ゲームという娯楽を「映画的アプローチ」で昇華させてきた革新者といえば、小島秀夫氏を置いて他にいないでしょう。
彼が生み出した『メタルギア』シリーズは、ステルスアクションという独自のジャンルを確立し、世界中のゲーマーに強烈な印象を焼き付けました。
やがて、2015年にコナミを退社し、独立スタジオである「コジマプロダクション」を設立。
そこからは『DEATH STRANDING』など、新たな形のゲーム体験を提示し続けています。
最近では映画やドラマへの進出、マルチメディア展開にも意欲を示しているとか。
この記事では、その小島秀夫氏の動向を徹底的に追いかけ、新作についてのリークや公式発表、さらには業界やファンコミュニティがどのように熱狂しているかを真面目に(そしてちょっとユーモラスに)深掘りしてみましょう。
というわけで、今回のテーマは「小島秀夫の“今”」。『メタルギア』リメイクの行方から、『DEATH STRANDING 2』の最新情報、ホラーゲーム『OD(Overdose)』の噂、さらには諜報アクション『Physint』の正体まで、まるでフィギュアをコレクションするかのごとく情報をかき集めた結果をまとめました。
ここに書かれたことを知っておけば、とりあえずゲーム好きの友人との会話で
「おっ、詳しいじゃん?」
とドヤ顔できるレベルにはなるはずです。
さあ、それでは本題を始めていきましょう。
なお、本記事では得られる限りの公式情報・リーク情報を網羅するため、やや長文となっています。
「映画ばりの長尺」と言えば小島作品らしいかもしれませんが、どうぞ肩の力を抜いてご覧くださいませ。
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コジマプロダクションの歩み小島秀夫の現在
独立のインパクト
小島秀夫氏と言えば、かつてコナミに在籍し『メタルギア』シリーズを牽引してきたレジェンド。
その退社は2015年、ゲーム業界にとってまるで
ソリッド・スネークが突然引退したような衝撃
をもたらしました。
長らく続いていた有名シリーズが、いきなり監督不在になるわけですから、そりゃもう世界がざわつくこと必至。
その後、小島氏はまるで
核弾頭を捨ててリリースしたステルスミッション
のごとく独立に成功し、新スタジオ「コジマプロダクション」をゼロから立ち上げます。
とはいえ、実際にはソニーや複数企業の協力体制もあって、最初から“ビッグプロジェクト”を動かせる体制を整備。
設立間もない頃はオフィス設備も何もない状態だったらしいですが、そこから短期間でAAAタイトルの開発力を整えるのだから、
「ステルスアクションを実現してきたプロフェッショナルは組織づくりまでクールなのか」
と妙に感心してしまいます。
『DEATH STRANDING』と独立後の成功
独立スタジオとしての最初の大作が『DEATH STRANDING』。
発売当初は
「配達ゲームって何だそりゃ!?」
と面食らう向きもありましたが、フタを開けてみると、
分断された世界を繋ぎ直す
という壮大なテーマをオンライン連携システムと融合させた新感覚のプレイ体験が大きな話題を呼びました。
さらに、ノーマン・リーダス、マッツ・ミケルセン、レア・セドゥなどハリウッド俳優陣がずらりと名を連ね、ムービーの演出はまさに映画そのもの。
「こんなに映像リッチなら私、ポップコーン片手に見入っちゃうけど大丈夫?」
と心配になるレベルだったかもしれませんが、ちゃんとゲーム部分も評価され、多くのアワードを獲得。
賛否はあれど最終的には肯定派が圧倒的に盛り上がる結果となり、
「小島監督らしいゲームだ!」
という声が業界をにぎわせました。
こうして『DEATH STRANDING』の成功を手土産に、コジマプロダクションは
新生スタジオでも AAA タイトルをつくれる
という実績を世界に示したのです。
コジマプロダクション10周年への道
2025年には、コジマプロダクションが設立10周年というキリのいいタイミングを迎えます。
その節目に向けて
「同時進行しすぎでは?」
と思うほど多くのプロジェクトを抱えているのが現状。
- 『DEATH STRANDING 2』
