタルに大ダメージ。
「なぜ… なぜ僕には何も守れないんだ…」と、彼の心に、再び暗い影が忍び寄るのでした。
おいおい、大丈夫か、フェイズ…。
ちなみに、このローク滞在中、一行は後の『SO1』に繋がる重要人物や情報をいくつかゲットします。
例えば、後の英雄アシュレイさんの若い頃(たぶん、まだヤンチャだったはず)や、仲間になるシウスくんの親父さん、リアスさんに出会ったり。
あと、倒したタミエルが死に際に「フフフ…だが、我らの悲願…アスモデウス様の復活は近い…」とか、物騒なことを言い残したり。
これ、完全に『SO1』のストーリーの壮大な前フリですよね! 開発スタッフ、ニヤニヤしながらこの伏線仕込んだんだろうなあ。
ともあれ、多くの試練と出会い、そして未来への繋がりを感じさせる惑星ローク。
エッジはリーダーとしての自覚と決意を取り戻し、《カルナス》は再び一つのチームとして結束を強めました。
しかし、フェイズの心の傷と、タミエルの不吉な予言は、彼らの旅がまだ終わらないこと、そして、これから対峙するであろう敵が、とてつもなく巨大であることを暗示しているようでした。
次なる目的地は、因縁の始まりの場所、惑星エイオス。
そこで彼らを待ち受けていたのは、宇宙の常識を覆す、驚愕の真実だったのです!
エイオス再訪、コピー人間と黒幕の囁き第5章:真実のベール、剥がれる時
惑星ロークで心身ともにリフレッシュ(フェイズ以外)した一行。
しかし、彼らに平穏な日々は許されません。
なんと、全ての始まりの地であり、地球軍の基地もあったはずの惑星エイオスとの連絡が、プッツリと途絶えたという緊急事態が発生!
しかも、様子を見に行ったはずのエルダー艦隊までもが音信不通に! これはヤバい、絶対ヤバいやつだ! と、一行は嫌な予感を胸に、《カルナス》をエイオスへと急行させます。
エイオスに到着して、彼らが目にした光景は… デジャヴ? いや、悪夢の再来でした。
地球軍基地は跡形もなく破壊され、まるで巨大な怪獣にでも蹂躙されたかのよう。
そして、その廃墟の中から、ゆらりと現れたのは… え? まさか…! エイオスで消息不明になっていた、SRFの仲間たちの姿!
「おお! 生きていたのか!」と駆け寄ろうとしたエッジたち。
しかし、彼らの様子がおかしい。
目がうつろで、まるで生気がない。
そして、次の瞬間、彼らは無言のまま、エッジたちに武器を向けてきたのです!
「なっ…!? 何をするんだ!」
混乱するエッジたち。
彼らはもはや、かつての仲間ではありませんでした。
その正体は、他人の遺伝子情報から記憶、能力、そして見た目まで、そっくりそのままコピーしてしまう、気味の悪い不定形生命体「ファントム」に成り代わられていたのです! まさに、ボディスナッチャー! 宇宙規模のなりすまし詐欺!
かつての友や同僚の姿をした敵が、次から次へと襲いかかってくる。
これは精神的にキツすぎる! 「撃てない…!」と躊躇するエッジたち(主にエッジ)。
そんな絶体絶命のピンチを救ったのは、またしても、あの男でした! ビューン!と宇宙から飛来し、ファントムどもを薙ぎ払ったのは、クロウが指揮するSRF1号機《アスカ》!
「クロウ! 助かった!」
《アスカ》から降りてきたクロウ。
しかし、彼の隣には見慣れない人物が。
筋骨隆々、いかにも強そうなエルダー人の戦士、エイルマット・P・タナトス。
そして、クロウの口から語られたのは、これまで断片的にしか見えていなかった、この宇宙を蝕む脅威の、核心に迫る衝撃の事実でした。
まず、レムリックで悪さをしていたカードゥアン。
彼らを裏で操っていた、あの緑の怪しい結晶体「導きの啓示」。
あれは、「グリゴリ」と呼ばれる、異次元から来たヤバいエネルギー生命体の一部だった、と。
グリゴリは生物に取り憑いて、心を歪め、体を化け物に変え、負の感情(憎しみとか、絶望とか)をエネルギーとして吸い上げる、とんでもない寄生虫みたいなやつ。
エイオスで最初に見つけた、あのバーサーカー化隕石も、これの一種だったわけです。
でも、話はそれで終わりません。
グリゴリですら、実はただの下っ端。
彼らを生み出し、この宇宙全体を、自分たちの都合の良いように作り変え、最終的には「無」にしようとしている、とんでもない黒幕が存在するというのです! その名は、「欠落の業(ミッシングプロシージャ)」! なにその中二病みたいな名前! とツッコむ暇もなく、クロウは続けます。
今、エッジたちが戦っているファントムは、その「欠落の業」が生み出した、侵略のための兵隊なのだ、と。
そして、クロウは、さらに追い打ちをかけるように、最も残酷な事実を告げます。
フェイズの故郷、あの美しいエルダー星は… すでに、このファントムの大群によって総攻撃を受け、抵抗むなしく… 滅亡してしまった、と……。
「そん……な……………」
フェイズ、ノックアウト。
母星の消滅。
それは、彼にとって、世界の終わりを意味していました。
実はクロウ、エイオスでの遭難直後から、ファントムやグリゴリのヤバさに気づき、独自に調査を進めていました。
そして、この「欠落の業」というとんでもない脅威の存在を突き止め、地球やSRFには内緒で(報告しても信じてもらえないか、パニックになるだけだと判断したのでしょう)、エイルマットたち一部のエルダー人戦士と協力して、水面下で戦いを続けていたのです。
なるほど、だから今まで神出鬼没だったわけね。
納得。
「エルダーが…滅んだ…? 僕が…ここにいる間に…?」
愛する故郷と、そこにいたであろう家族や友人を、一瞬にして失ったフェイズ。
そのショックは計り知れません。
「自分がもっと強ければ…」「なぜ自分だけが生き残ってしまったんだ…」という、深い絶望と、激しい怒り、そして無力感。
その負の感情に支配された彼は、エッジたちの制止も聞かず、「俺は奴らを許さない! クロウさん、俺も戦います!」と、復讐心に燃えてクロウとエイルマットに同行することを選びます。
…ああ、フェイズ、そっちは危険なフラグだよ…!
そして、案の定。
直後に行われたファントム艦隊との大激戦の最中。
フェイズは、敵に捕らわれた仲間(の姿をしたファントム)を助けようと、単身、無謀にも敵陣深くへ突撃!
そして、敵の集中砲火を浴び、彼の乗機は爆発、四散… レーダーからも完全に消失してしまいました……。
「フェーーーーーイズッ!!!!!」
エッジの絶叫が、虚しい宇宙に木霊します。
またしても、仲間を失ってしまった…。
悲しみに沈む暇もなく、エッジたちはエイオスに残るグリゴリの親玉(なんかキモい巨大モンスターに変貌してた)との最終決戦に挑まなければなりません。
激闘の末、なんとかこれを撃破。
そして、再び別行動をとるというクロウと、「達者でな」的な感じで別れ、代わりに無口だけど頼りになりそうなエイルマットを新たな仲間として迎え入れます。
ファントム。
グリゴリ。
そして、ラスボス「欠落の業」。
ついに明らかになった、宇宙存亡の危機。
失われた多くの命と、生死不明(たぶん死亡)の親友フェイズ。
《カルナス》の旅は、もはや人類の新天地を探すなんていう悠長なものではなく、ガチで宇宙を救うための、絶望的な戦いへと突入してしまいました。
残された最後の希望は、クロウたちが拠点にしているという、謎のハイテク人工惑星「エンⅡ」。
そこに、このクソゲー(失礼)みたいな状況を打開するヒント、そして宇宙の真実が隠されていると信じて、《カルナス》は、最後の賭けに打って出るのでした。
頼む、エンⅡ、なんかすごい秘密兵器とか持っててくれ…!
