世界中の格闘ゲームファンから絶大な支持を得てきた「ストリートファイター」シリーズ。
1987年に産声を上げた初代から、2023年6月に発売された最新作『ストリートファイター6』まで、連綿と続くその歴史はもう数十年に及びます。
いつの間にやら、何世代もの人々がリュウや春麗に魅了されてきたわけですね。
最新機種のハイスペックな映像表現に驚くたび、「昔の筐体で百円玉を握って順番待ちをしていたあの頃と、今はなんて時代が変わったんだろう」と、こっそりしみじみと感じてしまいます。
ええ、母としてしみじみする瞬間はいろんなところに転がっていますから!
さて今回は、そんなストリートファイターシリーズの壮大な正史を時系列にまとめながら、外伝的な作品やメディアミックス展開、さらにファンコミュニティで盛り上がる未解決の謎もご案内していきましょう。
よろしければ家事の合間にでも、あるいは夜中のちょっとした息抜きにでもお付き合いくださいませ。
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ストリートファイターシリーズの歩みと物語
ストリートファイターという名を耳にして、「波動拳!」という掛け声が脳裏にちらつく方も多いのではないでしょうか。
1980年代後半に誕生した初代から数え、30年以上が経過しましたが、その人気は今なお衰えを見せません。
作品ごとに新キャラクターが追加される一方で、従来キャラクターの新たな一面が描かれたり、後付けで設定が変化したりして、しばしば「えっ、実はそういうことだったの!?」と驚かされるのもまた醍醐味です。
ここではまず、公式の正史に沿った大まかな流れを俯瞰しつつ、それぞれの作品での重要エピソードをご紹介していきましょう。
しっかり整理しておくと、「あのキャラとこのキャラがこんな関係だったなんて……」という発見が増え、いっそう楽しくなること請け合いです。
ストリートファイター正史はざっくり、
初代→ZERO→II→IV→V→III→6という順番
で時系列が並んでおり、そこにファイナルファイトの事件や、さまざまな外伝・コミック・実写映画などのパラレル要素がはさまっています。
順を追うごとに「いつの間にこんな壮大になってしまったのか!」とびっくりするかもしれませんが、それもまた魅力ということで。
大好きなモツ鍋のスープのように、味わい深い出汁が長い年月をかけて積み重なっているのが、ストリートファイターの奥深い世界観なのです。
1987年初代『ストリートファイター』
最初にして原点といえる初代『ストリートファイター』が世に出たのは1987年。
まだ家族も持たなかった頃の私がもしこの時代に近所のゲームセンターで見かけていたら、きっと「あら、これは斬新だわ」とキャッキャしてたかもしれません。
作品の内容は、若き格闘家リュウが世界中を巡るトーナメントに挑み、最終的にタイのムエタイ王サガットを撃破して優勝するというストーリー。
このとき、サガットには胸に深い傷ができ、リュウとサガットのライバル関係がここから延々と続くことになるわけです。
さらに注目したいのは、同時代にメトロシティで起きた『ファイナルファイト』の事件も実はこの世界と繋がっている、という公式設定。
市長マイク・ハガーやコーディーが犯罪組織マッドギアを叩き潰したエピソードが、その後のストリートファイター本編にも影響をもたらしました。
メトロシティなんていう治安の悪い街が存在するのに、格闘家たちは世界中を旅していらっしゃる。
いやあ、私は電車に乗って会社に行くだけでヘトヘトなんですが、さすが世界を股にかける格闘家は違いますよね……。
また、初代の直後にはリュウの師である剛拳が豪鬼に奇襲され、死亡したと長らく信じられる衝撃の事件が発生します。
