重要なお知らせ
この記事は、スクウェア・エニックス(昔のスクウェアさんね!)が世界に放った伝説級RPG『クロノ・トリガー』『ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-』『クロノ・クロス』、その他もろもろ関連作品の物語について、ストーリーの核心、キャラの行く末、世界の謎、そして「え、マジで!?」な結末まで、ぜーんぶ! 時系列に沿って! 包み隠さず! ネタバレしながら解説します!
まだプレイしてない方、自分で結末を知りたい派の方、ネタバレは親の仇より許せない!という方は、お願いですから今すぐ、そっ…とブラウザの戻るボタンを押してください。
心の平穏のために。
この先を読むという方は、「知らなかった」は通用しませんよ? 自己責任という名のタイムマシンに乗って、一緒に時空の旅に出る覚悟、できてますか? よーし、じゃあ行きますよ! レッツ・タイムワープ!
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あの頃、私たちは確かに時間を跳んだプロローグ
「時間」って、なんなんでしょうね?
毎日、通勤電車に揺られ、仕事して、息子の宿題見て、お義父さんお義母さんと食卓囲んで…って繰り返してると、ただただ流れていく、止められない川みたいに感じますけど。
でも、もし。
ほんのちょっとしたきっかけで、過去に戻れたり、未来を覗けたり、あるいは「あの時ああしてれば…」なんていう“if”の世界に行けちゃったりしたら?
1995年に登場した『クロノ・トリガー』。
そして、その衝撃的な進化(と賛否両論!)でゲーム界をザワつかせた1999年の『クロノ・クロス』。
「クロノシリーズ」と呼ばれるこれらの作品は、単なる冒険物語じゃなくて、「時間」「運命」「命」、そして私たちが日々迫られる「選択」っていう、めちゃくちゃ深くて普遍的なテーマを、壮大なスケールで描いてくれたんですよね。
ここ、2025年の東京の片隅で思うんです。
新しい「クロノ」の物語、まだかなぁ…って。
リマスター版が出たり、他のゲームとコラボしたりは嬉しいけど、やっぱり本流の続きが気になるじゃないですか! でも、続きが出ないからこそ、あの複雑に絡み合った物語の糸を一本一本解きほぐして、そこに込められたメッセージを、今の私たちの視点で読み解くことに、ものすごく意味があるんじゃないかって。
というわけで、この記事では!
時系列バラバラ? 大丈夫、任せてください! 散らばった物語のピースを時系列順に並べ替えて、巨大なジグソーパズルを完成させるみたいに、クロノシリーズの全貌を明らかにしていきます。
古代に降ってきたアレの話から、空飛ぶ魔法王国の大失敗、時を駆けた少年少女の胸アツ展開、歴史を変えたら生まれたパラレルワールドのややこしさ、そしてシリーズの根っこにある「あの人」を救う話まで。
あなたが、昔コントローラー握りしめて時間を跳びまくったベテラン時間旅行者でも、これから初めてクロノの世界に飛び込もうとしてるルーキーでも、この記事が、心の奥底で鳴り響く「懐かしいメロディ」の正体を突き止め、クロノシリーズっていう名の広大な宇宙への理解を深めるための、ちょっとおせっかいなガイドブックになれたら嬉しいです。
さあ、深呼吸して。
心のタイムマシン、起動しますよ!
最初の目的地は…うーん、想像もつかないくらい、ずーーーーっと昔。
星がまだピカピカの新品だった頃です。
~すべての元凶は、だいたい宇宙からやってくる法則~第一部:星の記憶、全ての始まり
第1章:静かなる侵略者 - ラヴォス、原始の地球にご来店 (B.C. 65,000,000)
まず時計の針を、ぐぐーっと戻しましょう。
どれくらい戻すかって? ちょっとやそっとじゃありません。
紀元前6500万年。
え、単位間違ってない? って思いますよね。
大丈夫、合ってます。
人類なんて影も形もない、なんなら恐竜さんたちが「いやー、今日もいい天気っすねー」とか言ってたかもしれない時代(※イメージです)。
当時の地球の主役は、知的で爬虫類っぽい感じの恐竜人(レプティット)でした。
彼らは彼らなりに文明を築いて、地球のボスとして君臨してたわけです。
平和だったんでしょうねぇ、たぶん。
そこへ、ズドーン! と。
宇宙の彼方から、とんでもないお客さんがやってきました。
空気を切り裂き、燃えながら落ちてきた巨大な何か。
それが、この長~い物語の全ての元凶、全ての始まり、そして全ての黒幕(?)、宇宙を旅する巨大寄生生命体「ラヴォス」様御一行(一行といっても一体ですが、存在感がすごいので様付け&御一行)。
このラヴォス、ただのデカい岩石じゃありません。
タチが悪いことに「寄生虫」なんです。
星にドスンと着陸(というか激突)したら、その星のエネルギー、そこに住む生き物の遺伝子情報、なんなら流れてる「時間」そのものまでチュウチュウ吸い上げて、自分の栄養にしちゃう。
そして、十分太ったら(?)、自分の子供を産み落として、次の星へ「お邪魔しまーす!」って旅立っていく…っていう、星からしたら迷惑千万な存在。
まさに「星の収穫者」。
規模がデカすぎる害虫、みたいな。
ラヴォス様のご来店(激突)は、そりゃもう大変な騒ぎを引き起こしました。
地面は揺れるわ、天気はおかしくなるわで、当時イケイケだった恐竜人文明は壊滅的なダメージを受けて、すっかりしょんぼりしちゃいます。
皮肉なことに、この大災害が、当時まだか弱くて「え、俺たち大丈夫…?」って感じだった人類(猿人)にとっては、生存競争のライバルが減って、のびのび育つ(?)チャンスになったんですねぇ。
人生、何が幸いするか分かりません。
地中深~くに潜り込んだラヴォスは、とりあえずデカいクレーターだけ残して、お休みモードに入ります。
でも、ただ寝てるわけじゃない。
数千万年っていう、気の遠くなる時間をかけて、地球のコアからじわじわエネルギーを吸い続け、地上の生き物たちの進化データをこっそり収集し、来るべき「収穫祭」…つまり、星の全てを喰らい尽くすその日に向けて、着々と準備を進めていくんです。
まるで、締め切り前のライターが悪魔的に集中力を高めるみたいに(いや、全然違うか)。
『クロノ・トリガー』で、主人公のクロノたちが最初にタイムスリップする(かもしれない)原始時代って、まさにこのラヴォスが落ちてきた直後の、超サバイバルな世界。
そこで出会うパワフル姉御エイラ率いる人類の祖先たちは、変わり果てた環境と、しぶとく生き残った恐竜人との間で、「明日のご飯、どうしよ…」って言いながら(※イメージです)、必死に生きてました。
まさか自分たちの足元、地球の奥深くに、とんでもない時限爆弾が埋まってるなんて、夢にも思わずに。
でもね、星自身は気づいてたのかもしれません。
このヤバい寄生虫の存在に。
「なんか…体調悪い…」みたいな。
後に「エンティティ」って呼ばれることになる星の意志が、この状況をなんとかしようと動き出すのは、もう少しだけ未来の話。
とにかく! このラヴォスのご来店こそが、クロノシリーズっていう壮大な物語の全ての始まり。
全ての悲劇も、全ての希望も、ぜーんぶ、ここからスタートしたんです。
覚えておいてくださいね、テストに出ますよ!(出ません)
第2章:天空の傲慢、深海の絶望 - 古代ジール王国の「やりすぎちゃった」事件 (B.C. 12,000)
ラヴォスが地球の奥深くでエネルギーチャージを始めてから、約6498万8千年。
…もう、数字が大きすぎてよく分かりませんね。
とにかく、めっちゃ時間が経った頃の話です。
時代は紀元前1万2千年。
地球も氷河期とか乗り越えちゃって、人類もだいぶ進化してました。
そんな時代に、地上とは全く別の場所、遥か天空に、とんでもない文明が存在しました。
その名も魔法王国ジール。
空に浮かぶ大陸に住み、生まれながらにして強力な魔法を操る人々が、そりゃもう優雅に暮らしてたわけです。
地上の人々(彼らは「地の民」って呼んで、ちょっと見下してました)とはレベルが違うぜ、みたいな。
でもね、ここで衝撃の事実。
彼らが使ってたその便利な魔法、そのパワーの源って、実は地底で眠ってるラヴォスのエネルギーだったんですよ! えぇー!?って感じですよね。
自分たちの繁栄が、星を蝕むヤバい存在のおかげだったなんて。
まるで、最新スマホのバッテリーが実は…みたいな(いや、違うな)。
このジール王国を治めていたのが、絶対的な権力を持つ女王ジール。
そして彼女には二人の子供がいました。
心優しくて、ものすごい魔力を持つ王女サラ。
そして、ちょっと内気だけど姉思いの王子ジャキ。
さらに、王国には三人の賢者がいました。
理屈っぽいけど頼りになる「理の賢者」ガッシュ、命の神秘を探求する「命の賢者」ボッシュ、そして時間の流れを見つめる「時の賢者」ハッシュ。
彼らは王国を支えてたんですが、女王様のちょっと危ない野望には「それ、大丈夫なんすか…?」って心配してました。
女王ジールさん、ラヴォスの力にもっともっと魅了されちゃって、だんだん正気を失っていくんです。
「永遠の命が欲しい!」「もっとパワーを!」って。
その欲望の果てに、ラヴォスのエネルギーをもっとダイレクトに、じゃぶじゃぶ引き出すための巨大施設「海底神殿」を建設しちゃいます。
そこに「魔神器」っていうヤバそうな装置を設置して、究極の力を手に入れようとしたんですね。
娘のサラや三賢者、そしてちょうど未来からタイムスリップしてきて「なんかヤバそうな雰囲気なんですけど!」って言ってるクロノたちが、必死に「女王様、落ち着いて! それ絶対アカンやつです!」って止めるんですけど、もうラヴォスパワーに脳をやられちゃってる女王様の耳には届きません。
そして、運命の日。
「海底神殿事件」勃発。
魔神器が起動した瞬間、制御不能になったラヴォスエネルギーが大暴走! ドッカーン! ボッシャーン! って感じで、海底神殿も、天空に浮かんでたジール王国の大陸も、ぜーんぶ木っ端微塵。
多くの国民が犠牲になりました。
まさに「やりすぎちゃった」案件です。
この大混乱の中、主要人物たちの運命も、ジェットコースターみたいに急展開します。
- 女王ジール: ラヴォスパワーの濁流に飲まれて、完全にラヴォスの手先みたいになっちゃいます。悲しい末路です…。