人工惑星エンⅡ 集う仲間と最終決戦の号砲第6章:ハイテク惑星の秘密基地
クロウが「俺たちの秘密基地、マジすごいから」的な感じで教えてくれた場所、それは漆黒の宇宙に静かに、しかし圧倒的な存在感を放って浮かぶ、巨大な人工惑星「エンⅡ」でした。
ここは、「モーフィス」と呼ばれる、超絶頭が良くて、超長生きで、おまけに超絶美形(たぶん)なヒューマノイド種族が住む星。
彼らは、他の星のゴタゴタには「我関せず」を貫く、クールなインテリ集団だったのですが、さすがに自分たちの宇宙そのものが消滅しかねない「欠落の業」というヤバすぎる脅威の前には、「まあ、ちょっと本気出すか」と、重い腰を上げたらしい。
エンⅡに到着したエッジたちは、そこで二人の強力な新メンバーと合流します。
一人は、冷静沈着、頭脳明晰、おまけに体はガチガチのサイボーグ、バッカス・D-79(本名:バッカス・デクスレイ)。
元々は科学者だったけど、病気で死にかけたから自分を改造しちゃった、という、なかなかの苦労人。
見た目はクールだけど、故郷に残してきた奥さんと子供のことをいつも気にかけてる、実は熱い男。
グリゴリの研究中にエッジたちと出会い、その知識と、腕からビームとか出しちゃう戦闘力で、頼れる兄貴分(?)として活躍します。
もう一人は、見るからにセクシーなお姉様、ミュリア・ティオニセス。
彼女もモーフィス人で、超強力な魔法(紋章術)の使い手。
でも、最初はちょっとワケありでした。
実は彼女、死んだ旦那さんの仇がクロウだと思い込んで、ずっと彼を追いかけ回していたのです(完全な勘違いだったんだけど)。
エンⅡでようやく誤解が解けてからは、その強力な攻撃魔法と、面倒見の良い姉御肌な性格で、一行の火力担当&お悩み相談役(?)として、パーティーに欠かせない存在に。
バッカスとは古い知り合いらしい。
さて、このハイテク惑星エンⅡで、一行はついに「欠落の業」の正体について、衝撃的なブリーフィングを受けます。
エンⅡの長老(たぶん、めちゃくちゃシワシワだけど、目は鋭いタイプ)曰く、「欠落の業」とは、単なる異次元からの侵略者にあらず。
それは、この宇宙のルールそのものを書き換え、全てを「なかったこと」にしようとする、「宇宙そのものを食べる怪物」、あるいは「宇宙のバグ修正プログラム(ただし超攻撃的)」みたいな存在だ、と。
そして、グリゴリは、「欠落の業」がこの宇宙に送り込む「種」であり、「エネルギー収集アンテナ」。
生物に取り憑いて、負の感情(憎しみ、絶望、嫉妬、あとSNSでの誹謗中傷とか?…は、さすがにないか)をエネルギーとして吸い上げ、それを本体である「欠落の業」に供給し、侵食活動を助ける役割を担っていたのです。
エイオスやエルダー星の悲劇は、いわば「欠落の業」による「本格的なお食事タイム」の始まりを告げるゴングだったわけです。
ひえっ…。
「このままじゃ、地球もロークも、全宇宙が『ごちそうさま』されちゃう!」
事態のヤバさを骨の髄まで理解したモーフィスは、ついに秘匿してきた超絶テクノロジーを全解放! 「欠落の業」をぶっ倒すための最終作戦に、全面協力してくれることになりました。
作戦目標は、「欠落の業」がエネルギーを吸い上げている、異次元への巨大な入り口、《ノックス・オブスキュリティス》(なんか強そうな名前!)を見つけ出し、その中枢を破壊すること! そのために、エッジたちの愛機《カルナス》も、モーフィスの技術で魔改造! ちょっと前までただの探査船だったのに、いきなり最終決戦仕様の超弩級戦闘艦へとパワーアップ! さすがモーフィス、やることが違うぜ!
度重なる悲劇、仲間の離脱(と死)、そして明らかになった宇宙規模の危機。
エッジは、またしてもリーダーとしての重圧に押しつぶされそうになります。
しかし、彼はもう一人じゃありませんでした。
どんな時も隣で支えてくれるレイミ。
それぞれの想いを胸に集った、頼もしい仲間たち――リムル、バッカス、メリクル、ミュリア、サラ、エイルマット。
種族も過去も違うけれど、目指す未来は同じ。
「俺はもう迷わない。逃げない。失ったもののために戦うんじゃない。今ここにある、守りたいもののために、未来のために、戦うんだ!」
腹をくくったエッジ。
その決意は、仲間たちの心を一つにします。
地球連邦軍とモーフィスからなる、最後の希望の連合艦隊。
その先頭に立つ、生まれ変わった《カルナス》。
彼らは、ついに宇宙空間にその禍々しい姿を現した、最終決戦の地、《ノックス・オブスキュリティス》へと、全速力で進撃を開始します。
宇宙の、そしてそこに生きる全ての生命の未来を賭けた、最後の戦いの火蓋が、今、切って落とされようとしていたのです! ドキドキするわね!
ノックス・オブスキュリティス、親友の犠牲と宿命の対決第7章:暗黒の胎内へ
漆黒の宇宙に、まるで悪夢が具現化したかのように、不気味に口を開ける巨大な異次元空間《ノックス・オブスキュリティス》。
その周囲は、「欠落の業」が生み出した無数のファントム艦隊によって、鉄壁の防衛ラインが築かれていました。
宇宙の命運を賭けた、最後の総力戦が始まります。
地球・モーフィス連合艦隊は、勇猛果敢にファントム軍に挑みます。
レーザーが飛び交い、ミサイルが炸裂し、宇宙空間は壮絶な戦場と化します。
しかし、敵はまるで無限に湧いてくるかのよう。
さらに、《ノックス・オブスキュリティス》本体が展開する、次元の壁とも言うべき強力な防御フィールドが、連合艦隊の行く手を阻みます。
どんな攻撃も弾き返され、じりじりと味方の損害が増えていく…。
このままでは、中枢への突入どころか、全滅は避けられない…。
誰もが絶望しかけた、その時でした。
一条の閃光が、戦場を切り裂きます。
それは、エッジの親友、誰よりもこの戦いの意味を理解していた男、クロウ・F・アルメディオが駆る《アスカ》でした。
彼は、連合艦隊の活路を開くため、ただ一機、敵艦隊の弾幕をかいくぐり、防御フィールドの発生源であるコアへと、一直線に突き進んでいきます。
そして…
「エッジ……! あとは……頼んだぞ……! お前たちの未来を……信じてる……!」
通信に残された、それが彼の最後の言葉でした。
クロウは、自らの艦ごと、防御システムの中枢に特攻。
その身を犠牲にして、鉄壁と思われたフィールドに、一瞬の、しかし決定的な突破口を穿ったのです。
「クロウーーーーッ!!!!」
親友の、あまりにも大きな犠牲。
悲しみにくれる暇はありませんでした。
クロウが命懸けで開いてくれたこの道を、絶対に無駄にしてはいけない! エッジは、涙を振り払い、クロウの想いを胸に、《カルナス》を全速前進させ、開かれた突破口へと突入します! 目指すは、《ノックス・オブスキュリティス》の最深部!