豪鬼は"殺意の波動"を究極まで極めた悪しき武人であり、リュウにとっては師の仇であると同時に、自身の中にも潜むかもしれない危険な力を見つめ直す大きな存在でした。
こうしてリュウは悲しみを抱えながらも、師匠の無念を晴らすべく(あくまで表向きは修行という名目で)再び旅立っていくわけです。
1987~1990年『ストリートファイターZERO』シリーズ
ZERO(海外名: Alpha)シリーズは、初代と『ストリートファイターII』の間を繋ぐ正史として位置づけられる作品群です。
もともとは「若き日を描く外伝的なタイトル」として始まりましたが、現在は公式で正史として組み込まれています。
シャドルーとベガの台頭
ここで最重要となるのが、悪の秘密結社シャドルーとその総帥ベガ。
シャドルーは謎の軍事力と犯罪ビジネスで世界を牛耳ろうとする巨大組織であり、ベガ自身はサイコパワーなる怪しい力を操る恐ろしい男。
その名前が海外だとM.バイソンになったり、日本版でM.バイソンがボクサーだったり、キャラ名の混同がやたら複雑なのもストリートファイターあるあるですが、「とにかく悪役のボス」という部分だけ覚えていただければひとまずOKです。
春麗はICPO(インターポール)の捜査官として、ガイルは軍人として、それぞれシャドルーに翻弄される形で闘いに巻き込まれます。
父の仇を追う春麗、親友ナッシュの消息を探るガイルなど、彼らの個人的なドラマも込みで、ZEROシリーズでは一気に物語の層が厚くなった感があります。
そりゃもう、こっちは小学2年の息子の宿題を見ながら夕食の準備をするような多忙っぷりですが、世界中を渡り歩いて悪の組織と戦う彼らも相当多忙ですよね。
ナッシュの悲劇
ZEROシリーズで顕著なのが、ガイルの親友ナッシュ(チャーリー)の活躍と最期(?)です。
ナッシュはシャドルーを追い詰めるべく基地を強襲しますが、ベガとの戦いの末に爆発に巻き込まれ消息不明となります。
ガイルにとっては相棒を失った衝撃が復讐心につながり、これが後の『II』や『IV』につながる重要な因子になっていくというわけ。
ちなみにこのナッシュ、後の作品で「私は蘇りました…」と某テンション低めヒーローみたいな復活を遂げることになるのですが、そこらへんは後ほど登場します。
リュウと"殺意の波動"
もうひとつの注目は、リュウの内に潜む"殺意の波動"です。
師を奪われたリュウが豪鬼のように闇に魅入られる可能性もある、という葛藤がシリーズ全体を通じた彼のテーマに。
私なら、息子の面談で「将来の夢は"殺意の波動"を極めることです」なんて言われたら泣いちゃいそうですが、リュウは理性の力でぐっと踏みとどまる。
こうしてリュウは闇落ちすることなく、一人黙々と己の拳を磨くんですから、本当にストイックですよね。
1991年『ストリートファイターII』
ストIIといえば、もはや格闘ゲームの金字塔。
ここで世界的な大ブームが起こり、それこそ
「波動拳!」
「昇龍拳!」
の雄叫びがゲーセンに轟いた伝説の作品です。
さすがに私は家庭用ゲーム機で遊んでいたほうが多かったのですが、対戦台を囲む人々の熱気はまるで甲子園球児のようでした。
世界格闘選手権
物語上はシャドルーの裏工作として開催された「世界格闘選手権」がメイン。
リュウ、春麗、ガイル、ケン、ザンギエフなど各国の強豪キャラが再び集結し、表向きは華やかな舞台ながら、裏ではベガが暗躍しているという構図です。
春麗は父の仇討ち、ガイルはナッシュの敵討ちを目的に参戦しており、勝者が誰かは公式で明確にされていません。
ただし結末としてはベガがリュウらによって倒され、シャドルーは崩壊したかに見えます。
が、ベガ本人は「実は肉体を捨てて生き延びた」みたいなオチになっており、「なかなかしぶといわねこのおじさん」と思ってしまいます。
サガットとケンのその後