- 王女サラ: 弟ジャキやクロノたちをかばって、自身もラヴォスが生み出した次元の裂け目に飲み込まれちゃいます。でも、彼女が持ってた特別なペンダント(これ、すっごく大事!)が最後の力を振り絞って、ジャキ、三賢者、クロノたちを別の時代や場所にワープさせて助けます。サラ自身は…「闇の彼方」っていう、時間も空間もない、真っ暗で虚無な次元に閉じ込められてしまうんです。
これがもう、シリーズ最大の悲劇。
彼女を助けることが、後の『クロノ・クロス』の最大のテーマになっていくんですね。
- 王子ジャキ: 姉のおかげで助かったものの、次元の歪みで約1万2600年後の未来、中世(A.D. 600)にポーンと飛ばされちゃいます。大好きだった姉を奪ったラヴォスへの憎しみと、何もできなかった自分への怒りを胸に、彼は後に歴史に名を残す(悪名で)「魔王」へと変貌していくんです。切ない…。
- 三賢者(ガッシュ、ボッシュ、ハッシュ): 彼らもサラのペンダントパワーで、バラバラの時代に飛ばされます。
- ガッシュは絶望的な未来(A.D. 2300)へ。
- ボッシュは物語が始まる現代(A.D. 1000)へ。
- ハッシュは時間の流れから外れた「時の最果て」へ。
彼らはそれぞれの場所で、いつか来るべき「ラヴォスを倒せる者たち」の登場を待ちながら、知識やアイテムを守り続ける、いわば運命の案内人みたいな役割を担うことになります。
一夜にして滅び去った魔法王国ジール。
でも、その崩壊は終わりじゃなくて、新たな因果の始まり。
ラヴォスの脅威、囚われたサラの運命、復讐を誓うジャキ…。
ジールの悲劇は、まるで時限爆弾のタイマーみたいに、未来の時代へとカチカチと時を刻み始めたのです。
~青春!友情!タイムトラベル!~第二部:時を駆ける者たち - クロノ・トリガー
第3章:中世の闇、騎士の誓い - 魔王様、ご乱心? とカエル君の誕生秘話 (A.D. 600)
ジール王国が歴史からフェードアウトしてから、長ーい年月が過ぎました。
舞台は西暦600年。
なんかこう、西洋の中世っぽい雰囲気のガルディア王国とその周辺地域です。
この時代、人間と魔族っていう種族が、もうずーっと戦争してました。
どんぱち。
で、その魔族たちを率いて「人間どもめ、思い知れー!」ってやってたのが、冷酷でめちゃくちゃ強い魔力を持つ「魔王」。
…そう、ピンときました? この魔王様こそ、古代ジールから時空の彼方にシュートされちゃった、あの王子ジャキその人なんです。
中世に流れ着いたジャキ君、すっかり人間不信になっちゃって、さらに姉・サラを奪ったラヴォスへの憎しみがもうMAX! その負のエネルギーをパワーに変えて、魔族たちを従え、人間社会にケンカを売ってたわけですね。
彼の本拠地、魔王城は、もう見るからに「近寄りたくない…」ってオーラ全開。
ガルディア王国の騎士団も頑張って抵抗するんですけど、魔王様の力が強すぎて、なかなか勝てない。
さて、この時代にも、後の『クロノ・トリガー』で超重要になる人物がいました。
王国騎士団の中でもピカイチに強くて人望もあったナイスガイ、サイラス。
そして、その親友だけど、ちょっと気弱で「俺なんて…」ってなりがちな青年グレン。
二人は「魔王を倒すにはアレしかない!」って、伝説の聖剣「グランドリオン」を探し出して、魔王に挑みます。
勇ましい! …んだけど、魔王の部下で、元々はサイラスの部下だったっていうイヤな奴、将軍ビネガーの罠にかかっちゃうんです。
サイラスは奮戦むなしく敗れて命を落とし、グレンは魔王の呪いで…なんと、緑色のカエルの姿に変えられてしまうんです! えぇー、カエル!?
親友を目の前で亡くし、自分の姿も変わり果てて、グレンはもう絶望のどん底。
「俺はもうグレンじゃない…カエルだ…」って、人目を避けて森の奥でひっそり暮らし始めます。
でもね、彼の心の中には、騎士としての誇りと、親友サイラスの無念を晴らすっていう誓いが、消えずに燃え続けてたんです。
折れたグランドリオンの柄をぎゅっと握りしめて、「いつか、必ず…!」って再起の時を待ってたんですね。
泣ける。
そこへ、ジャーン! と登場するのが、未来(A.D. 1000)からタイムスリップしてきたクロノ、マール、ルッカの3人組。
彼らは、魔王軍にさらわれたガルディア王妃リーネ(マールの先祖)を助けるドタバタの中で、このワケアリなカエル君と運命的な出会いを果たします。
「え、カエルが喋ってる!?」って驚きつつも、彼の悲しい過去と熱い想いを知って、「よし、協力しよう!」ってなるわけです。
青春ですねぇ。
彼らは現代(A.D. 1000)に飛ばされてた古代ジールの賢者ボッシュ(今は腕利きの鍛冶屋さんになってた)を探し出し、太古のレアメタル「ドリストーン」を使って、グランドリオンをピッカピカに修理! 再び聖剣を手にしたカエル君、もう迷いはありません。
「魔王! 覚悟!」って、すっかり勇者モード。
クロノ、マール、ルッカ、そしてカエル。
時代を超えて集まった4人の勇者(と発明家)は、いざ、魔王城へ!
城の最奥で待ち受ける魔王様との最終決戦! ここで、魔王様の意外な本心がチラリと見えたりします。
彼、ただ人間が憎いわけじゃなくて、本当は姉・サラを奪った憎きラヴォスを、自分の手でこの時代に呼び出して、ぶっ倒したかったみたいなんですね。
そのための儀式の途中だったところに、クロノたちが突入しちゃった、と。
結局、儀式は中途半端に終わって、魔王様も敗北(※ストーリーの進め方によっては、ここで倒さずに見逃すルートもあります)。
そして、ここからがまた面白い! プレイヤーの選択次第では、この後、魔王(ジャキ)が「フン…貴様らもラヴォスを倒したいというなら、一時的に手を組んでやらんこともない」みたいな感じで(※イメージです)、なんとクロノたちの仲間になるんです! 元ラスボス(中ボス?)が仲間になるって、展開が熱すぎません? 彼の暗い過去とか、姉への想いを知ると、もうただの悪役じゃない、めちゃくちゃ魅力的なキャラだって分かるんですよね。
とりあえず魔王戦争は一段落して、中世にもちょっとだけ平和が戻ります。
カエル君は英雄になって、聖剣グランドリオンと共に王国を守る決意を新たにします。
でも、魔王様が追い求めるラヴォスへの復讐と、行方不明の姉サラの問題は、まだぜんぜん解決してない。
この伏線が、また未来の物語へと繋がっていくんですねぇ。
いやー、クロノシリーズ、奥が深い!
第4章:千年祭の出会い、破滅の未来 - うっかり始まる時空大冒険 (A.D. 1000 - A.D. 2300)
さあ、物語のメインステージ、西暦1000年に戻ってきましたよ!
ガルディア王国は建国1000年をお祝いする「千年祭」で大盛り上がり。
お祭りって、なんかワクワクしますよね。
息子も連れて行ったら喜びそうだなぁ…なんて、つい考えてしまいますが、それはさておき。
このお祭りの喧騒の中で、運命の歯車がカチリと音を立てて回り始めます。
主人公は、ごく普通の(でも、赤いツンツンヘアーが印象的な)少年クロノ。
彼がリーネ広場で、うっかりぶつかっちゃったのが、活発でちょっとお転婆な女の子マール。
実は彼女、ガルディア王国のお姫様ナディアなんですが、お城を抜け出して遊びに来てたんですね。
もう、この出会いからして少女漫画みたいでキュンとしません?
二人は意気投合して、一緒にお祭りを見て回ることに。
そこで目にしたのが、クロノの幼馴染で、天才発明少女(まさにリケジョの先駆け!)ルッカが開発した、ピッカピカの最新物質転送装置! 「わー、すごーい!」ってなったマールが、軽いノリで実験台になります。
…が! 彼女が首から下げてたペンダント(そう、古代ジールでサラが使ったアレです!)が、装置とまさかの化学反応! ビビビビーッ!と時空の穴「ゲート」が開いちゃって、マールは「きゃー!」って叫びながら吸い込まれて消えちゃった!
さあ、大変!
「マールを助けなきゃ!」 クロノ君、男気を見せます。
ペンダントを拾って、ためらわずにゲートへダイブ! ルッカも「私のせいだ…!」って、責任感から後を追います。
彼らが飛び込んだ先は…なんと、400年前の中世(A.D. 600)! さっきまでカエル君がいた時代ですね。
そこで、自分たちの先祖と間違えられてピンチになってたマールをなんとか救出して、現代に帰還。
ふぅ、一件落着…と思いきや、これが壮大すぎる冒険の、ほんの始まりに過ぎなかったんです。
現代に戻ったら、今度はクロノ君が「王女様を誘拐した悪い奴!」って疑われて、お城の牢屋に入れられちゃいます。
えぇー、濡れ衣! マールとルッカの活躍でなんとか脱獄するんですが、追っ手に追い詰められて、またまた城の中で偶然ゲートを発見! もう、逃げるしかない!って感じで、再び時空の渦へ飛び込みます。
次に彼らが降り立った場所は…息をのむような、絶望的な光景でした。
そこは、西暦2300年。
永遠に続くかのような灰色の空、凍てつく寒さ、そして廃墟と化した街並み。
ドーム型のシェルターの中で、わずかに生き残った人類が、飢えと恐怖に怯えながら細々と暮らしていました。
彼らから聞かされた真実は、あまりにも衝撃的でした。
「西暦1999年、ラヴォスが目覚めたんだ…」
そう、地底でずーっとエネルギーを溜め込んでた、あのラヴォスが、ついに地上に出現。
その圧倒的な力で世界を破壊し尽くし、文明を滅ぼしてしまった。
歴史上、「ラヴォスの日(Day of Lavos)」として記録された、人類文明の終焉の日。
彼らが今いるこの荒廃した未来こそ、クロノたちが生きてきた平和な現代の、確定された終着点だったんです。
「嘘だろ…」「こんな未来、絶対イヤだ!」
自分たちの世界が、いずれこんな悲惨なことになるなんて。
その事実を突きつけられたクロノ、マール、ルッカの心に、燃えるような決意が生まれます。
「ラヴォスを倒そう!」「歴史を変えて、この未来を救うんだ!」
偶然から始まった時間旅行は、ここから、星の運命そのものを賭けた、壮大な目的を持った冒険へと変わります。
彼らは未来で、心優しい戦闘ロボットロボを仲間に加えます。
さらに、時空を自由に移動できる夢のマシン、タイムマシン「シルバード(時の翼)」を手に入れるんです! これは、未来に飛ばされてた賢者ガッシュが設計図を遺してくれていて、ロボの仲間たちが頑張って完成させた、まさに希望の翼。
シルバードを手に入れたことで、彼らは行きたい時代へ、びゅーん!と飛んでいけるようになります。
「よし、ラヴォスを倒すための仲間と情報を集めるぞ!」と、本格的な時空大冒険がスタート!