- Xboxとのホラーゲーム『OD(Overdose)』
- アクション諜報ゲーム『Physint』
- そして『DEATH STRANDING』映画化やアニメ・ドラマ化構想
大丈夫かスタジオメンバー、何人いるんだろう、と心配になるほどですが、
「メンバーは宇宙服でオフィスを歩いている」
「オフィスがエンタープライズ号みたい」
などと言われる企業だけに、もしかしたら未来から来たロボットが超効率的に働いているのかもしれません。
そうでもないと、ここまで抱えきれないですよね……。
『DEATH STRANDING 2』を徹底解析
テーマとストーリーの展開
『DEATH STRANDING』の続編として、2022年末のThe Game Awardsで正式発表されたのが『DEATH STRANDING 2(以下、DS2)』。
サブタイトルめいた「On The Beach」というワードも明かされており、あの世とこの世のはざまである“ビーチ”がより深く物語の中心に据えられると考えられています。
前作終盤の出来事を受け、新たな危機が訪れるのか、人類社会がどうなってしまうのかはまだ謎に包まれたまま。
でも、サム・ポーター・ブリッジズ(ノーマン・リーダス)は再び登場し、さらにエル・ファニングや忽那汐里ら新キャストが確認されています。
オンライン機能も、前作からどう進化するのか気になるところ。
あの
他プレイヤーの建てた橋のおかげで川を渡れる
みたいな奇妙な連帯感がさらに深まるのか、
もっと革新的な繋がり体験
が用意されるのか、期待は膨らむばかりです。
発売時期と開発の進行度
公式には2025年のリリースを目指して開発中とのこと。
すでに韓国のレーティング審査を通過したとの報道もあり、ゲームがかなり完成に近づいていることをうかがわせます。
小島監督自身がSNSでトレーラーの編集進捗をちら見せする投稿をしていたり、PlayStationのイベントで詳細が一気に公開されるかもとファンコミュニティはソワソワ。
前作でもトレーラーに謎を大量に仕込む「小島流ティーザー」が話題になりましたが、今回も映像が一瞬でも公開されれば
「あれは誰? これは何?」
と盛大に考察が始まることでしょう。
DS2へのファンの視線
実は、前作『DEATH STRANDING』では
「荷物運びがまどろっこしい」
「ムービーがやたら長い」
といった不満も少なからず存在しました。
ただし最終的には
「これはゲーム体験の新しい形だ!」
と高評価へ転換する流れが多かったわけですが、じゃあ続編ではどう改良されるのか、どんな新要素が加わるのか――そこが最大の注目点です。
たとえば
「もっと戦闘要素が欲しい」
「配送以外のアクティビティを増やして」
という声をどう汲み取るのか。
PS5のスペックを活かして高精細なフィールドを実現すると同時に、「繋がりの感動」も倍増させられるのか。
これらが成功すればDS2は「伝説の続編」として大きく話題をさらうのは間違いないでしょう。
また、映画化プロジェクトが進んでいるのも面白いポイント。
DS2のストーリーが映画にリンクするのか、あるいはまったく別軸で映像化するのか、「繋がり」をキーワードとする本作が映像分野でどんな表現を見せるのかも興味深いです。
ホラーゲーム『OD (Overdose)』の真相に迫る
Xboxとのタッグとクラウド活用
2023年末にThe Game Awardsでお披露目となったホラーゲーム『OD(通称:Overdose)』は、Xbox Game Studiosとの共同開発という点が大きな注目を集めました。
小島監督がマイクロソフトのクラウド技術を取り入れた“新しいエンターテインメント”を構想中、というリークが以前からささやかれていましたが、その正体がようやく明かされた形です。
とにかくカギとなるのは「クラウド」。
恐怖感を煽る演出をリアルタイムで変化させるのでは?とか、他プレイヤーが発した悲鳴がみんなのゲームに響き渡るのでは? とか、ファンの妄想が大爆発。
「深夜2時にプレイしてたら突如スピーカーから誰かの絶叫が流れてくる」
なんて状況になったら、心臓が3回転ひねりして帰らぬ旅に出るかもしれません……。