異次元空間の内部は、まさにカオス。
物理法則はねじ曲がり、空間は歪み、精神を直接攻撃してくるような、邪悪なエネルギーが渦巻いています。
まるで、悪夢の中を突き進んでいるかのよう。
内部を守護する、さらに強力になったファントムたちが次々と襲いかかってきますが、エッジたちは、クロウの犠牲を胸に、仲間たちと力を合わせ、これを撃破しながら、ひたすら奥へ、奥へと進みます。
全ての元凶がいるはずの、「創造の宮殿」と呼ばれる場所へ。
そして、ついに辿り着いた、宮殿の中心。
禍々しい玉座に座り、彼らを待ち受けていたのは… 「創造の使徒」と名乗る、異形の存在。
しかし、その顔を見て、エッジたちは息を呑みます。
それは、もう二度と会えないと思っていた、かつての仲間。
エイオスでの戦闘で行方不明になったはずの… フェイズ・シェファー・ベレス、その人でした。
しかし、彼の瞳には、かつての優しさや知性の光は、もはや欠片も残っていませんでした。
全身からは、おぞましい闇のオーラが立ち昇り、その姿は、見るもおぞましい異形へと変貌していました。
彼は、「欠落の業」の持つ強大な負の力に、完全に精神を乗っ取られ、その手先、代弁者へと成り果てていたのです。
「無駄なことはやめなさい。争いも、苦しみも、悲しみも… この宇宙に存在する全てのネガティブな概念は、『欠落の業』との完全なる融合によって浄化され、より高次の存在へと昇華されるのです。それが宇宙にとって唯一の救済であり、究極の進化なのですよ」
もはや正気とは思えない言葉を、うわ言のように繰り返しながら、フェイズはさらに醜悪な怪物へと姿を変え、かつて友と呼んだエッジたちに、憎しみを込めて襲いかかります。
エッジたちは、言葉にならないほどの悲しみと、怒り、そして友を救えなかった無力感を噛みしめながら、変わり果てたフェイズと対峙しなければなりませんでした。
これは、もはや宇宙の運命を賭けた戦いであると同時に、闇に堕ちた友の魂を、絶望の淵から救い出すための、あまりにも悲痛な、最後の戦いだったのです。
「フェイズ! 目を覚ませ!」
エッジの叫びは、届くのか…!? 死力を尽くした激闘の末、エッジたちは、ついに創造の使徒=フェイズを打ち倒します。
しかし、その勝利の代償はあまりにも大きかった。
中枢であるフェイズを失った《ノックス・オブスキュリティス》は、その存在を維持できなくなり、急速な崩壊を開始。
異次元空間そのものが、断末魔をあげて崩れ落ちていきます。
吹き荒れる次元の嵐の中、エッジは最後の力を振り絞り、力なく崩れ落ちるフェイズの元へ駆け寄り、その手を掴もうとします。
「まだ、間に合うはずだ…!」 しかし、崩壊のエネルギーは、彼の想いを無情にも打ち砕きます。
エッジとフェイズは、共に、激しく渦巻く次元の狭間へと、その身を飲み込まれてしまうのでした……。
白き世界、永遠の別れと絆の再確認第8章:無垢なる魂の領域
次元の渦に飲み込まれ、意識が途切れたエッジ。
次に彼が気が付いた時、そこにいたのは、どこまでも、どこまでも続く、真っ白な、何も無い、音も形もない、完全な虚無の世界でした。
「ここは…どこだ…? 俺は…死んだのか…?」
混乱する彼の前に、ふわりと、二つの人影が現れます。
見間違えるはずもありません。
一人は、最後の戦いで、皆の未来のためにその命を燃やし尽くした、かけがえのない親友、クロウ・F・アルメディオ。
そしてもう一人は、禍々しい闇の呪縛から完全に解放され、かつての穏やかで、少しはにかんだような表情を取り戻した、フェイズ・シェファー・ベレス。
ここは、肉体という物質的な制約から解き放たれた、意識や魂だけが存在できる領域。
そう、クロウも、そしてフェイズも、もはや元の宇宙、生者の世界へと戻ることはできない存在となっていました。
しかし、彼らの表情に、悲しみや後悔の色は一切ありませんでした。
むしろ、全てを乗り越え、全てを受け入れたかのような、どこまでも澄み切った、穏やかな笑顔を浮かべていました。
「よぉ、エッジ。…ったく、最後までヒヤヒヤさせやがって。まあ、よくやったな」
クロウが、いつものぶっきらぼうな口調ながらも、その目には深い信頼と友情の色をたたえて言います。
「エッジさん… 本当に、ありがとうございました。そして… 本当にごめんなさい。僕の愚かな行いを、止めてくれて…」
フェイズが、心からの感謝と謝罪の言葉と共に、深く頭を下げます。
彼らは、この高次の世界から、エッジたちの最後の戦いを、固唾を飲んで見守っていました。
そして、彼らは言います。
これからもずっと、エッジたちが歩む道を、この場所から見守り続ける、と。
「心配すんなって。俺達はもう大丈夫だ。お前には、俺たちの分まで、この先の未来をしっかり生きて、守っていく責任があるんだぜ? 胸張って、前だけ見て進めよ」
「僕たちの犠牲を、どうか意味のあるものにしてください。君たちがこれから築いていく未来を、僕たちは心から信じています。だから… どんなに辛いことがあっても、希望だけは、絶対に捨てないでくださいね」
二人はそう言うと、眩い、しかしどこまでも優しい光を放ちながら、エッジの魂を、元の宇宙へと、仲間たちの待つ場所へと、そっと送り返そうとします。
それは、紛れもなく、永遠の別れでした。
二度と、触れ合うことも、言葉を交わすこともできない。
しかし、それは同時に、彼らの間に存在した友情、ライバル意識、そして共に戦った記憶という、決して消えることのない、魂レベルでの深い絆を、改めて確認し合う、厳かで、そしてあまりにも美しい瞬間でもありました。
「クロウッ…! フェイズッ…! ありがとう…! お前たちのこと、絶対に忘れない…! 俺、頑張るから…! だから…! さよならだ…! 俺の、最高の、親友(とも)たちよ…!」
止めどなく溢れる熱い涙と共に、エッジの意識は、仲間たちが待つ《カルナス》のブリッジへ、そして、彼らが命を賭して守り抜いた、かけがえのない宇宙(そら)へと、ゆっくりと帰還していくのでした。
失ったものの大きさは計り知れない。
しかし、友たちが託してくれた想いと、彼らの尊い犠牲の上に成り立つ未来を、絶対に無駄にはしない。
エッジは、二人の親友の最後の言葉と笑顔を、その魂の最も深い場所に刻み込み、未来へと歩むことを、改めて強く、強く、誓うのでした。
ああ、もう、涙で画面が見えないわ…。
新たなる旅立ち、そして銀河の夜明けエピローグ:星屑のメモリー
次元の狭間からの奇跡の生還。
エッジは、《ノックス・オブスキュリティス》の崩壊から間一髪で脱出した《カルナス》のクルーたちと、涙の再会を果たします。
激戦の傷跡が生々しく残る地球宙域で、彼らは無事に地球・モーフィス連合艦隊に救助されました。
「欠落の業」という、宇宙全体を覆っていた悪夢のような脅威は完全に消滅。
長く、あまりにも過酷だった戦いは、ようやく、本当にようやく、終わりを告げたのです。
多くの尊い犠牲の上に、しかし確かな平和が、宇宙(そら)に訪れました。
エッジたちは、拡大国連及びモーフィスの首脳部に対し、これまでの長く厳しい旅路で経験した全ての出来事、遭遇した未知の脅威、そして、かけがえのない仲間であったクロウとフェイズの、英雄的ながらも悲しい最期について、詳細な報告を行いました。
戦いは終わりました。
しかし、それぞれの物語は、まだ終わりません。
彼らが経験したこと、紡いだ絆は、新たな未来へと確かに繋がっていくのです。
- エルダーの民の選択: フェイズの故郷エルダー星は失われましたが、その後の調査で驚きの事実が判明。なんと、彼らの民族的なルーツは、あの極寒の惑星レムリックにあったというのです! これを受け、生き残ったエルダー人たちは、自らの文明のあり方(高度すぎる科学技術への依存が、結果的に「欠落の業」の介入を許す隙を作ったのではないか?)を深く反省。残された全ての先進技術を潔く放棄し、彼らの遠い祖先の地であるレムリックへと、集団で移住することを決断します。そこで、リムルをはじめとするレムリック人と手を取り合い、自然と共生しながら、ゼロから新たな文明を築き上げていく道を選んだのです。そして、エンディングで描かれる最も感動的なシーンの一つ。レムリックの大地で、仲間たちの帰りを健気に待っていたリムルの前に、奇跡的に(おそらくはモーフィスの超絶再生医療技術のおかげでしょう)元の肉体を取り戻したフェイズが現れ、涙ながらに再会を果たすのです! 異なる種族間の架け橋になりたいと願っていたフェイズの想いは、時を経て、形を変えて、ここに確かに結実しました。よかったね、フェイズ! リムルちゃん!
