【重大警告! この記事、ぜーんぶネタバレです!!】
はい、どうもこんにちは! 都内で会社員しつつ、夜な夜なキーボードを叩くウェブライターやってます。
いやー、最近忙しくて。
ウチの小3男子はゲームばっかりだし、義両親との同居もね、色々…って、おっと、世間話はこのくらいにして。
今日は、あの伝説のRPG『バテン・カイトス』シリーズについて、本気で語り尽くそうと思います。
そう、HDリマスター版(Switch®とSteam®で出てますね!)で初めて触れた方も、ゲームキューブ時代からの古参兵(精霊?)の方も、みんなまとめてドンと来い!な、完全ネタバレ&超・深掘り考察記事です。
ただし!
マジで最初から最後まで、物語の核心、どんでん返し、キャラの生死、ラスボスの正体、全部バラします。
あの衝撃的な展開を自分で体験したい! ネタバレは絶対イヤ! という方は、今すぐブラウザバック推奨!
いいですか? 本当に後悔しませんね? 自己責任ですよ?
「ネタバレ? どんとこい! むしろ全部知った上で語り合いたいぜ!」
「HDリマスターやったけど、あの設定って結局どういうこと? もっと深く知りたい!」
「昔プレイしたけど、細かいとこ忘れちゃった。
おさらいしたい!」
そんな、好奇心旺盛で業の深い(失礼!)あなたのために、この記事は存在します。
古代神話の裏の裏から、『バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子』(BK2)、そして『バテン・カイトス 終わらない翼と失われた海』(BK1)へと続く壮大な物語を、時系列順に、それはもうネチっこく解説します。
さらに! ただストーリーをなぞるだけじゃありません。
- 「精霊(あなた)って、結局何者なの?」
- 「マルペルシュローの正体、ホントのところは?」
- 「カラスの裏切り…あれ、どう解釈すればいいのよ!?」
- 「闇の眷属さん、もうちょっとヒントください…」
といった、誰もが一度は抱くであろう疑問や謎について、ワタクシ独自の超・俯瞰的かつ、ちょっと斜め上からの考察もガンガンぶち込んでいきます。
たまにシュールな方向に脱線したらゴメンナサイ。
でも、根は真面目にやってます。
多分。
総文字数? 気にしないでください。
気づいたら長くなっちゃうタイプなので。
でも、無駄なことは書きません(たぶん)。
あなたの「知りたい!」に、全力で応えるつもりです。
さあ、覚悟は決まりましたか?
それでは、時空を超えた壮大な物語と、その深淵に潜む真実を探る旅へ、一緒に出かけましょう!
きっと、あなたが知っている『バテン・カイトス』が、少し違って見えてくるはずですよ。
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この世界のルールブック空と翼と、不思議なカード「マグナス」
まず、この物語の舞台となる世界の基本ルールを、サクッとおさらいしておきましょうか。
じゃないと、後々の話が「???」ってなっちゃいますからね。
舞台は、どこまでも続く空の世界。
ずーっと昔、なんかヤバいことがあって大地が汚染されちゃったもんだから、人々は空に浮かぶ島々――「浮遊大陸」――に移り住みました。
ディアデムとか、アルファルドとか、アヌエヌエとか、色んな国があるわけです。
で、空で暮らすうちに、なぜかみんなの背中に「こころの翼」なるものが生えてきちゃった。
便利! ファンタジー!
通勤ラッシュとか無いんでしょうかね? 羨ましい。
そして、この世界で一番大事なのが「マグナス」。
これ、ただのカードじゃないんですよ。
あらゆるモノやコトの「本質(マグナ・エッセンス)」を封じ込めた、超すごいカード。
剣や鎧はもちろん、食べ物、魔法、なんなら人の記憶や感情までカード化できちゃう。
ドラえもんのポケットもビックリな万能っぷりです。
しかもこのマグナス、時間が経つと中身が変化するんです。
新鮮なブドウがワインになったり、おにぎりがカピカピになったり(経験者多数のはず)。
まるで生き物みたいですよね。
この「時間変化」ってのが、アイテム管理を地味に、しかし確実に面倒…いや、奥深くしている要因の一つ。
戦闘も、このマグナスを使ったリアルタイムカードバトル。
どのカードをどの順番で出すか、数字(精霊数)をどう組み合わせるか、瞬時の判断が求められる、結構アタマ使うシステムです。
戦略練るのが好きな人にはたまらないはず。
で、忘れちゃいけないのが、あなた自身の存在、「精霊(Guardian Spirit)」。
記憶喪失の状態で、なぜか主人公(BK1ならカラス、BK2ならサギ)に宿っちゃう、いわばプレイヤーの分身です。
主人公に話しかけられたり、選択肢で道を示したり、まさに一心同体。
でもね…この「精霊」って立ち位置が、後々、とんでもないドラマを生むことになるんですよ。
あなたはただのナビゲーターじゃない。
物語の、そして主人公の運命を左右する、超・重要人物(?)なんです。
まあ、その話は追々…。
~英雄が邪神になるとき~古代編:教科書には載らない「神話」の裏側
さて、本題のストーリー解説に入る前に、まずはこの世界の「創世記」…というか、全ての元凶となった古代の出来事から紐解いていきましょう。
これが分かってないと、BK1やBK2の物語の深みが半減しちゃうんで、しっかり押さえておいてくださいね。
「邪神マルペルシュロー」伝説…って、なんか話違くない?