サガットはリュウとの再戦を強く望むあまり、一時期はシャドルーに属していたものの、『II』を経て反省(?)し、再度リュウとのタイマンにのみ集中する姿勢を見せます。
いやあ、いっそ他にも人生の楽しみはあるだろうにと思うのですが、彼の格闘への情熱は止まらないわけですね。
一方のケンは恋人エリザと結婚し、しばらくは家庭に落ち着きます。
格闘技界のスターでありながら、家庭を持つとなると家事や育児、あるいはご近所づきあいも大変そう。
まったく、自分ごとに照らし合わせても「頑張れケン!」とエールを送りたくなります。
1994年頃『ストリートファイターIV』
時系列では『II』終了から数年後。
シャドルーはとっくに終わったはず……と思いきや、甘かった。
企業"S.I.N"という表向きの兵器開発部門が残っており、新たにセスなる人物(というかベガのクローン)が台頭します。
もうこのあたりから「ベガどんだけクローン作ってんねん!」と突っ込みたくなりますよね。
S.I.Nとセスの計画
セスは、ベガのクローンのひとつとして創造された存在でありながら、自分でシャドルーを乗っ取ろうと画策。
再度世界大会を開き、各格闘家のデータ収集と兵器実験を並行するというトンデモ計画を進めます。
リュウやガイル、春麗らはこの動きを察知し、またまた戦いの場へ呼び戻されるわけです。
私なら「もう勘弁して! 頑張って働いて子どもの学費稼がないといけないのに!」と心折れそうですが、さすが世界的格闘家はめげません。
リュウの殺意に再び迫る影
セスはリュウの"殺意の波動"に強い興味を示し、豪鬼まで登場してややこしい三つ巴の図式が展開。
「リュウさん、あなたどんだけ闇の力に狙われるのよ」と母心で心配になってしまいます。
最終的にセスは倒され、S.I.N社も崩壊しますが、ベガは「ふふふ、セスの肉体をちょいと拝借して……」なんて感じでまた逃亡成功。
しぶとさは春雨スープの具よりもしぶといです。
ともあれ、この事件をきっかけにベガ親衛隊ドールズやクローン体アベルなど、"V"以降に繋がる伏線がしれっと貼られるようになりました。
1995年頃『ストリートファイターV』
私が『ストV』を初めてプレイしたとき、「やっとベガを本気で倒せるんじゃないかしら」とワクワクしたものです。
それまで数々の悪事をしておいて、まだ生きているってどういうこと……と思ったら、さすがにこの作品で大きな決着が描かれます。
ブラックムーン計画
ベガの最終兵器的計画「Operation CHAINS」では、複数の人工衛星"ブラックムーン"を落下させて世界を大混乱に陥れようとします。
「もうやめてベガさん、そのブラックムーンとか中二感満載の計画名をやめてください」とツッコミたい。
かりんが結成した対シャドルーチームにはリュウ、春麗、ガイル、ナッシュらが集結。
ここから世界を駆け回って制御キーを探す大捕物となり、一方で豪鬼や他の格闘家も思い思いに動く中、クライマックスはすさまじい総力戦に。
リュウの"無の波動"とナッシュの犠牲
ここで最大の見どころが、リュウが"殺意の波動"を克服するに至った点。
ダルシムの導きのもと「無の波動」という境地を得て、ベガを相手に一歩も引かない力を得たんですね。
そして、自ら蘇生されたナッシュが最後の捨て身でベガの力を大幅に奪い、決定打はリュウが放った真の波動——ついにベガは完全消滅。
長かったシャドルーとの戦いに終止符が打たれました。
私のように長年シリーズを眺めている身からすると、「もうベガとはお別れなのね……」とある種の安堵と虚無感が混じります。
長かった戦いでした、本当に。
イルミナティとネオ・シャドルーの伏線
しかし物語はそこで終わらず、新たな闇としてイルミナティという秘密結社(ギル率いる)が登場。
