「泣けるゲーム」って聞いて何を思い浮かべます?
私はもう迷わず「幻想水滸伝2」と答えちゃいます。
この作品の前にプレイしたときは、電車の中で思い出し泣きしそうになって慌てて駅のトイレに駆け込んだことがあるんですよ。
夫にバレたら「またかよ」と言われそうですが、25年以上経った今でも胸がキュンとなる名作なんです。
幻想水滸伝シリーズの中でも特に評価が高い『幻想水滸伝2』は、1998年にコナミからリリースされたPlayStation用RPG。
今回は私が平日の夜、息子が寝静まった後のわずかな自由時間を使って書き上げた「完全ネタバレ解説」をお届けします。
未プレイの方はくれぐれも自己責任で!
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基本情報と世界観
『幻想水滸伝2』はプレイステーション(PS)のRPGで、発売は1998年12月17日。
当時の日本はまさに"ポケ〇ンショック"やら何やらで騒がしかった時期ですが、この作品は
心に深く突き刺さるドラマ
を提供して多くのゲーマーの魂を揺さぶりました。
舞台は"デュナン地方"と呼ばれる一帯。
ハイランド王国とジョウストン都市同盟という2大勢力が存在し、長い因縁を経て停戦協定を結んでいます。
でも正直、この停戦協定、「賞味期限切れのヨーグルト」くらい危なっかしい状態。
案の定、「狂皇子ルカ・ブライト」という
超がつくほどのサイコパス皇子の暴走
によって再び戦争の火蓋が切られるんです。
本作のあらすじを簡単に言うと
少年兵として育った主人公(リオウ)と親友ジョウイが、戦争に翻弄され、ついには敵味方に分かれて戦う運命を背負う
というもの。
でもそこに
- 友情と裏切り
- 戦争による悲劇
- 27の真の紋章
の宿命が絡み合って、もう電車通勤中に読むラノベの比じゃないドラマチックな展開に。
さらに108人もの仲間キャラを探して集めないとエンディングが変わるという仕掛けもあり、当時の私は攻略本とにらめっこする日々を過ごしたものです。
メインキャラ紹介主人公・ジョウイ・ナナミ
本作の主役となる3人組を紹介します。
この3人の関係性が物語の核心部分です。
主人公(リオウ)
プレイヤーが名前を付けられる少年兵。
公式小説などでは「リオウ」という名前が定着しています。
義理の妹ナナミとともに「ゲンカク」という人物に育てられた過去があり、ゲンカクはジョウストン都市同盟側の英雄だったものの、汚名を着せられたまま亡くなっていました。
リオウは「戦争とか国家とか、そんな大それたことより、平和に日常を過ごしたい」というごく普通の少年。
ところが、ハイランド王国軍少年兵部隊「ユニコーン隊」での日々が一変し、戦乱の中心人物へと祭り上げられていくんです。
まるで「明日からあなたが社長ね!」と突然言われた新入社員のような混乱具合でしょうね。
物語が進むと「輝く盾の紋章」を宿すことになり、108星(せい)と呼ばれる仲間たちを束ねる立場に。
プレイヤー視点では「しゃべらない主人公」なので心情描写は限られますが、周囲のリアクションで内面が補完される「みんなが応援したくなる」タイプの主人公です。
ジョウイ・アトレイド
リオウの幼馴染で、ハイランド王国の名門家系の出身。
リオウと同じくユニコーン隊に所属していて、序盤では
「将来は兵士やめて商売人になりたいなぁ」
なんて夢を語り合う、めちゃくちゃいい奴。
しかし!