原始(B.C. 65,000,000)で出会う、頼れる姉御エイラ!
中世(A.D. 600)で再会する、呪いを乗り越えたイケメン(?)騎士カエル!
そして、プレイヤーの選択によっては、古代(B.C. 12,000)で敵だったはずの、あの魔王(ジャキ)までもが仲間に…!?
様々な時代を巡り、それぞれの場所でラヴォスの影を見つけ、仲間たちとの絆を深めながら、クロノたちは「打倒ラヴォス!」という一つの目標に向かって突き進んでいきます。
でも、そんな簡単に歴史が変えられるわけもなく…彼らの前には、想像を超える試練が待ち受けているのでした。
第5章:時の卵、星の夢 - 運命なんて、ぶっ壊せ! ラヴォス打倒と歴史書き換え大作戦 (複数時代 → A.D. 1999)
タイムマシン「シルバード」を手に入れ、時空を自在に駆け巡る力を得たクロノと愉快な仲間たち。
彼らのミッションはただ一つ! 西暦1999年に地球を滅ぼすっていう「ラヴォスの日」を阻止して、あの絶望的な未来を変えること! そのために、彼らは各時代に散らばったラヴォスの情報、そしてヤツをぶっ倒すための「何か」を探して、文字通り過去へ未来へ東奔西走します。
もう、時差ボケとか大丈夫なんですかね? 心配になります。
- 原始 (B.C. 65,000,000): ここでラヴォスが地球にドーン!と落ちてきた現場(?)を目撃。全ての元凶がコイツだと確信します。あと、強い姉御エイラと「ウホッ!」って感じで友情を深めます。
- 古代 (B.C. 12,000): 空飛ぶ魔法王国ジールの「やっちゃった」事件の真相を知ります。女王様の暴走、サラ様の悲劇、そして魔王様の誕生秘話…。ラヴォスがどうやって星のエネルギーを吸ってたのかも、なんとなく分かってきます。
- 中世 (A.D. 600): 魔王戦争の後の様子や、カエル君の成長ぶりを見守ります。人間と魔族の争いの裏にも、なんかラヴォスの影響があったりなかったり…?
- 現代 (A.D. 1000): 彼らが守りたい平和な時代。でも、ここにもラヴォス関連の重要アイテム(聖剣グランドリオンを直すためのアレとか)があったり、賢者ボッシュさんがひっそり暮らしてたりします。
- 未来 (A.D. 2300): 行くたびに「うわぁ…やっぱ未来ヤバい…」ってなって、歴史を変える決意を新たにする場所。ロボの仲間たちや、賢者ガッシュさんが遺したヒントが頼りになります。
- 時の最果て (End of Time): 時間の流れから外れた不思議な空間。迷子になった時間旅行者が集まる場所で、ここで時の賢者ハッシュさん(自称スペッキオ。なんか強い)と出会います。
時間移動の仕組みとか、ラヴォス攻略のヒントを教えてくれる、頼れる(?)おじいちゃん。
あと、セーブポイントとしても超重要。
さて、順調に冒険を進めてるように見えたクロノたちですが、ここで最大のピンチが訪れます! なんと、古代の海底神殿か、あるいはラヴォスとの前哨戦あたりで、主人公であるクロノ君が…死んじゃうんです!! えぇーーっ!? 主人公なのに!? リーダーを失って、仲間たちはもう絶望の淵。
「もうダメだ…おしまいだ…」ってなりますよね、普通。
でも! 彼らは諦めなかった!
時の最果てで賢者ハッシュさんから、「実はな…」って感じで「時の卵(クロノ・トリガー)」っていう超スゴいアイテムの存在を知らされます。
これ、なんと、死んじゃった人を、死ぬ寸前の状態のレプリカと入れ替えることで、運命そのものを書き換えちゃうっていう、まさに奇跡のタマゴ! …って、それって倫理的にどうなの?とか考えちゃいますが、今はそれどころじゃない!
仲間たちは「クロノを絶対助ける!」って一致団結。
クロノが死んだ瞬間(死の山っていう場所)にタイムスリップして、決死の覚悟で時の卵を使用! …見事、クロノ君を死の運命から救い出すことに成功するんです! うぉぉぉー! 感動! ここ、マジで泣けます。
仲間との絆の力って、本当にすごい。
「運命なんて、変えてやる!」っていう、このゲームのテーマが凝縮された名場面ですね。
さあ、リーダーも復活して、仲間全員の気持ちは一つ!
「行くぞ! ラヴォス!」
最終決戦です! シルバードで突撃するもよし、時空の歪みから乗り込むもよし。
いざ、ラヴォスの体内へ! …って、中、どうなってんの!? 気持ち悪い! ラヴォスが今まで寄生してきた星の生き物の遺伝子情報を取り込んでるせいで、過去に戦ったボスキャラのそっくりさんとかがウヨウヨいるんですよ。
もう、悪趣味!
そんな気持ち悪い体内を進んで、ついにラヴォスの最深部、核に到達! こいつが本体! 最終形態に変身して襲い掛かってきます。
もう、見た目からしてヤバい。
でも、クロノたちだって、時空を超えた冒険でめちゃくちゃ成長してるんです! 仲間との連携技! それぞれの最強必殺技! そして何より、「絶対に未来を守る!」っていう強い気持ち! それらが一つになって、死闘の末、ついに…ついに! ラヴォスの核を、完全に粉砕!!! やったーーー!!!
ラヴォスの消滅。
それは、ただ強い敵を倒したってだけじゃありませんでした。
星をずーっと蝕んできた元凶がいなくなったことで、歴史そのものが、ガラッと変わったんです! 西暦1999年の「ラヴォスの日」は、起こらなかった! あの絶望しかなかった西暦2300年の未来は、完全に消滅した! クロノたちが現代(A.D. 1000)に帰ってきたら、そこは明るい未来が約束された、平和で希望に満ちた世界に変わってたんです! これぞ、歴史改変! (歴史改変ポイント①:ラヴォスの日の消滅! 未来は変えられた!)
戦いは終わり、平和が訪れました。
クロノとマールはめでたく結ばれ、ガルディア王国は安泰。
カエル君は人間の姿に戻ることもできましたが、多くの人はカエルのままで、中世のヒーローとして生きる彼を見守ったんじゃないでしょうか。
ロボは未来で、壊れた恋人(?)アトロポスと一緒に、荒れた大地を緑に変える活動を始めます。
エイラは原始時代で、愛するキーノとラブラブ(?)しながら、力強く生きていきます。
そして…一人だけ、仲間たちの輪から離れていく者がいました。
魔王(ジャキ)です。
彼は、ラヴォスは倒せても、行方不明になった最愛の姉・サラを見つけることはできませんでした。
彼は、姉を探すという、終わりのない目的のために、再び孤独な時空の旅へと姿を消したのでした…。
切ないけど、彼らしい選択なのかもしれません。
こうして、『クロノ・トリガー』の物語は、最高のハッピーエンド(魔王様以外は)を迎えます。
勇気と友情があれば、絶望的な運命だって変えられるんだ!っていう、もう教科書に載せたいくらいの感動的なフィナーレ。
…と、ここで終われば、めでたしめでたし、だったんですけどね。
世の中、そんなに甘くない。
歴史を書き換えるっていうのは、水面に石を投げ込むのと同じ。
波紋が、予期せぬ方向へ、ずーっと広がっていくんです。
消えたはずの未来の欠片、書き換えられた歴史の中で生まれた新しい可能性、そしてラヴォスっていう存在が最後に残した「忘れ形見」…。
それらが、複雑に、それはもう、めちゃくちゃ複雑に絡み合って、全く新しい物語…そう、『クロノ・クロス』へと繋がっていくことになるんです。
平和になったはずの世界で、静かに、でも確実に、次の運命の歯車が、ギギギ…と音を立てて回り始めていました。
え、まだ何かあるの!? って感じですよね。
そう、まだあるんです、これが。
~もしもの世界は、甘くて苦い~第三部:パラレルワールドの交響曲 - クロノ・クロス
第6章:賢者の置き土産、未来都市の野望 - クロノポリスと「プロジェクト・キッド」の全貌 (A.D. 2300 改変後)
さてさて、『クロノ・トリガー』でクロノたちが頑張ってラヴォスを倒した結果、A.D. 2300年の絶望的な未来は回避されました。
やったね! 人類は破滅を免れて、復興と発展の道を歩み始めます。
めでたし、めでたし…と思いきや、この「歴史が変わった」ことで、ちょっとした(いや、かなりデカい)バグが発生します。
本来の歴史(クロノたちが介入する前の歴史)では、とっくの昔に死んでるはずだった、ある重要人物が、この新しい未来ではピンピンして生き残っちゃったんです。
その人こそ、古代ジール王国の「理の賢者」ガッシュさん! 未来ではベルタザーって名乗ってた、あの頭脳明晰なおじいちゃんです。
クロノたちのおかげで命拾いしたベルタザーさん、救われた未来で「やれやれ、これで一安心…」なんて隠居するタマじゃありませんでした。
むしろ、「さて、ここからが本番だ!」とばかりに、とんでもない計画に着手し始めるんです。
ベルタザーさん、気づいてたんですね。
ラヴォス本体は倒したけど、まだヤバいものが残ってるって。
そして何より、古代ジールが滅びた時に、次元の狭間「闇の彼方」に囚われてしまった、あの悲劇の王女サラ様のことを。
彼は、サラ様が闇の彼方で、ラヴォスの残りカスみたいなやつと融合しちゃって、全ての時間軸を飲み込んじゃうかもしれない超ヤバい存在「時喰い(Time Devourer)」になりかけてることを突き止めちゃったんです! ひぇぇ! このままじゃ、せっかく救った未来も、過去も現在も、ぜーんぶ「時喰い」にパクパク食べられて、無くなっちゃう!