- サイボーグ戦士の帰還: バッカスさんは、戦いが終わった後、モーフィスの技術サポートを受け、長年彼を縛っていたサイボーグの身体を捨て、再び温かい血の通った生身の人間の体を取り戻すことに成功します。そして、ずっと彼の帰りを待っていた愛する妻フリージアと息子の元へと帰り、これからは家族との時間を大切にする、穏やかで幸せな第二の人生をスタートさせました。お疲れ様、バッカスさん!
- 傷心の紋章術士の旅立ち: 夫ルシエンの死に関する長年の誤解も解け、復讐心という重荷からも解放されたミュリアさん。彼女は、エンⅡには戻らず、新たな自分の居場所と、本当の意味での幸せを見つけるために、一人で再び広大な宇宙へと旅立っていくことを選びます。その美しい横顔には、過去の悲しみを乗り越えた者の強さと、未来への静かな希望が宿っていました。彼女ならきっと、素敵な未来を見つけられるはず。
- 孤高の死神の伝説: 不治の病に侵され、自らの死期が近いことを悟っていたエイルマットさん。彼は、仲間たちに多くを語ることなく、静かに別れを告げ、再び一人で銀河の闇へと姿を消します。残された時間を、声なき弱者を守り、宇宙に蔓延る悪と戦うために捧げる… まるで伝説に語られる放浪の剣士のように、彼は自らの命を燃やし尽くす道を選んだのでしょう。その後の彼の足取りを知る者は、誰もいません。彼の生き様は、短くとも、誰よりも気高く、美しいものでした。
- 翼を得た少女: 故郷ロークへと帰還したサラさん。仲間たちとの旅で得た自信と勇気を胸に、長年のコンプレックスだった「飛べない翼」と真剣に向き合います。そして、エンディングでは、仲間たちが見守る中、ついにロークのどこまでも青い大空へと、喜びと共に力強く羽ばたいていく、感動的な姿が描かれました! もう彼女をドジっ娘なんて呼ぶ人はいませんね!
- ロークの元気印: メリクルちゃんも、彼女にとって第二の故郷となったロークへ。面倒見の良い賢者イレーネさんの元に身を寄せ、持ち前の底抜けの明るさで、毎日を楽しく、賑やかに過ごしていることでしょう。彼女の「ニャッハー!」という笑い声が、ロークの空に響き渡っているはずです。
一方、地球連邦宇宙軍の上層部では、戦後の銀河秩序をどう構築していくか、という議論が始まっていました。
指導者の一人であるスティーブ・D・ケニー提督(そう、あのケニー提督です! シリーズファンにはお馴染み!)は、今回の「欠落の業」のような宇宙規模の脅威に対抗するためには、銀河全体の文明レベルを底上げする必要があると考え、地球の持つ進んだ科学技術を、まだ発展途上にある他の星々にも積極的に提供していくべきだ、と主張します。
彼の考えにも一理あります。
善意に基づいた、合理的な判断のようにも思えます。
しかし、これに対し、あの悪夢のような経験をしたエッジが、敢然と異を唱えます。
彼の脳裏には、自分たちの技術供与が招いた、あの異世界地球の悲劇が、決して消えることなく焼き付いていたのです。
「それは… 絶対に間違っています、提督! 自分たちの価値観や技術が正しいと信じて、それを他者に押し付ける… それは、僕たちが戦った『欠落の業』のやり方と、何も変わらないじゃないですか! たとえ善意からだとしても、それは必ず新たな混乱や悲劇を生みます! あの過ちを、僕たちは二度と繰り返してはならないんです!」
異世界地球の消滅という、あまりにも重く、そして痛みを伴う犠牲の上に紡ぎ出されたエッジの言葉。
それは、経験に裏打ちされた、魂からの叫びでした。
彼の訴えには、誰もが反論できないほどの説得力がありました。
長年、宇宙の調和を見守ってきたモーフィス人も、エッジの意見に強く賛同。
「異なる文明への未熟な干渉は、予測不能な副作用をもたらし、かえって宇宙全体のバランスを崩壊させる危険がある」という見解を示します。
このエッジの渾身の提言と、モーフィスという銀河の長老格からの後押しが決定打となり、宇宙暦12年、銀河の歴史を、そして未来を、大きく変えることになる一つの宇宙法が制定されることになります。
それこそが、「未開惑星保護条約(Underdeveloped Planet Preservation Pact / UP3)」。
ワープ技術を持たないなどの基準で定められた、一定以下の文明レベルの惑星に対し、高位の文明からの技術的・軍事的・文化的な干渉を原則として厳しく禁止するという、銀河規模での基本ルールです。
この条約は、以降の長きにわたる『スターオーシャン』シリーズの物語において、常に登場人物たちの行動指針となり、時には倫理的なジレンマを生み出し、物語に深みを与える、極めて重要な存在となっていくのです。
そう、エッジたちの旅は、ただ宇宙を救っただけでなく、未来の宇宙(そら)の「あり方」そのものを創り上げた、と言っても過言ではないでしょう。
そして、物語の中心にいた、エッジとレイミ。
二人は、英雄として称賛されることも、軍に残ることも選びませんでした。
代わりに、モーフィスから贈られた(であろう)最新鋭の新型《カルナス》に乗り込み、再び、二人で、広大な星々の海へと旅立つことを決意します。
それは、失われた仲間たちの魂を慰めるための巡礼の旅なのかもしれない。
あるいは、この守り抜いた宇宙に、新たな希望の種を探すための、終わりのない冒険なのかもしれない。
その理由は、彼ら自身にしかわかりません。
ただ一つ確かなことは、想像を絶するほどの困難を共に乗り越えてきた二人の絆は、もはや宇宙のどんな力をもってしても引き裂くことのできないほど、強く、深く、そして美しく結ばれているということだけでした。
彼らの新たな旅路に、幸多からんことを。
…さて、ここで物語は大団円、めでたしめでたし、と行きたいところですが、ちょっと待った! 奥さん(あるいは旦那さん)、まだチャンネルはそのまま! 実は、この『SO4』には、知る人ぞ知る、衝撃の「裏エンディング」が存在するのです!
特定の条件(結構めんどくさいらしい)を満たすと見ることができる、その隠しエンディング。
なんとそこでは、最終決戦で「あとは頼んだぞ…!」とカッコよく散っていったはずの、我らがクロウ兄貴が、まさかの生・き・て・い・た! という、驚天動地の事実が明らかになるのです!
