『HUNTER×HUNTER』は、冨樫義博先生が手掛ける超人気漫画として、幾度となく休載と再開を繰り返しながらも圧倒的な読者支持を得ている作品です。
連載スタートは1998年と聞けば、もう四半世紀も前の話。
しかしその間、作者の体調不良などを理由に数年単位の休載を挟んだ結果、再開するたびにSNSやコミュニティが大盛り上がりするという、ほかにはなかなか例を見ない現象を作り出してきました。
2024年9月に発売された最新刊・第38巻では、暗黒大陸編と呼ばれる大規模なストーリーのさなかに幻影旅団の衝撃的な過去が明かされ、ファンの考察が沸騰。
この波に乗って早くも39巻を待ち望む声がやまず、休載で一息ついた今、
「次の発売日はいつなの?」
と気を揉む方も多いことでしょう。
本記事では、既刊38巻までのポイントや連載の背景、そして39巻が出る可能性を超俯瞰的かつ超論理的に考察していきます。
長期休載なんのその、むしろ待っている間こそ楽しめる『HUNTER×HUNTER』の奥深い世界に、どうぞご一緒ください。
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ハンターハンターの現状長期休載と連載再開が織りなす独特の熱狂
休載と復帰で“祭り”が起きる作品
『HUNTER×HUNTER』は、連載がしばしば数年単位で止まり、そのたびにファンが
「今度こそ完結まで描いてくれるのかしら」
とドキドキしながら待ち続ける作品です。
本来ならここまで休載が多いと
「ファンが離れるのでは?」
と思われるのですが、むしろ
休載明けに再開されるタイミングこそ最高の盛り上がり
を見せるという“離れ業”を成し遂げてきました。
たとえば、数年前に連載復活が発表された際は、SNS上で
「ついに!」
「これはお赤飯もの」
といった投稿が相次ぎ、関連ワードがトレンド入り。
待たされれば待たされるほど、ファンの期待値が高まる不思議な構造が成り立っています。
この現象は、作品のクオリティや緻密なストーリー、そして作者・冨樫義博先生のカリスマ性によるところが大きいでしょう。
登場人物たちが駆使する念能力や、複雑に絡み合う人間関係と伏線の妙に、読者は
「次はどうなるんだろう?」
と一度ハマると抜け出せなくなる。
だからこそ、長期休載しても人気が衰えずに再開のたびに“祭り”状態になるのです。
不定期連載という編集方針
ジャンプ編集部は、作者の体調を最優先に考慮する形で、『HUNTER×HUNTER』を「不定期掲載」という特殊な扱いにしています。
具体的には、冨樫先生が何話か描き溜めてある程度まとまると、数週~十数週の“集中連載”を一気に行う。
そこまで載せたらまた休載に入り、次の描き溜めが完了するのを待つ……
というやり方です。
通常、週刊誌で連載する漫画家は毎週締め切りとの戦いですが、体調面で無理ができない冨樫先生にとって、この方法は現実的な折衷策といえます。
また、この集中連載と単行本発売のタイミングを合わせることで、さらなる盛り上がりを生むという編集戦略も見え隠れします。
単行本発売が決まればファンは
「そろそろ再開か!」
と期待し、実際に再開すると爆発的に話題になる——この流れが『HUNTER×HUNTER』特有のサイクルになっているわけです。
第38巻までの連載史と“待つのが当たり前”な空気
もう四半世紀も続いている連載の歴史を簡単に振り返ってみると、特に2000年代後半以降は休載が顕著になりました。
2012年~2016年にかけて約3年半も新しい話が載らなかった際には、多くのファンが
「もう戻ってこないかも……」
と諦めかけたのも事実。
けれど、復帰が発表された途端
「やっぱり待っててよかった!」
と一気に盛り上がるのですから、作品自体にそれだけの“吸引力”が備わっています。
直近でいうと、2022年11月発売の37巻、そして2024年9月発売の38巻がいずれも休載明けのタイミングと重なり、SNS上で大フィーバー。
ファンコミュニティは
もはや待ちこそがハンターハンターの醍醐味