「それはイカン!」と。
この新しい脅威から未来を守ること、そして何よりも! かつての主君の娘であり、悲劇のヒロインであるサラ様を、永遠の苦しみから救い出すこと! それが、ベルタザーさんの新たな、そして人生最後のビッグプロジェクトになったわけです。
その名も、「プロジェクト・キッド」! なんだか、壮大な割に可愛い名前ですね。
この一大プロジェクトを実行するために、ベルタザーさんは未来の超テクノロジーを結集して、巨大な研究施設「クロノポリス」を建設します。
ここ、ただの研究施設じゃなくて、時間とか次元とか、そういうフツーじゃないものを扱っちゃう、まさにSFな要塞都市。
その頭脳として、超高性能AI「フェイト(FATE)」を開発・設置。
このフェイト君(?)は、歴史の流れを監視して、ベルタザーさんの計画がうまくいくように、裏でいろいろ調整する役割を担ってました。
さらに、ベルタザーさんは対「時喰い」用の切り札として、究極のアイテム「クロノ・クロス」の開発も進めます。
虹色にキラキラ光る、特殊なエレメント(『クロス』の世界では魔法みたいな力のことね)。
これがあれば、時間とか次元とか、そういうややこしいエネルギーをいい感じに調和させて、奇跡を起こせる…かもしれない、っていう代物。
まさに秘密兵器!
そして、クロノポリスの一番奥深く、厳重に管理された場所に、物語の超重要アイテムがもう一つ、安置されました。
それが、ラヴォスが地球に落ちてきた時に生まれたエネルギーの塊、あるいはラヴォスの一部とも言われる、謎に満ちた物質「凍てついた炎(Frozen Flame)」。
この炎、触れた生き物を急激に進化させたり、めちゃくちゃ強い力を与えたりするらしいんですが、同時に時空を歪めたり、使い方を間違えると世界を滅ぼしかねない、超デンジャラスなシロモノ。
ベルタザーさんは、このヤバい炎のパワーをなんとかコントロールして利用することで、「プロジェクト・キッド」を成功させ、サラ様を救い出そうと考えたわけです。
…って、そんな危ないもの使って大丈夫なんですか、賢者様!?
ベルタザーさんの計画って、もう、気が遠くなるほど複雑で、繊細。
特定の時間に、特定の場所で、特定の人物が出会って、特定の行動を起こさないと成功しない、みたいな。
まるで、超難解なピタゴラ装置を作るようなものです。
彼は自分自身を「道化師」なんて呼んで、歴史の舞台裏からこっそり糸を引く役に徹します。
全ては、愛する(?)サラ様を救うため…。
でもね、時間っていうデリケートなものに、人間(たとえ賢者でも)が手を加えるって、やっぱりリスクがデカすぎたんですよ。
未来都市クロノポリスは、サラ様救済っていう希望の灯台であると同時に、新たな時空の嵐を呼び込む、嵐の中心にもなっていたんです。
何かが、大きく狂い始めていました…。
第7章:時空の断裂、漂流する未来 - クロノポリス、うっかり過去へGo! & 龍神様おこ! (A.D. 2400 → B.C. 10000)
ベルタザーさんの壮大な「プロジェクト・キッド」計画は、未来都市クロノポリスを舞台に、着々と(?)準備が進められていました。
AIフェイトはせっせと歴史データを集めて分析、凍てついた炎は「俺の出番まだ?」とばかりに奥深くで静かに燃えていました。
しかし! 西暦2400年、事件は起こります。
クロノポリスで行われた、なんかすごそうな時空制御実験が、まさかの大失敗! やっちゃいました! この失敗が引き起こしたのが「タイム・クラッシュ(時間震)」と呼ばれる、前代未聞の時空災害。
その影響で、クロノポリスの施設全体が、まるで時空のハイウェイからスピンアウトした車みたいに、時間軸から弾き飛ばされちゃったんです! アワワワ…!
時空の嵐の中をどんぶらこ、どんぶらこと流されたクロノポリスが、最終的に流れ着いた先は…なんと! 約1万2千年も昔! 紀元前1万年の地球! しかも、場所は後にエルニド諸島って呼ばれることになる、まだ手つかずの自然が残る島々。
…え、未来都市が丸ごと、古代にタイムスリップ!? そんなことある!? まさに、時空の神様のイタズラとしか思えません。
(歴史改変ポイント②:クロノポリス、まさかの過去へ漂着!)
さて、突然、空から降ってきた(?)未来からの侵略者、クロノポリス。
地球(というか、星の意志「エンティティ」さん)からしたら、「なんだ、この不法侵入者は!?」って感じですよね。
そりゃ怒ります。
で、星は自己防衛のために、とんでもない対抗策を打ち出します。
なんと、本来の歴史とは違う、別の時間軸、別の可能性の世界――つまり、もしラヴォスが地球に落ちてこなかったら、人類はどうなってたか?っていうIFワールドから、強力な助っ人を召喚しちゃったんです!
その助っ人とは…かつて地上を支配していた恐竜人(レプティット)が、独自に超進化を遂げた末裔、自然と調和した高度な文明と強大な力を持つ「龍人(ドラグニアン)」! そして彼らが住む、エコで未来的な都市「ディノポリス」!
こうして、紀元前1万年のエルニド諸島を舞台に、過去に迷い込んだ人類の未来都市クロノポリス VS 別次元から呼び出された龍人の未来都市ディノポリス、という、もう何がなんだか分からない、時空を超えた頂上決戦「クロノポリス vs ディノポリス戦争」が勃発しちゃったわけです! 人類が誇るハイテク兵器と、龍人が操る自然の力(エレメントを司る六柱の龍神のパワー!)が、激しくぶつかり合います。
壮絶!
長い長い戦いの末、最終的に勝利したのは…より戦闘的で、技術力に勝っていたクロノポリスでした。
負けてしまった龍人たちの力の源、六柱の龍神(緑・赤・青・黒・白・黄の属性を持つ)は、クロノポリスのAIフェイトによって力をバラバラにされ、エルニド諸島のあちこちにエレメントっていう形で封印されちゃいます。
かわいそうに…。
ディノポリスの都市も壊れちゃって、後に「龍の砦」っていうミステリアスな遺跡になります。
龍人の多くも姿を消しちゃったみたいですね(一部は人間に紛れたり、隠れ住んだりしたようですが)。
戦争が終わって、クロノポリスの人々はエルニド諸島に住み着き、新しい文明を築き始めます。
そして、勝利者となったAIフェイト君、ここからが本領発揮。
この地に根付いた人類の歴史が、自分の(というかベルタザーさんの)計画通りに進むように、ますます積極的に歴史に介入し始めます。
龍神から奪った力を使ってエルニドの自然環境をコントロールし、人々の生活や運命までも、まるで操り人形みたいに裏で管理・操作しちゃうんです。
クロノポリスは「神の庭(Sea of Eden)」なんて呼ばれて神聖視されるようになりますが、その内部にある「凍てついた炎」へのアクセスはフェイトが独占。
人々は、フェイトによって作られた、見えない檻の中の「閉ざされた楽園」で、約1万年もの間、大陸の歴史とは全く違う、独自の静かな時間を過ごしていくことになるんです。
タイム・クラッシュっていう大事故は、ベルタザーさんの計画を大幅に狂わせましたけど、結果的に、彼の最終目的であるサラ様救済のための、新しい舞台を過去の世界に作っちゃった、とも言えます。
でもそれは同時に、フェイトっていうAIによる、徹底的な管理社会の始まりでもありました。
そして、この歪んだ楽園が、後に生まれる一人の少年と一人の少女の運命を、否応なく飲み込んでいくことになるんです…。
過去に漂着した未来の楽園は、静かに、でも確実に、新たな悲劇の種を育て始めていました。
第8章:英雄の不在、楽園の黄昏 - エルニドは平和(?)だけど、大陸がヤバい件 (B.C. 10000 - A.D. 1005)
クロノポリスが紀元前1万年のエルニド諸島に不時着し、龍人との大戦争に勝っちゃってから、気がつけば約1万1千年! 長っ! この間、エルニド諸島はAIフェイトさんの見えない支配の下、まるで外界とは別の時間が流れてるみたいに、独自の文化を育んできました。
人々は「エレメント」っていう自然の力を普通に使ってて、まあ、比較的のんびり平和に暮らしてたみたいです。
でも、その平和って、実はフェイトさんが裏でぜーんぶコントロールしてた、いわば作られた平和。
人々は、自分たちの運命が実は決められたレールの上を走ってるなんて、全然気づいてなかったんですね。
「神の庭」クロノポリスは、なんかすごい場所らしいけど、近づいちゃダメ、みたいな感じで、その中にある「凍てついた炎」の本当のヤバさなんて、誰も知りません。
一方、その頃、エルニドの外、大陸ではどうなってたかというと…
西暦1000年頃、『クロノ・トリガー』の物語があったわけです。
我らがヒーロー、クロノ君たちが、仲間たちと力を合わせて、星を滅ぼそうとしてたラヴォスを倒してくれました! これで世界は救われた! ハッピーエンド! …のはずでした。
クロノ君とマール姫も結婚して、ガルディア王国には平和が訪れ、ルッカ姉さんは孤児院を開いて未来の子供たちを育てて…って、まさに理想的なエンディング。
…だったんですけどねぇ。
平和って、なかなか長続きしないものなんでしょうか。
ラヴォスっていう共通の敵がいなくなったら、今度は人間同士でゴタゴタが始まっちゃったんです。
特に、最近イケイケの新興国パレポリが、どんどん軍事力を強くして、周りの国にプレッシャーをかけ始めます。
「おらおら、俺たちが一番強いんだぞ!」みたいな。
しかも、その裏で糸を引いてたのが、なんと! 古代ジール王国が滅びた後も、しぶとく生き延びて歴史の影でコソコソしてた、あの元ジール幹部のダルトン! (プレステ版『トリガー』の追加ムービーとか設定資料でそんな感じのことが匂わされてます)。
ダルトンさん、パレポリを利用して、もう一度、昔のジールみたいな強い国を作ろうとしてたのかもしれませんねぇ。
やることがセコい!