さらにベガのクローン少年エドが「ネオ・シャドルー」を名乗って逃亡し、これはこれで不穏な影を落としています。
いわば「シャドルー亡きあとも、次なる火種が目白押し」な状態で『ストV』は幕を下ろし、いよいよ時間軸は『III』シリーズへと繋がっていくというわけです。
1997~1998年『ストリートファイターIII』
シャドルー崩壊後の世界を描く正統続編が、この『ストリートファイターIII』。
発売順こそ違えど、時系列では『II』や『IV』『V』をすべて経たあとの未来が舞台です。
メインキャラが大きく刷新され、主人公はリュウでもケンでもない若き格闘家アレックスが担います。
ギル率いるイルミナティ
ここで登場するのがイルミナティという秘密結社。
ベガのような露骨な悪役とは異なり、「選ばれた人類による世界救済」を掲げて裏社会を操るかなり怪しい組織です。
ギルは炎と氷を半身ずつ操るというキャラクターで、復活能力まで持っているという厄介極まりない存在。
アレックスは自分の育ての親でもある師匠トムをギルの部下に傷つけられたことから、ギルの謎を追う物語に巻き込まれていきます。
新世代とリュウの邂逅
一方、リュウは引き続き放浪の旅に出ており、オロ(140歳を超える仙人のような格闘家)との出会いなどを経て、さらに強さを突き詰める修行中。
ケンは弟子ショーンを取り、春麗はインターポールを離れ中国で道場を開いて子どもたちに武道を教えているなど、"あのキャラは今"的な展開が散りばめられています。
私自身も同居家族のために夕飯を作りつつ、ふと「春麗もきっと中華料理が上手そうだなあ」と妄想しちゃいますよ。
アレックスとギルの行方
アレックスはギルを一度倒すものの、ギルは不死性めいた力であっさり復活。
完全な決着はつかないまま「イルミナティの暗躍はまだ続くぞ」という形で物語が進みます。
『III』シリーズ当初は「大幅にキャラが変わったから好き嫌いが分かれる」という状況でしたが、長い年月を経て今では「次世代キャラの個性や成長物語が面白い」と評価が高まっています。
スロースターターながら徐々に味がしみ込んでくる、まるでおでんの大根のような作品群です。
『III』の数年後・2023年発売『ストリートファイター6』
ついに到来した最新作『ストリートファイター6』は、『III』からさらに数年後の時代。
ここまで来るともはや「おお、リュウたちもかなり年齢がいってそうなのに、全然衰えてないなんて、恐るべし格闘家……!」と驚くしかありません。
新時代を象徴する若手
今作ではルーク、ジェイミー、キンバリーなどが新世代を担う主役級として登場。
リュウや春麗、ガイルといったレジェンド枠は円熟の達人となり、若手を導く先輩ポジションになっています。
「そろそろリュウも結婚して家族を持ってもいいんじゃないかな?」と思っていたら、どうやらそういう気配は一向になさそう。
まあ、リュウは波動を極めることが最優先ですしね。
メトロシティとワールドツアーモード
『スト6』の目玉のひとつは、オープンワールドRPG風の「ワールドツアーモード」。
プレイヤー自身が新人格闘家を作成して世界を旅し、各キャラに弟子入りしながら成長していく流れ。
舞台としてよく登場するメトロシティは『ファイナルファイト』の街で、現在はコーディーが市長に就任済み。
昔はハガーが奮闘していた街も、時が経てばコーディーにバトンタッチというんだから、こうした世代交代は胸にしみますね。
謎の勢力JPとネオ・シャドルーへの布石
イルミナティやネオ・シャドルーなど、シリーズを取り巻く闇勢力はまだまだ残っており、最新作ではJPなる資産家風の紳士が怪しげな企みを見せています。
彼がイルミナティの一員なのか、それともベガの遺産に関係する新手の組織なのか、2025年3月時点でも明確にはなっていません。