という妙な一体感で結束し、考察で盛り上がりを保つことに慣れ切っている状況です。
最新刊38巻(2024年9月発売)で起きた大きな衝撃
約1年10か月ぶりの刊行
38巻が発売されたのは2024年9月4日。
前巻37巻が2022年11月だったので、そこから約1年10か月の間隔が空きました。
ハンターハンターとしては
「まだ1年10か月!?意外と早かった」
と思う人もいるかもしれませんが、やはり普通の漫画なら“2年近く待たされる”というのは相当長い休止期間です。
しかし、この新刊リリースをきっかけに、ファンたちはここぞとばかりにSNSやオンラインコミュニティで大盛り上がり。
「待ってました!」
「予約し忘れて書店をはしごした」
「旅団の過去回想がやばい」
といった書き込みが溢れかえり、初週の売上は50万部を超えて書店ランキング1位を獲得。
さすがはハンターハンターというところを見せつけました。
幻影旅団の結成秘話が解禁
38巻最大のトピックは、「幻影旅団の結成秘話」が描かれたこと。
ノブナガの回想を通じて、旅団メンバーがいかにして流星街から巣立ち、どのような想いを共有していたのかが、ついに読者の前に提示されました。
流星街という特殊な環境、その街で起きた惨劇や絆が、単なる“盗賊集団”ではない旅団の根底を成している、という衝撃の事実が大反響を呼んだのです。
長年クラピカの仇敵として描かれ、ヨークシン編などで数々の悪行を見せつけてきた旅団ですが、この結成秘話によって
「善悪の線引きがさらに曖昧になった」
「むしろ切なさや宿命を背負った集団だったのか」
と読者の見方が大きく変わりました。
特にクロロやノブナガ、フェイタン、フィンクスあたりの過去描写はファンアートが激増するほどの人気ぶり。
ツイッター(現X)をはじめ海外ファンコミュニティでも、
「25年越しの伏線回収に魂が震えた」
といったコメントがあふれかえりました。
暗黒大陸編の緊迫とマフィア抗争
38巻では同時に、暗黒大陸へ向かう船内で繰り広げられるマフィア同士の三つ巴抗争も激化。
さらにクラピカが王位継承戦に巻き込まれ、ヒソカを追う幻影旅団との接触がどう絡んでいくのか……。
もうとにかく要素が盛りだくさんで、休載が長かった分、脳が追いつかないほどの情報量です。
「単に次の大陸に行くだけかと思ってたら、船の中が地獄すぎる」
「継承戦ってこんなに血生臭いのか」
といった悲鳴も絶えず、まるでサスペンス小説のように人間関係が交錯しています。
暗黒大陸に着く前からスケール感がすごすぎて、
「このまま本当に暗黒大陸へ行く日が来るの?」
と本気で心配するファンも少なくありません。
公式情報ゼロの現状を読み解く39巻の発売日はどうなる?
401~410話はすでに描かれている
いわゆる「第39巻に収録されるであろうエピソード」として、2024年10月から約10週にわたって連載された第401~410話が存在します。
ジャンプ2024年45号から2025年2号あたりにかけて掲載され、そこで一旦休載に入っています。
これはちょうど10話分なので、単行本にまとめるにはほぼピッタリのボリューム。
ところが、
現時点では「39巻をいつ出すか」について公式発表が一切ありません。
書店やオンラインストアの予約情報にも見当たらず、集英社の公式サイトにも刊行予定の記載がなし。
ファンとしては
「もう10話分出そろったんだから今すぐ刊行すればいいのに!」
と思うところでしょうが、そうならないのがハンターハンターの“いつものスタイル”ともいえます。
冨樫先生の不定期掲載方針と編集部の思惑
休載後、作者が次の10話分を描き上げるまでにどれくらいかかるかは、冨樫先生の体調次第。
編集部は
健康を最優先
とコメントしており、週刊連載で無理をさせずに、集中連載の形式を続ける方針を崩していません。
つまり、連載再開の目処が立った時点で単行本の発売時期もまとめて発表する可能性が高いと考えられます。
これは37巻・38巻のケースを見ても明らか。
休載の末に連載が復帰するとき、
「〇月に最新刊発売!」