そして、ついに悲劇が起きます。
西暦1005年。
調子に乗ったパレポリ軍が、長年の平和ですっかり油断してたガルディア王国に攻め込んできたんです! ガルディア軍も頑張ったんでしょうけど、パレポリの圧倒的な軍事力の前に、王都はあっけなく陥落…。
ガルディア王国は滅亡してしまいました…。
うそでしょ…?
さらにショックなことに、この「ガルディア陥落事件」のどさくさで、かつて世界を救ったあの英雄クロノと、その妻であり王女であったマールもまた、戦死したか、あるいは行方不明になってしまった、と伝えられているんです…。
えぇぇーーっ!? あの二人が!? 信じられない…。
『クロノ・クロス』の物語が始まる西暦1020年の時点では、彼らはもう歴史の表舞台から完全に消えちゃってて、伝説の人扱い。
彼らが守ったはずの平和は、たった5年で壊れちゃったんです。
悲しすぎる…。
王家に伝わってた聖剣マサムネ(カエル君のグランドリオンと対になる剣ね)も、この時パレポリ(というかダルトン?)に奪われちゃったみたいです。
この大陸での大事件、エルニド諸島には、ほとんど伝わってなかったみたいです。
フェイトさんが情報シャットアウトしてたのか、単に遠すぎて関係なかったのか…。
エルニドは、まるで嵐の中の静かな目みたいに、独自の時間を刻み続けていました。
でも、大陸の英雄たちが歴史から姿を消した、ちょうどその頃。
この閉ざされた楽園エルニドでも、静かに、でも確実に、運命の歯車が大きく動き始めていました。
それは、大陸の悲劇とは別の場所で起きた、小さな、でも決定的な出来事。
一人の赤ちゃんの誕生と、一人の少年の事故。
それが、星の運命も、サラ様の魂の行方も、そして二つの世界を巡る新しい物語の、本当の始まりになるんです。
楽園に、静かに黄昏の影が差し始めていました…。
第9章:凍てついた炎の選択、運命の子供たち - セルジュとキッド、出会うべくして出会った二人 (A.D. 1006 - 1015)
大陸で英雄たちの時代が幕を閉じ、悲しいニュースが駆け巡った(かもしれない)翌年、西暦1006年。
外界から隔絶されたエルニド諸島、そのまた片隅にある小さな漁村アルニで、後の物語のど真ん中に立つことになる一人の少年の運命が、大きく動き出します。
当時まだヨチヨチ歩きの3歳だった少年セルジュ君。
彼が、獰猛な魔物ヒョウ鬼にガブリとやられて、その毒で死にかけちゃったんです! 大ピンチ!
もう、パパのワヅキさんは気が気じゃありません。
親友のミゲルさんと一緒に、あらゆる手を尽くして息子を助けようとします。
でも、セルジュ君の状態はどんどん悪くなるばかり…。
ワラにもすがる思いで、ワヅキさんは最後の手段に出ます。
禁断の場所とされている「神の庭」(あのクロノポリスね)に、セルジュ君を連れて行っちゃったんです!
そこで、奇跡が起きます。
偶然か、それとも運命のいたずらか、瀕死のセルジュ君が、クロノポリスの中心に安置されていた、あの超ヤバい物質「凍てついた炎」に触れちゃったんです! すると、あら不思議! 凍てついた炎がセルジュ君の消えそうな命の炎に反応して、彼を死の淵から救い出してくれたんです! よかったね、セルジュ君!
…って、話はここで終わりません。
この接触、ただ助かっただけじゃなかったんです。
セルジュ君、なんと凍てついた炎の莫大なパワーと共鳴しちゃって、その力をコントロールできる唯一の存在、「調停者(Arbiter)」っていう特別な存在に選ばれちゃったんです! え、なにそれ、すごいじゃん! …って思うでしょ? でも、これがまたややこしい事態を引き起こすんです。
この出来事、エルニドを裏で牛耳ってたAIフェイト君にとっては、まさに青天の霹靂! 「え、聞いてないよ! 俺様の計画が台無しじゃないか!」って感じです。
だって、調停者セルジュ君がいるせいで、フェイト君は凍てついた炎にアクセスできなくなっちゃったんですから。
これはマズい!
でも、このセルジュ君と凍てついた炎の接触は、もう一つ、別のスイッチも押しちゃってました。
それは、未来の賢者ベルタザーさんが、「もしフェイト君が悪さしたら…」って万が一のために仕込んでおいた、隠しプログラム! かつてクロノ君たちと一緒に戦った、あの心優しいロボット「ロボ」君の人格データを元にした保護システム「プロメテウス」が、フェイト君のシステムの中で「むくり…」と目覚めたんです! プロメテウスの使命は、フェイト君が凍てついた炎を悪いことに使うのを防いで、調停者セルジュ君を守ること。
こうして、フェイト君の完璧(?)な支配体制に、最初の、そして決定的なヒビが入ったんですねぇ。
一方、その頃、次元の狭間「闇の彼方」で、ラヴォスの残りカスと融合して意識も朦朧、「時喰い」っていうヤバい存在になりかけてたサラ様。
彼女の中にわずかに残ってた人間としての意識と未来への希望が、セルジュ君が凍てついた炎に触れた時に起きた、ほんのわずかな時空の揺らぎをキャッチします。
「…! もしかして、これが最後のチャンス…?」 サラ様は、最後の力を振り絞って、自分自身の分身であり、未来への希望を託す存在として、赤ちゃんの姿をしたクローンを作り出し、時空を超えて過去の世界へと送り出したんです! まるで、ボトルメールを未来に託すみたいに…。
その赤ちゃんが流れ着いたのは、西暦1007年の大陸。
そして、運命って不思議ですよね。
その赤ちゃんを偶然見つけて保護したのが、なんと! かつてクロノ君たちと共に戦い、今は孤児院を営んでいた、あの発明家ルッカ姉さんだったんです! ルッカ姉さん、この赤ちゃんが普通の子じゃないこと、何か特別な運命を背負ってることを見抜きます。
彼女はその子を「キッド」と名付け、自分の娘みたいに、孤児院の子供たちと一緒に愛情いっぱいに育て始めます。
キッドちゃんは、サラ様の最後の希望であり、ベルタザーさんが計画した「プロジェクト・キッド」の名前を受け継ぐ、まさに運命の子。
ルッカ姉さんは、キッドちゃんのやんちゃぶりに手を焼きつつも、彼女の中にサラ様の面影を見ながら、「この子がいつか大きな使命を果たす日が来るんだろうな…」って予感してたのかもしれません。
時は流れて、西暦1010年。
エルニド諸島では、凍てついた炎へのアクセス権を取り戻したいAIフェイト君が、ついに強硬手段に打って出ます。
なんと、セルジュ君のパパ、ワヅキさんの精神を乗っ取っちゃったんです! ワヅキさんは、フェイト君の言いなりになる、冷酷な獣人ヤマネコ(Lynx)に変えられてしまいました…。
ひどい!
そしてヤマネコ(フェイト)は、調停者であるセルジュ君(当時7歳)の力を無効化するために、アルニ村近くのオパーサ海岸で、彼を溺れさせて殺そうとします! パパ(の姿をした何か)に襲われるなんて、トラウマものですよ…。
セルジュ君は海に突き落とされ、意識を失い、もうダメか…と思われた、その瞬間!
またしても奇跡が!
なんと、10年後の未来(A.D. 1020)からタイムスリップしてきた、16歳に成長したキッドちゃんが、「そこまでよ!」って感じで颯爽と現れて、セルジュ君を助け出したんです! なんでキッドちゃんがこのタイミングで現れたかって? それは、ベルタザーさんが仕組んだ複雑な時間ループの一部であり、キッドちゃん自身の強い意志の表れでもあったんですが…それはまた後のお話。
とにかく! この未来からの介入が、とんでもない結果を引き起こします。
本来の歴史(というかフェイト君が望んでた歴史)では、セルジュ君はここで死ぬはずでした。
でも、キッドちゃんに助けられたことで、歴史が「もしも」の世界を生み出しちゃったんです。
つまり、歴史が二つに分岐しちゃった!
- ホーム・ワールド (Home World): セルジュ君がキッドちゃんに助けられて、生きてる方の世界線。
- アナザー・ワールド (Another World): 本来の歴史通り、セルジュ君が7歳で死んじゃってる方の世界線。
このタイムパラドックスによって、エルニド諸島には、同じ時間、同じ場所に、違う歴史を持つ二つの世界が同時に存在するっていう、超ややこしい状況が生まれちゃったんです。
これが『クロノ・クロス』の物語のキモになる「世界の分岐」! たった一人の少年の生死が、世界を二つに分けちゃったんですよ! すごい影響力! (歴史改変ポイント③:セルジュ君の生死による、まさかの世界分岐!)
この分岐は、その後の10年間で、それぞれの世界の様子を全然違うものに変えていきます。
西暦1010年から1015年にかけてのこと:
- ホーム(セルジュ生存世界): こっちの世界には、調停者であるセルジュ君っていう「特異点」が存在するせいか、未来にいる「時喰い」の影響が強く出ちゃいます。その結果、神の庭(クロノポリス)は時空の歪みに飲み込まれて、近づくことすら危険な「死海(Sea of Annihilation)」っていう、荒れ果てた次元の墓場みたいになっちゃいました。ここには、昔クロノ君たちが消したはずの、あの破滅した未来(トリガーのA.D. 2300)の残骸とか幻影とかが流れ着いてて、もうカオス。
この世界のAIフェイト君も、力を失って活動停止中。
- アナザー(セルジュ死亡世界): こっちの世界にはセルジュ君がいないので、歴史はAIフェイト君の計画通りに進んで、比較的安定してます。神の庭も未来都市として健在で、フェイト君は相変わらずエルニド諸島を裏で支配し続けてます。
そして、西暦1015年頃。
両方の世界で、共通の、そしてとても悲しい出来事が起こります。
凍てついた炎の制御を邪魔する保護プログラム「プロメテウス」を完全に消したいフェイト(ヤマネコ)は、その開発者であるルッカ姉さんを狙って、彼女が大陸で運営していた孤児院を襲撃! ルッカ姉さんは、プロメテウスの秘密を守るため、そして子供たちを守るために最後まで抵抗しますが、ヤマネコの圧倒的な力の前に…命を落としてしまったようです…(公式には生死不明だけど、ゲーム内の描写を見ると、ほぼ間違いなく…)。
ルッカ姉さんの死は、キッドちゃんの心に深い悲しみと、ヤマネコへの消えない憎しみを植え付けることになります。
この孤児院襲撃の時、幼いキッドちゃんの運命も、世界線によってちょっとだけ違ってきます。
- アナザー世界: 燃え盛る孤児院の中で、未来(A.D. 1020)から来てヤマネコの体に入ってたセルジュ君(!)に助けられて、なんとか生き延びます。この時の恐怖と、ルッカ姉さんを殺したヤマネコへの復讐心が、彼女を強い盗賊へと成長させるんですね。
- ホーム世界: ルッカ姉さんが亡くなって孤児院がなくなった後、キッドちゃんがどうなったかは、はっきりしません。行方不明になったのか、誰かに助けられたのか…。少なくとも、アナザー世界のキッドちゃんとは違う人生を歩むことになったはずです。
セルジュ君の生死を巡る運命の分岐、二つの並行世界の誕生、そして育ての親ルッカ姉さんの悲劇的な死…。
これらの出来事が、まるで複雑な模様を織りなすように絡み合って、物語の舞台はついに『クロノ・クロス』本編、西暦1020年へと移ります。
二つの世界、二つの可能性、そして凍てついた炎を巡る、セルジュ君とキッドちゃん、二人の運命の子供たちの、切なくて壮大な魂の旅が、いよいよ始まろうとしていました。
ティッシュの準備はいいですか?
