ゲームの歴史を振り返ると、
「ここまで熱い思いが集まるシリーズって本当にあるのかしら？」
と疑いたくなるほど、世界中で愛され、そして長らく“未完”のまま時を刻む作品が存在します。
そう、「シェンムー」シリーズです。
1999年にセガのドリームキャストで誕生し、当時としては破格の開発費をつぎ込み、まるで当たり前のようにオープンワールドを実現してしまった“伝説の先駆者”。
その後は諸事情で中断を余儀なくされながらも、根強いファンの声で2019年に三作目が世に出るという壮大なドラマを繰り広げてきました。
ですが、物語はいまだに終わっていません。
「父の仇を討つ」
という主人公・芭月涼（はづき りょう）の大いなる目的は果たされず、彼の旅路は途上のまま。
ファンの皆さんからすれば、
「いつになったらヤツ（藍帝）を仕留められるのか！」
という気持ちでそわそわ落ち着かない日々を送っていることでしょう。
そんな“待ちぼうけ”の中でも話題に挙がり続けるのが、「シェンムー4」という次なるステップです。
もし本当に実現するなら、いったいいつ発表され、いつ発売されるのか？
どうやらネットの海では「2025年末リリース説」や「中国全土を駆け巡る大冒険説」など、さまざまな噂が飛び交っています。
しかしながら、公式からは
「そんなに慌てずゆっくりしてってね」
とでも言うように、これといったリリース時期の確定情報は一切出ていません。
そこで今回は、
現時点で判明している公式情報、噂やリークの信憑性、そして世界中を巻き込む熱狂的なファンコミュニティの動向
まで、可能な限り根こそぎかき集めて超考察してみました。
ここでご紹介する情報は「発売日が未定」という事実こそ変わらないものの、シェンムー4をめぐる現在進行形の騒動・最新トレンドをうま～く整理しているので、これを読んでくださるあなたが
「ああ、そういう事情があるのね」
「なるほど、今こんな感じなのね」
と得心していただけたら幸いです。
ネタは決して尽きないので、ぜひじっくりとご覧くださいませ。
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シェンムー4を語る前にシリーズの未完伝説と壮大な魅力
“オープンワールドの先駆者”の衝撃
まずはあらためて、
「シェンムーとは何ぞや？」
というところを少しだけ振り返ってみます。
1999年にセガが送り出した『シェンムー 一章 横須賀』は、当時としては信じられないほどの制作費をつぎ込み、
“リアルな街並みをリアルな時間の流れの中で体験する”
というゲーム体験を可能にしました。
NPCが朝になれば家から出てきて夜になれば帰宅し、天候が変化すれば雨の日もあれば晴れの日もある。
時代はまだ
「ゲームにこんなもんまで詰め込むの？」
なんて驚きが尽きない時代ですから、それはまさに衝撃的なデビューでした。
後の『グランド・セフト・オート』シリーズや、同じくセガの看板ともいえる『龍が如く』のスタッフが
「シェンムーの影響を受けた」
と公言するなど、業界全体への波及効果は大きかったと言えます。
何よりプレイヤー自身が、
「ゲームなのにこの世界、息してる！」
という没入感を全身で味わい、
「次世代のゲームの形ってこれだよ！」
と感じたわけです。
その衝撃が冷めやらぬまま、2001年には続編『シェンムーII』が発売され、物語の舞台を中国へと移し、さらに世界が広がる期待を膨らませました。
ですが！ ここで不運が重なります。
セガが家庭用ハード事業から撤退したり、シリーズの商業成績が芳しくなかったりで、
シェンムーはいったん表舞台からフェードアウト
を余儀なくされました。
主人公・芭月涼が旅の途中で足止めを食らい、大勢のファンが
「まだ続きがあるのに！？」
とまるでコントのようにズッコケた状態になったわけです。
これが長い長い“待ちの時代”の始まりでした。
18年ぶりの奇跡『シェンムーIII』と、なお続く“未完”
ファンの声はしつこいぐらい根強かったものの、シリーズ再開の道のりは遠く、山あり谷あり。
そんな長い沈黙を破って2019年についに登場したのが、『シェンムーIII』です。
これはなんと、
Kickstarterをはじめとするクラウドファンディング