突如としてハイランド王国側に戻り、都市同盟のリーダー格アナベルを暗殺するという衝撃的な行動に出ます。
私、初見プレイのときは思わず「ゲームソフト、床に叩きつけそうになった」レベルでショックでした。
実は「黒き刃の紋章」を宿した彼には、ルカ・ブライトを討ち取って戦争を終わらせるために、あえて敵国に潜り込むという壮絶な覚悟があったんです。
物語後半ではジョウイがハイランド国王(ジョウイ・ブライト)に即位し、かつての親友リオウと正面から対立する展開に。
「幼馴染VS幼馴染」という図式がプレイヤーの心をえぐります。
ナナミ
リオウの義妹で、ゲンカクに育てられた少女。
兄弟というか幼馴染的にも近い存在のジョウイを含め、いつも3人で一緒にいたかったのに、戦争によって引き裂かれていく運命に涙が止まりません。
ナナミは活発でちょっとおちゃらけた性格。
息子がこんな元気な女の子だったらいいなと思いつつ(実際は静かな男の子ですが)、彼女のキャラに惹かれる人は多いはず。
兄のリオウを守ろうとするときはマジで命も惜しまないタイプで、物語中盤のあるイベントでは重傷を負ってしまいます。
実はこのイベント、「特定フラグを立てないとナナミは死亡扱い」になるという鬼畜仕様。
多くのプレイヤーが「ナナミを救えなかった!」と絶望したものです。
ところが正しい手順を踏むと生存し、「108星エンド」と呼ばれる感動的な結末を迎えることができます。
つまりナナミは本作の感動要素の大きな柱。
「毎朝の通勤電車で涙腺崩壊」を引き起こす原因の一人です。
ハイランド王国 vs ジョウストン都市同盟
デュナン地方には大きく分けて2つの勢力があります。
どちらも「一筋縄ではいかない」組織構造を持っています。
ハイランド王国
王族が強力な支配権を持つ軍事国家。
ルカ・ブライト皇子がとにかく酷い人で、気に入らない相手は"豚"呼ばわりして片っ端から処刑します。
うちの義母の小言なんて可愛く思えるレベルのヤバさ。
ハイランド自体は全員が悪人というわけではありませんが、トップがアレでは内部もビビりまくり。
ルカは病弱な父王アガレスまで毒殺し、王位に就くという非道な行いに出ます。
首都はルルノイエ。
名門貴族も多い一方で、少年兵部隊「ユニコーン隊」がいるなど兵士層も厚いです。
ジョウストン都市同盟
ミューズを中心に、サウスウィンドゥ、トゥーリバー、グリンヒル、ティントなどが緩やかに連合している状態。
アナベル市長がリーダー格ですが、都市ごとに主張や文化、利権構造が違うため、いざという時に一枚岩になれません。
「民主的で自由な都市同盟」を標榜しているはずなのに、いざ戦争になると
「うちの部隊は出しません」
「そっちで勝手にやって」
と足並みが揃わない。
まるで町内会の防災訓練に誰も集まらない状況を思い出します(うちの地区だけ?)。
その結果、ハイランドの猛攻にあっさり各地が陥落していきます。
ユニコーン隊の惨劇物語序盤
リオウとジョウイが所属する「ユニコーン隊」は、ハイランド王国軍の少年兵部隊。
物語開始時、戦争が終結したかに見え「やったー!平和だー!」と祝勝ムード。
でも夜中に突然襲撃があり、多くの少年兵が殺害される事件が発生します。
「深夜に買い物行こうかな」と思ってたら、いきなり映画『バトル・ロワイアル』の世界に放り込まれた感じでしょうか。
しかも襲撃者の正体は都市同盟ではなく、同じハイランドの本隊。
これはルカ・ブライトが「都市同盟がハイランドを攻撃してきた!」と偽装するための策略で、無実の少年兵部隊が犠牲になったんです。
多くの仲間が命を落とす中、リオウとジョウイは間一髪逃げ出し、崖から川へ飛び込んで離散します。
リオウは崖下の川岸に流れ着き、そこでナナミや傭兵団ビクトールに救われます。
ジョウイも別ルートで生還し、二人は再会するものの、ハイランドからは「コイツら裏切り者!」と指名手配され、故郷に戻れなくなります。