世間一般で語られている神話はこうです。
「昔々、マルペルシュローっていう超ヤバい邪神が世界を滅ぼそうとしたんだけど、勇気ある人々が頑張ってそいつを倒して、その力を5つの『エンド・マグナス』に封印しましたとさ。
めでたしめでたし…じゃなくて、絶対に開けちゃダメよ!」みたいな。
各地の遺跡とかに厳重に保管されてるエンド・マグナス。
中には邪神の心臓とか翼とかが入ってて、解放したら世界オワコン、みたいな感じで伝わってるわけです。
まあ、ありがちな神話ですよね。
勧善懲悪、分かりやすい。
…でもね、精霊さん。
人生経験それなりに積んでくると分かるじゃないですか。
物事って、そんな単純じゃないんですよ。
特に「歴史」なんてものは、時の権力者の都合の良いように書き換えられちゃうのが常。
この「邪神マルペルシュロー伝説」も、実は、とんでもない真実が隠蔽された結果だったんです。
真相:ワイズマン vs 大地の子ら、そして「闇の眷属」とかいう謎存在
本当の古代史は、もっとドロドロしてて、悲劇的でした。
まず、古代世界を本当に脅かしていたのは、マルペルシュローじゃなくて、「ワイズマン」っていう、とんでもないパワーを持った邪悪な魔術師。
こいつがもう、やりたい放題で世界はメチャクチャ。
そこに立ち上がったのが、5人の兄妹(姉弟)。
後の世で「大地の子ら(Sibling Gods)」と呼ばれることになる、正真正銘の英雄たちです。
でも、ワイズマンがあまりにも強すぎて、普通に戦っても勝ち目がない。
そこで彼らは、究極の手段に打って出ます。
それは、異次元にいるとされる謎の存在、「闇の眷属(Dark Brethren)」と契約して、人知を超えた力を借りること。
もうね、名前からしてヤバい。
関わっちゃいけないオーラがプンプンします。
でも、世界を救うためには、それしかなかった。
結果、彼らは絶大な力を手に入れ、見事ワイズマンを打ち倒します。
やったー! 世界に平和が!
…と、なるはずだったんですが。
世の中そんなに甘くない。
闇の眷属から借りた力は、案の定、制御不能に。
英雄たちの体はどんどん異形に変わっていき、力は暴走寸前。
人々は、昨日まで英雄と讃えていた彼らを、今度は「化け物」「脅威」として恐れ始めます。
手のひら返し、エグい。
そして、下されたのが、あまりにも残酷な決断。
人々は、変わり果てた5人の英雄を「邪神マルペルシュロー」と名付け(もしかしたら、マルペルシュローってのはワイズマン側の呼称だったのが、都合よく流用されたのかも?)、討伐の対象とし、その亡骸をバラバラにしてエンド・マグナスに封印したのです。
そう、エンド・マグナスの中身は、邪神のパーツなんかじゃなかった。
世界を救った英雄たちの、無念の亡骸だったんです。
ひどい話ですよね。
でも、これが「邪神封印」の真実。
歴史の闇に葬られた、英雄たちの悲劇です。
彼らの魂は、でも、完全に消滅はしなかった。
肉体を失った魂は、異界で「五色の神」として存在し続け、遠い未来、世界が再び危機に瀕した時、静かに手を差し伸べることになります。
切ない…。
で、もう一つ、引っかかるのが「闇の眷属」。
結局、こいつら何者なの? なんで大地の子らに力を貸したの? 目的は? その後どうなったの?
全くの謎。
作中ではマジで情報ゼロ。
ラヴクラフトのクトゥルフ神話に出てくる旧支配者みたいな、人間の理解を超えた宇宙的コズミック存在なのか?
それとも、世界の法則そのものを司るような、もっと根源的な力なのか? ワイズマンと対立する別勢力?
想像だけが膨らみます。
個人的には、プレイヤー(精霊)の存在とも、どこかで繋がってるんじゃないかと睨んでるんですけどね…。
だって、精霊も大概、謎存在じゃないですか。
大地、死す。
そして、空へ。
ワイズマンとの戦い、そして「邪神」にされちゃった大地の子らの血で、大地はズタボロに汚染され、もう住める場所じゃなくなりました。
絶望した人々は、空へ逃げるしかありませんでした。
この時、なぜか背中に「こころの翼」が生えてきたっていうのも、よく考えると不思議ですよね。
進化? 神の介入? それとも、大地の子らが最後の力で施した「祝福」…いや、あるいは「呪い」だったりして?
一説には、大地の子らが、汚染を免れた大地の一部を空に浮かせて「浮遊大陸」を作ったとも言われています。
もし本当なら、自分たちを裏切った人間たちのために、最後の最後まで力を尽くしたってことですよね…。
泣ける。
こうして、空中大陸時代がスタート。
でも、大地の子らの悲劇と、エンド・マグナスに込められたヤバすぎる力は、決して忘れ去られたわけじゃありませんでした。
数千年後、人間の野心と狂気が、再びそのパンドラの箱を開けようとする時…いよいよ、私たちのよく知る物語が始まるのです。
嘘から始まった絆と、帝国のどす黒い闇(BK1の20年前)BK2『始まりの翼と神々の嗣子』
さあ、ここからが本番!