どうやら彼は、次元の狭間をさまよった末、奇跡的に惑星ロークへと漂着していたらしい。
そして、そこで、あの美人占い師、賢者イレーネ・ファーレンスと運命の出会いを果たし、なんと、そのまま結ばれちゃうという、超展開!
しかも、話はそれで終わりません。
このクロウとイレーネの間に生まれた子孫こそが…… そう! ピンときましたね?
『スターオーシャン1』の主人公、ラティクス・ファーレンス、その人なのです!!
ええええええええ!?!?
つまり、エッジの親友であり、ライバルであったクロウの血が、時空を超えて、スターオーシャンの新たな物語の始まりへと、ダイレクトに繋がっていた、ということ! この衝撃の事実は、『SO4』が単なるシリーズの過去を描いた作品ではなく、スターオーシャンという壮大な歴史絵巻の、まさに中心、へその部分に位置する、超・超・超重要作であったことを、高らかに宣言しているのです! この繋がりを知ってからシリーズをプレイし直すと、もう、見え方が全然違ってきますよ、奥さん!
こうして、人類初の宇宙開拓という、希望と絶望、出会いと別れが激しく交錯した、激動の時代は幕を閉じました。
エッジたちが宇宙(そら)に求めた「最後の希望」は、多くの尊い犠牲と、決して忘れてはならない教訓を残し、新たな宇宙時代の幕開けと、未来の銀河を守るための大切なルールの誕生、そして、次なる世代の英雄たちの物語へと。
銀河英雄伝外伝?星海を彩ったキャラクター大解剖!
さてさて、壮大なストーリーを追いかけてきて、ちょっとお疲れですか? 大丈夫、まだ続きますよ! この『スターオーシャン4』の物語が、ただのスペースオペラで終わらないのは、そこに生きるキャラクターたちが、実に人間臭く、魅力的(あるいは、時々イラッとくるほど)だからです。
ここでは、星々の海を駆け巡り、私たちの心を鷲掴みにした(あるいはザワつかせた)主要な登場人物たちを、愛と、ほんの少しのツッコミを込めて、改めてじっくりと解剖していきましょう!
《カルナス》クルー:希望という名の寄せ集め艦隊
- エッジ・マーベリック (Edge Maverick)
- CV: 岸尾だいすけ / 地球人 / 20歳 / 剣使い
- 我らが主人公。良く言えば熱血漢で仲間思い、悪く言えばちょっと青臭くて感情的。序盤でいきなり艦長になっちゃうあたり、なかなかの無茶ぶり人生。異世界地球での大失敗で、心がポッキリ折れてガチ引きこもりになる姿は、「わかる…わかるぞエッジ…仕事で大失敗した翌朝の気分だ…」と妙な共感を呼んだり呼ばなかったり。でも、そこから仲間やイレーネ姐さんの愛のムチで立ち直り、最終的には宇宙を救っちゃうんだから、やっぱり主人公。実は特殊な遺伝子(希望の種子)の持ち主らしいけど、本人は最後まで知らないっぽい。まあ、知ったら知ったでまた悩みそうだし、それでいいのかも。
最終的に軍には戻らず、レイミと二人で新たな旅に出るあたり、組織に縛られない自由人タイプか。
なんだかんだで、憎めない奴。
- レイミ・サイオンジ (Reimi Saionji)
- CV: 福圓美里 / 地球人 / 19歳 / 弓使い
- 本作のメインヒロインであり、エッジの幼馴染兼、保護者兼、嫁(確定)。お嬢様育ちに見えて、実は芯が強くて、エッジが使い物にならなくなった時(失礼)は、代わりに艦長代理として見事にチームをまとめ上げたデキる女。彼女も「希望の種子」で、なんか特殊な第六感みたいなのを持ってる。エッジとはもう、見てるこっちが恥ずかしくなるくらいの相思相愛っぷり。どんなに辛い状況でも、エッジを信じ、支え続ける姿は、まさに大和撫子…いや、宇宙撫子? 最終的にエッジについていくあたり、もう完全に「あなたとなら、どこへでも」状態。幸せになってくれよな!
- フェイズ・シェファー・ベレス (Faize Sheifa Beleth)
- CV: 斎賀みつき / エルダー人 / 18歳 / レイピア使い
- 序盤は、知的でクールなイケメン異星人枠だったはずなのに…。母星滅亡のショックから、まさかの闇堕ち。しかもラスボスの一角(創造の使徒)になっちゃうという、シリーズ屈指の悲劇キャラ。「僕がもっと強ければ…」系の悩み方が、ちょっと真面目すぎるというか、拗らせちゃった感じ。最終的にエッジに倒され(救われ?)、意識の世界で和解。エンディングで奇跡の復活&リムルと再会は、まあ、ご都合主義と言われればそれまでだけど、彼には幸せになってほしかったから、これはこれで良かったのかな、と。彼の物語は、「真面目すぎると、ろくなことにならない」という教訓を我々に教えてくれます(違う)。
- リムル・レムリ・ファイ (Lymle Lemuri Phi)
- CV: 沢城みゆき / レムリック人 / 15歳(精神年齢はもっと低い) / ワンド使い+ケルベロス
- 見た目は完全に小学生な、ロリっ子枠(?)。「~だもん!」とか「~なの!」とか、独特の喋り方が癖になる。過去のトラウマで成長が止まってたらしいけど、旅を通じてちゃんと成長していく姿は応援したくなる。ペットのケルベロス(ケルたん)が地味に強い。フェイズに妙に懐いていて、彼の心のオアシス的存在に。エンディングで帰ってきたフェイズをお出迎えするシーンは、涙なしには見られない(かもしれない)。彼女の存在そのものが、荒んだ大人たちの心を浄化する、マイナスイオン発生装置のようでした。
- バッカス・D-79 (Bacchus D-79)
- CV: 安元洋貴 / モーフィス人(サイボーグ) / 32歳(生身時) / アームキャノン(腕からビーム)
- 頼れる大人のサイボーグ枠。冷静沈着、博識、戦闘力も高い。でも、本当は早く生身に戻って、故郷で待つ奥さんと子供に会いたい、という人間味あふれる一面も。若いメンバーが多い《カルナス》クルーの中では、まさに「お父さん」的存在。彼がいるだけで、なんとなくパーティーが安定する感じ。最終的にちゃんと人間に戻れてよかったね! 奥さんと末永くお幸せに!