「ただの勘違いです!話せば分かります!」が通じない世界の理不尽さがここから始まるんです。
アナベル暗殺ジョウイの決断
ハイランド王国の侵攻は激しさを増し、都市同盟の主要都市ミューズに迫ります。
アナベル市長は必死に各地の同盟都市へ救援を求めますが、サウスウィンドゥやトゥーリバーはもとより、強大な戦力を持つマチルダ騎士団なども及び腰。
「うちは中立ですから」と冷たい態度を見せるばかり。
「会社の飲み会で幹事だけ必死にLINEしても既読スルー」状態です。
そんな中、リオウとジョウイは傭兵団長ビクトール&フリックらと行動をともにしながら、都市同盟を守るために奔走します。
ところが、ある夜、ジョウイがアナベル市長を暗殺するという信じられない行動に出ます。
「ええっ!?ジョウイ、裏切ったの!?」というプレイヤーの悲鳴が聞こえてきそうな衝撃展開。
実はジョウイには「このままリオウやナナミと一緒に逃げ回っていても戦争は終わらない。
自分がハイランドの内部でルカを倒して王国を乗っ取るしかない」という決意があったんです。
その手始めがアナベル暗殺。
ハイランドへの忠誠を見せるためのものでした。
外から見れば完全な「裏切り者」ですが、ジョウイの胸中は複雑。
リオウからしたら「親友が人殺しをした…しかも頼りだった市長を…」とショックが大きすぎて、もう私なら寝込みます。
このジョウイの行動によってミューズは陥落し、都市同盟は総崩れ状態に。
リオウ、新同盟軍を結成
アナベルを失った都市同盟は混乱の極みに陥り、ハイランド四将軍やルカの軍勢が各地を蹂躙します。
サウスウィンドゥは陥落、グリンヒル、トゥーリバーも危険な状況。
そんな絶望的な状況で登場するのが軍師シュウ。
前作『幻想水滸伝』にも出てきた名軍師マシューの弟子という設定で、リオウに「あなたこそ新たな解放軍のリーダーになるべきだ!」と説得します。
リオウは「えぇ!?そんな器じゃないですよ!」と戸惑いながらも、ナナミやビクトール、フリックらに支えられ、リーダー役を引き受けます。
「新入社員なのに突然プロジェクトリーダーに任命された」くらいの緊張感でしょうね。
こうして廃墟ノースウィンドゥを拠点とする「新同盟軍」が結成されました。
108星と呼ばれる仲間集めはここから本格化します。
「私の友達なんて片手で数えられるのに」と思いつつ、プレイヤーは各地を回って108人もの仲間をスカウトする大仕事に挑戦することになります。
軍師シュウは冷静すぎるほど合理主義者で、ルカ・ブライト討伐に向けて策略を練ります。
「なるほど、都市同盟復興には優秀な軍師が不可欠だな」と納得しつつも、「この人、ちょっと怖くない?」と感じる場面も。
会社の怖い上司を彷彿とさせるキャラクターです。
サブストーリー吸血鬼ネクロード討伐
メインシナリオとしてはハイランドと新同盟軍の戦争が中心ですが、中盤には鉱山都市ティントでの「吸血鬼ネクロード事件」というサブストーリーが展開されます。
ネクロードは前作にも登場した不死の魔物で、ティント市国を乗っ取り、人々を恐怖に陥れていました。
リオウとビクトールは吸血鬼ハンターのカーンや、吸血鬼の始祖と言われるシエラなどと共闘し、ネクロードを退治します。
私なんかは「吸血鬼とか無理ー!」と夜中にトイレに行けなくなるタイプですが、ビクトールの男気に救われる場面も多く、「ティント編が怖いけどビクトール頼もしい!」という印象を受けるサブストーリーになっています。
狂皇子の最期ルカ・ブライト討伐戦
新同盟軍が勢力を高める一方、ルカ・ブライトはますます狂気じみた行動を取ります。
村や街を焼き払い、人々を虐殺し、自国の兵士ですら失敗すれば容赦なく処刑。
もはや「ブラック企業の社長」を超越した存在です。
そんな凶暴さから「狂皇子ルカ」と呼ばれ、ハイランド兵にも恐れられていました。
軍師シュウは最大の作戦を発動します。