という形で大々的に宣伝し、読者を一気に呼び込む戦略がうまく機能してきました。
その流れから察するに、39巻も
「次回集中連載のタイミングで一気に発売が告知される」
と予測されます。
過去の刊行ペースとの比較
ちなみに『HUNTER×HUNTER』の単行本刊行ペースは、ここ十数年、極端に不規則なものになっています。
以下に近年の発売日と前巻からの間隔をざっと示します:
- 32巻:2012年12月28日
- 33巻:2016年6月3日(約3年6か月)
- 34巻:2017年6月26日(約1年1か月)
- 35巻:2018年2月2日(約7か月)
- 36巻:2018年10月4日(約8か月)
- 37巻:2022年11月4日(約4年1か月)
- 38巻:2024年9月4日(約1年10か月)
一気に巻を重ねた時期があれば、3~4年空いた時期もある。
要するに「正解なんてない」わけです。
しかも最近は「単行本発売と連載再開を同時に行う」傾向が顕著なので、それが
今後の刊行スケジュールは連載次第
という結論につながります。
過去の休載事情と作者・冨樫義博先生の創作スタイル
体調の問題と作品の文字量
冨樫先生が休載を繰り返す最大の理由として、
腰や足に不調があり長時間座って執筆を続けるのが厳しい
という事情が語られてきました。
これは先生自身がSNS(Xアカウント)で断片的に明かしており、
「今日は体が動かせたから原稿に触れました」
などと投稿すると、ファンたちは
「無理なさらないで」
「待てるから大丈夫」
と応援の声を寄せるのが恒例行事になっています。
加えて、『HUNTER×HUNTER』の1話あたりの情報量が常軌を逸している点も見逃せません。
多くの漫画作品が1ページあたり数台詞程度で進むところを、ハンターハンターでは1コマに大量の文字が詰め込まれることもしばしば。
それだけ作画・ネーム・設定のチェックに膨大な時間がかかり、週刊ペースの連載と両立するのが難しいのです。
アシスタント活用と作品へのこだわり
近年は冨樫先生が外部アシスタントを使っているという噂や、背景作画やベタ塗りをスタッフに一部委託しているといった情報もファンの間で飛び交っています。
ただ、どの程度の範囲を任せているのかは明らかにされていません。
「先生はキャラクターの顔やコマ割り、ネームの完成度に強いこだわりを持っているはず」
「だからアシスタントに任せきるのは難しいのでは」
という見方も多い。
いずれにしても、作品クオリティを落とさずに描き切るためには時間が必要で、それが不定期連載を続ける正当性になっているともいえます。
Xで進捗を小出しにするスタイル
冨樫先生はSNSで“#◯◯インク完了”“#ネームあと数ページ”といったフレーズを投稿し、現在どの話数をどれくらい仕上げているのかをファンにチラ見せしてくれます。
ファンたちはそれを見て
「お、次の再開が近い?」
とワクワクしたり、数日更新が途絶えると
「腰痛がひどいのかな」
と心配になったり、とにかく一喜一憂。
この小出しスタイルは新時代の漫画家と読者の交流としては興味深いものですが、作品によっては
「いつ再開するか分からないよ」
と困惑する声もあります。
『HUNTER×HUNTER』の場合は、むしろ読者がそれをエンタメとして楽しむ土壌ができており、連載が止まっていても
「今どれくらい進んでるのかな」
と温かく見守る雰囲気が根付いているようです。
暗黒大陸編と膨大なサブプロット物語の進行
暗黒大陸に着く前からすでに大波乱
本作の現行エピソードは「暗黒大陸編」と称され、ゴンの父・ジンをはじめ、ハンター協会の実力者たちが“外の世界”とも言える未知領域を目指す壮大な冒険……
になるはずが、出発点のカキン王国の継承戦や、船内のマフィア抗争が強烈すぎて、まだ本格的に大陸へ上陸していない段階で大事件が連発しています。
「そもそも暗黒大陸まで何年かけて行くつもり?」
というツッコミがファンから絶えませんが、この寄り道にも意味があり、クラピカや幻影旅団、ヒソカといった人気キャラの動向が交錯する、まるで歴史小説のような重厚な展開が続いています。