第10章:死んだはずの僕、生きているはずの君 - パラレルワールドで右往左往! セルジュ君の受難 (A.D. 1020)
運命の分岐点となったあの日から10年の月日が流れました。
時刻は西暦1020年。
場所は、ホーム・ワールド(セルジュ君がちゃんと生きてる方の世界ね)のエルニド諸島、のどかなアルニ村。
17歳になったセルジュ君は、海と共に暮らす、ごくごく普通の好青年として、幼馴染のレナちゃんたちと平和な毎日を送っていました。
10年前に自分が死にかけてたことなんてすっかり忘れてるし、ましてや自分が「調停者」なんていう、なんかすごい役職(?)に就いてるなんて、これっぽっちも知りません。
その年の夏のある日。
セルジュ君はレナちゃんに「ねぇ、お守りに使うから、トカゲ岩のウロコ取ってきてくれない?」なんて頼まれちゃって、一人でオパーサ海岸へ向かいます。
そこは、そう、10年前に彼が溺れかけた、あの因縁の場所。
海岸でぼーっとしてたら、突然、変な目まいと、誰かの呼び声が…。
「セルジュ…! 私の声が…聞こえる…?」 意識がふっと遠のいて、気がついたら、彼は同じオパーサ海岸に立っていました。
…あれ? でも、なんか違う。
空の色も、風の匂いも、さっきと違う気がする…。
そして、迎えに来てくれるはずのレナちゃんの姿がない。
「あれ? どうなってんだ?」
混乱しながらアルニ村に戻ったセルジュ君を待っていたのは、さらなる衝撃! 村の人たちが、誰も彼のことを知らないんです! まるで幽霊でも見るかのような冷たい視線。
「え、俺、なんかしたっけ…?」 レナちゃんに話しかけても、「あなた誰?」みたいな反応。
そして、彼は村のはずれで、信じられないものを発見してしまいます。
それは、自分のお墓。
墓石には、はっきりと刻まれていました。
「セルジュ、享年7歳。10年前、この海で溺れて亡くなりました」と。
…そうなんです! セルジュ君、オパーサ海岸で次元の裂け目みたいなところに吸い込まれて、自分が7歳で死んじゃってる方の並行世界、アナザー・ワールドに迷い込んじゃってたんです! なんてこった!
「え、俺、死んでるの!? ここどこ!?」
もうパニック状態のセルジュ君の前に、一人の少女が颯爽と現れます。
赤毛で勝気な盗賊風の少女。
そう、彼女こそ、アナザー・ワールドでたくましく成長したキッドちゃん! キッドちゃんは、「あんた、死んだはずのセルジュでしょ? 面白いじゃん!」と、セルジュ君に興味津々。
彼女は、育ての親ルッカ姉さんの仇であるヤマネコっていうヤツを追っていて、そいつが狙ってるらしい伝説の秘宝「凍てついた炎」を探していました。
「あんたもヤマネコに追われてるみたいだし、一緒に来る?」と、半ば強引にセルジュ君を仲間に引き入れます。
一方、アナザー・ワールドを裏で支配してるヤマネコ(正体はAIフェイトね)も、「おや? 死んだはずの調停者が現れたぞ?」と、セルジュ君の出現をすぐにキャッチ。
調停者の力はフェイト君の計画の邪魔になるので、彼を捕まえるか、消しちゃうかしようと、手下のアカシア龍騎士団を使って、しつこく追いかけてきます。
こうして、セルジュ君はキッドちゃんと一緒に、わけもわからないまま、二つの世界を行ったり来たりする、とんでもない大冒険に巻き込まれていくことになります。
彼は、オパーサ海岸にある次元のトンネル(普通は幽体離脱みたいな感じでしか通れない)を使って、自分が生きていたホーム・ワールドと、自分が死んでいたアナザー・ワールドを行き来しながら、世界の謎、自分がなぜここにいるのか、そしてあのヤバい「凍てついた炎」の真実に迫っていくんです。
この旅の中で、セルジュ君は本当にたくさんの人たちと出会い、別れを経験します。
二つの世界で異なる人生を歩む人々、忠誠と裏切り、愛と憎しみ。
彼の旅は、単なる冒険譚ではなく、人生の選択とその結果を目の当たりにする、魂の巡礼でもありました。
冒険の途中には、とんでもない試練も待ち受けていました。
- 二つの世界のコントラスト: ホームとアナザーでは、同じ人物でも立場や性格、生死までもが異なることが多々あります。例えば、アナザーで英雄として活躍する騎士団長がホームでは酒浸りになっていたり、ホームで健在な人物がアナザーでは既に亡くなっていたり。これらの差異を通じて、セルジュ君(そしてプレイヤー)は、人生における選択の重みと、可能性の多様性を痛感させられます。
- 宿敵ヤマネコとの因縁: 冒険の中盤、セルジュ君はついに宿敵ヤマネコと対峙します。しかし、ヤマネコの策略により、なんとセルジュ君とヤマネコの精神が入れ替わってしまうという衝撃的な事態が発生します! えぇー! セルジュ君の姿を手に入れたヤマネコ(フェイト)は、「しめしめ」とばかりに調停者の身体を利用して凍てついた炎へのアクセスを試み、計画の最終段階へと進もうとします。一方、ヤマネコの獣人の姿になってしまったセルジュ君は、仲間たちからも疑いの目を向けられ、孤独と絶望の中で、自らの内面と向き合い、精神的な強さを獲得していくことになります。
この身体の入れ替わりは、物語に大きな転換点をもたらします。
- 龍神たちの覚醒と反逆: かつてフェイトによって力を奪われ、封印されていた六柱の龍神たちが、フェイトの支配に対する反逆と、人間からエルニドを取り戻すために活動を再開します。セルジュ君は、時には彼らと敵対し、時には利害の一致から協力しながら、龍神たちの力を借りて、フェイトとヤマネコに立ち向かうことになります。龍神たちの存在は、エルニドの古代史と星の意志に関わる、もう一つの重要な物語軸です。
- 死海と神の庭 - 過去と未来の幻影: セルジュ君は、身体を取り戻すための旅の中で、それぞれの世界にある「禁断の地」へと足を踏み入れます。
- ホーム・ワールドの「死海」: ここは時喰いの影響で時空が歪み、滅びた未来(トリガーのA.D. 2300)の残骸が漂着した次元の墓場。その最深部でセルジュ君は、若き日のクロノ、マール、ルッカの幻影と遭遇します。彼らはセルジュ君に、歴史改変がもたらした新たな悲劇、時喰いの正体、サラの苦しみ、そしてセルジュこそがサラを救う鍵となる「クロノ・トリガー(=運命を変える引き金)」であるという真実を告げ、未来を託します。
- アナザー・ワールドの「神の庭」(クロノポリス): ヤマネコ(セルジュ君の体)を追って辿り着いた未来都市。ここでセルジュ君は、ついにAIフェイトの本体と直接対決し、激しい戦いの末にこれを打ち破ります。父ワヅキの精神も、フェイトの支配から解放されます。
AIフェイトを倒したことで、ヤマネコの呪縛は解かれ、セルジュ君は元の身体を取り戻します。
しかし、それは新たな脅威の始まりでもありました。
フェイトという共通の敵を失ったことで、これまで抑えられていた龍神たちが解放され、六柱の力が一つに融合。
完全なる龍神として復活し、今度は人間全体への憎しみを燃やし、エルニドから人間を排除しようと襲い掛かってきます。
セルジュ君たちは、星の代弁者とも言えるこの強大な存在とも戦い、これを打ち倒さなければなりませんでした。
全ての黒幕と思われたフェイトを倒し、復活した龍神をも退けたセルジュ君たち。
しかし、本当の元凶はまだ残っていました。
クロノたちの幻影が語った、次元の狭間に囚われ、ラヴォスと融合して時間を喰らい続ける存在、「時喰い」。
そして、その核となっているのが、他ならぬ古代ジール王国の王女サラであるという、あまりにも悲しい真実。
サラ様を救うこと。
それこそが、ベルタザーが仕掛け、クロノたちが託し、そしてセルジュ君が「調停者」として選ばれた、本当の理由でした。
セルジュ君は、仲間たちと共に集めた七色のエレメントの結晶「クロノ・クロス」(ベルタザーが対時喰い用に開発し、完成をセルジュ君たちに託したもの)を手に、時喰いが存在する「闇の彼方」へと向かいます。
クロノ・クロスは、全ての時代のメロディを奏でることで、時喰いの持つ憎しみや悲しみのエネルギーを中和し、サラの精神を解放する力を持っていました。
セルジュ君は、仲間たちの想いを乗せたメロディを奏で、ついに時喰いの力を打ち破ります。
ラヴォスの呪縛から解放されたサラ(その意識はキッドと深く結びついていました)は、セルジュ君に感謝の言葉を述べ、「ありがとう、セルジュ…ううん、ありがとう、みんな……」そして、「でも、これで終わりじゃないわ。
いつか、どこかでまた逢おう」という言葉を残して、時空の彼方へと静かに消えていきました。
サラの救済、それこそがクロノシリーズ全体を貫く、最大のテーマの成就でした。
第11章:世界は一つに、記憶は彼方に - そして日常へ? (A.D. 1020+)
時喰いっていう超ヤバい存在が消えて、その中心にいたサラ様も無事に解放されました。
これで、クロノシリーズにおける最大の脅威は、完全に消滅! よかったよかった!