DLCではエドや豪鬼が参戦予定で、「あ、またこの人たちが事件を引き起こすのかしら」とワクワクさせてくれます。
家庭でもいろいろ事件は起こりますが、さすがに世界規模ではないですからね……。
パラレルワールド・非正史の展開
ストリートファイターがこんなにも長寿シリーズになったのは、本編以外にもスピンオフやメディアミックスが多彩に存在するためです。
いずれも正史の流れには直接影響しないものの、ファンの想像力をかきたてる重要な要素として機能しています。
EXシリーズ(アリカ開発)
『ストリートファイターEX』シリーズは、リュウや春麗などが出つつも、スカロマニアやほくと、ガルダなど本編に登場しないオリジナルキャラを多数擁する3D格闘ゲーム。
こちらはアリカ社が開発・版権を持っており、本編とはパラレル扱いです。
ただし、リュウの"殺意の波動"克服描写など、本編と似通ったテーマを匂わせていて、妙にファンの妄想を刺激する作品でもあります。
実写映画版とそのゲーム化
1994年にはハリウッド映画『ストリートファイター』が公開され、主演はジャン=クロード・ヴァン・ダム。
ガイルが主役というオリジナルストーリーで、映画自体はカオス感満載。
そこから派生したゲーム『ストリートファイター ザ・ムービー』も、正史とはまったく関係ありません。
海外ドラマみたいなノリが好きな人ならクスッと楽しめるかもしれませんが、本編の設定を期待すると「んんっ?」となる可能性大です。
ちなみに2009年の『ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』という映画もありましたが、こちらもまた別物。
私の場合、夫の両親がテレビを見ている脇で一緒に観たら「あら、これはまた別世界のストリートファイターだねぇ」と苦笑いした記憶があります。
アニメ作品
アニメ版もいろいろあり、劇場アニメ『ストリートファイターII MOVIE』(1994年)やTVアニメ『ストリートファイターII V』(1995年)などが有名です。
これらは本編設定を下敷きにしながら、独自アレンジが含まれるパラレル作品。
例えば『II V』ではリュウとケンが世界放浪の旅をしながら若さ全開で修行するという青春ドラマ仕立て。
春麗のパパが存命で現役刑事だったりするなど、本編とは整合性が合わない部分も多々あります。
とはいえ、映像作品ならではの迫力や独特の演出が魅力的なので、ファンなら一度は観ておきたいかもしれません。
漫画・コミック版
ストリートファイターのコミカライズは星の数ほどあり、とりわけ中平正彦氏の漫画は有名。
『さくらがんばる!』『RYU FINAL』などで描かれるリュウと豪鬼の最終決戦や、さくらの青春ストーリーがファンの心を掴みました。
コミック独自の設定が後に本編に逆輸入されたり、豪鬼の技が公式に採用されたりする例もあり、侮れません。
米国UDON社が手掛けるコミックはオールスター総出演のクロスオーバー的なノリが特徴で、お祭り感が好きな人にはたまらない作品群です。
他社コラボ・クロスオーバー作品
『MARVEL vs. CAPCOM』『CAPCOM vs. SNK』といった他社とのコラボは、キャラクター同士の夢の共演が見られるファンサービス的タイトル。
ストリートファイター勢がスパイダーマンやアイアンマン、あるいはテリー・ボガードなんかと殴り合う時点で、もうこれは別次元のお祭り。
正史とは関係ありませんが、対戦ゲームとしての盛り上がりや新規ファン獲得には大きく貢献しています。
過去には『ポケットファイター』や『パズルファイター』などのユーモア寄り作品もあり、エプロンをつけた春麗が可愛いなんてことも。
ゲームの幅が広いってステキですよね。
ファン考察・未解決の謎