で驚異的な金額を集め、さらにソニーやDeep Silverなどの出資も加わり、実現にこぎつけた異色のプロジェクトでした。
初報が出たときは、喜びのあまり世界中のシェンムーファンが狂喜乱舞するほどの大騒ぎ。
大げさではなく、
「15年以上待ちぼうけを食らったゲームが現代によみがえる」
なんて、ちょっとした奇跡です。
ところが、発売されてみれば評価は賛否両論。
「シェンムーらしい味わいが甦った！」
と大絶賛するコアファンも多い一方で、
「さすがにゲームデザインが古臭い」
「クラウドファンディングで期待を煽ったわりに大きな進展が見えない」
などの批判も目立ちました。
売上も決して爆発的とは言えず、続編の開発を後押しするほどの収益には到達しなかった様子です。
しかも物語はやっぱり未完。
主人公の芭月涼は、まだ父の仇である“藍帝”に完全には追いつけていません。
いったい何章まで作れば決着がつくのか、と気をもむファンが
「次は『シェンムー4』でちゃんと終わらせてよね！？」
と期待を込めるのも無理はありません。
ファンの執念が下支えするシリーズの行方
そもそも「シェンムー」を未完のまま放置するには、あまりにも大きな歴史的意義があるというのが厄介（？）なところ。
いわばオープンワールドの祖のひとつ、そして当時の技術の粋を集めた革新的タイトルですから、このまま“有名なバッドエンド”として終わらせたくないという声がいつまでも残るわけです。
さらに、ファンコミュニティが非常に熱心でして、「#LetsGetShenmue4」というハッシュタグ付きのオンラインキャンペーンや、タイムズスクエアに広告を出すなど、とんでもない行動力が顕在化しています。
普通なら
「もう出なかったら仕方ないか」
と諦めるところを、
「いやいや、出るまで騒ぎましょうや！」
と気合いを入れ続けるファン層が世界各地にいる。
これはシェンムー独特の現象と言っていいでしょう。
公式の発言から読み解くシェンムー4の“開発状況”と“発売日の目処”
「計画段階」の意味と、鈴木裕氏が語るパートナー探し
さて、肝心の「シェンムー4は本当に作られるのか？」という大テーマに移りましょう。
まずは
公式発言を最優先
でチェックするのがセオリーです。
シェンムーの生みの親である鈴木裕氏は、2024年5月にファンサイト「Shenmue Dojo」のインタビューに登場し、こんなことを語っています。
シェンムーIVに今すぐ取り組んでいるわけではない。
まだ計画段階でしかない。
パートナーが必要だけれど、現時点ではそこも固まっていない。
つまり、
「具体的に開発スタートしました！」というフェーズにはない
ということを明確にしているわけです。
ここで引っかかるのは、やはり「パートナー探し」。
『シェンムーIII』のときはクラウドファンディング＋外部出資で形にしましたが、それも潮目が変わった現在は難しい面があります。
鈴木氏自身が
「クラウドファンディングの全盛期は過ぎている」
と発言しており、同じ手法で再度何億円も集められるかは疑問です。
となると、伝統的パブリッシャーや投資家との協業しか道はないのか？ というところが正念場になります。
次はもっと“新規ユーザー”を意識した作りに
さらに鈴木氏は
「次回作では新規ユーザーにも楽しめる形にしたい」
と強調しています。
これは『シェンムーIII』での反省を踏まえている部分が大きいでしょう。
何しろ18年ぶりに出された新作ですから、往年のファンには「懐かしい！」と喜ばれても、未経験者は
「え、どこを面白がればいいの？」
と戸惑うほど、操作感やゲームテンポが昔かたぎのまま……
という受け止められ方も否めませんでした。
実際にゲームレビューでは
「UIや操作、戦闘システムなどが現代の水準からすると不親切」
といった指摘が目立ちました。
鈴木氏もそこは認識していて、もし4を作るなら
現代向けの改修やチュートリアル的な導入を強化
しないと商業的に成功しにくいと考えているはずです。
商売が成立しなければ、さらに続編（第五作など）も見えてこなくなる。
ファンはもちろん、新規を取りこめるかどうかがカギになるのは自明といえるでしょう。
また、鈴木氏は
「舞台は引き続き中国が中心になるはず」
と言及しています。