クラピカの葛藤と旅団へのリベンジ
ヨークシン編で旅団メンバーを1人仕留めるなど、悲惨な過去を抱えるクラピカにとって、彼らとの因縁は“生涯の課題”ともいえます。
今までは復讐心を前面に出していましたが、38巻では旅団の結成秘話が描かれたことで、クラピカの気持ちも揺れる可能性が大いにあります。
さらに継承戦で第14王妃オイトや王子ワブルを守る立場としての使命感が生まれ、“個人的恨み”と“任務”の両方に引き裂かれる葛藤が見どころに。
クラピカが主人公のような活躍をしている今、読者は
「最終的に彼は旅団とどう向き合うのか?」
という重大なテーマを追いかけています。
ヒソカVS幻影旅団の因縁
もはやゴンやキルアより目立っている感すらあるヒソカ。
彼は旅団メンバーを次々と“狩る”立場となり、フィンクスやフェイタン、ノブナガと激突する予感が漂っています。
ヒソカは常に
「強い相手と戦いたい」
「自分が満足する死闘を求める」
という欲望で動いており、その行動が他のキャラやマフィア勢力にも影響を与えまくり。
このヒソカVS旅団がどこまでエスカレートするのかは、暗黒大陸編の船内ストーリーを最高潮に盛り上げるスパイス。
旅団の結成秘話が絡むと、さらに複雑な感情が渦巻く可能性があり、
「ヒソカは旅団の過去を知ってしまったらどう動くのか?」
「クロロや団員たちはヒソカにどこまで本気を出すのか?」
など考察ネタが尽きません。
カキン王子の継承戦と念獣
暗黒大陸に向かう船内では、カキン王国の王子たちが大勢乗っていて、王位継承戦と称する壮絶なバトルロイヤルが進行中。
各王子が念獣を伴い、毒殺や暗殺、心理戦などあらゆる手段を駆使して蹴落とし合うこの展開は、ハンター試験編やキメラアント編ともまったく違うタイプの闇深いストーリーです。
王子の数が多すぎて
「誰がどんな能力持ってたっけ?」
と混乱する読者もいるほど。
にもかかわらず、目が離せないのは、クラピカを中心としたメインキャラがこの殺し合いにどう介入し、どう生き延びるかがかかった重大な局面だからでしょう。
物語のど真ん中である暗黒大陸へ行く前に、この継承戦がどれだけの血を流すのか、多くのファンが固唾を飲んで見守っています。
ジンと“本物の”暗黒大陸到達
暗黒大陸編は、ジン=フリークスやビヨンド=ネテロといったキャラクターが主導している形にも見えます。
ゴンの父でありながら、まだまだ謎の多いジンがどんな計画を進めているのか、暗黒大陸ではどう活躍するのか――この辺りはファンが長年待ち続けている大きな見どころです。
ところが現状、船内がカオスすぎてジン自身の描写は最小限。
連載が再開され39巻に収録される話数や、それ以降のエピソードでじっくり登場する可能性が高いでしょう。
じわじわ後回しにされているからこそ、ジンが本格的に前線に出るときのインパクトは計り知れません。
考察・ファンアート・海外の反応ファンコミュニティの動き
休載を“退屈”と捉えない独特の風土
普通なら休載が長引けば「この作者やる気ないのかな?」とか、「作品への熱が冷めた」となるのが自然です。
しかし『HUNTER×HUNTER』のファンは、その空白期間を
考察や再読に充てる
ことで逆に楽しんでしまう、特殊な文化を築いてきました。
38巻発売時も、幻影旅団の過去が明かされるや否や、
「クラピカの復讐はどういう位置付けになる?」
「団員ごとの幼少期はこんな背景があったのでは?」
といった探究心が爆発。
休載が始まってからもその盛り上がりが持続し、SNSや動画配信サイトでは連日だれかが考察やレビューを投稿しているような状況です。
ファンアートの活発さ
旅団メンバーの過去シーンに胸を打たれた人々の間では、幼少期クロロやノブナガを描くファンアートが急増。
流星街の背景を描き込んだ美麗なイラストや、ギャグテイストで過去編をいじった二次創作など、その幅も多種多様です。
これはSNS上の拡散効果によって新たな読者層を呼び込む力にもなり得ます。
「こんなキャラクターがいるなら読んでみようかな」
という人が増え、休載期間中にもファンコミュニティが拡大していく。