ストリートファイターには、長い年月をかけて付与されてきた設定や、新たに後付けされた要素がたくさんあるため、その中には「そういえばこれってどういうことなの?」と疑問を投げかけるポイントが山ほどあります。
ファンコミュニティが日夜いろんなスレッドで盛り上がるのも当然と言えるでしょう。
『ストII』大会の真の勝者
ゲーム中のエンディングでは各キャラごとに「自分が勝った」流れになるため、公式には誰が最終的にベガを討ち取ったのか不明。
「豪鬼が乱入して瞬殺した説」「ガイルが止めを刺そうとして家族に止められた説」「リュウが真の実力で勝ち残った説」など、諸説入り乱れています。
つい「どれが正解なのよ!?」とツッコミたくなるのもご愛嬌。
公式は明言を避けているので、一生このまま疑問の余地を残しそうです。
リュウと豪鬼の最終決着
初代で師・剛拳を殺し(実は生きていたけど当時は死んだと思われていた)、リュウの魂をも闇へ誘う豪鬼。
あちこちでリュウに挑戦しながら、未だにしっかりとした最終決着が描かれないままです。
漫画版『RYU FINAL』ではリュウが豪鬼を打ち破ったストーリー展開もありますが、公式ゲームではまだ曖昧。
私が勝手に想像するに、豪鬼は「リュウよ、さらなる高みで会おう」なんて感じでスッと山の奥へ消えていき、リュウは「また来たか……」と眉をひそめる日々が永遠に続きそうな気がします。
GとQの関係
『III 3rd STRIKE』の謎の覆面キャラQと、『V』に出現した自称"世界大統領"Gがほぼ同じモーションを持ち、GのエンディングでQに近い姿が見られるなど、公式が「関連がありますよ~」と匂わせているのに確信には触れません。
ネット上では
「GがQの原型を作った」
「Gが自身を強化改造してQになった」
など、いろいろ盛り上がっています。
息子の自由研究よろしく、皆それぞれ持論を展開していて、どれも面白い。
いつの日か公式がどこかで「正解」を出すのか、それとも永遠にぼかし続けるのか……。
ネオ・シャドルーの行方
『V』にてベガ亡き後に現れたエドとファルケ率いる「ネオ・シャドルー」。
クローン少年や謎の生物を仲間に加えている描写など、独自の小組織として動いているようですが、現在『スト6』本編ではまだ本格的には絡んできません。
DLCや追加エピソードでエドが正式参戦する話もあり、「いずれこの子が新時代のベガ的ポジションになるのか、それとも正義寄りの勢力に変わるのか」と注目が集まっています。
なんだかクラス替え後の新学期みたいなワクワク感がありますよね。
ギルとイルミナティ
ベガを失った世界で暗躍するもうひとつの巨大勢力が、ギルを頂点とするイルミナティ。
『III』では相当に強烈な存在感を放っていましたが、『V』でもギルやコーリンの登場で再び動きが示唆されました。
おまけに『6』ではJPなる新キャラが何やら怪しげな資金力とサイコパワー風の技を使って暗示的に動いているので、「こっちも中々あやしいな」とファンの妄想心がビシバシ刺激されるところです。
年齢設定と時間経過の矛盾
リュウが1964年生まれとか春麗が1968年生まれなんて公式資料があったり、設定上『II』から『V』までがわずか数年の出来事とされていたり、現実の30年分とは合わない部分が多数。
カプコンは「細かいことは気にしないで」というスタンスで、ファンも大人の対応でスルーしています。
まさに「永遠の少年少女」状態で、どれだけパンチやキックを繰り出しても皺が増えないのですから、ある意味うらやましい限り。
このへんのゆるさも含めて「ストリートファイターらしさ」なんでしょう。
まとめと今後の展望
こうして振り返ると、ストリートファイターシリーズは初代でのリュウとサガットの邂逅から始まり、シャドルーを軸とした長き戦い、ベガの最期、そしてイルミナティやネオ・シャドルーが新たに躍動する流れへと発展してきたのがよく分かります。