そもそもストーリー上、中国・桂林で冒険が進行している最中なので、その延長にあるのは自然な流れです。
さらに興味深いのが、
「シェンムーIIIでは磁気式モーションキャプチャを使ったが、シェンムーIVでは光学式に進化させるだろう」
という技術的な展望。
これは単に“より美しいモーション”を実現するだけでなく、キャラアニメーションのクオリティやリアリティを高めて、プレイヤーが感情移入しやすい表現へアップデートしていくという意志の表れとみられます。
シェンムーはもともと“映画のような演出”が売りだった作品なので、映像面の進化は新規層を惹きつけるうえでも重要でしょう。
情報の玉石混交っぷりがすごいシェンムー4の噂・リーク徹底検証
4chan・Reddit発「2025年発売説」の真偽
一方で、ネット上には
「2025年末に発売！」
「PS5向けに開発中！」
といった派手なリークが飛び交っています。
中でも4chanやRedditなどの匿名掲示板で語られる内容は具体的で、
「上海が舞台」
「芭月涼の衣装カスタマイズあり」
「鳥隼（Niao Sun）が今回のボス」
など、つい
「おお、まるで本当の計画書じゃないか」
と思わされるような詳細に及ぶことすらあります。
ところが、これらリークの情報源をたどると大半が
自称・内部関係者
であり、客観的な裏付けは皆無に近い。
しかも公式コメントや鈴木氏の発言と微妙に矛盾したり、
「それ作る資金や時間はどこから出るの？」
とツッコミどころが満載だったりするわけです。
4chanやRedditは話題性があるトピックだと盛り上がりやすく、半ばファンの妄想や願望が混じったまま拡散されることもしばしば。
結論として、「2025年発売説」は
現時点で真実味が低い
と考えるのが妥当でしょう。
鈴木氏自身が
「まだパートナー探しの段階」
と言っている以上、今すぐ開発を始めても2年や3年で出るかどうか……。
逆に言えば、もし本当に2025年末に発売するなら、すでに何らかの公式アナウンスがあってもおかしくないのに、それが一切無いのはやはり違和感が大きいです。
一時期あった可能性110 Industriesとの協業説
また、「110 Industries」というスイスの新興パブリッシャーが「シェンムー4」に関わるのではないかと盛り上がった時期もありました。
鈴木氏が東京ゲームショウで110 Industriesの配信番組に出演したり、同社がSNSで意味深なコメントをしたりしたためです。
ファンからすれば
「Deep Silverでは商業的に苦しいのかもしれないけど、新たに110社がバックアップしてくれるなら4が作れるかも！」
と期待が高まったのも道理。
ところが後になって
「110 Industries自体がロシアに関連する企業で、ウクライナ情勢などで経営に打撃があった」
という話が飛び交い、最終的にプロジェクトが頓挫したとされるリークが出ました。
これもあくまで裏付けのない噂ですが、深追いできる材料もなく、事実上、
可能性はあったが流れた
という結末に落ち着いている状態です。
公式には何も発表されていないので、
「動いていた時期はあったのかもね」
というくらいの感触で止まっています。
その他Google Stadiaの独占開発説や協力会社の誤爆
同様に、
「Google Stadiaが鈴木裕氏と独占ゲームを作ろうとしていた」
なんて説もありました。
結局、Stadiaは自社のファーストパーティ開発から撤退したので幻に終わりましたが、もし企画が通っていれば「シェンムー4がStadia独占」なんて未来もあったかもしれません。
とはいえ、これも根拠が薄く、
「シェンムーではなく新規IPを検討していたのでは」
との話もあります。
さらに、インドの開発会社Lakshya Digitalが『シェンムーIII』のキャラクターモデリングに携わった際、SNSで「シェンムー4も待ち遠しい」的なコメントを投稿し、一時期
「やっぱり4が動いてるのか！」
と騒がれたケースも。
実際には「一緒に仕事できたらいいね」レベルの社交辞令だったのでは、と推測されています。
こうした話を総括すると、「具体的裏付けなし」のリーク情報が大量に出回るのも、シェンムー4への期待が大きすぎるがゆえだということが分かります。