ハンターハンターは、一度メディアミックス(アニメやゲーム)から離れた期間が長いにもかかわらず、こうしたファン創作が絶えず盛り上がるのが強みです。
海外コミュニティの声
英語圏を中心にRedditなどでも、『HUNTER×HUNTER』が長年高い人気を保っています。
海外ファンからは
「Berserk(ベルセルク)のように作者逝去で未完になるのだけは勘弁してほしい」
「冨樫先生が元気であり続けてくれればいくらでも待つ」
といった声がしょっちゅう見られます。
また海外勢は
「あらゆる少年漫画の中でも、ハンターハンターの物語構造はトップクラス」
という評価をすることが多く、休載に対する不満があまり噴出しないのも興味深い点でしょう。
むしろ
「これこそが冨樫クオリティ」
とすら捉えており、
「待ち続けるのがハンターハンターのファンの宿命だ」
なんて投稿が当たり前のように支持を集めているのです。
ジャンプ本誌から離れない理由出版社・業界の戦略
休載中でも“看板作”扱いの異例さ
週刊少年ジャンプという雑誌は、新陳代謝が激しく、休載があまりに長引けば通常は打ち切りや移籍を検討されてもおかしくありません。
しかしハンターハンターに関しては、数年休載しても
「いつでも連載枠を空けておきます」
という極めて優遇されたポジションが与えられています。
これはやはり累計発行部数8400万部超(2022年時点)という圧倒的な人気と、連載再開の号が売れること、さらに単行本が出れば毎回オリコンランキングを独占するなど、金銭的にもブランド的にも大きなメリットがあるため。
編集部も
「待ってでも最後まで連載してもらったほうが得策」
と判断しているのです。
ジャンプ本誌で連載を続ける価値
他作品であれば、体調を考慮して月刊誌やWeb連載へ移るケースもあるのですが、ハンターハンターはあくまでジャンプ本誌にしがみつく形を維持。
なぜなら、週刊少年ジャンプは歴史的にも日本の漫画シーンの中心であり、そこに乗るだけで話題性が段違いという事情があります。
再開号が巻頭カラーになれば、ファンは「いよいよ来た!」とジャンプをまとめ買い。
単行本と連動した宣伝も組み込みやすく、一気に売上を伸ばせる。
その結果、売れれば出版社がさらにサポートしてくれるという好循環が生まれます。
ファン目線でも
「やっぱりハンターハンターはジャンプで読むのが筋だよね」
という愛着があります。
39巻を温存するプロモーションメリット
39巻は既に収録可能な401~410話があるのに今出さないのは、
「連載再開と合わせてドカンと発表したほうが宣伝効果が高い」
という営業上の計算もあるでしょう。
ファンがじれじれした状態を保ち、新しい話が載る直前に
「実は39巻出します!」
と告知すれば、そのタイミングでいっきに爆発的に売れます。
もちろん、純粋に冨樫先生の進捗を待たないと単行本作業が完了しない場合も考えられますが、商業的には“温存”しておくほうがいろいろと都合が良いのかもしれません。
39巻が出るまでに楽しむ“復習ポイント”
ここでは、次の単行本発売までに、既刊を再読する際に押さえておきたいポイントをまとめてみます。
時間はたっぷりありますから、熟読や考察を深めておくと39巻が手に入ったときの感動も倍増することでしょう。
- 幻影旅団の結成秘話の再検証
38巻で明かされた回想に至るまで、ヨークシン編やそれ以前のエピソードで旅団がどんな言動を示していたか。
クロロやノブナガ、パクノダ、シャルナークらのセリフを振り返り、“結成の動機”との整合性を考えるのがおすすめ。
実は意外な伏線が隠されているかもしれません。 - クラピカと旅団のすれ違い・復讐
クルタ族の悲劇に対するクラピカの行動原理は、旅団メンバーそれぞれの背景を知ったときにどう変わるのか。
ヨークシン編でのやり取りやクラピカの独白を見返すと、新たに感じるものがあるかもしれません。
「あのセリフはこういう意味だったのか」
とハッとする場面も。 - ヒソカの遍歴と能力の奥深さ