リークされた映像とキャストの噂
『OD』については、正式に“OD”というタイトルが明かされる前から「Overdose」なるコードネームで映像が流出していました。
真っ暗な廊下を、マーガレット・クアリーに似た女性キャラクターが懐中電灯片手に歩いていくホラー感全開の場面。
特に三人称視点と一人称視点が切り替わり、
「プレイヤーが“没入感”を強烈に味わえるシステムである」
と語られていたのです。
現在公式に発表されているキャストはソフィア・リリス、ハンター・シェイファー、ウド・キアなど個性派俳優たち。
ただ、マーガレット・クアリーが出演するとまでは言及されていないため、
「リーク映像はどうなる?」
と混乱気味。
小島監督がどこまでブラフを仕込んでいるのか、現時点ではまったく読めません。
いずれにしても、正式トレーラーはホラー色満載で「視聴注意!」と言わんばかりの空気感。
以前『P.T.』という“幻のホラー体験版”で世界を震撼させた小島監督だけに、これまた
トラウマ級の恐怖体験が用意されているのではないか
と覚悟しておいたほうがよさそうです。
三本線「≡」と商標の謎
コジマプロダクションは
- Social Strand System
- Social Stealth System
- Social Scream System
という3つの商標を出願していることが判明。
いずれも頭文字が“S”の単語で、トレーラー映像の最後に出てくる三本線「≡」のロゴと対応しているという考察が有力です。
“Strand”はすでに『DEATH STRANDING』で登場した概念で、プレイヤー同士のつながりを表すシステムでしたが、“Stealth”や“Scream”って何やねんという話ですよね。
特に“Scream”はホラー系の仕掛けにしか見えないので、
「マイク入力から悲鳴を拾ってゲームに影響を及ぼす?」
「怖さMAXだと自動的にプレイヤーが叫ぶのを解析?」
など、突飛な想像が飛び交っています。
これまでにも小島監督の作品にはメタ要素が多分にありましたから、
ゲームをプレイしているこちらの声や行動が全てゲーム内に反映される
とかいう斬新な仕組みが仕込まれていてもまったく驚きません。
むしろ、「ある日、近所迷惑になるほど絶叫して家族にドン引きされる」可能性をひしひしと感じるホラー体験が用意されている……のかもしれません。
アクション諜報ゲーム『Physint』という新境地
ソニーとの協力でスパイもの復活?
もう一つの新作として、2024年初頭のSony State of Playで突如発表された『Physint(フィジント)』も注目度が高いタイトル。
こちらはソニーとの共同開発で、ジャンルはアクション諜報ゲーム。
つまり、“ステルスアクションの父”とも呼ばれる小島監督が
「メタルギアソリッド」以来となる本格スパイものに帰ってくる
かもしれないのです。
「Physint」という単語自体は公式に何を意味するか語られていません。
ただ、諜報界の専門用語「~INT」(SIGINT=信号諜報、HUMINT=人的諜報など)からの派生じゃないかと推測され、タイトルにも深い意味が込められていそう。
もちろん、小島監督がどれだけ作品名にダジャレ要素を仕込むか分かりませんが、元祖ステルスアクションの帰還となればファンの盛り上がりは必至です。
映画的表現のさらなる進化
監督のコメントによれば
「映画とゲームの境界を越える」
という大きな目標が掲げられており、ハリウッド俳優を起用したフルパフォーマンス・キャプチャや実写に近い映像演出が取り入れられる模様。
『DEATH STRANDING』でもそうでしたが、さらに技術が進んでいるなら
「もう映画館で上映してもいいんじゃないか?」
というクオリティに仕上がる可能性もあります。
ただし、SAG-AFTRA(米国俳優組合)のストライキの影響で2024年後半はキャスティングや撮影が中断されていたとも伝えられ、2025年に再開予定とのこと。
よって、実際にリリースまでこぎつけるのは2026年以降になるかもしれませんが、それまで謎を散りばめ続けるのが小島流。
気づいたら、
数年かけてファンの考察が熟成される→いきなりティザー公開で爆発!