結局、現状では公式な確証を得られる噂は皆無というのが正直なところ。
だからこそファンは落胆することも多いのですが、
「何もないなら勝手に作っちゃえ！」
と誰かが書き込みをし、ネットで広がるという構図が続いているわけです。
ファンコミュニティの超絶行動力タイムズスクエア広告とSNS運動
自主的に広告出稿してしまうファンの熱
「シェンムー4いつ出るんだー！」
「早く作ってちょうだいよー！」
という叫びは、SNSだけで終わりませんでした。
2024年、ニューヨークのタイムズスクエアで
シェンムー4を望む広告
が流れた事実には多くの人が驚きました。
これは主要ファンコミュニティ「Shenmue Dojo」などが資金を集めて達成したもので、わずか15秒ほどの映像ではあれど、そこに「#LetsGetShenmue4」というメッセージや芭月涼らしきキャラクターが映されるインパクトは絶大。
観光客や通行人が多いタイムズスクエアで“シェンムー”という文字が出てきたら、そりゃ「なんだコレ」となるでしょうし、SNSでもちょっとしたバズを呼びました。
何より、
ファンが広告を勝手に出す
というのは非常に珍しい動きで、ゲームメディアや海外ユーザーから
「すごい行動力だ！」
と注目を集めました。
おまけにこの活動を通じて
「まだシェンムーを諦めてない人たちが大勢いるんだな」
と世に知らしめる役割を果たしたとも言えます。
鈴木裕氏ら開発陣もこれを見てモチベーションが上がったかもしれません。
毎月4日の“Shenmue Day”とTweetathon
ファンの粘り強さは広告だけではありません。
SNS上では毎月4日を「Shenmue Day」として、「#LetsGetShenmue4」「#ShenmueDay」などのハッシュタグを使った
Tweetathon（ツイートマラソン）
が行われています。
ゲームファンコミュニティで毎月特定の日を設けて連続ツイートする動きはほかの作品でも見られることがありますが、シェンムーの場合はとりわけ熱量が高く、世界各国のファンが時差を越えて参戦しているのです。
「今日はシェンムーについて語りまくる日だ！」
とばかりにスクリーンショットを投稿したり、昔の思い出を語ったり、新たにIIIをプレイし始めた人が実況したり……
と、各々が好き勝手に盛り上がりながらトレンドを目指すわけです。
こうした活動は、パッと見は「自己満足」かもしれませんが、コミュニティの団結力を示す一種のアピールでもあります。
もし開発パートナーや投資家が
「シェンムーってもう人気ないんじゃないの？」
と疑っていたら、こうした動きが
「え、まだこんなに多くの人が応援してるのか」
と再評価させるきっかけになるかもしれません。
実際に、タイムズスクエア広告が世間をザワつかせたように、
ファンの声の可視化
はシリーズ存続にプラスに働く可能性が大きいでしょう。
『シェンムーIII』から見るシリーズの課題と可能性
クラウドファンディング成功と販売の難しさ
前述したように、『シェンムーIII』はKickstarterを中心としたクラウドファンディングで当時のゲームカテゴリー最高額クラスとなる
約630万ドル
を集め、追加の出資も合わせて
総予算2000万ドル近く
が投じられたとも言われます。
これはインディーゲームとしては破格の資金であり、ファンの熱意がいかに強いかを象徴する出来事でした。
とはいえ、いざ蓋を開けると販売本数は数十万本規模にとどまったと推測され、決して「うはうは儲かった！」というわけではなかった模様です。
日本国内の初週セールスも1.8万本程度で、興行的には厳しい結果。
“久々の続編”という弾みだけでは大成功まで結びつかなかったのが現実と言えます。
賛否分かれたゲーム評価“懐かしさ”と“古さ”のせめぎ合い
メタスコア（Metacritic）などを見ても、『シェンムーIII』は
平均的〜やや低めの評価
に落ち着いており、大きく伸び悩む結果となりました。
特に新規ユーザーには
「UIや戦闘システムが昔風すぎてつらい」
「物語のテンポが遅く、あまり進展しない」
といった印象を与えたようです。
一方で、往年のファンは
「いや、これこそシェンムーだよ！」
と大喜びした面もあり、実際