- メリクル・シャムロット (Meracle Chamlotte)
- CV: 豊口めぐみ / レッサーフェルプール / 16歳 / 爪使い
- 元気いっぱい! 天真爛漫! ニャンニャン! な、猫耳少女枠。とにかく明るくて、場の空気を一瞬で変えるムードメーカー。「~ニャ」とか「~ミャ」とか、語尾がいちいち可愛い。エリア51で捕まってたところを助けられて、そのまま仲間になるという、なかなかの強運の持ち主。過去に何かあったらしく、暗くて狭いところが苦手というギャップも。エンディングではロークで元気にやってるみたいで何より。一家に一台、いや一人、メリクルがいると、毎日が楽しくなりそう。
- ミュリア・ティオニセス (Myuria Tionysus)
- CV: 生天目仁美 / モーフィス人 / 22歳(外見) / ワンド使い(攻撃魔法担当)
- セクシーお姉様枠。登場時は、夫の仇!とクロウを追いかけ回す、ちょっと怖い人だったけど、誤解が解けてからは、頼れる姉貴分に。強力な魔法で敵をなぎ倒す姿は爽快。バッカスとは旧知の仲で、二人の大人な会話はちょっとドキドキする。夫を失った悲しみを乗り越え、最後は自分の道を探して一人旅立つ姿は、潔くてカッコいい。彼女には、きっと素敵な出会いが待っているはず。
- サラ・ジェランド (Sarah Jerand)
- CV: 力丸乃りこ / フェザーフォーク / 19歳 / 槍使い(回復・支援担当)
- 癒し系おっとりドジっ娘枠。背中に立派な翼があるのに、高所恐怖症で飛べないという残念美人(褒めてます)。でも、回復魔法の腕はピカイチで、パーティーの生命線。邪教徒にさらわれたり、天然ボケ発言で場を和ませたり(凍らせたり?)と、なかなかの活躍(?)。旅を通じて自信をつけ、最後にはちゃんと飛べるようになる成長物語も。彼女のマイペースっぷりには、なんだか癒されるものがありました。
- エイルマット・P・タナトス (Arumat P. Thanatos)
- CV: 東地宏樹 / エルダー人 / 27歳 / 大鎌(サイス)使い
- 寡黙でクール、そしてめちゃくちゃ強い、死神枠。母星を滅ぼされ、復讐と、残された者としての責任感から戦い続ける孤高の戦士。強靭な精神力を持つ代償に、体がボロボロ(細胞劣化)で余命いくばくもない、という設定が泣ける。仲間になってからは、その圧倒的な戦闘力で敵をバッサバッサとなぎ倒してくれる、超頼れるアタッカー。多くを語らないけど、その背中が雄弁に物語る、漢(おとこ)の中の漢。エンディングで一人去っていく姿は、切なくも美しい。彼の行く末に、幸あれ…(涙)。
物語を動かすキーパーソンたち
- クロウ・F・アルメディオ (Crowe F. Almedio)
- CV: 浜田賢二 / 地球人 / 21歳 / 刀使い(戦闘シーンはほぼないけど)
- エッジの親友にして、永遠のライバル。クールで頭脳明晰、リーダーシップも抜群。まさに「できる男」。物語の裏で、一人(+エイルマットたち)で世界の危機に立ち向かっていた、真のヒーローかもしれない存在。最終決戦での自己犠牲は、涙なしには語れない…と思いきや、まさかの生存! しかもロークでイレーネ姐さんとくっついちゃうとか、どんだけリア充なんだ、お前は! でもまあ、彼が生きていてくれて、そして彼の血筋がラティクスに繋がると思うと、なんだか胸が熱くなる。エッジとは違うタイプの主人公、それがクロウ。
- イレーネ・ファーレンス (Ilia Silvestri)
- CV: 本田貴子 / ローク人(?) / 年齢不詳 / 占い師・賢者
- 惑星ロークの美人すぎる占い師。その占いは当たるなんてもんじゃない、未来予知レベル。落ち込んでいたエッジを一喝して立ち直らせるなど、精神的支柱としても大活躍。その正体は、ただの占い師ではなく、ロークの歴史や古代文明にも通じる「賢者」。そして、隠しエンディングでは、まさかのクロウと結ばれるという、重要すぎるポジション。彼女がいなかったら、エッジは立ち直れなかったかもしれないし、ラティクスも生まれなかったかもしれない。まさに、物語の影の立役者。
- スティーブ・D・ケニー (Stephen D. Kenny)
- CV: 乃村健次 / 地球人 / 地球連邦軍提督
- SRF計画の責任者であり、エッジたちの上官。いかにも軍人らしい、厳格で現実的なおじさま。でも、ちゃんと部下のことを考えてくれる、話のわかる上司でもある。戦後、地球の技術を他の星に広めようとするけど、エッジの熱い説得(と異世界地球でのトラウマ)を聞いて、「うーん、それもそうかもな…」と考えを改め、「未開惑星保護条約」制定へと舵を切る、意外と柔軟な人。彼の決断が、後の銀河の歴史を作った。「ケニー」の名前は、伊達じゃない!
ね?
個性的というか、濃すぎるというか、とにかく忘れられないキャラクターばかりでしょう?
彼らがぶつかり合い、助け合い、成長していく姿を見るのが、『スターオーシャン4』の大きな楽しみの一つなんですよねぇ。
難解キーワードを主婦目線で(無理やり)解説!宇宙のトリセツ
さて、スターオーシャン4の物語を理解する上で、避けて通れないのが、なんか小難しくて横文字ばっかりの専門用語。
「グリゴリ」だの「欠落の業」だの、もうカタカナ多くて目が滑るわ! という、そこのあなたのために、この私が、日々の家事育児仕事に揉まれる主婦目線で(できる限り)わかりやすく、これらのキーワードを解説しちゃいます! …まあ、ちょっと無理やりな例えもあるかもしれないけど、そこはご愛嬌ってことで!
- 第三次世界大戦と地球環境の崩壊:
- これはもう、アレですね。夫婦喧嘩がエスカレートしすぎて、家中の皿叩き割って、壁に穴開けて、もう二度と元には戻れないレベルで家が崩壊しちゃった感じ。で、仕方ないから、実家にでも避難するか…みたいな状況が、地球規模で起こった、と。うん、我ながら分かりやすい(自画自賛)。
- 宇宙開拓隊(SRF):
- 家が崩壊しちゃったから、「そうだ、隣町に新しい家、探しに行こう!」と結成された、町内会選抜の「新居探し探検隊」。エッジくんたちは、その期待の若手メンバーってわけ。まさか隣町どころか、異次元の怪物と戦う羽目になるとは、夢にも思ってなかったでしょうけど。
- 宇宙暦 (SD):
- 家が新しくなった(ワープ技術ができた)記念に、「よし、今日から新しいカレンダー使うぞ!」って決めた感じ。「平成」から「令和」になった時みたいなもんですね、たぶん。
- グリゴリ (Grigori):
- 家にいつの間にか湧いてくる、黒くてカサカサ動く、アイツ(G)みたいなもん。見た目は石ころみたいだけど、人に取り憑いて、性格悪くしたり、体調悪くしたり、家の中をめちゃくちゃにする、厄介な寄生虫。しかも、負の感情(ストレスとかイライラ)をエサにするから、タチが悪い。見つけたら即、退治!
- 欠落の業 (Missing Procedure):
- グリゴリ(G)を裏で操ってる、もっとデカくてヤバい存在。家そのものを腐らせて、最終的には家ごと消滅させようとしてる、超巨大なシロアリの親玉、みたいな? あるいは、宇宙規模の「カビ」とか「ホコリ」とか、そういう概念的な汚れそのもの? ちょっと何言ってるか分からなくなってきたけど、とにかく、めちゃくちゃヤバい、宇宙の敵。断捨離の度が過ぎた神様、とか?