ルカを前線に誘導し、多数の精鋭部隊で包囲・夜襲をかけ、一気に討つというもの。
これにはルカの近侍であるレオン・シルバーバーグも裏で協力し、ルカを前線へ引きずり出すことに成功します。
激戦の末、主人公リオウがルカにとどめを刺します。
ルカは血まみれのまま不敵に笑い、「自分こそ真の悪だ」と宣言しながら倒れていくんです。
この戦いは本作随一の印象深いシーン。
RPG界でめったにない「狂気の悪役の極まった姿」として恐れられ、「ルカ戦は震えた」「BGMもヤバい」と語られることが多いです。
まさに倒しても倒してもゾンビのように起き上がる「ラスボス手前の大ボス」という感じ。
私なんか、夫が寝静まった深夜プレイで「ひぃぃっ!」と声を出しそうになったのを必死で堪えた記憶があります。
ハイランドの転換ジョウイが新国王に
ルカ死亡後、ハイランド王国では混乱状態に。
ここで頭角を現すのがジョウイです。
彼はルカの妹ジルと政略結婚をしており、正統な継承者として王位に就くことができる立場でした。
こうして「ジョウイ・ブライト」と名を改め、ハイランドの新王となります。
ところが、ジョウイは本当にやりたかったこと(ルカを排除し、平和を実現する)と、王としての責務、さらにリオウとの因縁など多重の板挟みに。
そこで軍師レオン・シルバーバーグと共に「休戦交渉」を表向き提案しながら、実際にはハイランド兵を休養させ、新同盟軍を油断させる策略を実行します。
「ジョウイも手段を選ばなくなってきたな…」
と感じさせる場面ですが、リオウやシュウがそのトラップを見破り、結局交渉は決裂。
本当に会社の駆け引きのようで、でも国家レベルなだけに緊張感が違います。
物語はここから最終局面へと突入していきます。
最終決戦ハイランド王国滅亡
ジョウイの休戦交渉が破綻し、新同盟軍は王都ルルノイエへの進軍を開始。
マチルダ騎士団の一部がようやく参戦し、ティントやトゥーリバーの勢力も合流し、新同盟軍の勢いは加速していきます。
一方のジョウイ率いるハイランド軍も飢饉や疲弊に苦しみながら、必死に抵抗。
ルカのいない今、戦争を止める手立てがなく、「どこで決着をつけるか」という流れに。
クライマックスでは王都ルルノイエが陥落し、ジョウイ自身も「獣の紋章」の暴走によって窮地に陥ります。
プレイヤーとしては
「ジョウイ、そこまでしてでも国を守りたいのか…」
という思いと、「もうやめてよ、国も滅びかけてるじゃない」という無力感が交錯します。
いずれにしても戦乱はここで終わり、ハイランドは崩壊。
リオウは「最後の約束を果たす」ため、幼いころジョウイと交わした誓いの場所(天山峠)へと向かいます。
マルチエンディング友情の行方
本作最大の特徴が複数の結末。
条件によってリオウ・ジョウイ・ナナミの運命が大きく変わります。
特に「108星をすべて集め、ナナミを救った状態」で迎えるエンディングは「救いのハッピーエンド」として多くのファンに支持されています。
1) エンディング1(いわゆる正史扱いの悲劇)
仲間(108星)が揃わず、ナナミも死亡している状況。
天山峠でジョウイと戦い、ジョウイが力尽きて死ぬ結末。
リオウは新国家デュナンの王となり、平和を築いていくものの、幼馴染たちを失った悲しみを抱える、という後味の悪いラスト。
開発スタッフのインタビューでは「物語としてはこれが正史」とされており、公式小説版でも同様の展開がメインです。
2) エンディング2(108星ハッピーエンド)
「これぞ真のエンディング!」
と叫びたくなるほど感動的な結末。
108星すべてを仲間にし、ナナミ生存フラグを成立させる必要があります。
天山峠でリオウとジョウイが対面し、そこに生きていたナナミも登場。
3人は「全部捨てて一緒に旅に出よう」と決意し、幼い頃の約束どおり「3人揃って再スタート」を切るハッピーエンドになります。
初見プレイでこのエンドを見るのは至難の業ですが、達成したプレイヤーの喜びは格別。