「昔ながらの雰囲気を忠実に再現していて嬉しい」
との声も多く聞かれました。
つまり
“オールドテイストの再現”
が古参に刺さる反面、
新規層を大幅に取り込むには至らなかった
という構図です。
鈴木氏自身が
「次はもっと大衆向けにしたい」
と語るのも、この苦い教訓を踏まえてのことでしょう。
どうやって古参ファンの期待を裏切らず、かつ新しいプレイヤーが「面白そう」と思ってくれるようなアレンジを加えるか。
そこがシェンムー4の最難関といえます。
ININ Gamesへのパブリッシング権移管と今後の展開
シェンムーIIIの発売元だったDeep Silverは、その後のセールス低調や方針の変化もあってか、2024年にはパブリッシング権をININ Gamesに譲渡しています。
ININはドイツを拠点とする企業で、レトロIPの復刻やインディータイトルの発売に強みを持つとされています。
これがシェンムー4開発にどんな影響を与えるかは未知数ですが、少なくとも「Deep Silverが続編を出す」というシナリオは消えたと見られます。
一方でININが本格的にビッグプロジェクトを動かすには資金面の課題があるのでは、という声もあり、“ININが音頭をとってシェンムー4を作る”という展開はなかなかハードルが高いかもしれません。
とはいえ、新たなパブリッシャーに変わったことで、シリーズが再評価されるきっかけになる可能性は否定できません。
他社リメイク事例から学ぶ成功か、失敗か、それが問題だ
“懐かしさ＋最新技術”で成功した作品群
シェンムーと同時代あるいは近い世代の作品でも、近年のゲーム業界は“リメイクブーム”の到来で盛り上がっています。
例えばカプコンが手がける『バイオハザード RE:2』や『RE:4』が大ヒットし、スクウェア・エニックスの『FFVIIリメイク』も多くの新規ファンを取り込むことに成功しました。
これらの成功例に共通するのは、
「原作の良さはそのままに、システムやグラフィックを現代向けに大幅刷新している」
という点です。
往年ファンの郷愁を満たしながら、今のゲーム市場でも十分に戦えるクオリティを確保しているからこそ、多くのユーザーが“買ってみよう”と思えたわけです。
シェンムー4の場合も、「ただ古いデザインを再現するだけ」ではなく、
かつての革新性を再び発揮できるほどの変化
を取り入れないと、広く受け入れられるのは難しいでしょう。
ましてや4作目だけ遊んだらストーリーが分からない…
といったハードルをどう解消するかもポイントです。
失敗例に見る“期待値の裏切り”と“時代遅れの痛さ”
逆に、ブリザードの『Warcraft III: Reforged』のように、リメイクを標榜しながら内容が大幅カットやバグまみれでユーザーの期待を大きく裏切ってしまった例もあります。
こうなると
「リメイク前の方が良かった！」
とファンが激怒し、評価が底なしに落ちていくという悲惨な末路が待っています。
シェンムーは非常に熱量の高いファンが長年支えてきた作品であり、その分期待値が並外れて大きいとも言えます。
もし4が出て
「なんか想像と違う」
という出来栄えになったら、ワッと批判が噴出する可能性は十分考えられます。
『シェンムーIII』でさえ賛否両論があったのですから、シリーズ続投のハードルは相当高いのが現実でしょう。
現代ゲーマーへの合わせ方テンポやUIをどう改良するか
他社のリメイク成功例を見ても、やはり“テンポの良さ”や“遊びやすさ”を担保するのは今の時代にマスト。
シェンムーは
街をただ歩き回って人々と会話していく
という独自の雰囲気が魅力な反面、説明不足や作業感が強いパートが続くと、
「途中で飽きちゃった…」
という新規プレイヤーも出やすいです。
そのため、あえて一部システムを省略したり、ミッション表示やファストトラベル機能を充実させたり、戦闘をスタイリッシュにしたりといった、現代標準でのアレンジが求められます。
そこを
「古参がうるさいから昔のままに…」
と先延ばしにすると、逆に商業的に失敗して次を作れなくなる、というジレンマを抱えがちです。
とはいえ、
ゆったりとNPCの生活を観察する楽しみ
を捨ててしまったらシェンムーらしさが消滅するという議論もあるでしょう。
この両面のせめぎ合いは、今後も大きなテーマとなりそうです。