というおなじみの黄金パターンに突入しそうです。
小島監督不在のリメイクメタルギアシリーズの行方
コナミ主導のリメイク戦略
かつての小島監督の代表作『メタルギア』シリーズは、いまコナミ主導でリメイクやリマスター展開が進んでいます。
2023年に発売された『メタルギアソリッド マスターコレクション Vol.1』では初期作『MGS1』『MGS2』『MGS3』などを現行ハード向けにまとめ、更に本腰を入れているのが『MGS3: スネークイーター』をフルリメイクする『METAL GEAR SOLID Δ(デルタ) スネークイーター』プロジェクト。
ただし小島監督はまったく関わっておらず、本人も
「自分は一切ノータッチ」
と明言しています。
そりゃまあ退社したわけですから当然と言えば当然ですが、ファンとしては
「メタルギアと小島秀夫は不可分では?」
とモヤモヤするところでしょう。
「監督なしでどういう方向に持っていくのか……?」
と期待半分、不安半分な声が飛び交っています。
ファンの複雑な心境
『メタルギア』というIPが唯一無二の存在であることは確か。
特に『MGS』(1998)以降は映画的なカットシーンと政治・社会性を帯びた重厚なストーリー展開で、
「このゲームは映画を超えた芸術だ!」
と評価されることも多かった。
しかし、監督退社後にコナミが出した『メタルギア サヴァイヴ』は酷評され、「小島監督抜きのメタルギアは何かが抜けてる」感が否めなかったのも事実。
今度のリメイクでは過去の名作を“きれいなグラフィック”で遊べるメリットがある一方、「魂」部分をどう扱うのかがファンの大きな懸念材料になっています。
とはいえ、新たにシリーズに触れる人にとっては入門ハードルが下がるありがたいリマスター・リメイク。
スマートフォン世代の若いゲーマーが
「スネークって人が段ボールに入って潜入するゲームなんでしょ?」
と何となく知っているだけだった世界から、本格的に遊べる機会になるわけです。
将来的にはリメイク成功を経て、新しい世代のファンが増える可能性もあります。
リーク情報とファンコミュニティの温度感
リーカーの的中例と誤報
小島秀夫氏やメタルギア関連のリークは、とにかく話題性がバツグン。
著名リーカーと呼ばれる人物が情報を流すと、多くの人が食いつきます。
Tom Henderson氏やDusk Golem(AestheticGamer)氏といった面々が代表格で、彼らの発信する情報は
「過去にいくつも的中した実績がある」
と信頼度が高い傾向。
もっとも、すべてが当たるわけではなく、噂倒れに終わるケースもあるので注意が必要。
たとえば
「Bluepoint Gamesが『MGS1』リメイクを作っている」
という話題は何度も出ましたが、公式にはまったく裏付けなし。
結局、『MGS3』リメイクが先行している現状を見ると、
「あのリークは一体なんだったんだろう?」
となりがちです。
ゲーム業界は企画が途中で凍結することも少なくないので、リークが時には「実際に動いていたけど、お蔵入りした情報」だったりする可能性もあります。
いずれにせよ、公式発表を待たずして完全に信じ込むのは危険ですが、“信頼できるリーカー”発の噂はファンが期待を膨らませるのに十分な燃料となっているのも事実です。
公式との照合で高まる確信
『OD』に関するリークなんてまさに好例。
マーガレット・クアリー演じる女性が暗い廊下を歩く映像がSNSに流れたあと、2023年末に「Xbox共同開発のホラーゲーム」として公式発表され、一気に
「やっぱり本当だったんだ!」
というムードに。
一方、『DEATH STRANDING 2』では韓国のレーティング審査を通過したという一報が出た際、
「そろそろ発売が近いのでは」
と噂が盛り上がり、ほどなくして小島監督自身がSNSでトレーラー編集を示唆する投稿をしており、
「やはり正確性高いじゃないか」
とみんながざわざわ。
こうやって非公式情報と公式情報がパズルのピースのようにハマっていくときの盛り上がりは、小島作品特有の“真相追求ゲーム”がリアルに発生しているようで、なかなかエキサイティングです。
創作哲学と映画的アプローチ小島秀夫作品の深層
“物語を体験する”というこだわり
小島監督はたびたび
「物語は受け身で消費するだけでなく、プレイヤーが主体的に行動することで新たな発想や体験が生まれる」
という趣旨の発言をしています。
これはゲームという媒体のインタラクティブ性を尊重した上で、映画のような演出を注ぎ込むからこそのこだわりと言えるでしょう。
実際に『メタルギアソリッド』シリーズでも、ステルス行動を体験するからこそ味わえる緊迫感が物語と直結し、単なるムービー鑑賞では得られない没入感が魅力でした。