- ファントム (Phantom):
- 「欠落の業」が生み出した、変身能力を持つ手下。夫や子供、あるいは姑さんの姿に化けて、油断させておいて、いきなり攻撃してくる!みたいな? 精神的ダメージがデカいやつ。しかも何度倒しても、また別の人の姿で出てくるから、キリがない。粘着質な元カレ・元カノみたいでもある。
- プロジェクト・ホープと「希望の種子 (Seed of Hope)」:
- 「うちの子、将来安泰かしら…」って心配しすぎた親が、子供に無断で、なんかすごい英才教育(遺伝子改造)を施しちゃった、みたいな話。エッジくんたちは、その結果生まれた「スーパー小学生(ただし本人は自覚なし)」みたいな感じ。まあ、親の心子知らず、ってやつですね。結果的に、その能力で宇宙を救うんだから、結果オーライ…なのか? 倫理的にはアウトな気がするけど。
- 未開惑星保護条約 (UP3):
- 子供の友達の家に遊びに行った時、「そこの家のルールには口出ししない」「勝手に冷蔵庫開けない」「おやつあげすぎない」みたいな、ご近所付き合いの暗黙のルール、ありますよね? あれを、宇宙規模で、しかも法律にしちゃった感じ。「ウチの常識は、アンタの非常識!」ってやつです。これを破ると、大変なことになる(異世界地球みたいに)。PTAの会則とか、会社のコンプライアンス規定みたいなもん、とも言える。守る方も大変だけど、ないと秩序が保てない、大事なルール。
- ムーア人 (Muah):
- 昔々、この辺り一帯(銀河系)を取り仕切っていた、伝説の「大地主」さん、みたいな? いろんな場所に種(生命の元)を蒔いて、それが育って今の私たち(地球人とかエルダー人とか)になった、らしい。でも、なんでいなくなっちゃったのか、どこに行ったのかは、誰も知らない。もしかしたら、今もどこかで我々を観察してるかもしれない… こわっ。
- 各種族:
- これはもう、いろんな国の人がいる、国際色豊かなマンションみたいなもんですね。言葉も文化も見た目も違うけど、同じ宇宙(マンション)に住む隣人同士、仲良くやりたいものです。まあ、中にはカードゥアンみたいな、ちょっと厄介な住人もいるけど…。
- 人工惑星エンⅡ (En II):
- 超お金持ち(モーフィス人)が建てた、セキュリティ万全、設備最新鋭の、超高級タワーマンション。一般人はなかなか入れない。でも、いざとなったら、すごい技術力で助けてくれる、頼れる大家さんみたいな存在でもある。
- ノックス・オブスキュリティス (Nox Obscurus):
- 「欠落の業」(シロアリの親玉)が作った、巨大な巣。家の土台(宇宙の法則)を蝕んで、家全体を崩壊させようとしてる、超危険地帯。最終決戦の舞台。ここに乗り込んで、親玉(の代理=フェイズ)を倒さないと、家(宇宙)がマジで終わる!
…どうでしょう?
ちょっとは分かりやすくなりました?
なってない?
…まあ、雰囲気だけでも掴んでもらえれば幸いです! とにかく、SO4の世界は、壮大で、複雑で、そしてちょっぴりシュールな魅力に満ちているってことですね!
繋がりと深すぎる(?)考察!星屑の系譜学SO4は壮大な銀河の「ご先祖様」だった!
さあ、物語の全貌とキャラクター、そして難解なキーワードもだいたい頭に入ったところで、ここからはお待ちかね! この『スターオーシャン4』が、ただの「昔の物語」じゃなくて、後のシリーズ作品とどう繋がって、どれだけ重要なのか、そして、そこから見えてくる、ちょっと普通じゃ思いつかないような(あるいは、ただの妄想かもしれない)深掘り考察タイムといきましょう! ここが一番、ライターとしての腕の見せ所(自称)!
未来への布石:あからさまな伏線とニヤリとする繋がり
これはもう、前にも触れたけど、おさらいね。
- ローク再訪(予行演習?): 『SO4』で訪れる惑星ロークは、『SO1』のメイン舞台。後の英雄アシュレイさんの若かりし頃や、シウスパパのリアスさんが登場するのは、「ああ、この時代から物語は始まってたのね…」と感慨深い。開発スタッフも「ここでSO1ファンをニヤリとさせてやるぜ」感満載。
- 「アスモデウス、復活するってよ」: 邪教徒タミエルの捨て台詞。これ、完全に『SO1』のストーリーのネタバレじゃん! っていうレベルの伏線。ラティクスたちが過去に来て魔王を倒すことを、この時代から予言しちゃってる。壮大な歴史の歯車を感じるわね。
- ジェランド家の呪印術DNA: サラさんが『SO1』のヨシュア&エリス兄妹と血縁関係ありそうなのは、「なるほど、あの兄妹のチート級の強さは、ご先祖様(サラさん)譲りだったのね」と納得。血は争えないってやつですな。
- エンⅡ≒エナジーネーデ説: ハイテク人工惑星エンⅡと、『SO2』の重要惑星エナジーネーデ。設定が似すぎ! これはもう、エンⅡがエナジーネーデのプロトタイプか、あるいは改名したか、引っ越したか(?)、とにかく関係者(関係星?)でしょ! モーフィス人がネーデ人になった説、濃厚。
- 最大の衝撃! クロウ×イレーネ=ラティクス!!: これ! これですよ、奥さん! 隠しエンディングで明かされる、クロウ生存&イレーネ姐さんとゴールイン、そしてその子孫が『SO1』主人公ラティクス! もうね、これを知った時の衝撃たるや…。「え? あのクロウがラティのおじいちゃん(か、ひいおじいちゃん?)なの!?」って。エッジの親友の血筋が、次の時代の主人公に受け継がれるとか、運命の糸ってやつは、本当に複雑怪奇で、そして美しい…。これぞ、シリーズを跨ぐ壮大なサーガの醍醐味!
パラレルワールド? それとも…? - SO3との微妙な関係
で、ここでちょっと面倒くさいのが、『SO3』の例の「この世界、実はゲームでした」設定。
これを真に受けると、『SO1』~『SO4』の歴史って、全部4D存在っていう高次元のゲーマーたちが遊んでたMMORPGの中の出来事ってことになる。
…え? じゃあ、エッジたちの苦悩も、クロウの犠牲も、全部プログラムだったってこと? それはちょっと、あんまりじゃない?
開発の人は、「SO4は、SO3までの世界(エターナルスフィア)とは別のパラレルワールドかもね☆」みたいな、ちょっと煮え切らないコメントをしてるらしい。
まあ、そう解釈するのが一番、精神衛生上いいのかもしれない。
でも、ここで敢えて、斜め上の考察をしてみましょう!
- パラレルワールドじゃなくて、「バージョン違い」説: エターナルスフィアっていうゲームにも、バージョンがあったんじゃない? 『SO4』の時代は、まだβ版とか、Ver.0.1とかで、4D存在たちも「ちょっと試しに宇宙開拓時代から作ってみるかー」みたいなノリだった。で、『SO1』『SO2』が正式サービス開始後、みたいな。だから、ちょっと設定に齟齬があるのは、バージョンの違いってことで! どう?
- 「中の人」たちの物語説: あるいは、『SO4』の出来事って、エターナルスフィアっていうゲームを作った「中の人」、つまり4D存在たちの、現実世界での過去の出来事だった、とか? 彼らも昔は、核戦争やらかしたり、宇宙に希望を求めたりしてたのかもしれない。で、その経験を元に、「あの頃を再現したゲーム作っちゃおうぜ!」ってなったのが、エターナルスフィア。これなら、歴史の繋がりも説明できるし、エッジたちのドラマも「本物」だったってことになる! …まあ、壮大な自作自演とも言えるけど。
- 実は全部「夢オチ」説(究極): もう、面倒くさいから、全部誰かが見ていた壮大な夢でした、ってことで! …いや、さすがにそれは怒られるか。
未解決ミステリーへの挑戦:超論理的(?)考察劇場
さあ、ここからはさらにアクセルを踏み込みますよ! 作中でハッキリとは語られなかった謎について、AI…じゃなかった、私(ただのフルタイム勤務の主婦ライター)が、超論理的かつ超俯瞰的な視点(という名の妄想)で、大胆に考察しちゃいます!
- 「欠落の業」って、結局ナニモノ?
- 宇宙の「新陳代謝」担当説: 宇宙もね、古くなるとガタが来るんですよ。いらない情報とか、負のエネルギーとかが溜まって、淀んでくる。それを定期的に「お掃除」して、宇宙をリフレッシュさせる役割を担ってたのが、「欠落の業」なんじゃない? ちょっとやり方が乱暴(全部消しちゃう)だけど、彼らなりに宇宙の健康を考えていたのかも。宇宙の「デトックス」システム、みたいな。
- 高次元存在の「やらかし案件」説: もっと高次元の存在(4D存在よりもっと上!)が、「ちょっと新しい宇宙、作ってみっか!」って実験してたんだけど、なんかプログラムのバグか、設定ミスで、作った宇宙を片っ端から壊しちゃう、とんでもない「失敗作」を生み出しちゃった。それが「欠落の業」。で、その尻拭いをさせられてるのが、我々の宇宙、みたいな。壮大な「とばっちり」。
- 宇宙規模の「断捨離ブーム」説: 宇宙全体で、「もう、ごちゃごちゃしすぎ! シンプルに行こうぜ!」っていう断捨離ブームが起きて、その過激派が「欠落の業」。彼らにとっては、星とか生命とか、全部「不要なモノ」。ミニマリストも、ここまで来ると怖い。
- ファントムの正体?