各時点での格闘家たちの思いや決意が積み重なった結果、現代の『スト6』まで連なっているわけです。
最新作『ストリートファイター6』では、ベガ亡き世界でルークやキンバリーを中心とした新世代の盛り上がりが描かれ、加えてオープンワールドRPG的要素の「ワールドツアーモード」が導入されました。
もはや対戦格闘というジャンルの枠を超え、独自に進化し続けるコンテンツとして、その魅力は留まるところを知りません。
一方、ファンコミュニティでの考察はますます過熱。
GとQの真相やネオ・シャドルーの行方、イルミナティの野望、豪鬼とリュウの決着、さらにはJPの正体に至るまで、気になる伏線は尽きません。
公式がDLCや追加ストーリーを更新するたびに新情報が投下され、また様々な議論が花開くという嬉しい循環が続いています。
私も家族が寝静まった夜に、SNSのファンコミュニティを覗き込んで盛り上がることもしばしば。
「日中は会社員、夜はファンアートを眺めてニヤニヤするライター」として、これ以上の幸せはありません。
もしこれからストリートファイターのストーリーを追ってみたい方がいらっしゃるなら、正史時系列順(初代→ZERO→II→IV→V→III→6)で触れるのもよし、あるいは好きなキャラが登場するタイトルから気軽に始めるのもよし。
それぞれの作品にドラマがあるので、どこから入っても存分に楽しめるはずです。
パラレル扱いの映画やアニメ、コミックも併せてチェックすれば、お気に入りのキャラの別側面が見られて面白いですよ。
今後は、カプコンが次なる大作やアップデートを出すたびに、新キャラや新ストーリーが追加される可能性が高く、イルミナティとネオ・シャドルーがどんな衝突を見せるのか、豪鬼がリュウを本当に満足させる一戦を果たす日が来るのか、まだまだ目が離せません。
永遠に続くかと思われたベガの章がようやく完結したのですから、次の章がどれだけ波乱万丈になるのか期待が高まるばかりです。
私自身、毎日のように家族の食事や洗濯物をやりくりしながら「子どもの夜更かしは止めるべきか、あるいはリュウのように自律を促すべきか……」なんて妄想をしているわけですが、ストリートファイターシリーズのように、一見ステレオタイプに見えるキャラクターにすら複雑な背景や深い葛藤があると分かると、人間ドラマって面白いなあと再認識します。
いつか息子が大きくなって「母ちゃん、俺も波動拳打てるようになりたいんだ」なんて言いだしたら、私は大声で「昇龍拳も習っておきなさい、どのみち拳の道は険しいんだから!」と背中を押してやるんですけどね……。
ともあれ、ストリートファイターの歴史はまだ途中。
多くの未解決要素を残しながらも、これだけ多くのキャラクターが存在し、それぞれに筋の通ったドラマがあるからこそ、長年愛され続けているのでしょう。
皆さんもぜひ、お好みのキャラクターや作品を深堀りしてみてください。
思わぬ感動や笑い、あるいは衝撃の真実が見つかるかもしれませんよ。
私も執筆の合間に、日々あちこちの資料や動画を漁っては「なんと、知らなかった!」と興奮しています。
以上、壮大なストリートファイターの歴史と物語をざっとまとめてみましたが、少しでも皆さんが「そうなんだ!」と膝を打ったり、「ああ、早く続きが知りたい」とうずうずしたりするきっかけになれば嬉しいです。
正史と呼ばれる一本の流れから派生する多くのスピンオフ、そしてファン同士の自由な考察や想像。
そのすべてがストリートファイターという大きな"渦"を作り上げているのだと思います。
ぜひあなた自身の感性で、この渦に飛び込んでみてください。
想像を超える奥深いドラマと熱狂が、きっとあなたを待っています。
そんなこんなで、今日も私は電車に揺られながら、次の一文をどう書こうか考える日々なのでした。