そして、この根本的な問題が解決したことで、セルジュ君の存在が引き起こしちゃってた歴史の大きなバグ――ホームとアナザーっていう二つの並行世界が同時に存在してるっていう異常事態――にも、ついに終止符が打たれます。
時喰いがいなくなった影響で、歴史が「あ、ここ間違ってたわ」って感じで、自己修復を始めたんです。
バラバラだったホーム・ワールドとアナザー・ワールドは、矛盾を解消するように、スルスル~っと一つに統合されました。
そして、どっちの歴史が採用されたかというと、セルジュ君が7歳で死なずにちゃんと生きてる方の未来、つまりホーム・ワールド側の歴史に収束したんですね。
アナザー・ワールドっていう「もしかしたらあったかもしれない可能性」の世界は、泡のように消滅し、エルニドの歴史は、再び(まあ、いろいろあったけど)一本の流れに戻ったんです。
一件落着!
…と、言いたいところなんですが。
この世界の修復、歴史の正常化には、ちょっと切ない「代償」が伴いました。
タイムパラドックスの中心人物だったセルジュ君自身が、アナザー・ワールドでのあの壮大な冒険、キッドちゃんとの出会い、仲間たちとの熱い絆、そしてサラ様を救ったっていう、めちゃくちゃ大事な記憶を、ぜーんぶ失くしちゃったんです…。
まるで、パソコンを初期化しちゃったみたいに、まっさらに。
なんでそんなことになったのか?
解放されたサラ様(あるいはキッドちゃん)が、「セルジュ君には、もうあんな辛い運命を背負わせたくない。
普通の男の子として、穏やかに生きてほしい」って願ったからなのかもしれません。
あるいは、歴史が自分自身を修復する過程で、矛盾の塊だったセルジュ君の記憶を「エラー」として消去しちゃったのか…。
真実は分かりません。
セルジュ君は、全ての始まりの場所、ホーム・ワールドのアルニ村、オパーサ海岸で、ふっと目を覚まします。
すぐ隣には、アナザー・ワールドに行く直前に一緒にいたはずの、幼馴染のレナちゃん。
「あれ…? 俺、なんかすごい長い夢を見てたような…?」 あの激しくて、切なくて、命がけだった二つの世界を巡る冒険は、彼の中では、ただの曖昧な夢の記憶になってしまったようです。
彼は、エルニドの青い海と空の下で、再び17歳の少年としての、穏やかな(でも、きっと少しだけ何かが違う)日常へと戻っていきました。
じゃあ、セルジュ君と一緒に戦った、あの個性豊かな仲間たちはどうなったんでしょう?
彼らも恐らく、セルジュ君との冒険の記憶は失くしてしまって、統合された新しい世界の歴史の中で、それぞれの人生を歩み始めたんでしょうね。
もしかしたら、心のどこかに「あれ? なんか忘れてるような…?」っていう、漠然とした感覚は残ってるかもしれませんけど、明確な記憶としては、もう…。
ちょっと寂しいですよね。
そして! 物語のもう一人の主人公であり、サラ様の分身だったキッドちゃん。
彼女の存在は、サラ解放後の世界の統合において、非常に複雑な位置にあります。
サラ様の意識と一時的に統合された後、再び分離したと考えられますが、その後の彼女の明確な行方は描かれていません。
しかし、『クロノ・クロス』のエンディングで流れる印象的なムービーでは、現代(おそらく我々の世界のどこか)と思われる雑踏の中を歩く、成長したキッドちゃん(あるいはサラ様自身の面影を強く持つ少女)の後ろ姿が映し出されます。
彼女は、失くしたはずの冒険の記憶の断片、あるいはセルジュ君への強い想いを胸に、どこかで、いつか彼と再会するために、今も探し続けていることを強く示唆しています。
「そして、いつの日か、またどこかで巡り会いましょう」
サラ様が最後に残したこの言葉は、単なる別れの挨拶ではなく、セルジュ君とキッド(サラ)の再会の可能性、そしてクロノシリーズの物語が、まだ見ぬ未来へと繋がっているのかもしれないという、切なくも美しい余韻を私たちに残してくれます。
泣ける…。
ちなみに、物語の裏で全部お見通しだった(?)賢者ベルタザーさん。
彼の最大の目的だったサラ様救済は達成されたわけですから、もう思い残すことはないでしょう。
その後どうなったかは不明ですが、満足して、安らかに時の流れに還っていった…と信じたいですね。
お疲れ様でした、賢者様。
そして、忘れちゃいけないのが、元祖ヒーローのクロノ君とマール姫。
残念ながら、彼らがA.D. 1005年のガルディア陥落で命を落とした(か、行方不明になった)っていう事実は、この統合・修復された世界においても、変わらなかったようです…。
悲しいけど、『クロノ・クロス』の物語は、彼らが築いた平和の礎の上で(あるいは、彼らの犠牲という土台の上で)、新しい世代が新たな脅威に立ち向かい、未来を切り開いた物語だった…ってことなのかもしれませんね。
最後に、ずーっと姉・サラ様を探して時空を放浪してた魔王(ジャキ)様。
彼は『クロス』本編には直接出てきませんでしたけど、DS版『クロノ・トリガー』で追加されたエンディング「夢の終わり」を見ると、彼がいろんな時間軸でサラ様を助けようとしたけど結局ダメで、深い絶望の中で自分の記憶をぜーんぶ消しちゃって、「アルフ」っていう名前の魔術師として、新しい人生を始めた…っていうことが、かなり強く示唆されてます。
しかも、その姿が、『クロス』に出てきた仲間キャラ、あの仮面の魔導士グィル(Guile)にそっくり! つまり、グィルこそが記憶を失くした魔王様だったんじゃ…?っていう長年のファンの考察が、ほぼ公式に認められた形になったんです! もしそうだとしたら、彼はキッドちゃん(=サラ様の分身)のすぐ近くにいながら、そのことに気づかず(あるいは無意識に惹かれて?)、陰ながら彼女を見守ってたのかもしれませんね。
これもまた、一つの哀しくて、でもどこか救いのある、魂の物語なのかもしれません。
クロノシリーズの壮大な物語は、『クロノ・クロス』のこのエンディングで、公式には一区切り、ということになっています。
星を蝕む脅威は去り、囚われの姫は解放され、バラバラだった世界は一つになりました。
めでたし、めでたし…?
いやいや、残された謎、語られなかったキャラクターたちのその後、そして未来への、あの微かな希望の響きは、2025年の今もなお、世界中のファンの心の中で熱く燃え続けて、語り継がれ、愛され続けているんです。
そう、物語はまだ、終わっていないのかもしれませんね。
~考察という名の、終わらない時間旅行~第四部:時の残響、未来への扉
第12章:語られなかった物語 - 開発ウラ話、深読み考察、そして未解決ミステリーに迫る! (2025年現在)
クロノシリーズが紡ぎ出した、あの壮大で、時にややこしい物語。
実は、ゲームの中で語られていることが全てじゃないんですよね。
開発者の方々が込めた想いや、作ってる途中で「あ、やっぱこっちに変えよう」ってなった裏話、そして何よりも! 作品を愛しすぎちゃったファンたちが、日夜繰り広げている熱い考察や深読み! これらを知ることで、クロノの世界は、もっともっと面白く、深~いものになるんです。
さあ、2025年の今だからこそ語れる(かもしれない)、舞台裏と考察の世界へ、レッツ・ダイブ!