私もこのエンディングを見たときは、夜中なのに「うわぁぁん!」と泣きそうになって慌てて枕に顔を埋めた記憶があります。
3) エンディング3(ジョウイと会わず即位)
天山峠に行かない、またはジョウイとの対話が成立しない場合に分岐。
リオウが王位に就き、ジョウイやナナミの行方は不明のまま終わります。
「え?これで終わり?」
と肩透かしを食らった感じもしますが、「ジョウイとの決着を避けた道」と考えることもできます。
4) エンディング4(途中放棄のバッドエンド)
ティント滞在中に「もう戦争なんて嫌だ」とナナミとともに逃亡を選択した場合の特殊エンディング。
その後イベントが途絶え、ゲームが実質終了するバッドエンド扱い。
「逃げ出したい気持ち、分かるけどね…」と共感しつつも、まさか選択する人は少ないでしょう。
主要登場人物の深掘り
ルカ・ブライト
「都市同盟の山賊に母を暴行される」
という壮絶な幼少体験がトラウマとなり、世界すべてを憎悪するようになった人物。
ただの「サイコパス野郎」で終わらない悲しい過去を持っています。
どうしようもない暴君ですが、強烈なキャラクター性から「RPG界随一の邪悪ボス」として認知されています。
ビクトール&フリック
前作から引き続き登場する頼もしい傭兵コンビ。
ビクトールは大雑把で人間臭い兄貴分、フリックはクールでツンデレ気味。
彼らの掛け合いはコミカルでありながら時に感動を呼ぶドラマも生み出します。
私の会社にもこんな頼れる先輩がいたらなぁ…と思わずにはいられません。
シュウ
新同盟軍の軍師。
仕事ができる反面、
「情に流されず冷徹な作戦も辞さない」
という強硬派な一面も。
彼の戦略なしではルカを倒せなかったでしょうし、終盤のジョウイとの駆け引きでも力を発揮します。
「シュウ、有能すぎる」
と感じつつも、その冷徹さに時々背筋が凍る思いも。
うちの会社の経理部長を思い出します(言っちゃった)。
レオン・シルバーバーグ
ハイランド側の軍師で、シリーズお馴染みの「シルバーバーグ一族」の一人。
表向きはルカやジョウイをサポートしながら、影でルカ排除の流れを作ったり、ジョウイに戦略を授けたりと、裏の立役者的存在。
最小限の被害で最大の利益を
という理念の持ち主で、まさに影のフィクサーという感じです。
小説・外伝・ドラマCDなどメディアミックス
小説版『幻想水滸伝2』
堀真二郎氏によるノベライズ作品。
全4巻でゲームのシナリオを追いながら、リオウの内面やユニコーン隊入隊前の日常も描かれています。
ゲームでは省略されたエピソードが豊富で、リオウがしっかり喋るので内面理解が深まります。
エンディングは悲劇寄りですが、リオウが各地を回り、ジョウイに思いを馳せる後日談は小説ならではの味わいがあります。
幻想水滸伝外伝Vol.1&2(PS)
ナッシュ・ラトキエという新キャラを主人公にした外伝アドベンチャーゲーム。
『幻想水滸伝2』の裏側や後日談が描かれています。
Vol.2では、108星エンド後の「3人の旅」を匂わせる場面があり、「やっぱりジョウイは生きてるんだ!」と歓喜するファンも多かったとか。
シリーズファンなら「おお!」と声を上げてしまうかも。
ドラマCD「幻想水滸伝II 黄金の約束」
ゲーム本編の名シーンを声優陣が演じる作品。
フリックやビクトール、ナナミのボイスが付くことで、感動的なシーンがより胸に響きます。
ゲームにはなかったセリフや心情描写が加わり、「電車の中で聞いてたら不覚にも涙目に…」という人も多いとか。
これを聞いたら朝の通勤電車で絶対泣いちゃう自信があります。
2025年3月の視点リマスター版とファン熱
本作は長らくPS版やPSP移植版でのプレイが主流でしたが、2023年発表のHDリマスター『幻想水滸伝I&II』によって注目度が高まりました。
あの美しいドット絵がHD化され、新ハードで遊べる日が来るというニュースにファンは歓喜!