天空闘技場編、ヨークシン編、グリードアイランド編でのヒソカの言動やバトルスタイルを改めて観察し、彼がどんな手札を隠しているかを考察。
幻影旅団との対立が激化した今、何が起こるか予想するのも楽しいはずです。 - 暗黒大陸編の目的・ビヨンド=ネテロの存在
ビヨンドがネテロ元会長の遺志(?)をどう受け継いでいるのか、ジンの真意は何か。
船内の混乱が一段落した先にどんな“本物の冒険”が待っているか。
壮大すぎるテーマだけに、読者としてはどこまで設定が練られているのか、興味が尽きません。 - カキン王子たちの念獣と個性
王子ごとに性格や戦術、後ろ盾となる勢力が違いすぎて、覚えるのが大変。
休載期間を利用して王子を一覧表にまとめ、自分なりに
「この王子は強敵」
「こっちは油断できない」
と順位を付けてみると面白いかもしれません。
誰が生き残るかを予想し、当たるかどうか連載再開時にチェックするのも醍醐味です。
海外ファンの議論と“未完への恐れ”
「Berserkの二の舞はごめんだ」
海外コミュニティでは、長期連載の大作『ベルセルク』が作者急逝で未完となった例を引き合いに出し、
「冨樫先生には健康に気をつけてほしい」
「どうか完結まで生きてほしい」
といった切実な声が多数見られます。
日本国内でも同様の危惧があり、
「このペースで暗黒大陸までやりきれるの?」
という疑問はたびたび上がるのですが、SNSの雰囲気は
「冨樫先生が描けるうちはゆっくりでもいいから続けてほしい」
という温かいものが大半です。
作者自身も「やめる」とは一言も言っておらず、むしろ“今後50話分の構想がある”とつぶやいたこともあるため、ファンは淡々と希望を持ち続けています。
「休載こそ考察の時間だ」というポジティブ思考
海外勢に限らず、本作のファンは休載を“絶好の考察タイム”と捉えてポジティブに動き回るのが特徴。
例えばRedditでは
「暗黒大陸に点在する脅威とは?」
「キメラアント編との対比をどう考える?」
といったトピックが盛り上がり、毎日のように新規投稿が続いています。
結果として、新しい連載が始まればすぐにその10話を読み解くための土台がすでに整っており、コミュニティは一気に熱狂に包まれる。
休載が文化として定着した作品は、ある意味、他に類を見ない強固なファンベースを持っていると言えるでしょう。
出版業界やメディアミックスの今後
大規模アニメ化の可能性は?
かつて『HUNTER×HUNTER』は2度にわたってテレビアニメ化され、2011年版アニメはキメラアント編まで映像化されています。
しかし暗黒大陸編のアニメ化はまだ実現していません。
理由は原作の進行が遅いこともあり、アニメ制作が追いつかないからとも言われます。
とはいえ、ジャンプ作品の映像化ビジネスは非常に盛んで、もし暗黒大陸編がある程度まとまったら、またアニメで大々的に展開される可能性は十分あるでしょう。
39巻以降でストーリーがまとまれば、メディアミックスの動きが一気に活発化するかもしれません。
ゲームやイベント展開
既に「グリードアイランド編」を題材にしたゲーム作品や、各種キャラクターグッズはリリースされてきました。
今後、新展開に合わせてスマホゲームやVR体験などが企画される可能性も。
「幻影旅団の結成秘話をテーマにしたイベント」
「暗黒大陸を探索するアトラクション」
などがあれば、大人も子供も盛り上がるのでは……
と夢が広がる話ですが、まずは原作が先へ進まなければ難しいのが現実です。
出版スケジュールをどう管理しているのか
集英社はおそらく、当面の単行本発売予定を数年先までシミュレーションしているはずです。
冨樫先生の進捗状況を把握したうえで、
「このタイミングで連載再開+単行本発売を打ち出そう」
といったロードマップがある程度引かれている可能性が高い。
ただ、体調次第で予定が狂うリスクも大きいでしょうから、ある程度は柔軟に変えられる“流動的な計画”なのでしょう。
ファンとしては気長に待つしかないとはいえ、
「出版社の都合で39巻を温存しているのでは?」
という見方も少なくありません。