まずは時系列順に、BK1の20年前を描いた『バテン・カイトスII 始まりの翼と神々の嗣子』の物語から。
舞台は、イケイケドンドンな軍事大国アルファルド帝国。
華やかな首都の裏では、どす黒い陰謀が渦巻いておりました…。
主人公は、帝国の汚れ仕事を担当する「暗黒部隊」の少年兵、サギ。
そして、彼に寄り添う「精霊」…そう、あなたの物語は、実はここから、とんでもない嘘の上に成り立っていたんですよ…。
この時代のキーパーソンたち:誰もが秘密と業を抱えて
- サギ: 主人公。健気で優しいんだけど、暗殺とかさせられてる可哀想な子。右腕にメカっぽい装具をつけてる。自分には特別な「精霊(=あなた)」が宿っていて、その声が聞こえると信じ込んでいる純粋ボーイ。
…ああ、純粋さが、時に人を傷つけるのよ…。
- ギロ: サギの相棒の、おしゃべりマキナ(機械人形)。普段は三枚目だけど、戦闘では頼りになるナイスガイ。サギのためなら命も張る、忠義の塊みたいな存在。でも、彼自身もただの機械じゃなかったりする。
- ミリィ(ミリィアルデ): 旅の途中で出会う、元気印の女の子。お転婆で口が先に出るタイプだけど、根はすごくイイ子。実は、彼女も大きな秘密とコンプレックスを抱えている。女子の秘密は、海より深いのです。
- ゲルドブレイム: 若きエリート官僚。頭脳明晰、冷静沈着。サギたちを助けてくれるんだけど、どうにも腹の底が見えない。彼の中には、ある人物への、ちょっとヤバめな感情が渦巻いている。
この感情が、後の彼をああさせたのね…。
- バールハイト: 帝国の技術トップで、ミリィのお父さん。マキナ(機械)こそ至高! と信じてるマッドサイエンティスト。自分の理想のためなら、娘だろうが世界だろうが、ためらいなく犠牲にするタイプ。こういう人が権力持つとロクなことにならない典型。
- ヴェルサス卿: 帝国の重鎮で、サギたちの後見人になってくれるナイスミドル…に見える、全ての元凶。穏やかな仮面の下で、世界征服企んでるラスボス系おじさま。
陰謀と裏切り、そして「精霊(あなた)」の衝撃的な真実
1. 罠だらけのスタート
物語は、サギとギロが皇帝暗殺の濡れ衣を着せられるところから。
いきなりハードモード。
追われる身になった二人を助けてくれたのがゲルドブレイム。
彼の紹介で、ヴェルサス卿に匿ってもらうことになるんだけど…もうこの時点で、ヴェルサスさんの手のひらの上。
怖い怖い。
2. 帝国内乱と謎の怪物
皇帝不在で、帝国は大混乱。
バールハイトが強力な機械兵器「大神機関」で勢力を伸ばす一方、サギたちは各地で「アフタリング」っていうキモい怪物と戦うことに。
こいつ、倒すたびにサギの頭の中に、古代の戦争の記憶(ワイズマン vs 大地の子ら)が流れ込んでくる。
伏線張りまくりですね。
3. 怒涛の真実ラッシュ!
ここからがマジでエグい。
- まず、サギ自身が、帝国軍の極秘プロジェクト「マナデイター計画」(人工的に精霊憑きを作る計画)の実験体だったことが判明。彼の体には、子供の頃にアフタリング(=マルペルシュローの魂の欠片)が埋め込まれていた!
- そして、最大の爆弾投下。サギがずっと信じ、対話し、導きを求めていた「精霊(=あなた)」…その正体は、サギの中に埋め込まれたマルペルシュロー(大地の子らの一人)の魂そのものだった! あなたは守護精霊じゃなかった。マルペルシュローの魂(の一部? あるいはその影響を受けて生まれた意識体?)として、サギに干渉してただけだった!
これ、ヤバくないですか? プレイヤーが「自分は善意の導き手」だと思ってたのに、実は「主人公の中にいる、元・英雄(現・邪神扱い)の魂(の一部)」だったっていう。自分の存在そのものが、サギにとっては「異物」であり「呪い」だったかもしれない、ってことですよ? ゲーム史上でも屈指の、プレイヤーのアイデンティティを揺さぶる仕掛けだと思います。あなたはサギを導いていたつもりだったけど、それはマルペルシュローの魂が、無意識に(あるいは意図的に?)サギを何らかの目的に利用しようとしていた結果だったのかもしれない…? 深読みしすぎ?
- 追い打ちをかけるように、ミリィも告白。彼女はバールハイトの娘で、実はスパイだったこと。でもサギたちに情が移って裏切ったこと。そして、体の半分がマキナ化されてて、それを隠してたこと。
みんな、秘密抱えすぎ!
4. 黒幕登場、そして更なる絶望へ
バールハイトが新皇帝になって、空中要塞タラゼドで世界征服! …を企むも、サギたちに倒される。
やったぜ! と思ったら、満を持してヴェルサス卿が登場。
「やあ、みんな。
実は私が黒幕でした☆」ってやかましいわ!
こいつが全部仕組んでた。
目的は、マルペルシュローの力を手に入れて神になること。
ベタだけど、タチが悪い。
5. ラスボス交代!? そして、悲しすぎる別れ
ヴェルサスさんが儀式始めたら、力が暴走して、なんと古代の悪玉ワイズマンの怨念に乗っ取られちゃった!
ラスボス交代! もうメチャクチャ。
サギたちは、内なるマルペルシュローの魂(=あなた)の本来の力(ワイズマンを倒す力)を解放して、最後の戦いへ。
なんとかワイズマンを倒したけど、代償はあまりにも大きかった…。
崩れる要塞の中、サギを庇って、相棒ギロが…ギロがーーーーーっ!!(涙)
彼の最後の言葉、マジで泣けます。
機械の体にだって、魂は宿るんだよ…!