SNSやファンコミュニティでは
「リマスター版が出たらまたジョウイとの和解ルートで泣く」
「ルカ・ブライトの声が付いたらどうなるんだろう」
など期待は高まるばかり。
原作者やスタッフが関わる『百英雄伝(Eiyuden Chronicle)』という新作RPGも控えており、「幻想水滸伝2の魂を継ぐ作品」として話題沸騰中です。
今もなおファンが増え続け、昔のプレイヤーも再度この作品に戻ってくるような影響力を持つ名作と言えます。
私も息子が大きくなったら、「母さんが若かったころに泣いたゲーム」として一緒にプレイしたいくらいです。
考察と感情ファンが語り継ぐポイント
1) ナナミの生存問題
ナナミは物語中盤で重傷を負い、通常プレイではほぼ死亡扱いに。
初見プレイヤーは「ナナミが死んじゃった…」と打ちのめされますが、実は非常に厳しいフラグ管理で生き延びるルートがあるんです。
このギミックは「泣かせにかかる演出」という評価もあれば、「そんな隠し要素わかるかー!」という声も。
でも達成したときの喜び(108星エンド含む)は格別で、再プレイの動機にもなりました。
私も攻略本片手に「今度こそナナミを救う!」と決意したものです。
2) ルカ・ブライトへの衝撃
RPGのボスは数あれど、ルカほどインパクトのある悪役は稀。
- 戦争を楽しむ残虐性
- 倒される直前まで狂気をむき出し
という強烈な個性に加え、悲惨な過去も持つため、一面的な悪と言い切れない複雑さがあります。
彼を倒したときの爽快感は本作随一。
実際ルカ戦で何度もゲームオーバーになった人も多いとか。
「ビジネスの厳しい交渉」どころじゃない緊張感がありました。
3) 108星コンプリートの醍醐味
本作最大の特徴である108人の仲間集め。
全員を仲間にすることで特別なエンディングが見られます。
これがコンプリート欲を刺激する要因に。
誰がどこにいるのか分かりづらく、特定タイミングでしか仲間にならない、時間制限イベントもあるという制約の中、当時のゲーマーは攻略本を駆使して探索しました。
「108星を揃えてハッピーエンドを見られたときの達成感は格別」
という声が多いのも納得です。
4) ジョウイの本心
「ジョウイは本当は何を望んでいたのか?」
という問いは、多くのファンが議論してきたテーマ。
アナベル暗殺以降、王位に就くまでの行動は冷酷に見えますが、ルカを排除して戦争を終わらせるための苦渋の選択だったとも解釈できます。
彼の選択を肯定するか否定するかで、リオウとの決着も変わってきます。
「悲劇エンドならジョウイは最期まで『王』のままでした」
「ハッピーエンドなら素のジョウイに戻った」
など、エンディングごとの違いを考えると、今でも胸が熱くなります。
今なお色褪せない普遍のドラマ結論
『幻想水滸伝2』は、1990年代の名作RPGでありながら、2025年現在もファンが増え続ける不思議な魅力を持っています。
仲間を集める楽しさ、壮大な戦争シナリオ、友情と裏切りのドラマ、複数エンディングによる奥深さ――これらが高次元で融合し、グラフィックやシステムは古くても「心を打つ力」は圧倒的なままです。
リマスター版の発表を機に初プレイした新世代のゲーマーも
「めちゃくちゃ泣いた」
「今のRPGにはない感動がある」
と評価するほど。
主人公リオウとジョウイ、ナナミの三角関係と、その背景の戦乱は「群像劇」として見ても傑出しています。
王道ファンタジーの枠を超え、「戦争がもたらす悲劇」や「選択によって変わる運命」を徹底的に描くからこそ、プレイヤーは「現実の生き方まで考えさせられる」と感じることも。
私も夫との初デートで「好きなゲームは?」と聞かれて「幻想水滸伝2」と答えたら「俺も!」となって、結婚に一歩近づいた(かもしれない)くらい、共感を生む作品なんです。
ぜひ自分の手で体験を締め
もし本記事で初めて『幻想水滸伝2』を知った方がいたら、ネタバレばっちり読んでもなお「実際に遊んでみてほしい」というのが正直な気持ち。
ゲーム中の音楽、キャラ同士のやり取り、仲間集めのワクワク感、最終決戦の熱量――文字で読むのと実際に体験するのでは大違い。
これが「最も心を揺さぶるRPG」と言われる理由です。
リマスター版がいつリリースされるかは不透明ですが、プレイできる環境が整ったら、ぜひ自分の手で物語を紡いでみてください。
旧ハード版でも、PSP版でもOK。
動くナナミを見て泣き、ルカの恐怖に震え、シュウの戦略に驚き、最後にどんな決断を下すのか――それらすべてを含めた『幻想水滸伝2』の体験は唯一無二の宝物になるはずです。
戦争モノは重いテーマですが、本作には希望が輝く瞬間もあり、コミカルなイベントや愛すべきキャラとの交流も充実しています。
私みたいに「電車通勤中にリュックの中でこっそり涙を拭う」なんて体験をしてみませんか?
以上、『幻想水滸伝2』の完全ネタバレと考察をお届けしました。
できればナナミ救済で迎える108星エンドの感動を、あなたも味わってくださいね。
そして喜びを誰かと共有できたら、きっと同じ思いをした仲間が見つかるはずです!