それが悪いわけではなく、結果として最大限盛り上がるタイミングを狙っているという見方もできます。
考えられるタイムライン39巻発売の可能性
ここで、39巻がいつごろ刊行されるかの大まかなシナリオを推測してみましょう。
もちろんあくまで仮説に過ぎませんが、ファンが想定しているいくつかのパターンを取り上げます。
- 2025年中にリリース
- 冨樫先生の作業が順調に進み、2024年10月~12月に掲載された401~410話の単行本化がわりと早い段階で完了。
連載再開の告知に合わせて「2025年○月に39巻発売!」と発表されるシナリオです。 - これは“わりとありそう”で、休載が極端に長引かなければ実現性があるでしょう。
- 冨樫先生の作業が順調に進み、2024年10月~12月に掲載された401~410話の単行本化がわりと早い段階で完了。
- 2026年以降になる
- 体調悪化や、さらにネーム・作画に手間がかかり数年単位のブランクが再び発生。
その間に冨樫先生が断続的に何話か描き溜めるものの、なかなか連載再開までこぎつけず、結果として39巻の発売が大幅に先延ばしに。 - 過去にも4年弱のスパンがあったので、悲観的にはこのくらいかかる可能性もゼロではない。
- 体調悪化や、さらにネーム・作画に手間がかかり数年単位のブランクが再び発生。
- 2~3巻連続刊行が実現?
- 作者が「50話分のプロットがある」と公言しているとされることから、一気に20話~30話分を描き溜めて、連載再開+2巻連続刊行をドドンと打ち出す夢のシナリオ。
- これが実現すればファンは歓喜しますが、その分時間がかかることも考えられ、実際にどう転ぶかは不明です。
待つのも醍醐味、ハンターハンター39巻はいつ出てもおかしくないまとめ
ここまで、ハンターハンターが抱える休載の歴史や、最新刊38巻の内容、そして39巻が出るに至るまでの見通しを、できるだけ深く考察してきました。
要点を整理すると、
- 38巻では幻影旅団の結成秘話が判明し、船内抗争や継承戦がますます激化
- 既に401~410話が掲載済みで、39巻にはその範囲が収録される見込み
- ただし公式には39巻発売日は未定で、連載再開のタイミングで発表される可能性が大
- 作者の体調や不定期連載方針が絡み、過去にも刊行ペースは大きく乱高下してきた
- ファンコミュニティは休載中でも考察を深め、“待つ”ことを受け入れる文化が根付いている
結論としては「39巻は必ず出るでしょうが、いつになるかは正直誰にも分からない」。
それがハンターハンターらしさでもあり、もはや定番となっている“気長に待つスタイル”こそが読者が共有する空気感です。
作者が長期休載を続けても人気が衰えないのは、やはり作品自体に強烈な力があるから。
たとえ数年待たされても、「帰ってきた!」という瞬間にあのワクワクを何度でも味わえる。
ファンたちはその喜びを一度経験すると、「もう何年でも待てる」と余裕の笑みを浮かべるのです。
暗黒大陸編が完結するのは果たしていつになるのか。
クラピカは旅団とどう決着をつけるのか。
ヒソカはさらなる強敵に挑むのか。
王位継承戦は一体誰が生き残るのか。
いずれにしても、物語はまだまだ先が長いでしょう。
そんな悠久の時を味方につけるハンターハンターだからこそ、今は既刊を読み返しながら考察を巡らせるのが最高の楽しみ方かもしれません。
ネット上には膨大な情報やファン同士の意見交換が飛び交っており、深掘りすればするほど新しい発見があるはず。
次に39巻が店頭に並ぶ日には、きっとまた“お祭り”が起こるのは間違いなし。
待つのがつらいけれど、待つのがまた嬉しい。
そんな不思議な魔力を持つ作品です。
さあ、いつになるか分からない39巻を待ちながら、もう一度ゆっくりハンターハンターを楽しみ尽くしてみるのはいかがでしょう。
あなたが見逃していた伏線やセリフ、あるいは旅団メンバーの素顔に改めて触れてみれば、新たな感動がきっと芽生えるかもしれません。
そして再開のときが来たら、また最高の“おかえり”を叫べる準備をしておきましょう。
冨樫先生の物語は、まだまだ終わらないのです。