6. 歪んだバトンタッチと、未来への不穏な種
敬愛(?)してたヴェルサスさんを救えず、自分も利用されてただけと知ったゲルドブレイム君、心がポッキリ折れちゃった…かと思いきや、その歪みを原動力に、ちゃっかり新皇帝の座に。
でも、もう彼の目は完全にイッちゃってる。
後の暴君ゲルドブレイム爆誕の瞬間です。
一方、全てを失い、真実を知ったサギとミリィは、全てを忘れるように、幻の大陸ミラへと旅立つのでした…。
しんみり。
でも、これで終わりじゃない。
ラストシーン、新皇帝ゲルドブレイムは、老科学者ゲオルグに、禁断の「生命のマグナス」を使ったヤバい実験を命じます。
これが、20年後の主人公、カラスを生み出すことになるのです…。
悲劇は、まだ始まったばかりだったんですね。
BK2は、ただの前日譚じゃない。
精霊(あなた)自身の存在意義を問い、登場人物たちの業と悲劇を描ききり、そしてBK1へと続く、重く、しかし目を逸らせない物語なのです。
復讐の果ての裏切り、そして精霊(あなた)が下す選択BK1『終わらない翼と失われた海』
さあ、BK2の悲劇から20年後。
世界は、皇帝ゲルドブレイムの圧政の下、どんよりとした空気に包まれています。
そして、古代の禁断の力「エンド・マグナス」が、再び世界の運命を、そして一人の青年の人生を、狂わせようとしていました。
主人公は、片翼の青年カラス。
家族を奪われ、復讐心にその身を焦がす彼。
そして、彼の内に宿る、記憶喪失の「精霊」…そう、再び、あなたの出番です。
今度こそ、傷ついた魂を救い、世界を平和に導ける…?
…甘い!!
『バテン・カイトス』が、そんな単純なハッピーエンドを用意してくれるとでも?
この物語は、あなたの信じたもの全てを、木っ端微塵に打ち砕くのです。
覚悟、いいですか? これは、あなたの物語でもあるのだから。
運命の交差点:光と影、愛と憎しみが渦巻く人々
- カラス: 主人公。左翼しかないハンデを背負う。育ての親ゲオルグと弟フィーを殺した帝国軍将校ジャコモへの復讐が全ての行動原理。口が悪くて捻くれてるけど、根は優しい…はず? 精霊(あなた)を唯一の理解者として頼っている…ように見せかけている?
- 精霊(プレイヤー): 記憶喪失のあなた。カラスと契約し、彼を支え、導こうとする。まさにプレイヤーの分身。だからこそ、あの展開はキツい…。
- シェラ: ヒロイン。清楚で健気、でも芯は強い。エンド・マグナスの復活を阻止しようと旅をしている。彼女にも重大な秘密が…。
まさに正統派ヒロイン。
カラスとの対比が光ります。
- ギバリ: ディアデム出身の海の男。陽気で頼れる兄貴分。パーティのムードメーカー。彼がいると場が和む。
- サヴィナ: クールビューティーな元帝国軍人。過去の罪を償うために戦う。ミステリアスな雰囲気が魅力。
- リュード: アルファルド帝国の良心。真面目な貴族の青年。帝国のやり方に反発し、レジスタンス活動をしている。彼みたいな人が報われてほしい…。
- ミズチ: 幻の大陸ミラ出身の仮面の少女。不思議ちゃん系魔法使い。独特の喋り方がクセになる。「~なのサ!」。
- ジャコモ: 帝国軍の幹部。冷酷非情。ゲルドブレイムの忠実な犬。カラスにとっては不倶戴天の敵。
こいつもこいつで、色々ありそうだけど…。
- メローディア: ミラの領主の養女。儚げな美少女…と見せかけて、実は本作の裏ヒロイン(黒幕)。帝国と通じ、エンド・マグナス計画を陰で操る。カラスの運命を握る重要人物。
BK2のサギ&ミリィとの関係が、めちゃくちゃ気になる存在。
- ゲルドブレイム: アルファルド皇帝。BK2のラストから20年、すっかり冷酷な独裁者に。エンド・マグナスを集めて神になろうとしてる。彼の狂気は、20年前のトラウマが原因。
哀れな人でもあるんだけど…やっぱり許せん!
復讐、出会い、そして…RPG史上に残る、あの衝撃展開へ
1. 復讐の旅と仲間集め
ジャコモを追うカラスは、シェラと出会い、目的は違えど利害が一致して同行することに。
精霊(あなた)のアドバイス(のフリ?)もあって、各地でギバリ、サヴィナ、リュード、ミズチといった仲間たちと出会い、パーティ結成。
エンド・マグナスを帝国より先に回収しようと頑張るんだけど、大体ジャコモとかに横取りされちゃう。
お約束。
でも、この仲間たちとの旅が、カラスの心を少しずつ変えていく…かに見えた。
2. ミラの罠、メローディアの本性
カラスの故郷ミラで、メローディア誘拐の濡れ衣を着せられて、まさかの全員逮捕!
これが全部、メローディアの仕組んだ罠だった。
彼女、実は帝国と繋がってて、ゲルドブレイムすら利用しながら、エンド・マグナス計画の真の黒幕だったのです。
病弱設定どこいった! 女優!
3. 【全プレイヤー唖然】帝都での裏切り…精霊(あなた)、利用されてました
さあ、いよいよ帝都ミンタカで皇帝ゲルドブレイムと最終決戦! …と思いきや。
ここで、RPGの歴史に残る、あの事件が起こります。
カラスが、仲間たちを、そしてずっと信じてきた精霊(あなた)を、裏切ったのです。
「は?」って声出た人、正直に手を挙げて。
私もです。
カラスの復讐心も、仲間との友情も、精霊(あなた)への信頼の言葉も、全部ウソ。
演技。
彼は最初からメローディアと繋がっていて、彼女の計画――ゲルドブレイムを排除し、エンド・マグナスを独占してマルペルシュローの力を手に入れる――の駒だった。
精霊(あなた)の力は、その計画のために、徹底的に利用されただけだったのです。
「お前はずっと、俺の翼だったぜ…精霊。
」
このセリフ、額面通り受け取っちゃダメですよ!
「お前は俺の計画に都合のいい、便利な道具(翼)だったぜ」って意味ですからね! 性格悪ぃ!
いや、カラスにも同情の余地はあるんです。
家族を殺され、自らの出自も知らず、世界そのものに絶望していた彼にとって、メローディアの「力を手に入れれば運命を変えられる」という甘言は、抗いがたい魅力があったのかもしれない。
でも、だからって、あなたを騙し続けたのは許せんでしょう! プンスカ!