『DEATH STRANDING』では「人との繋がり」をオンライン越しに体験させ、
まるで普段は希薄な横のつながりが急に温かいものに思えてくる
という不思議な感覚が生まれたのも記憶に新しいでしょう。
MEMEの伝播と社会的テーマ
小島監督は著書『創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち』などで、映画・文学・音楽といったあらゆる分野から刺激を受け、それを作品に落とし込んできたと語っています。
彼にとってゲームとは、受け取ったMEME(文化的遺伝子)を次世代に継承するための手段でもあるのです。
だからこそ、『メタルギアソリッド』シリーズには核兵器やクローン技術といった社会的テーマががっつり盛り込まれ、やや難解にもかかわらずゲームユーザーに大きな衝撃を与えました。
『DEATH STRANDING』で描かれた“分断された未来”は、ネット社会や配達インフラが当たり前になった現代における人間関係の希薄さや孤独をえぐる内容とも言えます。
つまり「未来的SF」ではありながら、私たちがすでに抱えている問題を視覚化したともいえるわけです。
ゲーム演出の映画化
映画に憧れを持っている小島監督は、ゲーム演出の隅々に“映画的手法”を溶け込ませています。
無線機でのやり取りにカメラワークを取り入れるとか、長尺カットシーンで人物の心理を深く描くとか、まるで自分たちが映画の登場人物になったかのような没入感を作り上げることに長けているのです。
『OD』や『Physint』ではさらに映画との境界を失くす方向に動いているようで、たとえば
「リアルタイムでキャラクターが“演じる”ような仕組みを作るのでは?」
という推測まで飛び交っています。
プレイ中に思わず
「ここまで映像寄りに作るなら最初から映画でいいんじゃない?」
と言いたくなるほどの作り込みがあっても、小島作品の場合は
「いや、これがゲームであることに意味がある!」
と納得させてしまう説得力があるのが面白いところ。
ファンコミュニティが沸く理由
ホラーへの期待感
かつて『P.T.』という体験版がPS Storeで突然配信され、見る者全員の度肝を抜いたことがありました。
わずか1時間ほどの“廊下”探索ゲームでありながら、その不気味さは
人生最大級のホラー体験
と評され、多くのユーザーの心を折り、
「夜トイレに行けない!」
と悲鳴を上げさせました。
あの『P.T.』が正式なサイレントヒル新作として出るはずだったのに頓挫した経緯があるだけに、“小島ホラー”を渇望するファンがめちゃくちゃ多かったわけです。
そこにきて発表された『OD』は正真正銘のホラーゲーム。
「今度はどこまで怖がらせるんだろう?」
とワクワク(とドキドキ)を止められない層がSNSやコミュニティ掲示板で沸騰状態になっているのも、当然と言えば当然でしょう。
ステルスファンの歓喜
一方、『Physint』に期待する層は
「ステルスこそ小島監督の真骨頂!」
と考えている人たち。
『メタルギアソリッド』シリーズのステルス要素は、敵兵に見つからないドキドキ感はもちろん、ダンボールに隠れるという謎のシュールギャグ要素も含めて魅力でした。
小島監督が独立してからは、ステルスよりも「配達」や「ホラー」といった全然違うアプローチに注力してきましたが、やはりファンからすると
「究極のステルスをもう一度見せてくれないか!」
という強い思いがあり、
『Physint』でそれが実現するのではないか……
と期待が膨らむわけです。
映画級のグラフィックで、リアルな街中や施設をステルスしまくった日には、下手なスパイ映画より数倍ハラハラしそうですね。
プラットフォームの行方
『DEATH STRANDING 2』はPS5独占(もしくは時限独占)となりそうな気配が強く、一方で『OD』はXboxとPC向け、さらに『Physint』はソニーとの協業——といった具合に、プラットフォームがバラバラです。
「えっ、それ全部のハード買えってこと? ふところ具合が爆発四散しかねないよ!」
と叫ぶユーザーもちらほら見かけます。
とはいえコジマプロダクションはPC版のリリースに比較的積極的なので、最終的にはあまりプラットフォームに縛られず広く展開される可能性もあります。
ゲーム界隈の大作タイトルが、最初はコンソール独占で売り出し、のちにPCに移植されるのはよくある流れ。
“クラウド”というキーワードがある以上、『OD』などはもしかすると「端末を選ばず遊べる」未来もありえるかもしれません。
2025年とその先今後の展望
コジマプロダクション設立10周年