- 自己増殖型お掃除ロボット説: 「欠落の業」が宇宙をお掃除(消去)するためにばら撒いた、超高性能なナノマシンロボット。ターゲット(生命体)の情報をコピーして、効率よく分解・消去していく。たまにバグって、オリジナルの感情とか引き継いじゃうこともあるのかも。ルンバの宇宙版。
- 宇宙の「免疫細胞」暴走説: 宇宙にも自己防衛本能みたいなのがあって、異物(例えば、急激に発展しすぎた文明とか?)を排除しようとする働きがある。ファントムはその免疫細胞みたいなものだけど、何かのきっかけで暴走しちゃって、手当たり次第に攻撃するようになっちゃった、とか。花粉症みたいなもんですね、宇宙規模の。
- エイルマットさんの余命問題:
- 実は完治してる説: エンディングで一人去っていったけど、あの後、モーフィスの超医療技術で、実は病気は完治してた。でも、「俺はもう、戦場でしか生きられない…」とか言って、あえて孤独な道を選んだ。…なんて、ちょっとカッコよすぎるか。
- 「時間停止」してる説: 彼の細胞劣化は、モーフィスの技術で進行を限りなく遅らせてる(ほぼ停止させてる)。だから、本人は「余命わずか」と思ってても、実はあと数百年くらいは余裕で生きられる。でも、精神的にはもう限界だから、あえて…(以下略)。
- ムーア人、十賢者、4D存在… みんなどういう関係?
- 壮大な「家族」説: 実は、みんな遠い親戚同士だったりして。ムーア人が「ご先祖様」、十賢者が「分家」、4D存在が「本家」みたいな。で、たまに宇宙の覇権とか、ゲームの運営方針とかで、壮大な「家族会議(という名の戦争)」をやらかしてる。ケニー家も、実はこの一族の末裔だったりして…?
- 全部「同一存在」の別側面説: これらの超存在って、実は全部同じ、一つの超知性体の、時代や目的に応じた「アバター」や「プロジェクト名」に過ぎないんじゃない? ムーア人は「創造期」、十賢者は「管理期(失敗)」、4D存在は「運営期」みたいな。本体は、我々の想像もつかないような姿で、どこかでのんびりお茶でも飲んでるのかも。
…とまあ、好き勝手に考察(妄想)を広げてみましたが、いかがでしたでしょうか? 真実は、開発スタッフの頭の中にしかないわけですが、こうやってあれこれ想像を巡らせるのも、物語を楽しむ上での醍醐味ですよね!
『スターオーシャン4』は、ただストーリーを追うだけでも面白いけれど、こうしてシリーズ全体の繋がりや、隠された謎に思いを馳せることで、その魅力は無限に広がっていく。
まさに、星々の海のように、どこまでも深く、そしてどこまでも広大な物語なのです。
なぜ『SO4』は色褪せないのか結び:あの日の星空は、今も私たちを照らしている
さて、長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。
そろそろ、この壮大なネタバレ航海も、終着の港が見えてきました。
最後に、『スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-』という物語が、発売から十数年経った今(2025年!)でも、なぜ私たちの心を捉え、色褪せることなく輝き続けるのか、その理由を、私なりにまとめてみたいと思います。
SO4が私たちにくれた、キラキラの欠片たち
- あの頃の「ワクワク」を思い出させてくれる: 初めて宇宙に飛び出す高揚感、未知の惑星に降り立つドキドキ感、異星人とのファーストコンタクト… 子供の頃に夢見たような、SFのロマンが、これでもか!と詰まってる。日々の仕事や家事、子育てに追われて、忘れかけていた「冒険心」みたいなものを、そっとくすぐってくれるんですよね。
- 「普通」の若者の、等身大の成長物語: 主人公のエッジくん、決して最初から完璧なヒーローじゃない。むしろ、悩んで、間違って、盛大にヘコんで… でも、仲間や周りの人に支えられて、不器用ながらも必死に立ち上がっていく。その姿は、なんだかすごく人間臭くて、共感できる部分も多いはず。「ああ、私も昔、あんな風に悩んだなぁ」とか、「わかる、リーダーってツラいよね」とか。彼の成長は、私たち自身の人生とも、どこか重なる部分があるのかもしれません。
- 考えさせられる、普遍的なテーマ: 異文化との共存、科学技術との向き合い方、戦争の愚かさ、犠牲と救済の意味… SO4が投げかけるテーマは、決してゲームの中だけの話じゃない。現実社会にも通じる、普遍的で、そして今もなお考え続けるべき、大切な問いかけに満ちています。特に「未開惑星保護条約」のくだりは、国際社会のあり方や、多様性との向き合い方を考える上で、すごく示唆に富んでいると思うんですよね。
- シリーズを繋ぐ「絆」の物語: やっぱり、クロウとラティクスの繋がりを知った時の衝撃は忘れられない! SO4が、ただの過去編じゃなくて、シリーズ全体の大きな物語の一部として、しっかりと未来へとバトンを繋いでいる。この「歴史の連続性」を感じられるのが、シリーズものの醍醐味であり、SO4が特別な存在である大きな理由の一つでしょう。
でも、まあ、完璧じゃないところがまた、愛おしい?
もちろん、ね。
ムービーが長すぎるとか、エッジくんがちょっとウジウジしすぎじゃない?とか、フェイズの闇堕ち、もうちょっと丁寧に描いてほしかったな…とか、ツッコミどころがないわけじゃない。
そこは正直、認めます。
でもね、そういうちょっとした欠点や、粗削りな部分も含めて、『スターオーシャン4』なんじゃないかな、って思うんです。
完璧じゃないからこそ、キャラクターたちの人間味が際立つし、プレイヤーも「もう、しょうがないなぁ」って言いながら、なんだかんだで彼らのこと、応援しちゃうんじゃないかなって。
この記事を読んで、「ああ、またSO4やりたくなっちゃったな」とか、「へぇ、そんな話だったんだ、ちょっと興味出てきたかも」なんて思ってくれた方が、一人でもいたら、ライター冥利に尽きます。
(まあ、副業だけど!)
幸いなことに、PS4やSteamで高画質版が手軽にプレイできる時代です。
もし、まだ未体験なら、このネタバレを踏まえた上で、あえて飛び込んでみるのも一興かもしれませんよ? きっと、文字だけでは伝えきれなかった、星々の美しさ、キャラクターたちの息遣い、そして手に汗握るバトルの爽快さが、あなたを待っているはずです。
そして、かつてエッジたちと共に星の海を駆けた、戦友(とも)であるあなたへ。
この記事が、あの頃の熱い冒険の日々を懐かしく思い出し、『スターオーシャン4』という物語が持つ、深い味わいを再発見する、ささやかなきっかけになれたなら、こんなに嬉しいことはありません。
エッジたちが宇宙(そら)に託した「最後の希望」。
その輝きは、きっと、あなたの心の中にも、小さな星屑となって、今もキラキラと瞬いているはずですから。
さーて、私もそろそろ、現実世界(家事と仕事とPTA)に戻らなくっちゃ! でもその前に、ちょっとだけ… あの頃みたいに、コントローラー握って、レベル上げでもしちゃおうかしらね!