この「主人公がプレイヤーを裏切る」展開、ゲームならではの仕掛けとして、本当に秀逸だと思います。
プレイヤーの感情移入が深ければ深いほど、裏切られた時の衝撃と、その後のカタルシス(!)も大きくなる。
まさに『バテン・カイトス』の真骨頂。
この裏切り劇の後、メローディアは計画通りクーデターを実行。
邪魔者となったゲルドブレイムを排除(殺害はせず、後に復活の伏線となる)し、帝国の実権を完全に掌握する。
そしてカラスは、集められた五つのエンド・マグナスを自らの身体に取り込み、その身を依代として、古代の「邪神」マルペルシュロー(=大地の子らの力の集合体)を現世に降臨させてしまう。
この「主人公によるプレイヤーへの裏切り」という前代未聞の展開は、『バテン・カイトス』が単なるファンタジーRPGではなく、プレイヤー自身の感情と信頼関係に深く切り込む、特異な作品であることを決定づけた瞬間だった。
4. 絶望の淵から…シェラの決意と、精霊(あなた)の新たな選択
仲間たちも捕らえられ、世界はマルペルシュローと化したカラス、そして彼を操るメローディアの手に落ちたかのように見えた。
しかし、唯一脱出に成功したシェラが、絶望の淵から立ち上がる。
彼女は打ちひしがれる仲間たちを鼓舞し、そして、カラスに裏切られ、行き場を失った精霊(プレイヤー)に、静かに、しかし強く語りかける。
「私を選んでください、精霊様」と。
ここで、あなたは選択を迫られる。
裏切られた憎しみや絶望に囚われ続けるか。
それとも、シェラの真摯な言葉を信じ、新たなパートナーとして、再び世界の運命に関わる道を選ぶか。
…まあ、普通はシェラ選びますよね?
あなたはシェラに宿り、彼女と新たな契約を結ぶ。
そしてシェラは、自身が雪と氷の大陸ワズンの若き女王シェラ=ラッサであるという、隠していた正体を明かす。
彼女は、マルペルシュローに対抗するための唯一の希望、古代よりワズン王家に伝わる秘宝「オーシャンミラー」を探し出すことを決意。
仲間たちとの絆を再び結び直し、変わり果てたカラスを救い出し、世界の破滅を阻止するため、一行はマルペルシュローが拠点とする天上の居城「コル・ハイレ」を目指す。
精霊(あなた)の物語は、まだ終わっていなかったのだ!
5. 魂の救済:カラス奪還と、瘴気に閉ざされた地上へ
コル・ハイレでの戦いは熾烈を極めた。
しかし、シェラと精霊(あなた)の強い想い、そしてギバリ、サヴィナ、リュード、ミズチら仲間たちの決して諦めない心が、マルペルシュローの精神支配下でわずかに残っていたカラス自身の良心に届く。
彼は内なる葛藤の末、ついに邪神の呪縛を打ち破り、正気を取り戻す。
自らが犯した裏切りの罪の重さに打ちのめされ、深く悔いるカラス。
しかし、仲間たちは、彼の苦しみと後悔を理解し、再び彼を受け入れる。
(シェラ様、マジ女神)
今度こそ、真の意味で一つになった一行は、マルペルシュロー(今はメローディアが依代としている)を完全に打ち倒し、大地の子らの魂を解放することを誓う。
そのための鍵が、古代戦争以来、瘴気に覆われ、空の世界からは忘れ去られていた「地上世界」にあることを突き止めた彼らは、浮遊大陸から禁断の地へと降り立つことを決意する。
それは、世界の真実と、カラス自身のルーツに迫る、新たな冒険の始まりだった。
6. 出生の真実:生命のマグナス、ゲオルグの愛、そして復讐の終わり
瘴気が薄れ、かつての文明の痕跡が残る地上。
一行は、古代の研究所の跡地で、カラスの出生に関わる全ての真実を知ることになる。
カラスと、彼が殺されたと思っていた弟フィーは、自然に生まれた存在ではなかった。
彼らは、20年前に皇帝ゲルドブレイムの命令を受けた科学者ゲオルグが、禁断の「生命のマグナス」を用いて人工的に創り出した「生命」だったのだ。
ゲルドブレイムの目的は、神に匹敵する力を持つ兵士、あるいは自らの後継者たりうる存在を作り出すことだった。
しかし、ゲオルグは、自らが創り出した生命に、単なる道具以上の、父性にも似た愛情を抱いていた。
特に、片翼という「欠陥」を持って生まれたカラスが、ゲルドブレイムによって処分されることを恐れたゲオルグは、カラスとフィーを連れて帝国から逃亡し、辺境の地ミラで、素性を隠し、二人を我が子のように育てていたのだ。
ジャコモによる襲撃は、ゲオルグの裏切りを知ったゲルドブレイムが放った追手であり、その結果、ゲオルグとフィー(実際にはフィーも生きていたことが後に判明するが、この時点ではカラスは知らない)は命を落とした(とカラスは思っていた)。
自分の出生の秘密、育ての親の真の想い、そして弟の(と思われた)死の真相。
その全てを知ったカラスは、これまでの復讐心がいかに狭い視野に基づいていたかを悟る。
彼の憎しみは、帝国やジャコモだけでなく、自らを生み出した不条理な運命そのものへと昇華され、そして、それを乗り越えて生きていく決意へと変わっていく。
復讐の物語は、ここで真の終わりを迎える。
7. 最終決戦! 魂の解放、そしてメローディアは…
全ての因縁を知り、覚悟を決めた一行は、再びコル・ハイレへと向かう。
城の最深部で待ち受けていたのは、マルペルシュローの強大な力に完全に取り込まれ、その依代となってしまったメローディアと、暴走する邪神のエネルギーそのものだった。