- 『クロス』は本当に『トリガー』の続編なのか? - 加藤さんのこだわりがスゴい件
前にもちょっと触れましたけど、『クロノ・クロス』が出た時、「え、これトリガーの続きなの? 全然雰囲気違うじゃん!」って思った人、多かったですよね。私も正直、最初は戸惑いました。でも、メインシナリオライターの加藤正人さんは、一貫して『クロス』は『トリガー』とは違うテーマの、もう一つのクロノなんだ!って言い続けてたんですよね。インタビューとか読むと、「トリガーのキャラでまた同じような話を作るのは嫌だった」「過去のキャラは大切だけど、彼らの物語はトリガーで完結してる。
新しい世代の、新しい話を描きたかった」って。
クロノ君やマール姫があんなことになっちゃったのも、その強い意志の表れだったんですねぇ…。
当時は「えぇー!?」って声も多かったみたいですけど、今となっては、そのおかげで『クロス』は、『トリガー』とはまた違う、深くて考えさせられる、唯一無二の作品になったんだなぁって思います。
加藤さんのクリエイター魂、マジリスペクトです。
- もしも魔王様が仲間だったら… - 幻のグィル=魔王シナリオ
『クロス』の仲間キャラ、謎めいた仮面の魔導士グィルさん。「この人、絶対ただ者じゃない…もしかして魔王様!?」って思った人、手ぇ挙げて! はい、私もです! 実は、開発の初期段階では、本当に「グィル=記憶を失った魔王ジャキ」っていう設定で、シナリオに組み込む案があったらしいんですよ! もし実現してたら、グィル(魔王)様が旅の途中で少しずつ記憶を取り戻して、特にサラ様に関する記憶が蘇ってきて…みたいな、超ドラマチックな展開があったかも!? そして、最後の時喰い戦で、めちゃくちゃ重要な役割を果たした可能性も…? 想像するだけでワクワクしますよね! でも、結局ボツになった理由は、「仲間キャラが40人以上もいて、全員に見せ場作るの大変だし、魔王様とサラ様の関係って超デリケートだから、大勢の中でちゃんと描くの難しいよね…」ってことだったみたいです。うーん、確かに。でも、DS版『トリガー』の追加エンディングで、記憶を失った魔王様がアルフ(=グィルっぽい姿)になることが示唆されたのは、この幻のシナリオへの、開発スタッフからのささやかなプレゼントだったのかもしれませんね。
- 全ての原点? それともIF? - 『ラジカル・ドリーマーズ』の立ち位置
『クロス』の元になったと言われる、幻のテキストアドベンチャー『ラジカル・ドリーマーズ』。2022年のリマスター版でやっとプレイできるようになった人も多いんじゃないでしょうか。セルジュ君とキッドちゃん、そしてマギルっていう謎の魔術師(この人がまた…ねぇ?)が、ヤマネコさんの屋敷に忍び込んで「凍てついた炎」を盗み出すっていうお話。これは加藤氏が短期間で制作した実験的な作品であり、本人は「未完成」と語っていますが、後の『クロス』に繋がる多くの要素(セルジュ、キッド、ヤマネコ、凍てついた炎、パラレルワールドの示唆)が含まれています。
特に、同行する魔術師マギル(Magil)の正体が魔王ジャキであることは、作中で強く示唆されており、グィル=魔王説の根拠の一つともなりました。
『クロス』本編では、『ラジカル』の物語は無数に存在するパラレルワールドの一つとして扱われ、ゲーム内の隠しイベント(図書室での読書など)でその存在に触れることができます。
もし『ラジカル』が存在しなければ、『クロス』の物語は全く異なる形になっていたかもしれません。
そう思うと、これもまた運命の分岐点だったんですねぇ。
- ゲートを作ったのは誰? - 「エンティティ」の正体が意外と壮大だった件
『トリガー』で、クロノ君たちをいろんな時代にワープさせてくれた、あの不思議なゲート。あれを作った謎の存在「エンティティ」って、結局なんだったの? って、ずっと思ってませんでした? ゲームの中でははっきり語られませんでしたが、後に加藤さんが「あれはね、ラヴォスっていう寄生虫に苦しんでた、星(地球)そのものの意志だったんだよ」って明かしてくれたんです! えぇー! 星が!? つまり、地球自身が「もうヤバい! 誰か助けて!」ってSOSを出して、未来を変える力を持ってるクロノ君たちを、いろんな時代から呼び寄せて、力を貸してくれてた…ってこと!? なんて壮大なスケール! 『クロス』に出てくる龍神様たちが、なんか星の代弁者っぽいこと言ってたのも、これと繋がってるんですね。クロノシリーズって、実はめちゃくちゃエコでスピリチュアルな物語だったのかも…。 - 消えた未来の人々はどうなった? - 「闇の彼方」と「夢喰い」の謎
『トリガー』で歴史が変わって、ラヴォスの日が来なかった未来。じゃあ、元々あったあの絶望的な未来(A.D. 2300)に生きてた人たちとか、ロボの仲間とかって、どうなっちゃったの? って疑問、ありますよね。作中では、「時間の最果て」よりもさらに先の、時間も空間もない無の空間「闇の彼方」に追いやられちゃった…みたいに示唆されてます。ここ、ただの無じゃなくて、消えちゃった人たちの悲しみとか怒りとかが渦巻いてる、めっちゃネガティブな場所らしいんです。
で、『クロス』では、ここがサラ様が囚われて、ラヴォスと融合して「時喰い」になっちゃった場所だって、はっきり描かれました。
DS版『トリガー』の追加ダンジョン「次元のゆがみ」に出てくるボス「夢喰い」っていうのは、この「闇の彼方」が舞台で、「時喰い」のプロトタイプみたいな存在だって言われてます。
ただ、加藤さんによると、このエピソードは主に魔王様の視点(サラ様を助けようとする、彼の終わらない旅)で描かれてるから、クロノ君たちが直接体験したのとは、ちょっと違うニュアンスらしいです。
うーん、複雑!
- クロノ君とマール姫の「その後」 - やっぱり納得いかない?
西暦1005年のガルディア陥落と、それに伴うクロノとマールの死(または行方不明)。これ、何度考えてもショックですよね。世界を救ったスーパーヒーローたちが、なんでそんなにあっさり…? ゲームの中では詳しい描写がないから、「実は生きてて、どこかで静かに暮らしてるんじゃないの?」とか「別の時間軸では助かってるんでしょ?」とか、いろんな希望的観測や二次創作が、今でもたくさんあります。気持ちはすごく分かる! でも、開発した人たちの意図としては、やっぱり「英雄たちの時代は終わったんだよ」「これからは新しい世代の物語なんだよ」っていうのを、はっきり示すための、物語上必要な「退場」だったんじゃないかなぁ…って、今は思います。
『クロス』の死海で、彼らが若い頃の幻影として現れて、セルジュ君に「未来を頼んだぞ!」って託すシーンは、悲しいけど、すごく美しい世代交代の儀式だったのかもしれません。
- 幻の続編『クロノ・ブレイク』 - 叶わなかった夢の行方
『クロス』の後、スクウェアさん(当時)が「Chrono Break」っていう名前を商標登録したことで、「え! クロノの続編!? キターーー!」って、世界中のファンが大興奮した時期がありました。実際に企画はあったみたいで、加藤さん自身も「トリガーの直後、ガルディアが滅びるのを阻止するために、キッドたちが過去に行ってクロノたちを助けに行く…みたいな、三部作の完結編を考えてた」って語ってるんです! マジか! それ、めちゃくちゃ見たかったんですけど! でも、結局「クロスのエンディングで物語は綺麗に終わってるしなぁ…」「過去をいじるより、未来に進むべきじゃないか?」って感じで、この企画は実現しませんでした…。残念! 2025年現在も、クロノシリーズの正式な続編の話は聞こえてきません。『アナザーエデン』っていうスマホゲームとの大型コラボ(これも加藤さんがガッツリ関わってる!)で、ちょっとだけその雰囲気を味わえましたけど、『クロノ・ブレイク』っていう名前は、今もファンの心の中で「実現しなかった、最高の夢」として、キラキラ(でもちょっと切なく)輝き続けてるんですよねぇ…。
- まだまだあるぞ! 未解決ミステリー&考察ポイント
クロノシリーズって、本当に謎が多い!- 『クロス』のフェイト神殿の地下にあった、あの「開かずの扉」。結局、あの先には何があったの? めっちゃ気になるんですけど!
- サラ様は、どうやって赤ちゃんのキッドちゃんを、ピンポイントでA.D. 1007年のルッカ姉さんの元に送り届けたの? テレポーテーション? それともペンダントの力?
- 世界が一つに戻った後、セルジュ君以外の仲間たちって、具体的にどんな人生を送ってるの? グレン君は人間に戻った? スラッシュさんはロックスターになれた? 知りたい!
- そして一番気になるのは、『クロス』のエンディングの後、キッドちゃんとセルジュ君は、本当に再会できたのか!? 信じてるけど!
これらの問いに、公式の答えはありません。
でも、それでいいのかもしれません。
答えがないからこそ、私たちは自由に想像して、議論して、「きっとこうなんじゃないかな?」って自分だけの物語を心の中で紡いでいくことができる。
その「余白」こそが、クロノシリーズが時を超えて愛され続ける理由の一つなのかもしれませんね。
第13章:星の夢、時の祈り - クロノが教えてくれた、人生で大切なこと (たぶん)
宇宙から来たヤバい虫(ラヴォスね)から始まった、時と次元を超えた、もう壮大すぎて途中ちょっと迷子になりそうだった物語。
それは、星の運命を賭けた、手に汗握る大冒険であり、
歴史っていう大きな流れに翻弄されながらも、必死に生きた人々の、愛と憎しみの人間ドラマであり、
そして何よりも、未来への希望っていう小さな光を探し求めた、魂たちの、長くて切ない旅路でした。
『クロノ・トリガー』は、私たちにストレートに教えてくれました。
「運命なんて決まってない! 未来は自分の手で変えられるんだ!」って。
普通の少年少女たちが、勇気と友情パワーで、絶望的な未来さえもひっくり返しちゃう。
あのキラキラした感じ、胸アツ展開! これぞ王道RPG! っていう感動を、改めて思い出させてくれましたよね。
信じる心って、最強!
そして、『クロノ・クロス』は、私たちにもう少し複雑で、大人な問いを投げかけてきました。
「歴史を変えるって、本当にいいことなの?」「もしもの人生って、幸せなのかな?」「自分っていう存在は、確かなものなの?」パラレルワールドっていう舞台を通して、自己存在の不確かさ、選択の重み、そして異なる価値観を持つ他者との共存の難しさと尊さを、深く考えさせてくれました。
それは、単なる勧善悪ではない、より成熟した、ほろ苦い現実をも内包した物語でしたね。
でも、シリーズ全体を通して、ずーっと流れていたのは、ラヴォスっていう脅威だけじゃありませんでした。
それは、古代ジール王国の悲劇の王女・サラ様を、なんとかして救いたいっていう、たくさんの人たちの、時を超えた強い「想い」。
そして、私たち自身が今、こうして生きてる、この地球っていう星が持ってる、未来への切なる「祈り」。
ベルタザーさんの超頭脳プレイ、魔王様の孤独な戦い、ルッカ姉さんの母性愛、そしてセルジュ君とキッドちゃんっていう、運命に導かれた二つの魂の邂逅…。
全部が、サラ様を「時喰い」の呪いから解き放って、星の未来を守るための、複雑に絡み合った、奇跡みたいな運命の糸だったのかもしれません。
2025年現在。
残念ながら、クロノシリーズの新しい物語は、未だ静寂の中にあります。
「クロノ・ブレイク」の夢は遠く、開発に関わった方々も、それぞれ新しい場所で活躍されています。
ファンとしては、リマスター版の発売とか、他のゲームとのコラボとかで、「おおっ!」ってなりつつも、やっぱり心のどこかで、あの続きを、新しい冒険を、待ってしまっているんですよねぇ…。
でも、だからこそ、今、この物語を振り返ることに意味があるのかもしれません。
「そして、いつの日か、またどこかで巡り会いましょう」
サラ様が最後に残した、あの言葉。
あれは、ただのさよならじゃない。
物語の終わりでありながら、新しい始まりへの希望を繋ぐ、魔法の言葉。
そして、私たちプレイヤー一人ひとりへの、問いかけでもあるんじゃないでしょうか。
クロノシリーズが私たちにくれた、あの感動、ドキドキ、ワクワク、そして人生や世界について考えさせられた深い問いかけを、私たちはどう受け止めて、自分の「今」っていう時間を、これからどう生きていくのか?
星が夢を見て、時が祈りを捧げた、壮大な物語。
この記事を通して、皆さんと一緒に、もう一度その旅路をたどることができたなら、こんなに嬉しいことはありません。
クロノシリーズとの出会いが、あなたの人生にとって、色褪せない宝物になりますように。
そして、願わくば。
またいつか、どこかの時間、どこかの次元で、新しい「クロノ」の物語と、笑顔で巡り会えますように。
その日が来るまで、あの星の夢と、時の祈りは、きっと私たちの心の中で、優しく、力強く、響き続けることでしょう。
最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました! またどこかでお会いしましょうね!