2025年は「コジマプロダクション」設立10周年。
『DEATH STRANDING 2』をはじめとする大作のリリースが重なり、
「記念イベントなども行われるのでは?」
とファンの間で期待が高まっています。
もし大々的にショーをやるなら、映画版『DEATH STRANDING』についてのさらなる発表もありえるかもしれません。
「映画とゲームの融合」を掲げる小島監督は、ハリウッドとの連携を着々と進めていて、A24やHammerstone Studiosなどと手を組み、『DEATH STRANDING』の映画化を企画しているとの報道も。
俳優陣やストーリーがどうなるかはまだ未知数ですが、ゲームを単に実写化するのではなく、新しい物語を作り出すようです。
ゲーム文化の未来を映す存在
ここ数年、NetflixやAmazonプライム、Apple TV+などでゲーム原作のドラマ化・映画化が増えています。
『サイバーパンク エッジランナーズ』や『ラスト・オブ・アス』ドラマ版など大成功例も登場し、いよいよ「ゲーム×映像」のシナジーが無視できない規模に。
小島監督はこうしたトレンドをさらに加速させるポジションにいると言えます。
クラウド技術、オンライン協力、そして映画的プレゼンテーションを掛け合わせた“インタラクティブ・シネマ体験”のようなものがこれからの時代を作るのかもしれません。
『OD』でその入り口を見せ、『Physint』でステルスアクションの新境地を開き、さらに映画版『DEATH STRANDING』やアニメ・ドラマ展開で立体的に世界観を構築。
考えているだけでコンビニのアイスが解けるくらいワクワクします。
唯一無二のストーリーテラーによる“次なる世界”まとめ
小島秀夫氏は、コナミ時代に『メタルギア』を世に放ち、
ステルスアクションとシネマティック演出を融合させる
という偉業を成し遂げました。
独立後も『DEATH STRANDING』で新しいゲーム体験を提示し、賛否両論を巻き込みながら大成功を収め、今や映画やドラマへも活動を広げています。
現状わかっているだけでも、『DEATH STRANDING 2』で“繋がり”の続きを描き、ホラー『OD』で恐怖演出をクラウドでぶっ飛ばし、諜報アクション『Physint』でステルスの進化をもくろむという、どう考えても
「やりたいこと多すぎ!」
な状況。
しかし、だからこそ小島監督らしいとも言えます。
ゲームという枠に収まらない物語体験は、ますます広がっていくでしょう。
- 『DEATH STRANDING 2』:2025年に発売を目指し、韓国のレーティング審査を通過。新キャラや再登場組が大いに物語を盛り上げるはず。
- 『OD(Overdose)』:Xboxと組むホラーゲームでクラウド技術を駆使した、かつてない恐怖体験を用意? 三人称視点と一人称視点を縦横無尽に行き来するらしい。
- 『Physint』:ソニーとの提携でアクション諜報ものを開発。ステルスアクションの父が再び潜入ミッションに挑む(かもしれない)。
- メタルギアリメイク:コナミが主導し、小島監督は関与しない。賛否はあるが、シリーズの新規ファン獲得のチャンスにもなるか。
- 映画やドラマ展開:A24らと提携する『DEATH STRANDING』映画化、その他アニメなどマルチメディア戦略を加速。「ゲーム×映画」の融合を突き詰めるとどうなるのか。
ここまで大風呂敷を広げられるクリエイターはそうそういません。
おそらく今後も小島監督は、新作情報を小出しにしながらファンを翻弄し、
「わけがわからないけど面白い!」
という摩訶不思議な熱狂を作り出すでしょう。
もしあなたが「ゲームはもう飽きた」と思っているなら、今一度小島秀夫作品に触れてみると、新鮮な衝撃で頭を殴られたような体験を味わえるかもしれません。
映画とゲームの良さを贅沢にミックスした世界がどれだけ先鋭化し得るのか、私たちは目撃者として2025年へ向かって歩み続けるのです。
末筆ながら、
「複数ハードをすべて買う資金がない!」
という方は、お財布と相談しつつ、先に体力を温存しておきましょう。
クラウドだろうが、映画だろうが、スパイアクションだろうが、小島監督はかなりの確率で我々に“トンデモない初体験”をプレゼントしてくれるはず。
世間が驚愕し、SNSが祭りと化す、その瞬間に立ち会えるのもファンとしての醍醐味。
いざ、ゲーム界の最先端へ。
雄弁な物語があなたを待っています。
それがホラーであれ、スパイアクションであれ、配達であれ、「前代未聞の体験」が控えていることだけは間違いなさそうです。
クローゼットに段ボール箱を常備しつつ、心してその時を迎えたいものですね。