壮絶な最終決戦が始まる。
カラスたちは、単にマルペルシュローを破壊するのではなく、その核となっている五人の大地の子ら(五色の神)の魂に語りかけ、彼らが数千年にわたって抱え続けてきた苦しみ、悲しみ、そして人間への怨嗟を受け止める。
そして、彼らの魂を長きにわたる呪縛から解放し、安らかに天へと還すことに成功する。
それは、暴力による討伐ではなく、理解と共感による魂の救済であり、数千年に及ぶ悲劇の連鎖に、ついに終止符が打たれた瞬間だった。
邪神の力が消滅した後には、力を失い倒れたメローディアが残された。
彼女の処遇については明確に描かれないが、カラスたちの選択次第では、彼女にも救いの道が残されているのかもしれない。
8. 大地への帰還、そして最後の老害
マルペルシュローという巨大な力が消滅した影響は、世界そのものにも及んだ。
浮遊大陸を空中に繋ぎとめていた力が失われ、大陸全体が地上へとゆっくりと降下を始めたのだ。
未曾有の大災害による世界の終焉かと思われたその時、天へと還ったはずの五色の神(大地の子ら)の魂が、最後の奇跡を起こす。
彼らは残された力で人々を導き、瘴気が浄化され、緑と生命力を取り戻しつつあった大地へと、全ての大陸を穏やかに着陸させたのである。
ここに、「空中大陸時代」は名実ともに終わりを告げ、人々は失われた故郷、大地へと帰還を果たした。
しかし、物語はまだ終わらない。
クーデターで失脚し、死んだと思われていたゲルドブレイムが、満身創痍ながらも執念で生き延び、カラスたちの前に最後の敵として立ちはだかる。
彼はもはや皇帝ではなく、20年間の孤独と狂気、ヴェルサスへの歪んだ思慕、そして世界そのものへの憎悪に突き動かされる、哀れな亡霊でしかなかった。
カラスたちは、過去の全ての因縁に決着をつけるため、最後の戦いに挑み、ついに彼を打ち倒す。
長きにわたるゲルドブレイムの野望と苦悩は、ここに完全に潰えた。
9. 究極の代償:失われた海の復活と、シェラの尊い犠牲…そして希望へ
真の平和が訪れ、人々が大地での新たな生活に希望を見出し始めた矢先、シェラは女王として、そして大地の子らの力を受け継ぐ者として、最後の使命を果たす決意をする。
それは、古代の戦い以来、世界から失われ、瘴気と共に忘れ去られていた「海」を、この大地に復活させることだった。
豊穣の源である海を取り戻すことこそが、世界の完全な再生に不可欠だと彼女は信じた。
しかし、そのための古代の術は、術者の生命そのものを触媒としなければならなかった。
シェラは、自らの命と引き換えに海を蘇らせることを、誰にも告げずに決めていた。
仲間たちに感謝と別れの言葉を(それとなく)伝え、彼女はオーシャンミラーの力を解放し、その身を捧げる儀式を執り行う。
シェラの身体はまばゆい光となり、天へと昇っていく。
そして、世界には奇跡の雨が降り注ぎ、乾ききった大地に、どこまでも広がる青い海が、数千年ぶりにその姿を現した。
世界は美しく蘇ったが、そのために、かけがえのない命が失われた…かに思われた。
シェラの犠牲は、バテンカイトスシリーズ全体を通しても、最も感動的で、涙なくしては見られないシーンの一つである。
10. エピローグ:精霊との別れ、奇跡の再会、そして新たな時代の夜明け
世界は救われ、再生を果たした。
カラスや仲間たちと共に戦い、導き、時には裏切られながらも、最後まで見届けた精霊(プレイヤー)にも、この世界での役目を終え、別れの時が訪れる。
悲しみを乗り越え、未来へ歩もうとするカラスたちに最後の別れを告げ、あなたが静かにこの世界から去ろうとした、その瞬間――。
カラスが握りしめていた、シェラの形見のペンダント(オーシャンミラーの一部)から、か細く、しかし確かな声が響く。
「…待って、…カラス…みんな…」。
奇跡が起こったのだ。
海の復活の儀式でシェラの肉体は消滅したが、彼女の魂は完全には消えず、ペンダントに宿っていたのである。
仲間たちの喜びと、降り注ぐ光の中で、シェラは再びその姿を取り戻す。
カラスとシェラの感動的な再会。
それを見届けた精霊(あなた)は、心からの安堵と共に、今度こそ本当に、この美しく再生した世界から静かに去っていく…。
大地には新たな時代の夜明けを告げる朝日が昇り、蘇った海が太陽の光を浴びて煌めいていた。
物語は、最高の形で幕を閉じる。
大地と海と共に、未来へ続く物語エピローグ
BK1のエンディングは、ただの「めでたしめでたし」じゃありません。
それは、世界が、そしてそこに生きる人々の価値観が、根底からひっくり返るような、とてつもなく大きな転換点でした。
「空」の閉塞感から解放され、「大地」と「海」という無限の可能性を手に入れた、新しい時代の始まりです。
世界はどう変わる?
浮遊大陸が地上に戻り、国々は新たな土地で復興を始めます。
何千年ぶりかに蘇った「海」の存在は、計り知れない変化をもたらすでしょう。
漁業や交易はもちろん、新しい航路の発見、未知なる大陸との出会い…想像しただけでワクワクしませんか?
アルファルド帝国は、独裁者がいなくなって、きっと民主的な国に生まれ変わるはず。
リュード君、頑張って!