いつ“シェンムー4”は出る？発売日の大予想と現実的な見通し
公式が「まだ計画段階」という以上、早期リリースは厳しそう
前述の通り、鈴木裕氏は「現在はパートナー探しの計画段階」と明言しています。
もし今から本格的に開発に取り掛かったとしても、大型タイトルをゼロから作り上げるには2〜3年以上の期間は必要でしょう。
「2025年に発売」という噂が出回っていますが、冷静に考えれば、
2023〜2024年にパートナー探し完了
→開発着手
→すぐに2年ほど制作期間
と進んでも2026〜2027年あたりになるのが自然です。
もちろん、すでに水面下で作り始めている可能性はゼロではないですが、鈴木氏の発言と食い違う部分が多いので、2025年説を鵜呑みにするのはリスキーな気がします。
とはいえ「絶望的」ではない鈴木裕氏の完結へのこだわり
一方で、「もうシェンムー4は無理！」と切り捨てるのは早計でしょう。
開発を手がけるYS Netが小規模スタジオであっても、外部パブリッシャーとの連携次第では十分プロジェクトが動き出す可能性が残されています。
『シェンムーIII』の例を見る限り、海外勢の出資やグローバルマーケットの販売をうまく組み合わせることで、大きな予算が集まる可能性もあるわけです。
それに何より、鈴木氏は
「シェンムーの物語を最後まで描きたい」
と強く語っています。
もう完全に諦めているなら、こんなに熱心にインタビューで語ることもないでしょうし、ファンコミュニティとの交流も続けないはずです。
資金さえ確保できれば、いつでも火を噴ける
くらいの準備はしているのでは……
と考えるのも不思議ではありません。
シェンムー4が“いつ”出るかは未定だが、諦めるには早いまとめ
シェンムー4開発の公式状況
現段階で「開発中」という公式表明はなし。
鈴木氏は「まだ計画段階」とし、パートナー探しが進んでいない旨を語る。
クラウドファンディングの再利用は難しいとの認識で、新たな出資モデルやパブリッシャーが必要。
噂やリークは多数あれど、信憑性に乏しい
4chanやRedditなどで「2025年発売」「上海が舞台」といった書き込みが目立つが、どれも公式コメントとの整合性に欠ける。
110 Industriesとの話やStadia独占の噂も結果的に頓挫したか、まったく進展が確認されていない。
ファンコミュニティの行動力
タイムズスクエア広告や毎月4日のSNSキャンペーンなど、ファンによる熱烈な支援が継続中。
これがシリーズの存続を後押しする可能性は高い。
シリーズ未完の物語と世界的影響力
シェンムーはオープンワールドの先駆者として歴史的評価が高く、物語もまだ完結していない。
芭月涼の父・巌を奪った“藍帝”との対決や“四天王”の謎など、多くの伏線が残されている。
次回作への課題
戦闘やUIなど“古い”とされる部分をどこまで今風にブラッシュアップするか。
新規プレイヤーが入りやすいよう物語のおさらいやリメイクをどう提供するか。
海外市場での訴求力を高めるための多言語展開や宣伝戦略。
発売日の大まかな展望
早くとも2026〜2027年以降になるのでは、というのが通説。
あくまで計画段階なので、今後のパートナーシップ次第では一気に動く可能性も残されている。
こうしてみると、
「まだまだ分からないことだらけ」
というのが正直な結論です。
ただ、鈴木裕氏の諦めぬ姿勢や、ファンの盛り上がりを考えれば、シェンムー4が完全消滅したわけでもありません。
クラウドファンディングやININ Gamesの新たな方策、あるいは欧米の企業が大きく出資するなど、思いがけない展開が一夜にして起こり得るのがゲーム業界の面白さでもあります。
夢と妄想を交えた未来予想シェンムー4が出たらどうなる？
もしも明日にでも「シェンムー4の制作決定！」と発表されたら、物語はどういう流れをたどるのでしょうか。
あくまで可能性ベースですが、以下のようなシナリオが考えられます。
再び中国をメイン舞台とし、さらなる深い都市へ
『III』で描かれた桂林の風光明媚な地域を抜け、上海や香港、あるいはさらに奥地へと物語が広がるかもしれません。
芭月涼の冒険がますますスケールアップして、大都市と山岳地帯のコントラストを行き来する形も面白そうです。
四天王の存在がクローズアップされる
既に一部では「鳥隼（Niao Sun）」など強烈な個性を持つキャラクターが動き始めていますが、まだ全貌は明らかではありません。
4作目でその正体や目的が深く描かれ、最終的には父の仇・藍帝との直接対決が迫る……という熱い展開がファンの夢。
最新モーションキャプチャとバトルシステム刷新
光学式モーションキャプチャにより、キャラクターの演技が一層リアルに。
これが盛り込まれれば、シェンムー独自の映画的演出がさらに進化しそうです。
加えてバトルシステムが前作以上に遊びやすくテンポ良くなれば、新規ユーザーにもアクションゲームとして受け入れられる可能性が高まります。
ストーリーおさらい機能やリマスターとのセット販売
新しく入るユーザーにとっては
「IとIIっていったい何年前の作品？」
という感じなので、ここをリメイクあるいはリマスターで最適化する案も考えられます。
もしくは『シェンムー4』本編内にストーリー回想モードを入れることで、未経験者が一気に理解できる仕組みにするのもアリでしょう。
こうした予想が語られるのも、
「シェンムー4が来るとしたらこうなるはずだ」
という期待が途切れていない証拠。
実際にこの通りになるかは分かりませんが、
「こうなってほしい」
「こんなこともできるかも！」
という妄想が止まらないのが、ファンコミュニティの盛り上がりの源とも言えます。
ゲーム史の風穴を閉じるためにシェンムーを完結させる意義
シェンムーは単なる一ゲームタイトルにとどまらず、
“ゲーム史においてオープンワールドを最初期に切り拓いた功績”
が語り草になっています。
また、
「ものすごい開発費をかけながら商業的に苦戦した」
という逸話を持つ意味でも、産業史的に重要な存在です。
さらに、『III』のプロジェクトではKickstarterによる巨額資金調達を成功させた“伝説”も加わり、いろいろと語り継がれるネタの宝庫でもあります。
ここまで来たらもう、
「中途半端で終わられては歴史の収まりが悪い」
という感じすらありますよね。
鈴木裕氏が
「ファンが望む限り物語を終わらせる気概がある」
と言い切るのも、この背景があってこそ。
多くのユーザーがシェンムーを未完で終わらせたくない理由は、単なるストーリーの好き嫌い以上に、
「このゲームが切り拓いたものをきちんと形にして幕を下ろしてほしい」
という思いが強いからでしょう。
今できることシェンムー4に望む声を絶やさないために
以上、シェンムー4の開発状況や噂、そしてファンコミュニティの動向を根ほり葉ほりご紹介してきました。
最後に、
「じゃあ今私たちにできることって何なの？」
というところをまとめてみましょう。
SNSやコミュニティでの継続的発信
すでにファンが実践しているように、毎月4日のTweetathonやハッシュタグキャンペーンなどで存在感を示すことは、作品を忘れられないようにするための重要な方法。
タイムズスクエア広告みたいにお金がかかる派手な企画でなくても、
「シェンムー好きだよ」
と言い続けるだけでも有用です。
既存作をプレイ＆レビューして盛り上げる
『シェンムーI&II HD』や『III』を改めて遊んでSNSなどで感想を発信することで、周囲の人に興味を持ってもらうきっかけが生まれます。
売上やユーザー数が伸びれば、開発パートナーの目に留まる可能性も上がるかもしれません。
公式情報のチェック＆拡散
万が一鈴木氏や開発チーム、もしくはININ Gamesなどから新たな発表があった場合、いち早く追いかけて拡散することも大事。
ファンの反応が大きければ大きいほど、企画が動く原動力になりえます。
ここまでの総括シェンムー4は雲をつかむ話にあらず
現実としては開発開始されていないが、諦めの言葉も出ていない
…公式コメントは「計画段階」であり、まっさらな白紙というわけでもなさそう。
リークは数多あれど、裏づけに乏しい
…4chanなどで語られる“2025年発売”などは信憑性が低い。
ファンコミュニティの活発な支援が唯一無二の推進力
…タイムズスクエア広告は象徴的事例。SNSでも勢いが絶えない。
次回作への大きな課題
…新規ユーザーの取り込み、ゲームデザインのアップデート、資金調達・市場戦略の再構築が不可避。