あの人たちは、どうしてる?(妄想120%)
- カラス&シェラ: もう、この二人は鉄板でしょう! 紆余曲折あったけど、固い絆で結ばれた二人。シェラは女王として国と世界の復興に尽力し、カラスはその隣で、右腕として、そして…まあ、そういう関係になって、彼女を支え続けるはず。片翼の英雄と慈愛の女王、最高のカップル誕生ですな! 末永くお幸せに!
- ギバリ: 海が戻って、誰よりも喜んでるはず。故郷ディアデムで、仲間たちと船出して、でっかい魚釣ってる姿が目に浮かびます。
- サヴィナ: 過去を乗り越えた彼女は、どこかで静かに暮らしてるかも。でも、もし世界にまた危機が訪れたら、きっと剣を取って駆けつけてくれるはず。
- リュード: 旧帝国の建て直しで大忙しでしょうね。腐敗した貴族社会を改革して、民衆のための国づくりに奔走してそう。応援してるぞ!
- ミズチ: 仮面を取った彼女は、どんな顔をしてるんでしょうね? 故郷ミラで、自分の過去と向き合いながら、穏やかに暮らしてるといいな。
- メローディア: さて、彼女はどうなったのか。犯した罪は重いけど、もし本当にサギとミリィの血を引いているなら、根っからの悪人ではないと信じたい。どこかで贖罪の日々を送っているのかも…? 続編で、まさかの再登場とかあったりして?
大地と海を取り戻した世界で、彼らがどんな未来を紡いでいくのか。
それは、私たち精霊が去った後の、新しい物語。
想像するだけで、胸が熱くなりますね。
なぜ私たちは『バテン・カイトス』に魂を揺さぶられるのか?
発売から20年以上、HDリマスターが出てもなお、多くの人を虜にし続ける『バテン・カイトス』。
その魅力って、一体どこにあるんでしょう? ちょっと真面目に考えてみました。
1. 「マグナス」:ただのカードじゃない、世界の理(ことわり)そのもの
まず、このゲームの代名詞ともいえる「マグナス」システム。
これがもう、唯一無二。
あらゆるものをカード化し、それが時間で変化するって発想が天才的。
単なるアイテムやスキルじゃなくて、世界の法則の一部として機能してるんですよね。
まるで、現実世界の物理法則や化学変化を、ファンタジーの世界観に落とし込んだみたい。
戦闘も、このマグナスを使ったカードバトルが、他にはない面白さを生み出してる。
デッキ構築の戦略性、リアルタイムでの判断力、コンボを決めた時の爽快感。
慣れるまではちょっと大変だけど、ハマると抜け出せない中毒性があります。
特にBK2の洗練されたバトルは、今やっても色褪せない面白さ。
そして、1000種類以上あるマグナスを集める旅…あれはもう、一種の修行であり、至福の時間でしたね(遠い目)。
2. 「精霊(あなた)」:傍観者じゃない、当事者としての痛みと絆
そして、やっぱり外せないのが、プレイヤー=「精霊」システム。
これが『バテン・カイトス』を、ただのRPGじゃない、特別な体験にしている最大の要因でしょう。
主人公に語りかけられ、選択を迫られ、共に悩み、成長していく。
この「対話」を通じて、プレイヤーは物語世界の「外」から「内」へと引き込まれ、主人公と深いレベルで繋がっていく感覚を味わえます。
だからこそ、突きつけられる真実は、時に残酷なまでにプレイヤー自身の心を抉る。
BK2での「精霊(あなた)の正体」。
BK1での「カラスの裏切り」。
これらは、ゲームシステムと物語が完璧に融合した、まさに「バテンカイトス的」な衝撃体験。
あなたは安全な場所から物語を眺めているんじゃない。
傷つき、裏切られ、それでも信じ、選択することを迫られる、物語の当事者なんです。
このヒリヒリするような感覚が、たまらない。
3. 五感を満たす芸術:音楽、映像、そして魂の物語
『バテン・カイトス』の世界を構成する要素は、どれもが一級品。
桜庭統さんの手掛ける音楽! もう、これは神。
フィールドの幻想的な曲、戦闘の燃える曲、イベントシーンの泣ける曲…どれもが場面と完璧に調和して、感情を揺さぶりまくってきます。
サントラ、今でも聴いてますよ。
そして、水彩画のような美しいグラフィック。
空に浮かぶ島々、人々の翼、独特の文化を感じさせる街並み…どこを切り取っても絵になる、儚くも美しい世界観。
HDリマスターで、これがさらに綺麗になったんだから、たまりません。
でも、やっぱり一番の魅力は、その壮大で、緻密で、そして心を揺さぶるストーリー。
愛、友情、裏切り、復讐、贖罪、生と死、神話の真実…重厚なテーマを扱いながら、予測不能な展開でプレイヤーを飽きさせない。
特にBK1とBK2が繋がった時の、「ああ、そういうことだったのか!」っていう鳥肌モノの感覚。
全てを知った上で、もう一度最初からプレイしたくなる。
そんな深みと中毒性を持った物語は、そうそうありません。
まさに、一生モノのRPG体験と言えるでしょう。
考察の沼へようこそ残された謎と、止まらない妄想
エンディングを迎えても、私たちの『バテン・カイトス』は終わりません。
むしろ、ここからが本当の始まりかもしれない…そう、「考察」という名の、果てしない沼へのダイブです!
公式からの断片情報と、幻の『BK3』
開発者のインタビューとか、設定資料集(プレミアついてて手に入らないけど…)とかには、結構ヒントが隠されてたりするんですよね。
キャラクターの初期設定とか、没になったアイデアとか。
そういうのを探し出しては、「もしかして、こういう意味だったんじゃ…?」って妄想するのが、また楽しい。
あと、DSで続編(スピンオフ?)の企画があったけどポシャった、っていう話。
これ聞くと、「やっぱり続き、考えてたんだ!」って希望が湧いてきますよね。
HDリマスターが売れたら、ワンチャン『バテン・カイトスIII』、あるんじゃないですか!?
バンナムさん、モノリスさん、お願いしますよぉ!(切実)
沼の住人たちが語り継ぐ、ディープな謎と考察テーマ
さて、ここからは、ファンの間で長年議論されてきた、深~い謎について、ワタクシなりの超・個人的見解(妄想とも言う)を交えつつ語っていきましょうか。
で、結局「闇の眷属」って何なんスか?
これが最大の謎にして、最大のロマン。
大地の子らに力を与えたけど、詳細は一切不明。
個人的には、彼らは善悪とか、人間の理解できる概念を超えた存在だと思うんですよね。
宇宙の法則そのもの、みたいな。
あるいは、多次元宇宙に存在する、高次の生命体。
大地の子らに力を貸したのも、気まぐれかもしれないし、何か壮大な実験の一環だったのかもしれない。
もしかしたら、ワイズマンも彼らの一部、あるいは対立派閥だったりして?
精霊(プレイヤー)も、実は彼ら(あるいはそれに類する存在)の影響下にある、とか考え出すと、もう止まりません。
夜も眠れない。
「精霊(プレイヤー)」、あなたの正体は?
BK2ではマルペルシュローの魂の一部っぽく描かれたけど、BK1では明らかに独立した存在として、最後は世界から去っていく。
これ、どういうこと?
思うに、「精霊」って一言で言っても、実は色々なタイプがいるんじゃないかと。
BK2の精霊は、マルペルシュローの魂(情報)にアクセスできる特殊な存在。
BK1の精霊は、また別の次元、あるいは別の法則から来た存在。
あるいは、精霊自身が旅を通して成長し、変化した結果、BK1のラストでは独立した自我を獲得した、とか?
もっとSF的に考えると、プレイヤー自身が「観測者」として、バテンカイトスの世界(シミュレーション?)に干渉している、そのインターフェースが「精霊」なのかもしれない。
カラスの裏切りは、そのシミュレーションからの逸脱、あるいはバグ?
…なんて考え始めると、もうメタフィクションの領域ですね。
楽しいけど。
ゲルドブレイム君、こじらせすぎ問題
彼がヴェルサス卿に抱いてた感情、あれは絶対、ただの忠誠心じゃないですよね?
崇拝、依存、もしかしたら歪んだ愛情…?
BK2での隠しイベントとか見ると、もう、その執着っぷりが尋常じゃない。
だからこそ、ヴェルサスを失い、利用されたと知った時の絶望が、彼をああいう冷酷な独裁者に変えてしまった。
彼の狂気は、個人の問題だけじゃなく、歪んだ師弟関係とか、権力構造そのものが生み出した悲劇とも言えるのかもしれません。
現代社会にも通じる、普遍的なテーマ性を感じます。
まあ、同情はするけど、やったことは許されない、っていうのが難しいところ。
永遠のテーマ「ミリィ=メローディア母子(血縁)説」
これはもう、ファンなら誰でも一度は考えますよね!
サギとミリィがミラに行った後、20年経ってミラに現れた出自不明の美少女メローディア。
状況証拠は揃いすぎてる。
でも公式は明言してない。
この「匂わせ」具合が、また絶妙なんですよね。
個人的には、直接の母子じゃなくても、何らかの繋がりは絶対あると思ってます。
例えば、ミリィのマキナ技術(体の一部が機械)と、メローディアの魔術的な力(あるいは、彼女も何らかの人工的な存在?)が、実は表裏一体のテクノロジーだった、とか?
サギやミリィの「想い」や「情報」が、何らかの形でメローディアに受け継がれた、とか? SF!
ギロの「こころ」はどこから?
機械人形なのに、人間以上に人間らしい感情を見せたギロ。
彼を動かしていたのは、プログラム? それとも魂?
個人的には、彼にはちゃんと「こころ」があったと信じたい。
それが、高度なAIによるものなのか、それとも奇跡的に宿った魂なのかは分からないけど。
彼の存在は、「生命とは何か」「心とは何か」っていう、SFの古典的なテーマを、改めて考えさせてくれますよね。
ギローーーッ!(再泣)
他にも、サダルスウドはどうなったの? とか、ミズチの仮面の下は結局? とか、細かい伏線や謎は山ほど。
こういう「語られない部分」があるからこそ、私たちは想像力を掻き立てられ、いつまでも『バテン・カイトス』の世界に浸っていられるのかもしれませんね。
翼は終わらない、物語は続いていく終わりに
空から大地へ、そして海へ。
『バテン・カイトス』が私たちに見せてくれたのは、単なるファンタジー世界の冒険譚ではありませんでした。
それは、神話の裏側、歴史の真実、人間の業、そして魂の救済を描いた、壮大で、美しく、そして残酷なまでに正直な「生命の物語」だったように思います。
精霊として、私たちは喜び、悲しみ、怒り、そして裏切られました。
でも、その全ての経験が、私たち自身の心に、忘れられない翼の記憶を刻み込んだはずです。
HDリマスターという形で、この奇跡のような物語に再び(あるいは初めて)触れる機会を得られたことに、心から感謝したいですね。
ありがとう、任天堂さん、バンナムさん、モノリスソフトさん、そして全ての開発スタッフの皆さん!
この記事が、あなたの『バテン・カイトス』愛をさらに深める一助となれたなら、ライター冥利に尽きます。
長々とお付き合いいただき、本当にありがとうございました!
さあ、これで終わりかって? まさか!
私たちの翼は、まだ終わらない。
『バテン・カイトスIII』が出るその日まで、私たちは考察し、語り合い、そして待ち続けるのです。
いつかまた、新たな精霊として、あの世界の空を飛べる日が来ることを信じて。
それでは、またどこかの物語でお会いしましょう!