ここまでお伝えしたように、今のシェンムー4に関する状況は
「出るか出ないかは分からないが、出てもおかしくない」
という不思議なバランスに立たされています。
鈴木裕氏の発言を見ても、やる気がゼロではない以上、何らかのチャンスが巡ってくる可能性は十分あるわけです。
かといって、明日発表されると期待するのも酷な段階なので、気長に最新の動きをチェックしていきたいところ。
もちろん、「気長に待つ」が苦手な方もいるでしょうが、ここはもう“シェンムーの宿命”と思って楽しむしかありません。
20年以上未完だったシリーズが、ここまで復活の芽を絶やさずにきたのは、やはりファンの情熱があってこそ。
いつの日か「シェンムー4 発売決定！」のニュースが流れ、「ついにあの仇が倒されるか！？」と盛り上がる瞬間を、みんなで期待しながら過ごすのもまた一興かもしれません。
シェンムー4の可能性は“ファンの声”と“業界の巡り合わせ”次第最後に
もし「シェンムー4」が発表されれば、世界中が
「ついに来たか！」
と祝杯を上げることでしょう。
物語が未完のまま続いているからこそ、シリーズファンは
「何としても完走させたい」
と切望しますし、オープンワールドゲームの原点としての文化的価値もますます高まります。
とはいえ、
「いつ出る？」
「本当に作られる？」
という問いには残念ながら明確に「○年○月に出ます！」と答えられる材料が今はありません。
公式コメントではまだ始動していないとされ、リーク情報の多くは真偽が怪しい。
そうなると、やはりファンコミュニティが騒ぎ続け、外部パブリッシャーが「これはいける！」と踏んで出資してくれる瞬間を待つしかありません。
ゲームは工業製品であると同時に芸術性も持つ特殊な娯楽産業。
大衆ウケを狙うだけが正義とも限りません。
シリーズの魅力を理解し、お金を投じたいスポンサーが現れるか、鈴木裕氏が新しい出資モデルを考え出すか、あるいはファンのさらなるクラウド支援が再燃するか――可能性は様々に想像できます。
結論として、
「シェンムー4の発売日は不明で、現時点では公式に開発スタートしていない」
が、鈴木氏は意欲を失っていないし、ファンの熱も衰えていない。
この状態であれば、数年後に「よっしゃ、動き出した！」というニュースが舞い込んできても驚きは少ないでしょう。
ビッグタイトルが水面下で進行していて、ある日突然ドカンと発表されるなんて事例は、過去にもいくつもありました。
シェンムーほどの知名度を持つIPなら、なおさらです。
ここまで、シェンムー4をめぐる公式情報・噂・ファン活動から、シリーズの未来までたっぷりお伝えしてきました。
検索で「シェンムー4 発売日いつ」と調べたくなる気持ち、痛いほど分かります。
結局「まだ未定」というモヤモヤしたオチで申し訳ないのですが、そのモヤモヤこそがシェンムーシリーズの“現在進行形”の姿でもあります。
もし今後、大きな進展があれば本記事もアップデートを施していく所存です。
ともあれ、タイムズスクエア広告という荒技をやってのけたファンたちや、「物語は諦めない」と言うクリエイターの思いがある限り、シェンムーの灯は消えないでしょう。
どれほど時がかかろうとも、シリーズを愛する方々が待ちわびている以上、いつか“その日”が訪れる可能性は大いにあるのだと信じられます。
だからこそ、シェンムー4が世に出るときには、これまでの鬱憤を晴らすかのごとく大いに盛り上がりましょう。
その時、芭月涼と藍帝の因縁に終止符が打たれるのか、それともさらにもう一段階ドラマが続くのか……いずれにしても、あの未完の大河ドラマが再び動き出す瞬間を心待ちにしているファンが世界中にいるという事実は、どんなゲームにも代えがたいシェンムーだけの宝物と言えるはず。
引き続きシェンムーシリーズを応援しながら、続報を見守っていきましょう。
ゲーセンのミニゲームや街の人々との会話が恋しくなったら、I＆II、IIIをやり込むもよし、タイムズスクエア広告のように熱烈な愛を表明するもよし。
そんな自由気ままな応援が、またいつか不可能を可能にするのかもしれません。
芭月涼がいずれ真の復讐を果たす日、その瞬間を迎えるために――それこそが
シェンムー4が本当にやって来る日までに私たちができること
なのではないでしょうか。